Don Chambersコミュの武勇伝～アフリカの大地Part2

次の朝、チャンバースは体中に不思議な感覚を覚え、目を覚ました。

体中を、小さな何かが無数に歩き回っているような感覚。

と言うかそのもの。

もの凄い勢いで飛び起きると、彼のパジャマの中、腕、髪、全てに蟻がたかっている！！！

踊るチャンバーズ。もう、蟻を払おうと四肢を振り上げて踊る踊る。

それでも埒があかないので、彼は友人宅まで走って行き、匿ってもらい夜が明けるのを待った。

next morning...

おそるおそる、自宅へ帰ってみると何やらドアへ向かって一筋の黒い線が・・・。

見ると、無数の蟻が列を作って一直線にドアの下から部屋の中へと向かっているではないか。

不安を拭いきれぬまま、ドアを開ける。待っているのは、何だ？部屋中の蟻か？

いや、部屋はきれいだった。

むしろ、蟻が見当たらない。

おかしい。

でもよく見てみると

テーブルの上に置いておいた盥に異変が。いや、正確に言うと盥の上、か。

天井から何かが垂れ下がっているのだ。

ドアの下から、ドアを伝い天井、そして天井から・・・蟻が、垂れ下がっている。

お互いの脚を、お互いに噛み合って、チェーンを作って、テーブルの上の、盥の水の中のパンまで。

そして、そのチェーンをまた無数の蟻が上り下りしている。

キ　モ　ッ

そのパンをどうしたかって？
もちろん食べたさ。
パンを、水に沈めて、蟻を殺して、また乾かして食べたって。

時々、蟻が出て来たって。

まぁ、貴重だからね。パンは、ね。

（終わり）