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みんなにやさしい自作小説コミュの徒然物語�� 〜第十章(小休止)〜

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「まさか、それがご飯?」

「なにか問題でも?」

依頼目的地『深森の樹海』へと移動している道中、小休憩を兼ねて食事をとることになった

周囲を見渡し腰かけるのに適当な樹木を見つけ

並んで座ったアストレアにポーチから出したジャーキーと水の入った革袋を手渡す

自然と一緒についてきたソルトが配られたモノを見て驚いている

「いや問題はないかもしれないが、少し乏しくはないか?特別に僕のを分けてやろうか?」

「ほっとけ。そもそも食事中は無防備になるから手早く済ませるようにしてるんだ」

話ながらも手早く自分の分の『作業』を消化していく

あっという間に平らげ立ち上がるアストレイに、アストレアも慌ててジャーキーを懸命に咀嚼し水で流し込む

アストレアは最近になってようやく食事が出来るようになったのだ

多少であれば以前から食べれたのだが

通常の一食分となると胃がもたず、腹痛や酷いときは吐いたりもしていた

のだが…

新たに知った『味覚』の世界に感銘を受けた当人の献身的な努力のおかげで

こうして普通に食事をとることができている

本人曰く、「こんなおいしいものを知らずに生きていたなんて…大損…」らしく

それはもう食事を楽しんでいるのだ

今がクエスト中でなければちゃんとしたご飯にありつけるのだが

残念ながら傭兵モードのアストレイには『食事』という『作業』を楽しむつもりはない

その事に対しての不満はないらしく、アストレアも従順に習っている

「それじゃ余裕がないじゃないか。もっと食事を楽しめよ〜」

一見して高そうな弁当箱の蓋を開け、入れ物にも見劣りしない豪華な中身を見せてくる

鼻孔をくすぐるなんとも言えないかぐわしい香りに食欲が刺激され、アストレイが顔をしかめる

「…たかが弁当に金を使いすぎだ。食事なんてただの栄養接種作業だろう?」

「いいやそれはおおいに違うぞ!食事とは心身ともに癒し満たし、人生に活力を生み出す元気の源だ!!」


なんだその持論は

握り拳を作り、熱弁を始めたソルトにげんなりし

アストレアを連れて無言で立ち去ろうとした

すると、意外な場所から返事が帰ってきた

…くぅ〜〜…

「ん?」

アストレアの方を見るとなぜか顔を真っ赤にさせてブンブンと両手をばたつかせている

必死に否定しているようだが、どう考えても今のは…

「ち、ちが…」

くぅ〜〜〜

「・・・ぁぅ・・・」

「・・・はぁ」

今度は否定し終わる前にハッキリとお腹が鳴った

何を恥ずかしがっているのかわからないが、別に隠すことでもないのにな

ため息をつきながら喋り続けるソルトの前まで足を戻す

まだ語っていたのか、面倒くさい…

「ふふふ、そうだろうそうだろう。わかっていたさ!貴様が頭を垂れて『食事』の前にひれ伏すのは!」

「食事の前に、っていつから神格化されてんだ?…それよりいくらだ」

「何?」

「だから、いくら払えば弁当を分けてくれるんだと聞いている」

「見くびるな!!」

うぉっ!?

「このソルト・S・ラハイア、空腹の者から金を巻き上げるような非道するわけがないだろう!!」

「そ、そうか。悪いな」

差し出された弁当を戸惑いながらも受け取り、アストレアに手渡す

しばらくアストレイと貰った弁当に視線を往復させていたが、すぐに食欲に負け慎重に口へ運ぶ

小さな口をいっぱいに広げまるで小動物のようにモキュモキュと頬張る仕草は傍目から見ていて非常に愛らしい

口にまだいっぱい残っているのに、つい「うまいか?」と聞きたくなる衝動に駆られる

「おいしい!!」

一人で内心葛藤していると、アストレアの方から瞳を輝かせながら申告してきた


「そうだろう、そうだろう!やはりわかるやつにはわかるんだ!はっはっは」

「ああ、そうかよ」

その光景を満足げに見下ろしながら胸を張るソルトに適当に相槌を打って合わせておく

こいつの気遣いで一食分浮いたわけだから、それをわざわざ無下にするような態度をとるわけにもいかん

幸せそうな表情で一心不乱に弁当を食べ続けるアストレアに視線を戻す

それはもう嬉しそうに食べる食べる食べる…

もしかして足りてなかったのか?と思い始めているとある違和感に気がつく

「あれ?そんな色してたか?」

弁当箱のデザインが別物に変わっている

いくら興味がなかったからといっても、さすがにそこに気づかないわけがない

「レア?お前それ…」

「あ゛あ゛あ゛あ゛ぁっ!それは僕の夕飯用の!!?」

隣で叫ぶソルトが膝から崩れ落ちた

いつのまにかアストレアは二箱めに手を出していたのだ

よほど気に入ったのか、うまそうに食べ続ける手は止まらず

僅かに目を離した一瞬のうちに起きてしまった惨劇にただただお互い言葉を失う

哀愁さえ漂い始めているソルトにかける言葉が見つからない

「まあ、その、なんだ?…やっぱり払うわ。いくらだ?」

「お、男に二言はない!グスン、食を愛するものに悪は存在しないのだ…グシ」

涙ながらに語る背中は、いつもより幾分大きく見えた

こいつ自身あれほど語っていたのだから相当楽しみにしていただろうに

それを奪われた悲しみというのは筆舌し難いものがあるだろう

一人、この惨状を生み出した張本人たる食欲魔神のみ満足そうな表情を浮かべている

「おいしかった」

さいですか

この小さな体のどこにあれだけの量が入っているのだろうか。謎だ

一騒動終え、沈んだソルトをなるべく視界に入れないように移動し

再び出発をした一行は深森樹海へと順調に進んでいくのだった…


コメント(1)

あとがき〜

リアルが忙しく更新がかなり遅くなりました(苦笑)
そのうえ、短編ものだから本筋は全然進んでないw
サイドストーリー的なやつです

ほんとに話書くのへたっぴだなぁ〜(失笑)
はてさて自虐ネタはこのへんにしておいて
今回はずっと書きたかった
アストレアのぷち設定「大食い」ですw
なかなか書く機会がもてず
このままお蔵入りになるかと思っていた部分ですが無理やり書いちゃいました

本当はもっとアストレアに焦点をあてしゃべらせたかったのですが
いかんせんもともとの口数が少ない子な上に他人が多い道中
か、書けない…(汗)
おかげでソルト君に光が当たったわけですがw
次回こそ本筋進めていきたいと思います

あとがき書くのは今作は初めてな上に総じて言い訳になってしまっていますが
これからはなるべく書いていこうかと思います
はてさてここまで読んでくれる人がいるかはわかりませんが
お付き合いいただきありがとうございます♪

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