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みんなにやさしい自作小説コミュの2039年宇宙の旅

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2008年3月19日、アーサー・C・クラーク氏が死んだ。

しかし康子はそのことを知らなかった。

今地球に何かが起ころうとしている

『2039年宇宙の旅』





「おとうさん、あそこに見える星、わたし掴んでみせようか」

「ばかだなあ、お前のようなチビがどうしてあの星まで届くって言うんだい」

「だぁって〜、あんなにはっきりキラキラかがやいてるんだもん

きっとあのビルの上に上ったらあたしでもつかめるよ」

「いいかい、康子、そうだな、おまえ、将来宇宙飛行士になるか」

「うん」

「あの星掴むにはね、ロケットに乗って飛んでいくしかないんだよ」

「え?なんでそんなのに乗らないといけないの」

「あの星に行くには歩いていけないし、それに康子が家に着くまでの道のりよりとてつもなく遠い場所にあるんだよ」

「じゃ、とてつもないってどれくらいの距離なの?」

「今のお前に言ってもわからないけど、この懐中電灯の光、いまパパがスイッチを入れたら瞬時にあの森の木に光が届くだろう」

「うん」

「康子の言った星にもしパパが懐中電灯をかざしても、あの星に光が届くには何十万年もかかるんだよ」

「え?なんでなの」

「それだけ遠いって事」

「うそ、あんなにキラキラ輝いているのよ」

「すぐ近くに見えても遠いんだよ」

「康子、あそこに見える赤い星見える?」

「うん」

「あの星は火星って言って、今パパが懐中電灯をかざしたら大体20分で光が届くんだよ」

「あは。じゃあたしでもいけそうね」

「いや、それでも人が簡単に行くことはできないんだよ」

「今度の星はもっと明るく赤く輝いてるよ」

「あの星まで宇宙船でもし行けたとしても、半年以上かかるんだよ」

「ええ?嘘でしょう」

「うそなもんか。所詮人間に与えられてる力はそんなものなんだよ。だから、康子…」

「康子、康子さん、おきてください」

「康子さん」

「ん、だれ?」

「めがさめましたか?」

「はい?ここはどこなの」

「ここは宇宙船の中ですよ。まもなく火星に到着ですよ」

「ごめん、あたし記憶が混乱してる」

「なんかいい夢でも見てたんですか?」

「ええ、で、ここはどこだっけ?」

「まもなく火星に着きますよ。窓の外を見てごらんなさい」

康子が恐る恐るみた先には、あのオレンジ色の大地が大きなまるで別次元の世界を現すかのように存在していた。

まだまどろむ途切れた記憶がうっすらと思い返される。

(そうだ、私は新たなる天地を目指して火星に移住を申請していたんだっけ)

地球は温暖化の影響で台風や地震、竜巻などの発生で多くの人が死んでいった。

地上は荒れ果ててしまい、いつしか手がつけられなくなった人類は火星をテラフォーミング化し、

人の住める環境にするのに長い歳月をかけていた。

私は幸運にも火星移住の権利を手に入れることが出来、今から何年も前に地上で低体温状態を維持したまま

コールドスリープカプセルに入り、移住の日をずっと寝たまま待っていたのだ。

両親はすでにあの大嵐の晩、家とともに押しつぶされて死んでしまった。

その嵐で友人もまた失ってしまった 。

「すいません、あたしが寝てから今までどれだけの月日がたったんですか?」

「あなたの腕を貸してください 」

そういうと、スタッフは康子の腕に記された記録に走査線を走らせた

「少々お待ちください・・・

あなたがコールドスリープカプセルに入ってから今日まで50年と3ヶ月になりますね」

「あたしはそんなに寝ていたんですか?

