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日源伊TRPGサークルコミュのサタスペ5thセッション【第1シーズン終了w】

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伊蒼 郁
サタデーナイトスペシャル5rdセッション!!

【 session 日 】 平成25年9月29日(日)
【 Game Master 】 こーちゃんです。
【 session会場 】 兵庫大開地域福祉センター(毎度の場所)です。
【 会 場 予 約 】 13時00分〜21時00分

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伊蒼 郁 2013年09月25日 16:44
29日の会場予約完了。ただし2階は予約済だったので1階の利用と成ります。会場の設営等は当日現地入りしてから皆で考えるコトと成るのでヨロシク。

一応色々と話を聞いてきましたが…
 1階に有る和室を2部屋(襖で間仕切ってる)使っても平気。
 片方の部屋は掘り炬燵状態です。テーブルサイズは多分2畳サイズです。
 1辺にGMダケ座って貰ったら他が結構シンドイ状態に成ると思います。
 座布団置き場の確認済
ですが、
 ホワイトボードは有りません。

 現段階では…
2階を利用している人達は年配者で15時30分頃に終了して退室されるそうです。
それから、どうするか?なんてトコロも有りますが…
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コメント(91)

えーさて、防備録と妄想入り混じりのプレイバック。
4話が70コメで多いと言いましたが、いつのまにやら52コメ?
しってる?まだセッションの半分も来てないぜ?www
最後までいったら、もう誰も読んで無いかもしれない。でも止めない。ww

つかさー
だいたいSSが長くなったのは、春ちゃんが6回もダイス振るから…
いやまあ、いいや。

じゃ、ま、そーゆー事でーwww 続きー☆
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サタスペ 第5回「7人の悪党 」
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恐怖の夜が明けた

魔女の夜会、サバトが終わり
魔女達と契約を済ませた悪党達は一様に、
憔悴していた。
(体力は元に戻りません)
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かくして、魔女とのエンゲージは全員成功。畜生。

(;´Д`)奴らはとんでもないリソースを盗んでいきました。


ゲームはオープニングを終わり、
(オープニングだったのかよッ!という意見は総却下)
計画フェイズに移行。


でも最終決戦まで2ターン半www
どうすんだ準備ww まあ、魔女いるからどうにかなんだろ。
だいたいもう、リソースの内容的に戦闘フェイズは
「ロシアンルーレット」つかUNOのDRAW4の打ち合いみたいになるからな
はははははははhwwwww(やぶれかぶれ)

=======================================


<4日目(雨)>
朝からあいにくの雨。
予想では、今夜、奴らが仕掛けてくる
というか、コチラから仕掛ける予定。
--------------------------------------------------
雨降りの 悲しい魔女の夜。
それを覆す一手を、
この1日弱で構築することができるだろうか?
--------------------------------------------------

・現状の戦力確認
・買い物パート。アドンさん狂喜w
・若い頃の婆さん登場。マクド店員風武器屋
・そのころ、春ちゃんは特訓
・恋人に別れを告げる小芝居(婆&小津)

えーっとぉ。小津くんがア●●ンマンになるから、
その動力源をですね、ラルさんが…後ろのあ…あ、もう、説明いいですか?
(注意:アンパンマンは不正解です)

wwww

       そして、たたかいの幕があがるのであった。


( ・ω・)<はいはいわろすわろす

( ・ω・ )<わろす?

( ・ω・ ;)<わろす?ほんとに?
[MV] Perfume 「Sweet Refrain」


SS<スィートリフレイン 〜たたかいのまえに〜>

=======================================

風が吹く。

風が吹く。

風は雲を運び、雨を呼ぶ。

とうとう、あの夜がやってくる。


=======================================


風が吹く。

風が吹く。

風に髪がなびく。

「奇跡は待つもんじゃない、起こすもんだ、か…」

Gabi(ギャビー)こと、ガブリエラは
バサバサと荒っぽく髪を掻き揚げ、面倒くさそうに一人つぶやいた
台詞を発した当の本人は、あっけなく死んでしまったのだが、
その言葉だけは、なぜか今も引っかかっている。

大部屋で、いちばん見晴らしの良い窓際にもたれ掛り、これから起こる未来を想像してみた。
だが暗雲立ち込める戦いに、希望の道標を照らすような明るい材料は乏しかった。
窓枠に寄り掛かり頬杖をつく。ため息に混じって愚痴がこぼれる。
「巻き起こせるのかね、ホント……」

