リスペクト山口百恵！コミュの山口百恵という人物

◆スター誕生

百恵は1959年1月17日東京に生まれた。自身の誕生日に大震災が起こるなんて思いもしなかっただろう。彼女はごく普通の家庭に生まれた訳ではなかった。父親は、既に家庭がある男で、彼女は戸籍上認知されなかったのである。ある種、女手一つで母に育てられ、苦労する母の背中をみて育った彼女は、 ”お母さん”という女性としての大きさに憧れを抱いた。ただ歌が好きで芸能界に飛び込み、歌手としてではなく、一人の女であるという気持ちを心がけていたようだ。その結果、作り物の歌手ではなく、山口百恵という独自のアーティストが生まれたのである。彼女は山口百恵というキャラクターを演じていた。という噂を耳にする。そんなことが7年間もできるのだろうか。それが事実ならどこかでぼろが出て人気が下がってしまう。結論、内面から湧き出た彼女そのものが、多くの人を虜にし、今も尚スターとして輝いているのは間違いない。

◆出会いのストーリー

彼女の転換期。それはやはり” 横須賀ストーリー”であろう。しかしこれも16歳の彼女が自ら”宇崎夫妻に歌を作って欲しい”と申し出たことに始まる。アイドル戦争である当時、彼女の要求に答えを出す上、二の足を踏むことも受け入れられるのは、スタッフと百恵の信頼関係あっての事。やはりプライベートにおいても魅力的な女性だったのだ。それに、私はこうしたいという要求が出来るという事は、芸能界として異例のことである。その後彼女は、”歌手は個人プレーだ”という評論を覆すため、自身で”山口百恵プロジェクト”を立ち上げた。百恵バンド”ザ・ムスタッシュ”を中心とした、音響、照明等々のステージスタッフをかき集め、”歌手は団体プレーだ”という事を世間に示した。彼女の行動力も然ることながら、歌への情熱も感じられる一面だ。

◆山口百恵は70年代そのものだ

彼女の大ファンである野坂昭如は、79年のインタヴューでこう語っている。「恐らくこの先、もっと暗い時代になるだろう。そんな時百恵さんの歌を聴くと、70年代は良かったなぁーと思い返せるタイムカプセルの役割を果たすはずだ。それはこの時代に百恵さんは青春を捧げ、駆け抜けたからだ。その僅かな時間を我々は夢だったかの如く愛おしむのだ。」自分はリアルタイムでは知らないのだが、彼女の魅力を理解した上だと理解できる。

◆伝説から神話へ

・恋人宣言
「私の好きな人は三浦友和さんです。」と大阪年金会館で公表したのは百恵が初めて。大胆すぎる行動に周りは唖然。そのかっこよさに真似をする人が続出。今や当たり前である。
・19歳にして紅白紅組のトリ
本人の希望ではないと思うが、異例である。これもまた格好良く決めている。これは今もなお破られていない。
・ベストテン出演
生放送だったため、彼女の前に出演していた、松山千春が時間を取りすぎたため、彼女の出演が潰れてしまった。スタッフが謝りに向かうと、普通なら怒るところを彼女は「分かってますよ。」と笑顔で返し、あたかも仕事で遅れたフリをして写真撮影に参加したという。
・蒼い時
彼女が引退間際に出版した自伝本。実はこれが、芸能人初のベストセラーになったという。内容は人に知られたくない出生、性など赤裸々に綴られている。最後の章には、自分が出筆したという証として直筆の原稿が載せられている。

結論、彼女が今も尚多く人々の心に輝いているのは、人間として素晴らしいからである。皮肉にも、裕福ではない環境に育った結果でもあるが、やはりそういう環境においても、ひねくれない素直な娘に育てた母が原点にあるのだ。5月21日でデビュー４０周年を迎える。母となった彼女は、一人の女性としてこの日を静かに迎えるに違いない・・・。

ラプソディー

コメント(6)

最初
全て
最新の40件

[1] mixiユーザー 04月16日 07:22

山口百恵さんを歌手としても人としてもリスペクトしている者です。
先日Amazonで川瀬泰雄著『プレイバック-制作ﾃﾞｨﾚｸﾀｰ回想記』音楽｢山口百恵｣全軌跡と中川右介著『赤と青とｲﾐﾃｲｼｮﾝ･ｺﾞｰﾙﾄﾞと』の二冊の本を買い読了しました。

特に『プレイバック』は歌手山口百恵が好きな人なら読んで損はない力作です。このニ冊から改めて百恵さんのアーティストとしての凄さと一女性としての素晴らしさを確信致しました。

引退して30年以上も経つ人が今尚人々に人気があり若い人たちの中には山口百恵の歌を聴いて好きになる人も多いと聞きます。
本当に凄い人だと思います。

[2] mixiユーザー 04月16日 12:43

ここでは「ｲｲﾈ!」がつけられないので、とりあえずご挨拶を。興味深く読ませていただきましたよ～♪

[3] mixiユーザー 04月16日 16:52

ほんと「イイネ！」ボタンが欲しいなぁ

[5] mixiユーザー 04月30日 11:38

素晴らしい人の一言ですね。歌手として俳優として、またモデルとしても。

そして何よりも人として言うことなしです。

最後にラプソディーさんの文章表現力がうらやましい。

[6] mixiユーザー 05月01日 03:17

こんばんは
私もひとあし生まれ遅れながら百恵ちゃんを敬愛する一人です

昭和歌謡カバーバンドで歌い手として活動し、
恐れ多くも百恵ちゃんの楽曲をたくさんさせていただいています
歌唱力や表現力は微々たるものですが、
百恵さんへの愛はきっとどのボーカルさんにも負けません！（笑）

私もいくつか関連本を持っていてますが、
「歌手は個人プレーではない」とバンドを立ち上げたくだりなどは
全くそのとおりだと深く共感しました
それを自ら提案し実行する姿がまた素晴らしいと思います

「蒼い時」はその文章力に驚きました
頭がいい方なんだと思いました
知識や知能とか言う以前に、人間として頭がいい人だと
周りを気遣い、空気を読むこともできながらも自分を主張することもできる
絶妙のバランス感覚を持った素晴らしい女性でありアーティストです

百恵ちゃんという人をこんなに好きになることが出来て幸せです！
彼女が歌い手として世に現れてくださったことで
私達は彼女という人を知れた
心から感謝したいし、これからも愛し続けたいと思います！！

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