なんか、一気に年をとっちゃったのかしら?」

「いいえ、あなたが遅れた原因は私には分りかねます。でも姿はは当時のままですよ。

多少髪の毛と爪は伸びています。地上に着いたらシャワーを浴びてくださいね」

「はい」

「いま、私達の宇宙は大きく変貌を遂げ始めている

火星に移住したところで、ここもいずれ温暖化の影響を受け地球と同じ被害が出るだろう。

実は地球時代当時、あれほど言われていた二酸化炭素問題や、水蒸気問題はどうやら関係ないようで、

すべての影響は、あの燦燦と輝く太陽にあった。

人類がそのことに気が付いたのは、火星に移住がスタートした時点にさかのぼる。

テラフォーミングの結果が、予想以上に早く環境改善に成功したからだ。

そのおかげで火星は丁度今から300年前の地球の環境と似たような状態が保たれている。

ただ、大気がいまだうすいので外出の際には酸素マスクがここでは必要えはあるが。

ターミナルはすでにドームの中にあり、ここには人が呼吸できるには十分の空気があった。

康子は入国審査を受け、手続きを済ますと、ガラスチューブに横付けにとまっていたローバーに乗り込んだ。

ローバーは自動運転でそのままチューブの中を走って移民センターの建物の中に入っていきました。

「夏井康子様でいらっしゃいますね。お疲れ様でした。ここは移民センターです。
地球から移民された方はここでしばらく検疫が済むまで滞在していただきます。

康子さんの居住区はこの建物のA27フロア80073−4588になります。

部屋の登録はすでに済んでいますのでドアの前で手をかざしていただければ結構です。

しばらくはここの環境に慣れていただき、

その後セントラルターミナルにあるカルチャーセンターに来ていただくことになります。

あなたが寝ていた50年間にこの世界は大きく変化しました。いろいろ知らなければならないことが沢山ありますよ」

「どういうことですか?」

「私達に付きまとう不安は、あなたが出国された当時のまま、いまだに払拭されていないということなんですよ」

「もしかしたらここまで温暖化の影響が?」

「それは今すぐどうのということじゃないから安心してください

お疲れ様でした。アクアポリスにようこそ」

「面白いわね。水が無いのになぜアクアポリスって呼ばれるのかしら?」

「それはここが地球で言えば海底にあたる場所に建設された都市だからですね」

私の乗ったランドローバーの先には大きなクリスタルドームで覆われた半地下の都市が見えてきた。

ローバーはもともとあったクレーターを利用して作られた丸いドームのなかにゆっくり入ってゆく。

「ここには十分な酸素がありますので、マスクは不要です」

「色々と有り難う」

「いえ、どういたしまして」

「今回こられた500名すべてが同じ居住区になります。

もしかしたらお仲間がいらっしゃるかもしれませんね」

「そうね、あとでさがしてみるわ」

「実は、火星移住船はこれで最後ですよ」

「それはいったいどういうことなの?

私の仲間がまだ大勢地上に残っていたのよ 」

「まあ、色々とこの世界は変わってしまいまして、詳しいことはカルチャーセンターでご報告させていただきます」

私は軽くガイドに会釈すると自分の部屋に足を向けた。



それにしても思い返すのは、父と星を見たときのあの記憶。なんというタイミングだろう 。

ロビーでタッチパネルを操作して自分の部屋を入力し、部屋を検索すると、

目の前のドアが開き床にピンクのランプが点いてその案内についていった。

部屋は45階にある。

窓の外にはドームとの境界面の赤い大気がゆがんで見えた。

外はいま、雨の時間なのだろう、人工雨が降っていた 。

はるかかなたには赤い崖が両方の地平線のかなたに消えて伸びている。

火星の印象は、ひたすら広かった。

だが、やがて無機質なその風景に飽きてしまった。

森も無ければ川や海も無い 、外の風もドームの外に出なければ感じられない 。

この通路はたくさんのエレベーターがあり、相当の人間が生活しているらしいが私がここに来て人間の姿を見ていない。

部屋にはいると一通のメッセージカードが置いてありモニターの横のリーダーに差し込んだ 。

すると、同じサイズのモニターはある角度を保ちながら二枚壁に貼り付けてあり、その二つの画面の間に立体像が現れた 。

「私は教育係のジェニファーです。あなたの専属となりますのでよろしくね 。

今は着いたばかりで疑問もあるでしょうがしばらくシャワーでも浴びてゆっくりしてください。

あなたの体は50年もの間寝ていたわけですから…」

それを聞いて康子は恥ずかしくなり、すかさずシャワーを浴びに入った 。

康子は服を脱ぐと、久しぶりに自分の姿と対面した

(あたし、どう見ても20代にしか見えないんだけど、本当に50年も歳とっちゃったのかしら)

頭にかぶっていたヘッドカバーをはずそうとジョイントに手を翳したとき、髪の毛の圧力でボンと、

真っ二つに割れて落ち、埃にまみれ、ぐるんぐるんに渦を巻いた髪の毛がシャワー室いっぱいに広がり落ちて

思わず苦笑いをした。(ああ、たしかに50年は寝てたんだな)

