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洋楽名盤・新譜 レビューコミュのラブ「フォーエバー・チェンジズ」1967年US

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LOVE「Forever Changes」1967年US
ラブ「フォーエバー・チェンジズ」
 
 
1. Alone Again Or
2. House Is Not a Motel
3. Andmoreagain
4. Daily Planet
5. Old Man
6. Red Telephone
7. Maybe the People Would Be the Times or Between Clark and Hilldale
8. Live and Let Live
9. Good Humor Man He Sees Everything Like This
10. Bummer in the Summer
11. You Set the Scene
 
 
Arthur Lee (G,Vo)
Bryan Maclean (G)
John Echols (G)
Ken Forssi (Bass)
Michael Stuart (D)
  
 
インターネットの音楽配信、映像配信が一般的になったことは、現代のアーティストの作品の傾向にも大きな影響をあたえている、と思います。
 
へんてこな個性の音楽であっても、発信する側と受け取る側が、少数でも存在すれば、成り立ってしまうから。それは80年代のような、巨大なマス市場でヒットチャートが操作される状況とは全く違う状況です。
  
 
そんな”なんでもあり”な今現在のシーンと、とても多くの共通点が見いだせるのが、70年代前半の音楽かなと思います。
 
 
既成の社会のルールからはみだすことが、自分達自身や人間らしさ、自分らしい人生をとりもどす抵抗と自主のためのアクションだ、とされた60年代後半から70年代前半という時代の状況において、やはり既存のメジャーレーベルから離れたインディーズ、伝統的な音楽性から離れて、自分達の感性を信じたオリジナリティある個性的な音楽、が数多く生まれました。
 
あやしげで、クオリティもまちまちだったりするけど、宝の山のような魅力にあふれた70年代前半の音楽。
 
そして、時代は廻り、「個性」「創造性」「抑鬱感」という要素が、現在のロックにおいて再び、ほとんどのアーティストにあてはまる重要なキーワード、まさに今求められている音楽性、といえるかと思います。
 
 
今回とりあげるLOVEは、まさにそのような個性をそなえた代表的な70年代のアーティストです。
パールジャムにドアーズからの影響が色濃く、プライマルスクリームやストーンローゼスにバーズからの影響が強いように、LOVEからの影響が強く感じられるアーティストには、80年代のネオアコースティック系、ジザメリやマイブラらシューゲイザー系、ペイルファウンテンズ、ティーンエイジ・ファンクラブなどがいます。
 
またラモーンズやザ・ダムドらパンク勢、UFOやアリス・クーパー、ラッシュらハードロック勢にもカバーされるなど幅広い支持を受けました。
 
 
本作では冒頭からアコースティックで、サイケデリックで、かつホーンセクションなどを取り入れた独特のアレンジ、どこかクールで美しい奇才アーサー・リーのボーカルがソフトロック的な雰囲気が全開です。
 
黒人っぽさが表に出てはいませんが、かといって白人アーティストの領域からも逸脱しています。
基本的にはフォークロックなところはバーズの影響はおおきいでしょうが、雰囲気は不穏で不安をかりたてるような不安定さ、全体的なサイケ感はドアーズ的です。
 
アーサー・リーはジミヘンとも交流があったようですが、2曲目のギターは最高です。アナーキーな感じがパンキッシュな一面を見せています。かと思えば3曲目のようにティム・バックリー風アコースティックナンバーで黒人ならでは?の美しいファルセットを聴かせます。
 
あまりにも完璧なヴォーカルの澄み切った透明感と伸びやかさが黒人らしいと言えばそうかもしれませんが、それ以外はほとんど言われなければ黒人とは分からない、そのあたりにはアメリカでは当初全く認められなかったジミヘンと共通する何かが心情的にあったのでしょうか。
 
ビートルズのサージェント・ペパーズに対するアメリカの回答とまで言われましたが、4曲目はちょっとそんな感じもします。
 
全体通して、アコースティックでスパニッシュなギターがジャジーで幻想的なサイケな印象をもたらしています。そういう意味ではサージェント・ペパーズというよりはリボルバーやラバーソウルの雰囲気の方が近いかもしれません。
 
10曲目ではちょっと黒人っぽいパワフルなところも聴かせています。ちょっとラップっぽい。ラストの大曲You set the sceneまで、ポップで美しく、不思議な緊張感を漂わせたアルバムは一曲も捨て曲がありません。
 
極端にツアーをしなかったこと、LAを離れることがなかったこと、作品数が少ないことなどもあって知名度はバーズやドアーズに比べて相当低いですが、本作の評価と後世への影響力は劣らないものがあります。
 
そして何よりも、今聴いてもまったく古びない美しさを保っていること、それが驚異的です。
上に挙げたドアーズ、バーズ、ティム・バックリー、ジェフ・バックリーやレディオヘッド、ソフトロック系が好きな方で、まだ本作を聴かれていない方は、ぜひ必ず聴いてみてください。今は大型レコード店やWebで手に入ります。
 
70年代のエヴァーグリーンなインディー精神が、現代にまで命を保ち続けた希有な名盤の一つです。 
 
"A house is not a motel"最近の

 
"My litte red book" 

 
"Alone again or"

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