ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

洋楽名盤・新譜 レビューコミュのオールマン・ブラザース・バンド「フィルモア・イースト・ライブ」1971年US

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
Alman Brothers Band「At Fillmore East」1971年US
オールマン・ブラザース・バンド「フィルモア・イースト・ライブ」

[1]
1 Statesboro Blues
2 Done Somebody Wrong
3 Stormy Monday
4 You Don't Love Me
[2]
5 Hot 'Lanta
6 In Memory of Elizabeth Reed
7 Whipping Post


Duane Allman (G)
Gregg Allman (Vo, Key)
Dickie' Betts (G, Vo)
Berry Oakley (B)
Butch Trucks (Dr)
Jai Johanny Johanson (Dr)
 
 
あまりにも偉大な、ロック史上のライブアルバムを代表する名作です。
 
 
24歳で亡くなった伝説のギタリスト、デュアン・オールマン。
本作の前に、エリック・クラプトンのデレク&ザ・ドミノスの「レイラ」でクラプトンとギターの競演で名をあげ、クラプトンを大いに悩ませたことはあまりにも有名です。
 
 
いまでは当たり前のように一ジャンルをさすようになったサザン・ロック、あるいはスワンプ・ロックという言葉は、彼らから始まったといっても過言ではありません。
 
 
土臭い、泥臭い、砂けむりにむせそう、そんなアメリカンな豪快な男のロックです。
ポール・バターフィールドはシカゴでした。
彼らは南部ジョージアにとどまって、全国に南部のロックを発信したはじめてのアーティストでした。 
 
それでいてJazzyな要素を取り入れていたり、以外に綺麗だったり、こまかかったりしますね。
 
 
メンバー皆結成前に少しセッションミュージシャンの下積み経験があることも影響してるんでしょうか。
 
 
あるいはデュアン兄弟ともビートルズやストーンズなどのブリティッシュ・ビートロックを聴いて育ったこと、彼ら自身イギリス系の影響を受けている、と言っていることも、影響しているでしょう。
 
  
当然クラプトンと競演するからには、ブリティッシュのブルース・ロック勢への想いも少しはあるでしょう。
 
 
特にデュアンが亡くなった後のBrothers&Sisters以降特に、まるでおしゃれBGMとしても聞けてしまうくらい実は洗練されたブルース・ロック、でもある、というところが奥深いところです。
 
60年代後半に入ってからのブルースロック、ということも音楽性に影響はあるかもしれませんね。
  
 
しかしデュアン・オールマン、これで24歳とはつくづく驚愕。
 
まるで人生の酸いも甘いも知り尽くしたような繊細かつ豪快なプレイ。 
 
 
デュアンのギターは余韻が、空間に糸を引くようにたなびいていく、空に消えていく煙のよう。スカイ・ドッグと称されました。
 
 
オールマン・ブラザースのロックは、まるで男の美学をおとにしたよう。
 
豪快に爆走するところも、長いインプロヴィゼーションの尾を引くような引きずるような余韻も、空に高く舞い上がっていくようなギター・フレーズも、センチメンタルで強がりでいつまでも引きずるくせにちょっとナルシストなところも、仕方がねえな、と思うほど男くさくて、格好つけないありのままの感じ。 
 
アメリカンなトラック野郎みたいな彼らの風貌そのもののような音なんです。
 

弟グレッグのこれまた男臭いボーカルも魅力です。
 
 
1曲目は同郷のブルースマン、ブラインド・ウィリー・マクテルの曲、2曲目はエルモア・ジェイムスの曲。いずれもブルースをデュアンの奔放なギタープレイが堪能できます。奔放なのに絶妙にまとまっていくところが、底知れない感じで、徐々にすべてはデュアンの手中で、自由自在に操られていることに気づかされます。恐るべき天才です。
 
 
3曲目はTボーン・ウォーカーのスタンダードといってもいいスローナンバー。前半は渋いボーカル中心、中盤はギターソロ、その後オルガンソロがはさまり、再びギターソロからボーカルで最後は絡み合って終わる、メンバーそれぞれの力量の高さが安定感を生んでいます。 
 
 
4曲目はウィリー・コブスのブルース。 
ここでもギターが全開、長尺ですがアップテンポなナンバーが最高です。
 
  
LP2枚目の冒頭はインストゥルメンタル、ジャムセッションで生まれたオリジナルナンバーで、これがジャズっぽくなるところがかっこいい。ツインドラム、ツインギター、オルガンにベースとそれぞれの魅力が存分に発揮された曲です。
 
 
そしてなんといってもハイライトは5曲目、エリザベス・リードの追憶。
これもインストゥルメンタルで、ツイン・ギターのもうひとりディッキー・ベッツ作の名作。彼はデュアン亡き後のバンドをリードしてゆくことになります。
  
曲の前半はジャズっぽいというより70年代のフュージョンっぽく始まり、中盤あたりからギターとドラムの絡みが熱くなってきます。ギターソロが熱を帯びてくる5分あたりから、ただの曲ではなくなってきます。ギターソロがオルガンに交代するあたりでは既に歴史的な曲になっています。そこから8分もあるんですから堪能するには純分です。完全にもっていかれます。まったく聞き流すことはできません。ほかの曲にくらべてドラムの存在感が強く、ドライブ感があることが全体に波及して、このノリにつながっている気もしますがどうでしょう。
 
長尺の曲でもハードに攻め続け、まったくたるみがないところがオールマンです。
 
 
ラストのウィッピング・ポストはグレッグ作。定番曲ですが、前の曲のノリを引き継いで最高のプレイが展開されます。最後の3曲の流れは圧巻です。 
 
週末の天気のいい午後に、こんな音楽を流して何だかまともな気分じゃなくなる、現実世界に戻れなくなりそうな、途方もなくロックな気分になる。そんな昔の気分を久々に思い出しました。これが本物のロックですね。
  
 
この後、デュアンとBassのベリー・オークリーが3ブロックしか離れていない場所で相次いで交通事故でなくなります。バンドもやがてグレッグとその他のメンバーでバラバラになってしまいます。
 
モノクロのジャケット写真のみんなの笑顔が最高で、切ない。 
 
重厚で男の美学を詰め込んだロック音楽史上の名盤中の名盤です。 
 
”エリザベス・リードの追憶”

コメント(2)

奇遇ですね。
僕も先週からオールマン三昧でした。
1stは週末だけで10回以上聴き、今週は「Eat A Peach」を聴きまくっています。
彼らの醍醐味はライブ盤にあるという意見もありますが、トム・ダウドのプロデュースしたアルバムの完成度の高さも見逃せません。
3/25発売のSHM-CD紙ジャケ限定盤が楽しみです。
そういえば昨日BSの番組でデュアンオールマンのライブ映像をやってたみたいですね。
 
ジョニーウィンターのライブ映像もやってたはず。
 
録画はしたけど、まだみてないので楽しみだ!

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

洋楽名盤・新譜 レビュー 更新情報

洋楽名盤・新譜 レビューのメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。