おそらくこういうことになることはわかっていたのだろうけど、衣類はみんな皮膚にくっつき、はがすのに苦労した。

なぜメッシュの服を着せられたのか、そのとき初めて理由がわかった。

部屋には低出力のレーザー歯のついたはさみがあり、自分で髪を焼ききりながら、何とか気に入った形に整え、

50年ぶりの食事を取った。

しかし胃がまったく受けつけず、すぐに吐いてしまった。

康子は憔悴しきって、そのことをジェニファーに告げると、今から処置に伺いますといい、

点滴とぜんどう運動を促進させる薬と、消化促進できるような薬をもらってのんだ。

ジェニファーは、身の回りのことは私がやりますから、あまり無茶しないでくださいといって、

てきぱきとぼさぼさの頭をセットしてくれ、新品の服を着せてくれた 。

「明日はリハビリセンターに行って、体の機能回復運動をしていただきます。

その後、カルチャーセンターで現状についての説明があります。

今後のことについては今はまだお話できません」

と付け加えた。

康子は確かに自分の体力が著しく衰えてることがわかっていた。

そもそも一人で歩けることがむしろ信じられない。

若いうちにコールドスリープにはいっていたことがよかったのだろうか、あるいは火星の重力が小さいおかげだろうか。

その日は何十年ぶりかのすがすがしい開放感に見舞われた。

ふかふかのベットにほんのりと漂うフローラルの香り、

地上の南の島の温度と湿度、風量を計算されたエアーコンディショナーの心地よい風に吹かれながら

たっぷりと睡眠をとることができた 。




朝、真っ赤に焼けた朝焼けで目が覚めてしばらくミネラルウォーターを飲みながら見入っていた。

なぜかこの光景を見ていたら涙が自然とわいてきて、ぼたぼたと大粒の涙を流している自分に気がついた。

(あれ、なんで涙が止まらないんだろう )

そこにジェニファーがノックしてはいってきた。

「夕べはぐっすり寝られたようですね 。

初めてここに来た人は、なぜかそうやって涙が止まらなくなるようですよ 」

彼女は何でも知っていた 。

「お早う、ジェニファー。ずいぶんと早いんですね」

「ええ、私はあなたが起きたのでお迎えに参りました。

早速ですがスケジュールが重なっています。説明は移動しながらお話しますので、この車椅子にお乗りください」

部屋の外には座り心地のいい、車椅子がすでに用意されていた。

康子は彼女の促すままに車椅子に座った。

「これからあなたには体力測定を受けていただきます。度合いによって今後のリハビリのメニューが変わってきますので、

あまりいい結果を出そうとしたり、手を抜いたりしないでくださいね 」

エレベーターで下層に下りると、建物の野外に出た。私はガラスドームをこの日初めてしたから見上げた。

「このような都市は、このアクアポリスを中心に100個ほど存在しています 。

もともとここにはテラフォーミングの工場がありました。

火星の大気が安定したことで、この巨大なプラットフォームは解体されて新たな町つくりの拠点として再開発されたものです。

空港からはローバーでしかアクセスできませんが、多くの都市間はおのおのチューブが走っていて行き来が出来るようになっています」

「ところでジェニファー。今地球はどうなっているの?」

「それは後でお話しますが、あなたの知ってる地球ではもうありません」

「それはどういうことなのかしら? 」

「今はまだお話できません。後にしてくださいね」

ジェニファーは笑顔で答えた。

康子が検査を始め1時間ほどして部屋から出てきた。

足元がふらふらとふらついている。

ジェニファーはやれやれと微笑んで康子を迎えた。

「あー、あたしもうだめ、息切れがするの」

「さあ、これお使いください」

そういってジェニファーは酸素マスクを手渡した

肩で息する康子に彼女はこういった。

「だから無理しないでって言ったじゃないですか」

康子は決してがんばったつもりじゃなかった

ただ、ドームの中でも酸素はうすいのだ

検査結果はすぐにジェニファーのPDAに送信されてきた

その結果、健康体ではあるが、血液中の酸素量、筋肉や消化器系の萎縮等の問題があり、

要観察と酸素ボンベ、軽度のリハビリの必要性が書かれていた。

ジェニファーはその情報をセントラルコンピューターに送信し、

食事のメニューと運動のメニューの計算に取り掛からせた。

では次にカルチャーセンターに向かいましょうね 。

そういうとジェニファーは康子を乗せ、車椅子を押した。

「ねえ、ジェニファー、あなたに聴きたいことがあるんだけども、ここにはなぜ人影が無いの?