盟友亡き後、リーダとして抜擢され、ここまで来てしまったが、
”人には向き不向きがある”と痛感する日々だ。

「あら?魔女の力を信じられない?奇跡の具現が、こんなに近くにいるというのに?」
いつのまにかギャビーの傍らにしゃがみ込んでした少女が抗議の声をあげた。
指揮官用のベレー帽を栗色の髪の上にチョコンと乗せたトモエ。
口元に浮かぶ自信は、パートナーを得た喜びがあふれているからだろうか。

「いや…、そうじゃなくて…、」
「もっと、私の事、頼ってもいいのよ?」
キラキラとした目でこちらを見上げる少女。
その姿をみているとギャビーはもう、何もかも全てが、とても馬鹿馬鹿しく思えてきた。
この世界の運命とか、時間とか、物理法則とか、いや”悩む”という行為そのものさえも。

「一銭も得にならないことはしない」「利己的主義」をモットーに
これまで生きてきたガブリエラだが、このところ調子が狂いっぱなしだ。
バファリンの妹の件といい、トモエの事といい、
そもそも、リーダーを請け負ったあたりがケチのつけ始めであった。
「やれやれ……クスブリここに極まれり。貧乏くじの貧乏暇なし、ってか……」

どうせ懊悩するにしても、もう少し建設的に物事を片付けたい。
むしろ与えられた責務を中途半端にする事だけは性に合わない。
その基調面さが、このクスブリ状態の根本的問題でもあるのだが。
ふううう、と大きく息をついたガブリエラは振り向き様に大声で叫んだ
「婆さん!ちょっと知恵を貸してくれ!もっかい戦闘区域の作戦手順を決め直す!」

部屋の奥から数倍大きな濁声が返ってきた。
「五月蝿いねぇ、もっと静かに喋りな。胎教に良くないじゃないか」
シワシワの手でお腹をさすりながら、蝶々がこちらにやってきた。
アイパッチ少女のタカナシが、地図を片手に追随する。

胎教も何も、干上がった砂漠でキャベツが育つモンかよ、
と喉まで出掛かった台詞を飲み込み、腕組みで蝶々を迎える。
「まあ、でも何のかんの言って、お人好しばかりだな…」
「ん?」
足下のトモエと目が合う。彼女は全てを肯定するようにニコニコと笑った。

バファリンが文句を言いながらも、このゴロツキ達の面倒を見ていたのも
今では何となくうなづける。何となくだが。

======================================= ↓
SS<スィートリフレイン 〜たたかいのまえに〜>
=======================================

大テーブルではアドンが武器の手入れをしていた。
その傍らではアドンのパートナー、ゴコーが裁縫道具を駆使して
何やら制作中だった。

「できたわ。さあ、コレをつけなさい、下僕。特製のお守りよ」
「は?いやその下僕ッテ、やめませんカ?ん、まあアリガト…って何コレっ?」
「オポッサムよ。知らないの?」
「オポ……これ、アレですヨネ?”擬死する有袋類”とイウ?」
「そうよ、良く知っているわね。今、私の中でランキング上昇中なの。何故なら…」
薀蓄を並べ立てるゴコーに耳をかさず、奇妙なぬいぐるみを凝視する。
顔が白く耳が黒い、小さな豚鼻のネズミのような姿を見つめていると
なんだか複雑で微妙な気分がこみ上げてきた。

ゴコーがあの倉庫の一件を知っている訳も無い。というより”あんな真似”は二度とごめんだ。
暗い記憶が反芻され、惨憺たる倉庫の晩が脳裏をよぎった。アドンは深いため息をついた。

「……気に入らないの?」
オドオドと、小さく聞き返すゴコーにアドンは答えた。
「いや、勿論いただきマス」
「嫌じゃないの?」
ハッと顔を上げたゴコーに、軽い口調で切り返す。
「何たってオレサマは、闇の眷属。夜魔の女王の尖兵だからナ」

きゃいきゃいとはしゃぐ、ゴコーを尻目に
不細工な有袋類のマスコットを持ち上げてしげしげと眺める。

「もしまた”アレ”をやる事が在るのナラ……、今度はもっと上手にやるサ…」
アドンは、不細工なマスコットに語りかけるように呟いた。

======================================= ↓
SS<スィートリフレイン 〜たたかいのまえに〜>
=======================================

