ブラック企業に就職しましたコミュのブラック企業に就職した末

私は短大を卒業して今年の春から（研修期間として２月から）企画デザイン部として働き始めた。
入ってすぐ疑問に思った事と言えば、
求人票とは異なる社員数
手書きのタイムカード
上司の退社
社長と専務が夫婦
社長と専務の出勤時間はだいたい３時前
さらに専務である奥さんは中国人（片言でほぼなんて言ってるか分からない）
でも定時に帰れていたし、やりたかった仕事だったので特に気にしてはいなかった。

４月になり、わたしの同期として３人の新人が入る。
同期がいなかった私にとっては本当に喜ばしい事だった。
だが、この事がきっかけで私は初めて「ブラック企業に勤めているんだ」と自覚する事になる。

新人３人が入った当日。
この時点で私たち新人を入れて社員数は９人。
社長―専務（夫婦）
営業―入社４年の男
営業事務―入社１年の女、新人の女
企画―入社１年の男、【私】
企画事務―新人の女、新人の男
（パートの女性が１人いたが、私たちが入って１ヶ月半ほどで辞めてしまう）
この頃には、私は割と本格的にデザインの仕事をさせてもらっていた。
しかし、専務の一方的な価値観の押しつけなのでなかなかOKはもらえない。
さらに片言でなんて言っているか分からないため修正にも一苦労だ。

その日も私は定時で帰ろうとしていた。
だが、他の新人らは違っていた。
思い切り残業させられていた。
もちろんうちの会社は残業代なんで出さない。
求人票にも、話でも残業はさせない、させても残業代は出ると言っていたけれど。
それから、徐々に私も残業する事が増えていった。
私が退社時間をタイムカードに記入しようとすると、残業届を出してないからと却下された。
次の日残業届を提出するとすごく嫌な顔をされて、上司も出してないのによく出せるなと言われた。
それでも出すと、理由が不純だからと返された。
それからはもう出すのをやめた。

入った当初からだったが、社長と専務は夫婦喧嘩が耐えなかった。
仕事に関係ない事でいきなり夫婦喧嘩が始まる事もあった。
そのせいで遅くまで帰れない事もあったし、社長も専務も訳のわからんところで機嫌を損ねるので、毎日びくびくしながら仕事をしていた。
さらに社長の切れ方は尋常じゃない。
血管が切れるほどの馬力で物を壊しまくりながら声を荒げる。
今思い出しただけでも体が震えてしまうほどの恐怖だった。

５月に入る頃には、皆当たり前に１０時過ぎまで残っていた。
そしてその頃に新人の企画事務の男が辞めた。
というより、会社側が辞めるように仕向けたのだ。
彼は企画事務とは名ばかりで、やらされていた事はただの雑用。
社長は彼が気に入らなかったらしく、なにかと文句をつけては１日中倉庫の片付けばかりさせていた。
彼は入って１ヶ月も経たないうちから１２時くらいまで働かされ、肉体的にも精神的にもふらふらの状態だった。
企画事務のもう一人の新人は海外にある商品を製造してもらう工場とやりとりをさせられていた。
というか、その子は今でも働いているので、させられている。
その子も毎日遅くまで残っている。
社長にメール内容を確認してもらわないと工場に送れないため、一通のメールのために何時間も待っている。
なぜすぐに提出しないのかというと、うちの会社のやり方としてまず社長に一声掛ける。
「社長、今お時間よろしいでしょうか？（のような）」
だが、だいたいここで切れられる。
声が小さいだの、忙しいから後にしろだの。
そうこうして、社長から下らない事で話しかけられくだらない話をしている隙に聞く。
でないととてもじゃないが聞けない。
切れて奇声を上げるか、ガン無視されるかだ。

そしてそれから中途の男が１人、入った。
でも１週間も経たないうちに辞めた。
よっぽどおかしい会社なんだと私も辞めたくなった。
私は残業はもちろんだが、会社の性質自体に疑問を持った。
いつ怒られるか分からない恐怖と、公私混同な社長夫婦。
ストレスの溜まる毎日だった。

６月になり、営業事務の新人の女が辞めた。
彼女は間接を痛めており、社長もその事を知っていた。
彼女は労務士から手術をした方がいいと言われたからと言っていたが、どう考えても社長と労務士が手を組んで辞めさせている。
最初は彼女の事を「社長秘書」などと馬鹿みたいに呼んでいたが、社長はだんだん彼女の事が気に入らなくなっていったらしい。

それからもなんとか私たち新人２人で励まし合いながら続けていた。
だが、私はちょくちょく家で吐く回数が増えていった。
今までそんな体質ではなかったのに。
車酔いをしたって、お酒に酔ったって、インフルエンザになった時ですら吐いた覚えは無い。
人生で数えるほどしか吐いた事はないし、最後に吐いたのはおそらく５年以上前だろう。
そんなあたしにとっては衝撃的な出来事だった。
でも、辞めれなかった。
ここで辞めてもデザイン職は求人が少ないため、２度とデザインの仕事が出来ないと思ったからだ。
さらにクリエイティブな仕事は残業なんて当たり前なので、それを言い分けには出来なかった。

そしてそこからは多忙を極めた。
１ヶ月半で３０以上の商品企画とデザインの作成、そして工場による立体商品の完成。
工場の商品制作を考えると、実質１ヶ月を切っていた。
新人の私には厳しく、正直無理だと思った。
それからは体重も着々と減っていった。
姉にももう仕事をやめろと言われるほど窶れていた。
便秘が続き、吐き続けた。
朝起きて、９時に出社し、１２時半頃に会社を出て、１時頃に家に着く。
ご飯を食べる時間も惜しく、お風呂に入ったり洗濯物を回したりして２時過ぎに寝る。
そしてまた朝になるの繰り返し。
週末ともなれば終電に間に合わないので、始発で家に帰る。
精神的にもどんどんおかしくなっていった。

そして８月に入る頃、私はとうとう会社を辞めた。
いつのまにか十二指腸潰瘍になっていたのだ。



これが私の壮絶な６ヶ月間の出来事です。
体調も徐々に戻り、だいぶ安定してきたため他の人にも現実を伝えたいと思った。
長々とすみません。
私の様に退職する事をためらっている人は大勢いると思います。
再就職はできるのか？せめて３年は続けないと厳しいんじゃないのか？

でもね、そんなのね、親の心配する顔みたらどうでも良くなるよ。
家族に泣きながら体の心配されたらどうでもよくなるよ。
実際体壊してから親に会うと、「あぁ、なんであんなに必死になってたんだろう。親孝行するために働いてたのに、悲しませてしまった。初めて親を泣かせてしまった。情けないなぁ。」ってね、思ったよ。
難しいところだけど。

貴方はこの現実をどう考えますか？