いる人って、あたしとあなただけよね ?」

「はい、皆さんは行くべき場所で自分のカリキュラムを実行していますから、

今ここにいる人はあなたが昨日一緒に乗ってきたものたちだけです」

「ねえ、カリキュラムって何するの?」

「それは一人ひとり役目が違うので、康子の進む方向性をこれから決めます」

「やくめ?それは仕事のことなの? 」

「仕事みたいなものかもしれませんがちょっと違いますね」

ジェニファーは多くを語らず、結局何も核心に触れる話は出てこなかった。

カルチャーセンターは数少ない森の中にあった。

外壁はなだらかな斜面で形成されていてすべてが緑で覆われた丁度ピラミッドの形をした山そのものだった。

そこには多くのスタッフがいた。

気のせいか少し光って見えるような気がする。


もちろん、人が光るわけは無いのだが。

「夏井康子さんですね 。よくお越しくださいました。

私はチェン・リューといいます。どうぞ宜しく 」

「こちらこそよろしく」

「さて本題です。まあこちらにおかけください 」

康子が通された部屋には大きなスクリーンがあった 。

彼女が失われた記憶のすべてをこれから再現しようというのだ 。

「あなたが知ってる地球の地上は今から50年も前のもの。

その間に地球は温度が上がり、とても人が住める環境ではなくなってしまいました。

今から映し出す映像はあなたがコールドスリープに入ったときの映像です。

ここから時間をつめて話をしていきましょう 」

「はい」

「あなたが入ってしばらくは、この倉庫に積まれたカプセルは次から次に送り出され、多くの人が宇宙に旅立っていきました。

その中にはこの宇宙の外に送られた人もいます。

さて、問題はあなたが生まれるちょっと前の話になります 。

ご存知でしょうがアメリカ合衆国とソ連が宇宙開発にしのぎを削っていたころ、

アメリカは有人探査衛星とも言うべきアポロ計画を実行し、多くの成果を成し遂げました。

表向きはいろんな科学調査のためでしたが、そのためにあれだけの予算をつぎ込んで17号まで打ち上げたわけではなかった。

彼らは月面で重大な発見をしたのです。これをみてください。

これは彼らが月面で発見した構造物であり、宇宙船です。

これらの多くは今から何十万年もの昔のものであることが調査の結果わかりました。

宇宙船の表面の模様はまるで石に彫刻されたように見えますが、この石に触れたものたちに異変が起きたのです。

彼らの意識の中に膨大な宇宙意識が流れ込んできました 。

これは地球では極秘事項ですが、ここでは関係ありません。

だがこの発見がきっかけで今の地球温暖化や人類が火星に移住することになったのも事実です 。

奇しくも、あのヒトラーが20世紀初頭に予言したことが的中してしまった。

彼らはこの世界がしまることを知っていたわけです 。


(この世界がしまる?)

「なんか、お話を伺っていると、この世界はすでに人為的にすべてが計画され、実行者が予言通りに動いているように聞こえますね」

「今まで公にされることが無かったのですから、そう思われても仕方がありませんね

しかし、アメリカがそのことを知ったのはこのアポロ計画が初めてでした

彼らすら知らなかったんです。

そこで、彼らに流れ込んできた宇宙意識のことについて調査すべく、

ジョンマクモニーグルを中心としたリモートビューイングプロジェクトを立ち上げ、

詳しく調べた結果、月面に神殿があることがわかったのです。

そこで存在しない未発表のアポロを20号まで打ち上げて極秘裏に共同調査させたのです」

「共同?どことですか? 」

「ソ連ですよ。このとき、ソ連のパイロットを乗せて共同ミッションと称して、神殿や石の宇宙船を調査さたのです。

もちろん成果はありました

彼らは宇宙意識との接触に成功したのです

当時スタンリー・キューブリック監督はNASA専属の映画監督の場に合って、

アーサーCクラークの小説を元にあの「2001年宇の旅」を作らせました 。

実は、これは、政府が月面で得た情報を元にした映画であることには間違いなく、

あえて抽象的な作品として仕立て、多くの者達にこれから起こる残された時を自分らしく、

自分のすべてを出し切ってもらうために一切の本質に触れることをすべて伏せ、公開させたのです」

「なぜそのようなことをしなければならなかったのですか?すべてを公開すべきだったのでは 」

「当時の人々にそのような話をしたところで、戦後まもなく、やっと自由と復興で潤ったものたちに自分を還り見て、

人の目的に則した、今より自粛した生活を送れ。なんていえなかったことでしょう 」

「私にはあなたの言っていることを鵜呑みには出来ないわ。話が飛躍しすぎています。嘘でしょう? 」

「まあ、聞きなさい 。

あなたの寝ている50年もの間に地球環境はめちゃくちゃに破壊されてしまったのですから。

やがて人類はそんなこととは露知らず、行き着くところ、

すなわち環境問題は自分達人類が起こしたから新たな技術が必要だの、

バイオ燃料による食品の高騰による飢餓者の増大を生んだりありとあらゆるところで多くの問題が噴出させてきたのです。

しかしアメリカは環境問題に対し、一切の代替案すら出さなかった。それはなぜか。

そう推理すると、世界の指導者たちはこの世界がどんなことをしてもやがて滅ぶことを知っていたんです。

さてこの映像にはあなたのコールドスリープ装置が映し出されていますが、 

あなたはなぜかこの倉庫のような場所でずっと忘れられていた。

多くの人の出入りが映し出されているのにあなたはなぜか最後まで残された。

その間に浸水したり地震で崩壊し、あなたのカプセルは新たな場所に移され、そこも火災にあったり。

そして最後の宇宙船の発射の際にあなたの存在が発見されてようやく火星便乗せられることになったわけです。

あなたが地球を出たのは半年前。その頃はもう地上の半分は水没し、最後の人間500人があなたとともに発射されたわけです。

康子さんにとってこれらのことを受け入れることなど到底不可能なことは言うまでもない

しかし、もう地球は人が住めれる環境じゃなくなってしまったのも事実なのです」

「そんな…、恐ろしいことがあたしの知らない間に起こったなんて」

「とにかくあなたはこうして生残った。

せっかくここに着いたのだから、あなたはこれから何をすべきか決めなければならないわけです。

多くの仲間とともにここで働くもよし、またもとの地上に戻って自分のけんしきをたかめるために活躍するもよし」

康子はリューの話を聞きながら、自分の知らない歴史に見入っていた。

自分の夢や希望がもうこの世界ではかなえることが出来ないことも。

スクリーンに映し出されたものは、大量消費、大量破壊、テロ、災害の映像が淡々と流され、

多くの命が、何かが有るにつれ減少してゆく世界を黙ってみていた。そして、ボソッとこう言いました。

「人類はもうおしまいなの? 」

「康子、あなたの不安はもっともだが、この現象はこの火星でも起こり始めている」

「では、どの道、選択肢はないと」

「これはあくまで私たちの希望です。そこであなたにもしできるなら、今この宇宙で何が起こっているのか調べてもらいたい 。

もちろんここに残って火星で働くもよし」

リューは表情ひとつ変えることはありませんでした。

「あたしは、そもそもこの宇宙のことが知りたくてこの火星移住に参加しました 。

リュー、あなたはそのことを知っているからあたしにこの映像を見せたのでしょう」

「ま、そう解釈いただいてもかまいません。ここにいてもいずれ私達に残された時間は少なそうです 。

そこでもし、できるのならあなたにはこの先土星の衛星ティタンに人が住める環境があるのか無いのか、確かめてほしいのです。

やがてここ火星も時間の問題でしょうから。太陽の火はますます大きくなってきています 」

「あたしに土星に飛べと?」

強制はしません。ただこのまま行けば火星も地球の二の舞になりかねない。

太陽系はいま、最後の時期にある。表面は活発化し、中心部から崩壊しつつある。

計算では木製の内側すべての軌道が太陽の餌食となるでしょうね。

人類に残された場所は、外側の宇宙に新天地を探すこと」

康子はリューの話を聞きながら、ドーム越しに空を眺めた。







数ヵ月後、康子は広大な誰一人いない空港の何一つ無いさびしい光景の中に佇んでいた。

そこにはリューとジェニファーがすでに来ていて、空港に停泊中の宇宙船を指差した

[The last hope号]と名づけられたスペースシップ。

全長はゆうに500メートルはあろう。人類はこんな巨大な宇宙船をいつの間にか作る技術を習得していたのだ。

この船にクルーは康子ただ一人しかいない

「なぜあたしだけなの?」

「この星の住人は、地球の住人のようにその星に適するようにほとんどが変わってしまったんです 。

彼らはこの星から出たらおそらく死んでしまうでしょう。

今動けるのは康子、あなただけなんです。

あなたの動向はすべて火星のスタッフが常にモニターしています。

康子が調査できる区域は、燃料の関係から土星のティタンしか残されていません」









http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%9D%E3%83%AD%E8%A8%88%E7%94%BB



つづく

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飛行プランはアステロイドベルトを抜けた後木星の重力を利用しスイングバイで一気に土星にめがけつき進み、

太陽系最大の衛星ティタンの軌道に乗り、地上をスキャンすると同時にこの宇宙のわれわれ人類に残された

時間を科学的に計測する任務であった。

康子は二人に手を振ると、The last hope号に乗り込み、マニュアルにしたがって発射の準備に取り掛かった。

セットした後、宇宙船は音もなく空に浮き上がり、

火星の周回軌道上にあるブースターとドッキングし木星の軌道に向かって進むプログラムを実行し始めました。

火星周回軌道が安定した後は、康子はプログラムに従い、コールドスリープの準備に取り掛かりました。

窓の外にはあの数ヶ月前に見た火星の姿がありました。

(また私はこの星の姿を宇宙から見ることになるなんて思いもしなかった)と康子は思いました。

船はやがて火星の軌道を外れ、木星に向けて進路変更の後、康子は再びコールドスリープカプセルに入りました。

数ヵ月後、無事にスイングバイを成功させ、The last hope号は順調に飛行を続けていました。

しかし、予期せぬ事態が起こった。

The last hope号のプログラムでは、康子の目覚めはあと数年後のはずだったのです。

しかし康子は予定よりも早く目が覚めてしまった。そこで端末から火星のリューたちやジェニファーと交信を行う事にした。

「ジェニファー、聞こえる?

あたし、目が覚めたんだけど、なぜ起こしたの?」

すると30分後、メッセージが届いた

「いえ、そんなことは無いはず。只今調査中です」

(なぜ?)康子は疑問に思いつつもマニュアルを探しながら端末からの回答を待っていた 。

そのとき、比較的早くレスポンスが帰ってきた

(お早う。やすこ)

「あなたは誰?」

端末に打ち込むと、今度はすぐに帰ってきた 。

「私は、デビットボウマン博士 」

康子は「ボウマン博士と名乗るものについて調べて」とリューに問いただした。

30分後、メッセージが送られてきた

「ボウマン博士とは、2001年宇宙の旅の小説に出てきた主人公だよ」と。

「そんな馬鹿な。あれってお話しょう?あなたは誰なの?」

再び康子は打ち込んだ 。

するとさっきと同じようにすぐ返事が戻ってきた 。

(私は実在する宇宙意識体だ 。君たちの文化の中からふさわしい

言葉で返事をしたまでのことだよ。本来名前などない)

と、回答が帰ってきました。

「私を起こしたのはあなたなの?」

康子は再び問い正しました。

(そうだ。君の宇宙船はいま、木星と土星の間にある

まもなくティタンに近づくだろうが、君はたどり着けないだろう)

「なぜなの?」

(すでに土星はこの宇宙には存在しないから)


つづく
「ボウマン博士、あなたの言うことが私にはわかりません。あそこに土星は見えていますよ」

(あれは光がそう見せているだけだ。光はこの次元の外から来る。光は次元を超えてくる。

だから、この宇宙はすでにこの宇宙は土星の内側まで縮んでいるということだ。

康子、あなたはこれ以上先に行ってはならない。君たちは地球とともに歩まねばならない。

だから私があなたの宇宙船を地球軌道に戻す)

「ボウマン博士、私はミッション中です。勝手な変更は許されていません 。

なぜそんなことをするんですか?

それにあなたの言ってることは物理法則を無視していますよ。私達人類はこの宇宙を観察し、

すべてを知っているんです」

(ああ、そのことは知っている。だが、我々はあなた達人間をこの宇宙の外から常に観察しているんだよ)

「なぜそんなことを?」

(康子、あなたはリュウに何か聞かされただろう?彼の言ったことは事実だよ

地球の地上は今もわれらの観察の対象である)

「あなたの言ってることが判らない。ならなぜ地球をあんなにめちゃくちゃにしてしまうのでしょうか。

私達は生きたいの。そしてこの宇宙を、人の住める星を探さなければならないの。

生きて子孫を残さないといけないの。人類を滅亡させてはならないのよ。宇宙意識のあなたならわかるはずよ。

なぜ邪魔しようとするの?」

(それはもうじき分るよ。康子)

「私はあなたの言葉を信じません」

(よかろう。なら康子、実はこの宇宙船は私が境界面で停止させている。今コックピットに向かうがいい。

コックピットは境界面の外だ。行けばその意味がわかるだろう)

康子はボウマン博士と名乗る者の言ってる言葉の意味がまったくわからなかった。

しかしこうして異変は起きた。康子は自分に調べなければならないだろうと言い聞かせた。

「行けば判るのね?」

(そうだ )

ボウマンはそう言った

(ボウマン博士とは何者なの?)

自問自答しながらも、足は彼の言うとおりコックピットに向かって進んでいた。

重力発生区域を抜け、康子の体は宙を舞ながらDハッチを空けた
ハッチとハッチの間は、100メートルはあるだろう。コールドスリープルームからコックピットまでは発電ユニット、作業用ポッド格納庫。

生命維持システム、通信設備の各部屋を抜けた先にある。やがてCハッチを抜け、Bハッチに差し掛かったとき、

ボウマンの声が直接頭にアクセスしてきた。

「康子、そこで止まりなさい」

康子は驚き、周囲を見回した。

「この宇宙船に乗っているのは私だけのはず。あなたは誰なの? 」

康子が驚くのも無理は無い 。彼の存在は常識の範疇を超えているのだから 。

ボウマン博士の声は優しく康子につぶやいた

「康子。おどろかないで。いま、あなたは立止まっている。しかし、

そこからたった3歩先は康子の知っている宇宙じゃない 。手を伸ばしてゆっくり進みなさい 」

康子はボウマン博士の言うがまま、その体勢でゆっくり進んでいった。

彼女の目の前には明らかにAハッチが見える。しかしそれがまるでホログラムのようにゆらゆら揺らぎだしたかと思うと、

彼女の指はハッチの前で消滅していった。Aハッチに手が届かないのだ。

そして、あわてて指を戻すと、元の自分の指に戻った。

康子は驚いた

「なんなの?これ」

「康子、あなた方の宇宙はいま、ここまで縮小している。

あなた達の存在できる空間は、太陽を中心としたたったここまでの空間しか存在できないことが今証明されたわけです」

「この先私達はいったいどうなるの?」

「これから私の言うことをよく聞きなさい。大まかなことはリューから聞いたとおりです。

地球はいや、この太陽系はこの宇宙の変化に敏感に反応している。

そして、多くの生物達は、自分の運命を受け入れている。

そして、人間だけが運命を受け入れることが出来ずにじたばたしている」

「これから何が起こるの?私達に残されたものは死?選択肢はほかにないの?」

「死じゃない。君たちは進化するのだ」

「進化?」

「私はこれからThe last hope号を地球に向けて発進させる。だから、康子は火星にこう、送信してほしい。

ボウマン博士は実在したと」

「それで判るの?」

「ああ、私は君が来ることをずっとここで待っていたんだ。

すべてが始まる証人としての存在がくることを」

「何が始まるというの?」

康子は言われたとおり通信端末にボウマン博士と接触したことをメッセージを打ち込むように言われたことを送信しました。


つづく

「それでは康子、君はこれからコールドスリープに入りなさい」

私は持てる力のすべてを使ってこのThe last hope号を地球に送り届けます 。

あなたは地球に戻り、新たなる進化を遂げる」

「寝ていられるわけ無いじゃない。リューにどう報告すればいいの?

私の体はどうなるの?」

「大丈夫。私が付いている 。君は装置の中でもう眠ることは無い 。

体がそこに横たわっているだけだ」

康子はボウマンは意識に促されるままカプセルに入ると、目を瞑った。

見た目には眠ったようにも見えた。

しかし彼女の意識にボウマンは働きかけ続けていた。

康子よ、君はこれから人類の歴史的な瞬間に遭遇する。よくみるがいい 。

康子の意識はボウマンとともにいつの間にか真っ暗な宇宙の外にあった 。

康子は驚き、自分の手足を触った。しかし、どう触っても 今までとなんら変わらない自分がいた。

眼を白黒させている康子にボウマン博士は落ち着いた声で語った 。

「宇宙はどんどん外から圧縮されていくように見えるだろう。この次元が閉じる瞬間だ」

「あの宇宙を押し縮めている力は?」

「あの力は私たち自身。今はもう君自身の力でもある」

え?

「多くの命には意識がある。意識は生き物以外にも存在し、人間は気づかなくとも、ずっと観察しているんだよ 。

その彼らが、解放され、新たな秩序を生む。意識の力は、あなたたちの宇宙すら凌駕する。

だから今は私と君はおなじ存在なんだよ」

「意識にそんな強い力があるだなんて」

「この宇宙は目に見えない多くの意識体によって今までずっと観察されていた。

あるときは影となり、そしてあるときは日の光となり

そして太陽からも同じ力が働いている 。

太陽は私達に無常の愛を永遠に与え続けているのだ」

「では、あなたならご存知でしょう。月面の遺跡とあなたとの関係は?」

「あれは太古の意識の現われだ。文明は今の人類だけじゃない。

彼らもまた、はるか昔にこの現象を体験し、進化したんだ」

「月にあったものはいったいなんだったのですか?」

「あれは彼らの君達に残したメッセージだよ。自分たちが存在したという証に過ぎない。

彼らはすでに進化し、旅立ったたものたちだ。 そして一部は地球にも残った。

そしていま、あなた達の守護をしているものたちだよ。

私もまた、彼らの意識と同時に進化を遂げた者だ。

見てごらん。太陽から送られた多くの意識が君にも見えるだろう。

意識はどんどん人の体を通り抜けて地上に作用してゆくのが分るだろう。

そして、彼らの半分はこの光にさらされて、私達のように進化するだろう 」

「私達って。私も?」

「君はしらなかったのかい? そうか。寝ていた間のことなんて覚えていないか。

君はとうに実態を捨てているのだよ。君は死者として扱われていた。だから長い間カプセルは放置されていたのだよ」

「それじゃ私、火星に来たときに既に死んでいるの?」

「死じゃいない。人は死なない。死は存在しない」

「意味がわかりません。そんな…いやよ。

あたしはまだ未練がある。

このままがいいの。

なぜ、私達を守る存在が、私達の生き様を脅かすの?

私はまだ人でありたい」

「あの火星での出来事は実際にある。だが、君は現実と想念で作られた世界の狭間にいる。

現実のリューもジェニファーも実はあなたとは面識がないんだよ」

「そんな。あたし…何もかも分らなくなってしまいました。あたしは50年間コールドスリープをしていてまだ生きていると…」

「あの火星出の出来事は君を安心させるための私からの贈り物。あそこに人がいなかったのはそのせいなんだよ」

「私は。でもいまさら怖がる気持ちもわいてこないけどこの先どうなるの」

「人は永遠に進化し続ける 」

「でも、今起こっていることは? 大量殺戮と同じことじゃないの」

「自然の摂理が行うことは、禍根は残さない。だから大量殺戮とはちがう。君は忘れてるだけのこと。この世界で生を受けたものはすべてを忘れてしまう

だが、はじめから君たちはこうなることを知ってる。そして、古い殻を脱ぎ捨てて、新しい肉体を得るんだよ。

もうこの肉体が必要なくなる。そういうことだよ」

「でも私は人として…」

「そうかい。だが、もうこの世界には住めないよ」

「なぜ?」


「やがて君に見せた時限の壁が地球を襲うだろう」





つづく
「そうすると、どうなるの?」

「君達存在する生命たちはまもなく一新される。

成長した魂と、そうでないものは次元の篩によって選別されるだろう

新しい現実を彼ら本人自らの意識によってデザインされる」

「篩い分けられた者たちの行く末は?

君や多くを学んだ意識は私達とともに新たな創造のために生きるだろう」

「篩い落とされたものたちは?」

「彼らはふさわしい次元に進んでゆく。そしてここに残った者のために今度は私達が創造するんだよ」

「えっ? 」

「君の意識は私たちと共にある」

そのとき、康子の送ったメッセージが火星の監視センターの端末に届いた。  

コンピューターはデビッドボウマンの存在を認識した。次の瞬間、すべての送電がとまってしまった。

リュウは地球で起こったことが火星でも起こったことに恐怖した

アンドロイドだったジェニファーも、これが最後に活動を停止させた。

火星の原子炉からの発電は突然止まり、何も起こらず、熱暴走が始まっていた

ボウマンとの接触を送ったメッセージを受信した火星の移民センターはその役目を終えた。

「さあ、すべてが始まるよ」


つづく

太陽からの光が一瞬爆発的に眩く輝きだした。

そして、The last hope号は地球に向けて次元の壁を背に、丁度地球の大波に乗ったサーファーのように時空の壁を切りながら地球に突進していった。

太陽系宇宙はその中心部と外部からの二つの波に飲まれ、あるものはふるいにかけられ、あるものは大きな時空の水しぶきに翻弄されたかのように

時空から消え去っていった。

そして、ビッグバン当時の様に光が直進すらできなくなった為

すべての星ぼしは振動し、視界から消え去っていった

何もかも消滅したように見えた太陽系だが、実はそうではなかった

すでに新たな創造が始まっていた

太陽の光は徐々に弱まりやがて消滅したが、さほどたたないうちに元の明るさに戻っていた

康子とボウマン博士の意識は自分達という枠を飛び越えていた

彼らは新たなる命として、青く輝く新生地球に舞い戻っていた

The last hope号は大きな石柱に姿を変え、あの月面クレーターの中に沈んだ船のように彼らの意識を織り込んだ、

新たなるモノリスとなって存在していた 。

人類はまだいない。ここは海に浮かぶ小島であった。

人類が今住む陸地を離れ、旅立たぬ限り、あの島に打ち込まれたモノリスに接触することは無いだろう

空は青かった。どこまでもどこまでも

植物は生い茂り、温度は数千年のときを越え、安定した大気、安定した気候がよみがえった

ボウマン博士と名乗る意識は言った。

「人類はこうして再び繁栄するだろう」と

「私達はこれからなにをすればいいの?」

「これから起こり新たなる歴史を見守ることだよ

そして、あらたなる人類が進化するまで見守ること 」

サバンナの中を一匹の猿人が獲物を求めてさまよっていた

彼は今にも死にそうだった

そこで康子は彼の耳元でささやいた

そのとき、猿人の目にはかすかに羽の生えた天使の姿が見えた。

しばらくすると、猿人は何かに気が付いたのか、落ちていたキリンの大腿骨を拾った。

そして草むらに隠れると、ヒヒの群れが通過するのをじっと待った

ヒヒは彼の存在にまったく気が付かなかった彼は風下のことを理解していたから。

しかし、猿人は今までとはちょっと違った狩をした

キリンの大たい骨で一頭のヒヒを狙ったのだ

ヒヒは頭部を直撃された

そして、あえなく猿人の餌食となった

「康子、歴史はこうして繰り返される

人はまた進化したのだ」

「神の正体は…

そうだったんですね。

私達はまったく誤解していました 」

「その通り。さあ、私達にはやらねばならないことがたくさんあるよ」

「わかりました。これがいままでの人生の意味だったわけですね」

「その通り。創造とは私達自体であり、神もまた私たち自身だということなのだ」







太陽系第三惑星。

その昔地球があった場所

そこには新たな青々と草木が茂り、青い海、青白い氷河、多くの仲間がいる恵みにあふれ、私たち自身が創造し、祝福した証がそこにあった。


おしまい
これ、ズーーっと前に書いたものですが、手直ししたんで再度アップ

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