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虹色天幕コミュのラ・ヴェール博士の錬金術的愛情

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"Eden's Shift"と呼称される世界に送り込まれ、この世界の時間でもう1年は過ぎたか。
ラ・ヴェールはこの世界に於ける時間の殆どを、宝玉の研究につぎ込んだ。

「パーティーのニーズと我輩の希望が合致したということだ」

本人はこう言っているが、何を差し置いても研究に没頭しがちのラ・ヴェールを
見る他のパーティー構成員の目は、どうにも冷ややかである。

「第一、これは勝利を前提として編成された部隊ではない。
現地で頭数を揃えた、ただそれだけの間に合わせだ。
組織が必勝を期すなら、部外者との混成部隊など有り得んだろう。
だから常に標的のグレードを本来より数段階下げて戦っていたのだ。
まあ、だからこそ我輩も研究に集中できたのだから、
環境を整えてくれた作戦本部、盾となって闘った現地協力者たち
には感謝せねばなるまいな」

仲間たちは主にクエストの攻略が目的だったが、ラ・ヴェールは違った。
彼にとっては戦闘の勝敗や、クエストの達成などよりも、
いや、それどころか仲間たちの生死や、組織の命令よりも、
自身の研究、宝玉の謎を解き明かし、世界の真理に迫ること。
それこそがラ・ヴェールにとっての最優先事項であった。

「この世界の理(ことわり)は既に我が内に備わった。
突然の帰還命令であったが、渡りに船とも言えよう。
もうここに用は無い。また縁があれば会うこともあるだろう。さらばだ」

ラ・ヴェールは事も無げにそう言い残すと、元々そこに居なかったかのように
この世界で共に戦った者たちの前から姿を消した。

消えたラ・ヴェールに送られた現地協力者の一人、ヒュー=ウォルト=パイパーの敬礼。
その思いがラ・ヴェールに届いたかどうかは定かではない。

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