春麗は、アジト裏のあった学校跡にいた。
焼け野が原のグラウンドで、与えられたポンコツロボの操縦練習をしていた。

ポンコツロボの周りには、パートナーである”ナノ”と
どうしても彼女を個人的に応援したい奇特な5人のイケメンが、
雁首揃えて彼女を見守っていた。

(まあ、たしかにちやほやされるのは悪くは無いけれど)
(アイドルとしてならともかく)
(たいして知りもしない、あたし個人をここまで持ち上げるのはどうなんだ。)
(しかも、この人達、大勢の上に立つ人間でお仕事も責任もあるのだろうに)

(むしろ「ロボットを動かす女子高生にそれをとりまく5人のイケメン& 小学生」)
(それって、ハタから見るとシュールなんだろうなー)

(とか思いながらも、真面目にロボット操縦を覚えようとする。何て真面目なあたし)
(こんな状況でも、こんな境遇でも真面目になんかしてるあたし)
(おねえちゃんだったら、もっと器用にこなすんだろうなぁ)

(でも、私は努力するしかない。ううん、努力するしかなかった。いままでも。)
(勉強も部活も、お仕事もダンスももちろん歌だって)
(あ、歌はすきだな)
(歌うのは好き。)

「春ちゃん!あぶないから!前みて!前!」
「春ちゃーん!!集中!集中!」

(あいけない、いけない。ついつい考え事に没頭してしまった)

(アクセル、レバー、スイッチ、)
(こんなモノを動かして、私は「とってもコワイ人達」と戦う事になった)
(現実感は全くないけれど、この練習をサボりたいとは思わない)
(それに、何かしてないとよけいなことを考えそうだし)

「ハルー!だいじょうぶ、ですかー?」
「え?ハハー、まかせてまかせて、ナノ! こんなのちょちょちょいのちょいー」
心配そうな少女の問いに陽気に応える女子高生。
だが、ポンコツロボの挙動は限りなく怪しい。

(動かす、上手に、手足のように動かす)
(それで……、ぶっこわす。うんと。。敵を?)

「ぶっさいくなマッチョゴリラ達なんだろ?だろ?」
「まかせなよ、春ちゃん、俺たちが必ず!」
「いや、集中したいから。今話しかけないで!」
「いやー、春ちゃん、怒った顔もかわいーなー」
「だ、だいじょうぶ、かな……ハル……」

(ハァ……、やっぱり……)
(あたし、何て真面目なんだろ!)

(いやいや、そうじゃなくて!)
(見てて、おねえちゃん! 絶対、仇はとる!)
(あれ?仇?だっけ?)

「春ちゃん!!集中!集中うううーーー!」
「春ちゃーん!!前見てぇぇーー!」

夕焼けのグラウンドに、ガシャーンガシャーッン、と
ポンコツロボの機械音が響いていた。

======================================= ↓
SS<スィートリフレイン 〜たたかいのまえに〜>
=======================================

小津とグル爺は、戦闘に必要な物資をトラックに積み込んでいた。
とにかく男手の少ないこの集団では、二人は重労働の貴重な担い手だった。

「んだよー、アドンさんはー、こんな時くらい男に戻れっつー」
「ヤハッハッ、口より手を動かさんかい、これも男の花道じゃて」
「つかもー、超めんどくせーし、重たいしー」
「ヤーハッハッ!まあ人間、恐怖の前では饒舌にもなるがのう、ほれ手を動かせ」
「なんだよ爺さん、アンタだって喋ってるじゃんよ、アンタもビビってんじゃー」

小津の張り詰めた声色に、爺は彼の真剣さと不安を感じ取った。
それはどこかの戦場で見た、初陣前の新兵達の姿に似ていた。

「怖い?ワシが?ヤーハッハッ!こりゃ、ハッハ、厳しいわい」
「なんだよ、何が可笑しい……」
「男子!三日会わざれば刮目して見よ!」
「?!」

爺は声を張り上げた。
ボカンとした小津に、続けて言葉を投げかけた。
「まあ、実際三日もありゃせんのじやが……ヤッハッハ、
しかしまあ、男は、守るべきものがあれば闘えるんモンじゃて。
それが好きな相手のためなら、なおのことな。ウムウム。」
「は?なんだよ、それ……それ……、」

爺は声のトーンを落とし、ゆっくりと噛み砕くように、若人を諭した。
「誰もな、お前の戦闘技術なんかに期待しとりゃあせんよ。」
 それよりお前が、一番得意な一手を、最高の瞬間で決めてみい。
 それで万事上手く行くわい。ヤッハッハ!」
「え?……お、俺にしか、できない……、一手……?」

小津はそれっきり、自分の握り拳をじっと見つめて、黙り込んだ。
いつになく真摯な横顔であった。

そしてその姿を、満足気に眺める男の顔もまた、
普段は決して覗かせない、一軍の将たる漢の面構えであった。

======================================= ↓
SS<スィートリフレイン 〜たたかいのまえに〜>
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この大地に生まれ、男として、戦士として生きてきた。
まあ、その途中、”紳士”になったのはさておいて。

だが、もう、十分だった。
戻る事も進む事も考えなくても良いと思った。
死に場所が与えられた。漢としてこれ以上の誉れはない。

記憶の断片が蘇った今、目を閉じれば朧げに、
駆け抜けた戦場の景色が蘇る。
世界中で、言い表せない惨状を見た。
そして自らも、多くの命を死を齎した。

触らないのではない、触れないのだ。
その血で汚れすぎた手では、
無垢で小さな命に触れる事は、
とても躊躇われた。

まあ、それが、”紳士”になった理由かはさておいて。

「どこいってるんですか!離れないでください!」
「ヤーハッハ、こりゃすまんすまん。ナカノちゃんは厳しいのぅ」
「もう早くしてください!もうすぐ出発ですよ!」
「ふう、儂も寄る年波にゃ、勝てんのぅ」

そう嘯いて、ポケットからハンカチを出して額の汗を拭った。

「な! な! なっ!」

突然、ちっこい黒髪少女は、爺が手にしたモノを指差して硬直した。
つまり、ポケット出したハンカチ、だと思った布切れは、
過去の自分から下賜された、名前刺繍入りの例のアレであった。

「大丈夫か!え?!ええッ!あっ、こっ、コレはじゃなっ!、あ、っそのっ、うぁっわッ」

「さ…、最低ですーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!」

ナカノ二等兵が咄嗟に投げつけた
三脚付き一式十二・七粍固定機関砲(約60kg)の直撃を喰らいながらも、
爺は、この天使に導かれて死ぬのも悪くない、と思った。


======================================= ↓
SS<スィートリフレイン 〜たたかいのまえに〜>
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出発の時間がやって来た。
何台かの大型トラックに分乗し目的地へと向かう。

焔美は戦友のシカメ上等兵と共に、荷台に乗り込む所だった。

「ハイハイー、並んでー、足下気をつけてー、ハイ、手かしてー♪」

小津が荷台の上で嬉々として立ち回っていた
重機の積み込みとは打って変わって、ご機嫌な様子だった。

「ハイ、焔美ちゃんもー、ほらー、パートーナーの小津くんですよー♪」

無造作に差し出された男の手。
そう、いつもそうだ。
なぜ、こいつは、こうも無造作に、こっちに入り込んでくるんだろう。
でもそれが何度も、自分の壊れそうな心を救っていたのは確かだった。
結果的に、ではあるが。

「…ただの勘違い、……か、」
「え?何それ?」
「何でも無いわ。」

手を取らず、素早く高い跳躍で、焔美は自ら荷台に上がった。
視線を合わせる事もなく、小津の脇をするりと抜けてその背後に立った。

「ま、せいぜいがんばりなさい。期待はしていないけど。」
ぽすん、と無意識にオズの背中を叩いて、荷台の奥へ移動した。

焔美はその時、周りの人間と叩かれた本人の表情を見てはいなかった。
だから、その後に起こった皆の笑い声が、何に対してのモノなのか、
彼女は知る由もなかった。

======================================= ↓
SS<スィートリフレイン 〜たたかいのまえに〜>
=======================================

