経営者交流会コミュの第4回TT（ダブルティ）起業塾～起業家・起業を目指すすべての方へ～

TT（ダブルティ）起業塾～起業家・起業を目指すすべての方へ～
第4回「商品・サービス②適正な価格設定とは?」

西麻布の経営コンサルこと、TT（本当のイニシャル）です。

いきなりだが、この起業塾で反省していることがある・・・毎回毎回、どうしても長くなってしまうことである。
文章が長くなれば長くなるほど、比例して脱落者は増えるだろうから、気をつけねばと思ってはいるのだが・・・
という訳で、今回からは出来るだけ簡潔にしていこうと思う。

そて、今回のお題は、
「商品・サービス②適正な価格設定とは?」

長期的・永続的に事業を続けていくための、取扱いサービス・商品の適正な価格とは、
“お客さまが喜んで支払ってくれる金額の最大値”である。
以上、本日の講義終了!!

と言いたいところだが、これではあまりに不親切なので、解説して行こう。
恐らく、多くの起業家（※今後は、文章簡略化のため、起業を目指す方もこう括らせてもらいたい）であれば、価格設定は“お客さまが喜んで支払ってくれる金額”の範囲内にするべきということは、理解してもらえるのではないだろうか?

金額を上げれば上げるほど利益率は上がっていくと思われがちだが、
成約率が落ちるため、集客費（広告・PR費など）が余計にかかってしまい、結果として利益率は低くなる。

また、金額面での満足度が低ければ、リピーターも生まれにくく、口コミや紹介も発生しにくい。

だから、長期的・永続的（←ここがポイント。短期間で売り抜けたい、ということであれば、この限りではない）に事業を継続していきたいと願うなら、やはり価格は“お客さまが喜んで支払ってくれる金額”の範囲内にすべきなのだ。

こんなことを言うと、
「だから、うちはお客さまに出来るだけ喜んでもらえるように利益が出るギリギリの金額に設定しています」と、胸を張る起業家が出てきそうだが、
はっきり言おう・・・それは非常に危険な価格設定である。
なぜか?
それは、経営には避けられないアクシデントやトラブルがまま生じるからだ。

例えば、飲食店なら・・・
例えば、突然社員の誰かが退職したいと言い出して、補充するために想定外の採用費が必要となるかもしれない。
例えば、取引業者が倒産して、食材が手に入らなくなるかもしれない。
例えば、自然災害で営業できない日が続くかもしれない。
例えば、外交問題が発生して輸入食材が手に入らなくなるかもしれない。
例えば、食中毒が発生して、長期間営業停止になるかもしれない。
例えば、隣の店舗の失火のもらい火で、長期間営業を休まなければならなくなるかもしれない。
例えば、強盗に入られ、売上げ金を盗られてしまうかもしれない。
例えば、例えば、例えば・・・。
確かにこれらの事象は起こりにくいこともあるかもしれないが、可能性はゼロではない。
経営者である以上、すべての可能性を排除せず、備えねばならないが、ギリギリの経営を行っていては、備えようがない。先立つものがないからだ。
いざという時のための備えが必要なのだ。
そのため、取扱い商品・サービスの適正な価格は、“お客さまが喜んで支払ってくれる金額の最大値”にすべきなのである。

と、ここまでは、“商品・サービス面からみた適正な”「価格設定」のお話。
実は、もうひとつ、起業家にとっては大事な「価格設定」があるのだが、思い当たるだろうか?

それは、“目標からの逆算した”「価格設定」である。
頭の中に?マークがいくつも並んだ方も多いのではないだろうか?
実は、こちらの「価格設定」は、多くの起業家が見落としがちなので、少し説明しておきたい。

そもそも、“目標から逆算した”「価格設定」とは何か?
いつも通り、たとえ話を。
あなたは今、起業しようとしている。近々での目標年商は1億円を掲げている。
あなたの取り扱う商品は、最大で年間1000個は売れると見込まれる。
この場合、考えなければならないのは、その商品が100000円（1億円÷1000個）で売れるか否か、だ。
100000円でも売れる、という結論が出たなら問題はない。
しかし、せいぜい50000円がやっとだろう、という結論が出た場合・・・一番ダメなのは何の根拠もなく、では年間2000個売ればいい、などと結論付けてしまうことだ。
そうすると、いつまでたっても目標とする年商1億円には到達せず、どんなに頑張っても満足感を得られない。
では、どうすればよいのか?
方法は、3つ。
ひとつ目は、その商品に付加価値（オプション）をつけて、単価を200000円に出来ないか考えること。
ふたつ目は、別の商品で残る年間5000万円を売り上げる方法を考えること。
最後に、その商品をあきらめ、別の商品を探すこと。
の3つである。
最後の別の商品を探す～などは、乱暴と思われるかもしれないが、年商1億円突破を最短で達成しようとするならば、大事な視点になる。
なぜなら、起業後まもなくは、人件費・広告費など最小限に抑える必要があるため、無駄な時間・労力を注ぐ余裕などないからだ。

自分の目標数値（年商1億円、純利益1000万円など）と、これから取り扱う、または既に取り扱っている商品・サービスの価格（または利益率など）を見比べ、目標数値の達成が可能か否か、今一度検討されることをおすすめする。

やはり長くなった起業塾、本日の講義はこれまで!!苦笑

TT起業塾（全10回）
第1回「自己紹介」（4/5終了）
第2回「会社にとって、一番大事なもの」（4/7終了）
第3回「商品・サービス①最優先すベきものは何か?」（4/11終了）
第4回「商品・サービス②適正な価格設定とは?」（4/17終了）
第5回「ブランディングの目的」
第6回「メディア戦略①目的と効果」
第7回「メディア戦略②メディア選定」
第8回「メディア戦略③費用対効果」
第9回「人脈構築はなぜ、必要なのか?」
第10回「まとめ～起業家・起業を目指すすべての方へ～」