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イスラエルとパレスチナコミュの大高未貴「GAZA 憎悪が引き寄せたもの」

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<一部修正・改行>

http://www.miki-otaka.sakura.ne.jp/wordpress/2009/01/04/gazaの悲劇/
2009年1月4日 日曜日
GAZA 憎悪が引き寄せたもの

Filed under: 日記 ? miki @ 23時27分

「イスラエル軍がガザに侵攻し、大量殺りくを行っています。死者400人を超え、、、、」
BBCやCNNが繰り返し報じている最中、イスラエルの知人から悲痛な声で電話がきた。

『何故メデイアはイスラエルの攻撃ばかり1時間以上の特集を組んで繰り返し報道するのか? 数万人が大虐殺されたソマリア、スーダン、ジンバブエなどの悲劇は何故3分の報道で済ますのか?』

そこで私は
「強者=悪、弱者=善のスタンスから報じるメデイアの偏向ぶりに憤るのもわかるが、それにしても今回はやりすぎではないか? 死傷者がハマスでなく民間人に増えているのは痛ましいことだ」
と述べた。

するとイスラエル人はこう言う。
『ならば日本人に問いかけたい。2年前に和平協定(イスラエルの入植地がガザから撤退したことをさしている)を結んだにもかかわらず、毎日のように北朝鮮から日本にヘボいけど殺傷能力のあるミサイルが打ち込まれ続け、それでも国際世論を気にして日本は北朝鮮に話し合い解決を求めているうちに、死傷者が出て、民間人の間で”国は何をしているのか? 我々を守るのが国家の義務だろう”と不満の声が高まった時、日本は北朝鮮のミサイル基地を叩こうとしないのか?』

『かりに憲法の呪縛をよそにおいて北朝鮮攻撃するにしても自衛隊は北の軍事基地を叩くはずで民間人は殺傷しないはずだ』

『ハマスは正規軍ではないので明確な攻撃対象となる軍事基地を持たない。つまり、もし北朝鮮のミサイル基地やミサイル製造工場が病院や学校の中に設置されていて、そこに女子供が人間の盾として配置されていたら日本はどうするのか? それでも話し合いでというのは偽善ではないか? 第一、ハマスはイスラエルとの対話を拒むどころか”ユダヤ人を全員地中海に叩き落としてイスラエル国家抹消を”というスローガンを掲げているのに、そんな奴らとどうやって対話しろというのか?』

私は拉致問題について日本との対話に応じず核開発をやめない北朝鮮の不遜な態度を思い出しながら煮え切らない思いで話題を切り換えた。イスラエルとガザの関係と日本と北とではその成立過程においてまったく状況が違うからだ。

「で、今回の戦争で誰が得しているのですか?」

『ファタハ、そしてエジプト(ガザからの越境に辟易している)などだ』

なるほど。ファタハ(イスラエルとの交渉路線をとるアッバス自治政府議長の支持基盤・主に比較的裕福なヨルダン河西岸に多い)とハマス(イスラエルの存在をみとめないイスラム原理主義組織・主にガザの貧困層に支持基盤がある)の政権抗争はパレスチナが内部分裂してしまったことを示すがごとくここ数年、すざましかった。とはいえ、今度またファタハが政権をとったところで、反イスラエル感情に火をつけてしまったパレスチナ人の安定した支持を得るのは困難なことだ。

国際社会はイスラエル非難に終始しているが、この流れもどうも胡散臭い。ハマスを支持し、資金提供をしている代表的な国はイラン。戦争が始まるやいなやイランではガザに参戦する殉教者を集め、数百人の青年が志願している。またアルカイーダとハマスのつながりもあるので欧米諸国、サウジ(反アルカイダ・反イラン)などは水面下でイスラエルのハマスせん滅を支持しているのではないかとも見えなくもない。

いずれにせよ、ガザの人たちの惨状を思えば、胸が苦しくなる。知人たちに電話してもつながらない。ガザの閉塞状況は想像を絶するものだ。150万人が閉じ困られたまま、一生、ガザから出ることができず、何十年も世界の巨大な監獄だった。イスラエルに出稼ぎに行くだけで2時に起き、3時間も検問所でイスラルに入るのを待つ。まるで屋台のように弁当屋や水売りがその労働者のトラック相手に商売していたのを私はこの目でみている。イスラエルの人はイスラエルを承認していないアラブ諸国以外は自由きままに海外旅行もできるが、ガザの人でパスポートをとれるのはほんの一部の特権階級のみだ。今回のイスラエルの攻撃もハマスを支持していない人は一刻もはやくエジプトに逃げたいだろうに国境は閉鎖されたまま、座して死をまつことしかゆるされない。中国に侵略されたチベットの状態によく似ている。

ガザに取材で訪れたとき「戦争はまっぴらだ。イスラエルの野郎に伝えてくれ。私はハマスを支持しない。自分の家はハマスの指導者の家の隣だが空爆の時は俺の家まで壊さないでくれ。平和に共存したいんだ」という声を何人もから聞いた。同じことはイスラエルからも聞いた。しかし戦争のさなかにこういった声は報じられないし、ましてや生きるか死ぬかの極限状態で戦いあっている人たちは互いの中で”いまこそ戦争より平和を”などと言えないものだ。私にできることはせめて”冷静に話し合いを”という偽善的な言葉を安全地帯からしたり顔で吐かないことだけだ。

イスラエルの知人がこういう。
『ガザに渦巻いているのは憎しみのエネルギーだけなんです』。

日本のような平和な国でさえ、日常で憎しみを抱えていきている人は多いのだから、自分の力ではどうにもできないガザに住む人々の憎しみのエネルギーがいかほどのものか想像にがたくない。だからイスラエルもガザの住人が怖いのだ。狂気は狂気を招く。憎しみのエネルギーが引き寄せたもの。そのエネルギーを逆に転化できれば、、、、。

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