風が吹く。

風が吹く道を車が走る。

大型トラックの車列。


風が吹く。

雲は何処かへ押し流されて行く。

雨はすっかり上がって、
吸い込まれそうな青空がいっぱいに広がっている。

今夜はきっと、晴れ。


悪党達と少女達は、
トラックの荷台で揺られながら、戦場へ向けて走る。

ふと、誰かが異国の歌を歌い始めた。
彼女達の隊歌なのだ、と誰かが言った。

少女達は謳う。青空を仰いで。

「我らが故郷。我らが誇り。我らが誓い。」

「昨日より今日を。今日より明日を」

「ほんの少しだけでも。より良い一日にしよう」

「そして皆で約束の空の元へ帰ろう」

「我らが故郷。我らが誇り。我らが誓い。」


走る。
にこやかに。晴れやかに。
戦場に向かって。

抜けるような空に、
陽気な魔女のうたが、どこまでも響いてゆく。


======================================= ↓

SS<スィートリフレイン 〜たたかいのまえに〜>
=======================================

トラックの荷台の隅で、狼少女に膝枕をしてやりながら、
流星<リゥシン>は或る想いに駆られていた。

あの雨の夜。いつものお粥屋。
武装した男達の襲撃。

金髪の少女の言葉。
決して忘れる事のできない出来事。

「覚悟…か…」

どこまでいっても、答えが出ない事は何となく判っていた。

いや、もう、答えは出ているかも知れないが。
”闘争”そのものに躊躇する心を、動かす何かが見つからない。

だが、時は迫る。
流星の覚悟を待つ事も無く。

=======================================

風が吹く。

風が吹く。

風は雲を運ぶ。

今夜はきっと、晴れ。

大きな月が大地を照らすだろう。


風が吹く。

風が吹く。

とうとう、あの夜がやってくる。


======================================= END

==============================
サタスペ 第5回「7人の悪党 」
==============================


ブランクなんてなかった!
(Φ皿Φ)クワッ!

━━━━━━はい、というわけで、つづきー。ww

エンゲージが無事終了して、決戦迄あと残り数日。

・リーダー、マミさんとぎくしゃくしながらもいちゃいちゃしながら過ごす
・爺、ナカノさんといちゃいちゃしたいけど断固拒否られる
・婆、ノガミに別れを言いに行く(小芝居)
・小津、恋人たちに別れを言ったり、ケツにシズマドライブ仕込んだり(小芝居)
・アドン、小津に同行して本番ショーを見る(地獄)
・春ちゃん、イケメン&タカマチさんと、ロボット操縦特訓
・流星さん、狼女と肉欲

って感じで、とうとう”その夜”がやってきます。
天候は……晴れ、大きな月の輝く夜になりました。

天候まで過去改変されてるやん…ww

========================================

━━━━━━ところで、

PC達は知り得ませんが
ときにオオサカでは世界各国が集まり、合同安全保障会談が開催されるという頃でした。

ナチス(の魔女管理管轄に携わる部隊)はこの会談に紛れて、
オオサカ内部に特殊部隊を放ち、
逃げ出した魔女を回収して神戸に帰還しよう、と企てていました。

各国諜報機関も莫迦ではないので、魔女や特殊部隊トーレスについて
いくつかの不確定な情報を入手していましたが、
魔女の存在も、ナチスの特殊部隊も、大戦から数十年、既に時代遅れとされ
特に関心も無く、今更かかわり合いになりたくないという判断をしました。
(実際はすんごく最先端というか、超次元の技術なのですがw)

ですので、上記のようなナチスの企みを、各国は見て見ぬ振りを決め込みます。
厄介な人たちに関わり合いになりたくないからです。
この辺りは過去改変されてません。
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で す が !

過去改変、というより『壮絶な過去改革』によって、オオサカの5大勢力は
なんと自主的に、悪党達に助力しようとオオサカの各場所で奮闘しはじめました。

・ヤクザは意図的に神戸からオオサカに渡る橋を占拠しナチス本隊を露骨な足止め
・警察はヤクザを検挙しようとするパフォーマンス茶番な時間稼ぎ
・海岸線からの侵入はタイバンが人海戦術で封鎖
・沙京はジャミング、無線傍受、妨害工作に手腕を発揮
・コンビナートは、大戦後に日本海軍から払い下げられたという”駆逐艦”を持ち出し、
「製造元にメンテナンスに来た」という建前で、大阪湾を威嚇哨戒警備行動

勿論、そんな各勢力のナチスに対する圧力にも、各国は見て見ぬ振りを決め込みます。
-----------------------------------------------------

なんだかよくわからないけども
(みんなで時間稼ぎしている間に)とっとと片をつけてほしい。

というのが、世界各国の総意なのでした。
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ということで我ら悪党は、
ナチス本隊がオオサカ入りする前に、
少数精鋭の特殊部隊を極秘裏に殲滅出来れば、という案配です。

瓦礫の街を駆け抜ける、13人の少女達と7人の悪党。
目指すは囚われた少女、アリシア&助手の奪還。

勝てばハッピー、
負ければ、
あの因果の渦へと逆戻り。

”世界の命運をかけた、誰も知らない大戦争”がはじまります。

はてさて。

========================================NeXT
==============================
サタスペ 第5回「7人の悪党 」
==============================

