ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

洋楽名盤・新譜 レビューコミュのTVオン・ザ・レディオ「ディア・サイエンス」

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
TV on the radio「Dear Science」2008年US
ティーヴィー・オン・ザ・レディオ「ディア・サイエンス」
 
1. Halfway Home
2. Crying
3. Dancing Choose
4. Stork and Owl
5. Golden Age
6. Family Tree
7. Red Dress
8. Love Dog
9. Shout Me Out
10. DLZ
11. Lover's Day
 
Tunde Adebimpe(トゥンデ・アデビンベ)(Vo)
Kyp Malone(キップ・マローン)(Vo/G)
Gerard Smith(ジェラード・スミス)(B/Key)
Jaleel Bunton(シャリール・バントン)(Dr)
David Andrew Sitek(デイヴィッド・シーテック)(G etc.)
 
 
ニューヨーク ブルックリンを拠点にする彼らは、今や実験的で先鋭的な音の発信源ともいえるニューヨークにおいて、最も影響力を持つグループのひとつになりました。
 
メンバー5人のうち4人が黒人、もちろんヴォーカルも黒人。
アフリカンでトライバルなリズムをエレクトリック、かつ重厚に複雑に絡めながら、大胆かつしなやか。
 
既成の枠から自由でポップな、ソングライティングのセンスを見せつけます。
 
その雑多な様は、かのプリンスを彷彿とさせます。トライバルでエレクトリックな感じはピーター・ガブリエルを想起させます。ファイン・ヤング・カンニバルスなんて名前も思い出しますがどうでしょう。
 
 
主要メンバーで唯一の白人、デヴィッド・シーテックはかのマッシヴ・アタックの新作やスカーレットヨハンソンのデヴューアルバムをプロデュースするなど時の人。2008年4月NME誌で音楽の未来を担う50人の一位。
 
デヴィッド・ボウイもトレント・レズナーもファンと公言し前座に抜擢するなどMusician's Musicianだったのが、本作によって世間的な評価も勝ち得た、と言える作品です。2008年のRolling Stone誌、SPIN誌でBest of 2008 albumに選ばれています。
  
フロントをつとめるトゥンデは俳優としてもアン・ハサウェイがアカデミー助演女優賞にノミネートされた「レイチェルの結婚」で相手役を演じるなど大活躍です。
 
 
さて1曲目は、まさにピーター・ガブリエル的アフリカンでエレクトリカルでPOP、スケール感とサイケ感のある曲とビーチボーイズ的なヴォーカルの絡みがとてもカッコいい一曲です。
 
そして2曲目は、さしづめファインヤングカニバルズ?!的なバラードっぽい曲。ギターにサックスが渋い。ファルセットで歌い上げるまさにアーバン・ブルース。
 
3曲目はタイトルどおりアップテンポでPOPなダンスナンバー。雑多な楽器群が音の洪水のように押し寄せます。
 
4曲目は再びスローな曲。まるでプリンスのような濃密さ。
 
このあたりまでがとてもR&BでファンクでPOPなテイスト。
 
  
5曲目あたりから徐々にアヴァンギャルドに。楽器群とボーカルが一気にサビになだれ込むあたりは圧巻。音響オタクの面目躍如。
 
6曲目はリズムを廃したドリーミーでサイケな浮遊感満載の曲。とても憂鬱で素敵。
後半オーケストレーションが入ってくるあたりはまるでマーキュリー・レヴかスピリチュアライズド。
 
7曲目はエッジの効いたギターカッティングとボーカルとサックスの絡みがカッコいいハードなナンバー。後半にかけてキーボードとアフリカンなビートがタフなグルーヴを盛り上げます。
 
8曲目は名曲。自然で淡々とした歌が徐々に哀愁をただよわすレッチリ的ナンバー。もちろん音の洪水つき。 
 
9曲目はなんかアフリカンな雰囲気ただようミドルテンポのナンバー。堂々としたボーカルが風格さえ漂わすかと思いきや、恐ろしい転調というかテンポアップにアッパーを食らいます。かき鳴らされるギターとアフリカンリズムが異なるテンポで複雑に絡み合いながらグルーヴを巻き上げてゆく得意の形。
 
10曲目は女性コーラスが入り徐々に荘厳でゴシックな雰囲気になってゆく重厚なナンバー。
 
最後11曲目は現代版音の壁の祝祭のパレードのように幕がおります。
 
 
こうして振り返ると、雑多なようで、一本アヴァンギャルドな音へのこだわり、アフロで、ダビーで、アグレッシヴなところが彼らの核として、揺るがないところでしょうか。
 
本作では、それに加えてPOPかつソウルフルな魅力、盟友アンティバラスのメンバーによるファンキーなブラスなどが加わり、稀代の名作が出来上がりました。
 
  
彼らの音からはどこかインテリジェントな香りがします。
そのインテリジェンスから来る屈託のなさ、明るさ、伸びやかさ、のようなものがヴァンパイヤ・ウィークエンドら同時代のバンドと共振するところのような気もします。
  
時代や社会という重みを、軽やかに超えてゆける楽天的なインテリジェンス、それを可能にする伸びやかな才能。
 
こういう人たちが、どこへゆこうとするのか、そして時代を先導してゆくのかな、という感じがします。  
 
現在彼らは1年のツアーを終えて、1年の活動休止状態にありますが、今年後半あたりから動きが聞こえてくるんじゃないでしょうか。
 
彼らにとって本作は通過点、でしょう。
しかし傑作には違いありません。
 
時代を乗り越えられる可能性をもったアーティストによる、今の時代を強く感じさせる一枚でしょう。
 
 

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

洋楽名盤・新譜 レビュー 更新情報

洋楽名盤・新譜 レビューのメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング