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Johnny's Barコミュのジョニーのお酒

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あのお店で

ジョニーが作るカクテルや

いつも常連が飲んでいるお酒


そんなお酒にまつわるエピソードをご紹介。

コメント(13)

『DAR CROW 32年』


今夜も一人でジョニーの店へ

カウンターのスツールに腰掛けた俺に
さっ、と灰皿とコースターを出すジョニー。

いつもの酒を頼もうとした俺をジョニーが人差し指を立てて制する。


「きょうハ、ちょっとメヅラシイお酒がハイッタんデスヨ。」



ジョニーに勧められて出されたお酒は琥珀色の液体。
ストレートで味わってみる。


グラスの中で舞い上がる芳香

深い味わい

ナッツのようなほのかな甘味を感じる

それでいて、力強い味わい



「へえ、コイツは美味いな。ジョニー、なんていう酒だい?」


彼が差し出したボトルを受け取り、ラベルを読む。


『ダー クロゥ 32年』



「見たことないな。初めて飲んだよ。」

「デスカラ、珍シイといったじゃナイでスカ。」


さすがジョニー。
一体何処でこんな美味い酒を見つけてくるのか。

とりあえず
今後は俺の定番になりそうだ。
へ〜 色んな酒があるんだねー。
ベぇってなりそうな、大人な酒なんだろなー。

んっ?
んんんっっっ!?!?!

え!その酒、ホントにあるの!?!





ってな感じで驚いた。

そしてジョニーは、やはりカタコトなのねwww
なぜか、この店に来る常連はJOHNNYのことを良く言う連中が多いが、あいつだって聖人って訳じゃないぜ。

まあ、女と酒にはめっぽうだらしが無い俺が言うのもなんだけどな。


お前ら、「アブサン」って知ってるか?


そう、世界中で中毒者や犯罪者を作り出したといわれる酒だ。

もともとは、18世紀にアンリ・ルイ・ペルノーが売り出したのが始まりらしい。
ところが、主成分のニガヨモギの香味成分であるツヨンにより幻覚とか精神作用が引き起こされるといわれて、1915年3月17日を中心にスイス・ドイツ・アメリカなどでアブサンの製造・流通・販売は禁止されたんだ。

その後、1981年にWHOが、ツヨン残存許容量が10ppm以下なら承認するとした為、製造が復活。

だが、製造が禁止されていた期間にも、販売を目的としない小規模な製造に付いては取り締まりがなかった為、フランス・スイス等を中心とする欧州の各地じゃ自家用のアブサン醸造家が存在した。

ま、このウンチクもJOHNNYからの受け売りなんだがな。

で、何の話かって言うとだ、JOHNNYのヤツ、その自家製のホンモノのアブサンをこっそり飲んでるらしい。
今の日本で手に入るアブサンモドキとは、まるで別物。って言いやがる。

当然、この話を聞いた時に店に出して飲ませろって言ったさ。

そしたらあの野郎

「皆さんガ中毒になったラ困るでショウ?」

そう言って、結局出さなかったんだよ。



そんなわけで、見たことも無え酒を出すJOHNNYの店だが、ホンモンのアブサンだけは飲めねえって訳だ。

まあ、いつかヤツからかっぱらってやるけどな。
すみまセン…。

おミセでは出さナイことにしてイマス。

ホントに凄クおいしいのデスが…。
『Cherry Blossom』



別れの酒は Johnny's Bar
彼女が最後に言ったセリフは「じゃあ、また・・・」

チェリーブロッサムの最後の一口を飲み干し、彼女が言ったセリフ。
もう会う事も無いのに、間の抜けたセリフだ。
ひとりで残って酒を飲んでる俺も同じくらいのマヌケだ。

昨日までは別れることなんて考えてもみなかった。
いや
彼女は考えていたのかもしれない。
昨日より
一昨日より
もっと前から。

人は先のことなんてわからない。

もう、この店には来ないかもしれない。
明日にはまた来るかもしれない。
今の俺にはわからない。

人は先のことなんてわからないのだから。

彼女が残した空のカクテルグラスを、ジョニーが無言で片付ける。



別れの酒は Johnny's Bar
彼女が最後に言ったセリフは「じゃあ、また・・・」

もう、彼女の記憶は
カウンターにうっすら残ったチェリーブロッサムの跡だけ。
『Kahlua&Milk』


「さすが先輩!こういうおしゃれなお店とか来るんですねぇ」

大学を卒業したばかりの後輩が言う。
俺に出来た初めての後輩。

そいつの前で、バーボンをロックで、とジョニーに声をかける。

新入社員の送迎会のあと、家が近くだという後輩に「もう一軒」と声をかけここに連れてきた。

大学のサークルでも、さんざん酒は飲んだが、会社の同僚達はソレを上回る酒量だった。
だが、酒の席でも負けるわけには行かない。

「俺はお前らとは違う。もっと大人なんだ。」

口には出さないが、常に思っていた。

「へえ。バーボンって、ウイスキーですよね。先輩、酒強いんすね!あ、自分はウーロンハイでお願いします。

隣に座る後輩の「大人な男」を見る目が気持ちよかった。」

「おいおい、こういうバーに飲みに来て、そんな居酒屋くさいメニューがあるわけ無いだろう」

「イイエ、ありマスよ。ウーロンハイですネ。焼酎ハ指定は御座いまスカ?」

ジョニーの答えに、ちょっとビックリする。

「ええ?指定なんてないっすよ。何でも大丈夫です。」

後輩の青臭い受け答えを聞いて、俺も二年前はこんなだったのかと思う。
いや、俺はもっとスマートだったはすだ。

バーボンのグラスを煽る。
正直、前の席でもしこたま飲んだ後で、すっかり酔いが回っていた。

だが、後輩、ジョニー、そして周りの客。
彼らの前で酔っ払ったカッコ悪い自分を見せるわけにはいかない。



どれくらい飲んだのだろう?

世界が回っている。
足が言うことを聞かない。
考えること自体、面倒くさい。

後輩を駅まで送ったのは憶えてる。
気がつけば、カバンが無い。
まあ、週末の今日は大事な書類も入っていないから、最悪の事態にはならないが。
しかも、家とは反対方向なのに、なぜかまたジョニーの店の前を歩いていた。

ガラスのドア越しにジョニーと目が合う。
しまった。カッコ悪いところを見られた!

とっさにそのまま店に入る。
千鳥足を隠して。

「ちょっと飲み足りないな。ジョニー、バーボンをもう一杯もらえるかい?」

ジョニーが無言で小さくうなずく。

誰かが重石をつけたかのように下がってくる瞼を必死で開く。

「お待たセシましタ」

ジョニーが出したグラスを見る。
酔っ払った俺にでもわかる。
大学生だった時には飲んでいた酒だ。

「なんだよ、ジョニー、これカルーアミルクだろ?こんなの頼んでないよ!」
「まあマア、ソレを飲んデクだサイ」

俺を馬鹿にしてるのか?
よし、ならこの一杯はタダだ。金なんて払うか!
そう思いカルーアミルクを飲む。

かなり薄めだ。
でも、冷たく、柔らかく、甘く。
正直、美味かった。

「カルーアミルクは、別ニ大人ガ頼んでハいけないオ酒ではナイですヨ」

ジョニーがやさしい顔でいう。

「本当の大人ナラ、美味イ酒は偏見をモタズに飲むモノなんじゃナイデしょうカ?強いオ酒を飲むノが大人とは限りマセんヨ。」

ジョニーの言葉が、カルーアミルク以上に心に染みる。



「いよう、ジョニー!」
ガラスドアを勢い良く開け、男が入ってくる。
ここで何度か見かけたことのある人だ。
何度か名前を聞いたが、難しい名前で憶えられない。

「そこにこんなカバンが落ちてたんだけど、この店で酔っ払った奴のじゃねえか?ま、金目のモンも入ってなさそうだし。」

男の持ってきたカバン。
俺のカバンだ!

「おう、なんだ?お前のか?ちゃんと持って歩けよ。持ち歩かないカバンなら、タンスでいいだろうが。」

ジョニーが笑う。
男も笑う。
俺もつられて笑う。

「ヨロしけれバ、タクシーをお呼びシマスよ。だいぶ酔ワレていまスシ。」

さっきまでの俺なら、カッコつけて歩いて帰っただろう。

「ええ、お願いします。とても歩いて帰れそうもないや。」

「ソのカルーアミルクも、アルコール度数が低いワケじゃナイデすからネ。デも、ソレが大人でショ?」

今日はもう、帰って眠ろう。
そして明日からは、もう少し肩の力を抜いていこう。
きっと、もうちょっと大人を楽しめるだろう。
『White Lady』


久しぶりね、と口を開いたのは女。

ちらりと彼女を横目で見てから、何も言わずにウィスキーのグラスに指をかける男。

ジョニーは何も言わずにボトルを磨いている。


ここはJohnny's Bar。
週末にも関わらず珍しく閑散としたままである。
いつもなら五月蝿いまでに賑わう店内も、今日に限ってはBGMが聞こえるほどだ。


『10年』
『何?』
『10年経ったのよ』
『…そうだな』
『変わらないわね』
『お前もな』
『…そうかしら』

女はホワイトレディが注がれているカクテルグラスを優雅につまみあげ、一気に飲み干した。

『ジョニー、お代わりくれる?』

軽く頷いてジョニーは氷をクラッシュし始める。


『結婚したのか?』
『まだよ』
『そっちは上手くいってるの?』
『まぁ、普通にな』


男の左指には銀の指輪。
アクセサリーを付けるのが嫌いな男だっただけに、女には失笑ものな光景だった。


『おマタせシまシタ』


新しいグラスに冷えたカクテルが注がれる。
ふわりとレモンの香が店内に流れた。


『お前とさ』
『なに?』
『二人で酒飲むのって初めてだよな』
『そうだった?』
『そうだよ』
『どこにも連れていかなかったもんな、俺』
『そんなことなかったよ』
『そうか』
『そうだよ』

男はグラスを一気に傾けて酒を煽った。
ジョニーがボトルに手をかけたが、男は軽く首を振る。
代わりに、男の前には水が差し出された。


ロックグラスの中で溶けた氷が音をたてた。


『俺さ、明日帰るんだ』
『知ってるわよ。出張で来たんでしょ』
『そう』
『気をつけて』
『あぁ』


BGMのボサノバが途切れ、店内が一瞬静まった。
ジョニーがCDを取り換え、ジャズが流れ出す。


『あ』
『何?』
『この曲…』
『…懐かしいな』
『ナット・キング・コール』
『お前が聞きたいって言ってよくかけてな』
『よく覚えてるわね』
『覚えてるよ。お前のことはいろいろありすぎて忘れられないよ』
『何よ、いろいろって。失礼ね』


男は水を一口飲んで、スツールから降りた。


『そろそろ帰るよ』
『そう』
『…一緒に来るわけないよな?』

笑いながら女は首を振る。

『来てくれてありがとう。お前に会えて良かったよ』
『がっかりしなかった?』『してないよ。安心した』
『貴方も元気そうで良かった』


『…じゃあ』
『じゃあね』

ドアをすり抜けるように、男は夜の闇に消えた。
細身の後ろ姿が小さくなっていく。
ちょうど、アンフォゲッタブルが流れ終わった時だった。




ジョニーがカウンターを片付け始める。

『オカわリつくリまショうカ?』

作業をほうけて見ていた女にジョニーが声を掛ける。

『ううん、カクテルはもういいわ。小洒落てショートグラスなんて私には似合わないもの。白い貴婦人ってガラじゃないでしょ?イイ女気取って疲れちゃった』

笑いながら女は煙草に火を点けた。

『ジゃあ、イつモのにしマスか?』
『そうね。いつもの、ダブルで』
『カしコマりマシた』
笑いながらジョニーは灰皿を差し出す。


大きめのグラスにたっぷりの氷。
そしてお気に入りのバーボンにソーダ。
一口飲むだけで、強張っていた肩の力が抜け落ちた。


抜けきれない思い出に浸りながら飲んでいると、ドアの外から聞き慣れた声がするやいなや、いつもの顔触れが店内になだれ込んできた。

『いやぁ、今そこでみんなと出くわしてさぁ』
『ほんと、たまたまねー』
『ジョニー、俺ビール!』
『私もビール下さい』
『あ、いつものセットで』

一気に賑やかになった店内に女は笑いが込み上げる。

そう、夜はこれからだ。
やっぱり、ここがいいや、こうでなくちゃ私らしくない、と女は思った。


今日もお疲れ様、の乾杯の掛け声をいつもより少し大きめに声に出して、女は甘くてほんのり苦いバーボンソーダをぐっと飲み干した。
『Manhattan』




外は雨

カウンターで彼女を待つ。

俺の前にはバーボンソーダ




彼女とこの店で待ち合わせするなんて何時以来だろう。

外は雨

もう、一杯目は空に近い。




きっと彼女は入って来てこう言うだろう。

「ごめんなさい。待った?」



そして俺はこう答える。
「いや。俺も今来た所さ。」








もう、約束の時間を周っている。


外は雨


彼女はもうすぐやってくるだろう。




互いにこの町を離れてどれ位経っただろう。


外は雨


そろそろ灰皿も取り替えてもらおう。


待っていた時間を悟られたくない。






君からのメール。

間も無くやってくる。




JOHNNYに、彼女がいつも飲んでいたマンハッタンを頼んで置く。


外は雨


君はもうすぐやってくるだろう。











店の扉か開く。

やってきたのは、やはり君。












「ゴッメーン!まった?」

「い、いや。まだ一杯頼んだだけだよ。」

「あ、ホント?じゃ、丁度良かったね。あれ?ここ、マンハッタン置いてあるけど、誰か居るの?あ、JOHNNY、私、取りあえずビールね!」

「…いや、このマンハッタンは俺のお代わり分だよ。ここ座りなよ。」



JOHNNYが無言でビールをつぐ。

俺の前にはマンハッタン。




「いやー、この店も久し振りだねぇ。
どう?元気してたぁ?」


…あの頃よりは明るくなったようだ。


「あ、ビール来た!はい、じゃ、とりあえずカンパーイ!
ぁあ、そうそう!アタシ、今度、結婚することになってさ…」



外は雨

俺の前にはマンハッタン。

俺と君との間には、離れていた時間の重みが横たわる。


『Moscow Mule』



ジョニーのお店の常連は、だいたい飲む物が決まっている。

俺はいつもバーボンソーダ、ギャンブル好きのツェンさんの定番はモスコミュールだ。


俺はいつもツェンさん(本名も何をしてる人かも知らないけど、常連同士ってそんなもんだろ?)を見つけると、ポーカーに誘う。

後ろのテーブル席でお店に置いてあるカードでプレイ。

時には他の人も巻き込んで。

もちろん、金は賭けられないから、負けたヤツは一杯奢りって訳。


酔うとウンチク語りたがるヤツって居るけど、まあツェンさんもそんな人だな。

銅製のピカピカのタンブラーに注がれたモスコミュールを片手に「このカクテルはハリウッドのジャック・モーガンってバーテンダーが・・・」と由来を語り出す。

で、そんなウンチクを語り出すくらい酒が入ったツェンさんは、完全にポーカーのカモだ。

なんたってカードを構えた手と、自分との間にモスコミュールを置くからね。

みんなピカピカのタンブラーに写るツェンさんのカードを覗き見るって訳さ。




酒飲みのこだわりってのも罪なもんだね。

まあ、おかげで俺は今日もツェンさんの奢りでバーボンソーダを飲んでるんだけどね。
『Golden Cadillac』



ジョニーのお店の常連さんは、だいたい飲む物が決まっています。

私は普段はモスコミュール、よくお店でご一緒になるヤスマツさんの定番はバーボンソーダ。


ヤスマツさんはお店で私を見つけると、いつもポーカーに誘って来ます。

彼は私をギャンブル好きだと思っている様なので、いつも私も喜んで勝負に乗ります。

時には他の人も巻き込んで。

もちろん、お金は賭けられませんから、負けた人が一杯ごちそうする訳です。


私はいつも彼に数ゲーム勝たせて酔わせるんです。

運の要素の強いポーカーでわざと負ける方法、それにはモスコミュールの銅製のタンブラーを使います。


私は本当は別なカクテルが好みなのですが、わざわざこのためにモスコミュールを頼んでいるんです。

私の手持ちカードが写り込むように、自然に、でもカードが見やすいようさりげなく水滴も拭き取って、手元にタンブラーを置くだけです。

彼はタンブラーを覗き、私に連勝します。

その度に、私は彼のバーボンソーダをジョニーに注文します。


え、どうしてそんな損する事をしているんだって?

ジョニーのお店は、キャッシュオンデリバリー、つまり一杯ごとにお会計します。

皆さん、だいたい手元にお釣りと次の飲み代を置いています。

ヤスマツさんはいつも最初の一杯を高額紙幣で払うので、お釣りもそれなりの金額になります。



ヤスマツさんはポーカーで勝ち、さらに気持ちよくバーボンソーダを飲むとご自分の手元のお金の事を忘れてしまうんですな。

もちろん、彼がより忘れやすくなるよう、ポーカーをしながら自然に彼のお金を死角へ動かす事は欠かせません。


浮かれ気分で彼がジョニーの店を去った後、私は本当の意味での勝利の美酒を楽しむんですよ。

「ジョニー、すまんがゴールデン・キャデラックを一杯頼むよ。
 ・・・よければ君も一杯どうだね?好きな物を選んで構わんよ。」

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