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[dir] 動物・獣医療コミュの8/22化石からイヌの家畜化の歴史が判明?

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化石からイヌの家畜化の歴史が判明?
ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト 8月22日(月)19時52分配信
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20110822-00000001-natiogeo-int



シベリアで発見されたイヌの頭骨の化石。
(Photograph courtesy Yaroslav Kuzmin PLoS ONE)

 ロシアで発見された化石から、3万3000年前のイヌの詳細が明らかになった。1970年代にロシアのシベリア南部、アルタイ山脈で見つかった保存状態の良いイヌ科動物の化石が、最古の“飼い犬”である可能性が出てきたという。

 家畜動物として最も長い歴史を持つイヌは、1万4000年前までの化石が多く、2万6500年前を境に発見がほぼ途絶えている。約2万年前にピークを迎えた最終氷期極大期と重なり、氷床が最も拡大していたためと考えられている。

 記録が少ないため、オオカミがイヌに枝分かれした時期や過程についてはほとんど解明されていない。「われわれの研究が重要な意味を持つ。好条件に恵まれていた」と、研究の共同責任者であるロシア科学アカデミー・シベリア支部(所在地はシベリア南部の都市ノボシビルスク)のヤロスラフ・クズミン氏は話す。

 今回の化石の種は絶滅しているが、完全に家畜化されたイヌの先駆けとなる特徴をいくつか有している。

◆イヌの起源は一カ所ではない?

 クズミン氏のチームは3つの研究施設で放射性炭素測定を行い、イヌの頭骨とアゴを分析。すべての施設で同じ分析結果が導き出され、化石の年代は約3万3000年前と確定した。

 発見されたラズボイニクヤ洞穴(Razboinichya Cave)では、焼かれた小枝も発見されており、なんらかの目的で狩猟採集民が住んでいたらしい。イヌの死因は明らかになっていないが、彼らに飼われていた可能性が高いという。

「洞穴内は気温が非常に低く、非酸性の土壌が化石の良好な保存状態に影響したのだろう」とクズミン氏は付け加える。

 研究チームはこの化石を、最終氷期極大期以前に生息していた野生オオカミ、現代のオオカミ、現代のイヌ、2万6500年前より古い初期のイヌ科動物と比較した。

 外見の比較では、体重と骨格はグリーンランドのそり引き犬、容貌は現代のサモエド(シベリア原産の原始犬に近い犬種)に似ていたらしい。

 一方、化石のイヌは、オオカミのような鋭い歯をはじめ、祖先種の特徴がいくつか残っている。家畜化の程度は低く、しかも古代や現代のオオカミ、ロシアの他地域に住む犬種との類似点もない。

 つまり他の犬種から派生したのではなく、独自の進化を遂げて人間との関わりを持ちはじめた可能性が高い。過去のDNA分析の結果から、イヌの家畜化は東アジアに起源を発するという説が有力視されていたが、他の地域にもその可能性が出てきた。

◆好奇心旺盛なオオカミからイヌへ

 研究の共同責任者に名を連ね、カナダのビクトリア大学で人類学と動物考古学を専門にしているスーザン・クロックフォード氏によると、イヌ科動物の家畜化は、石器時代の人々が住居の周囲に捨てた食べ残しを目当てに、好奇心旺盛なオオカミが接近したことがきっかけだと言う。

 研究チームによると、同様の現象はヨーロッパや中東、中国でも見られる。

「オオカミは人間の近くでうまく生活することを覚えると、成長過程を変化させる。やがては繁殖パターンや体の大きさ、骨格の形状の変化につながり、イヌとなる」というのがクロックフォード氏の見解だ。

「イヌはオオカミよりも体格が小さく、頭骨の幅が広い。一度に産む子どもの数も平均するとオオカミより多い。好奇心旺盛で人間をあまり恐れない“先駆者”のオオカミたちが仲間同士で交配を繰り返し、その特徴を強めていったのだろう」と同氏は話した。

◆家畜化は複雑なプロセス

「しかし、アジアやヨーロッパでのイヌの家畜化に関しては、次々と新しい種が生まれては絶滅しており、非常に複雑なプロセスのようだ」とクズミン氏は述べる。

 例えばロシアで発見された今回の種は、氷河時代の進行に伴い、狩猟採集民が食料を求めて行動範囲を広げたことが原因で絶滅した可能性が高いという。

「オオカミは同じ場所に数十年留まっていないと、完全に家畜化されないという学説もある」。ミズーリ大学コロンビア校の人類学者R・リー・ライマン氏は、「動物の家畜化はたった一回の“事象”では説明できず、一連のプロセスとして考える必要がある。遺伝子が変化し、野生の祖先種から家畜化された種に進化するためには、長い時間がかかる」とメールでコメントを寄せている。「この研究は、考古学者が見落としがちなこの点を際立たせている」。

 研究の詳細は、「PLoS ONE」誌で7月28日に発表された。

Christine Dell'Amore for National Geographic News

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