ウォーゲームな大型マップとボトルキャップで、
うきうきDDです。

コレからの惨劇を思うと胸が熱くなる…
目指すは、

*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜
ぎりぎりの戦闘の果てに絶望全滅エンド
*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜

(・∀・)オシャンティ♪


さてここで、
DDの考えていた戦略の話をしましょう。
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プレイヤーの特殊リソース
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爺 体力1.2倍増&パンツ3倍拳
婆 ダイス目任意改変
ア ダイス目任意改変
リ 10〜20程度の中距離攻撃
春 マップ兵器(要チャージ)&肉壁5枚
流 突撃白兵になれば確殺攻撃
小 障害物無視 or 設定改変 &呂布


------------------------------
NPCの特殊リソース
------------------------------
劉備 全体号令(要チャージ/効果ランダム)
関羽 2段階変身&撤退数により能力up&マップ兵器
張飛 ジジイ捕獲用アイテム¥&白兵アビリティ
趙雲 変身(体力1.5倍/速度&防御力up/攻撃dawn)
黄忠 遠距離対物ライフル/ダイス目任意改変
馬超 マップ兵器/体力2.5倍
馬謖 ダイス目任意改変

※全体号令発動中に死人が出ると、馬謖以外全滅
※馬超は3ターン過ぎると行動ランダム(味方攻撃有)
========================================


ね、わりと殺しにかかってる♪ 特に関羽ww 
あまりにも凶悪な仕様で ”TRPGあるある”的に
「GMがPCを萎えさせる俺強ええ御法度キャラ」に仕上がりました。

ですので、まず序盤は、
趙雲以外は「舐めプレイ&俺様スタンドプレー」で攻める事に決定。
経験則からジジイ以外は「リソースを温存しがちなプレイ」だと考えました。
先手でかき回し、リソースの出しどころを見誤らせ、
クロスカウンターを狙います。

配置にもよりますが、試合開始直後は
・とにかくジジイの戦闘力を奪う。
(確実に前線に布陣されるであろうジジイを近接戦闘で封殺)
・アドンは遠距離の打ち合いで釘付けに
・馬超と趙雲で春ちゃん全力フルボッコ
(両人とも防御力大なので他のメンツはシカトして、リソース切り誘う)
・劉備は早々に全体号令でパニックに追い込む
・そうこうしているうちに、関羽さんが端から順に撫で斬り

( ・∀・)イイ! 今度こそ勝てそうな気がして来た。
========================================NEXT
==============================
サタスペ 第5回「7人の悪党 」
==============================
<戦闘>
勝利条件:敵特殊部隊トーレスの全滅
敗北条件:PC側の全滅



<戦闘開始ーーーーーーーーーーー☆>

・PC側の右手に爺&婆
・中央に春ちゃん
・中央後ろからリーダーと流星
・後方ビル屋上(マップ外)にアドン
・左手は小津

こちらの初期配置は
・PC側右に張飛(伏兵)、
・中央に馬謖(煽り役)&(空から)馬超
・中央奥に劉備(即チャージ予定)、趙雲(開始直後突撃予定)
・左から関羽(伏兵)
・遠距離(マップ外)に黄忠


キタ(゚∀゚)!!!!

読みが当たり、右側にジジイ。
超嬉しい。三国志大戦で伏兵見破った感じ♪

---------------------------------
瓦礫の影から、大男が躍り出た。
構えた銃にグルグルは意識を向けたが、それはブラフだった。
張飛はもう一方の手に持った鎖でジジイの腕を絡め取る。
「爺さん、ハッピートリガーだってなぁ?
だがこの燕人張飛様が、その引き金は引かせないぜ」
---------------------------------

すぐさま判定に成功し、ジジイ捕獲〜白兵戦闘へ
白兵特化の張飛様がいれば、2ターンもあれば体力削れる予定。もろた!

婆が前線に配置されたが、強力な打撃要員とのカップリングではなかったので、スルー。

抑えるべきはマップ兵器を有する、春ちゃん。
馬超と趙雲の2枚看板で削る作戦→→→早々に体力5以下に追い込む。
でも肉壁で5回も止めささないと行けないのが…4ターンはかかるな…

そして、アドンの体力も3割持って行きました、黄忠さん。

リーダーと流星は、性格的に序盤リソースは切らないから、
関羽移動させる迄、放置やな。
突撃嫌がって、物陰から出てこないしw

(=´ω`=)y─┛~~
もう、結構ガクブルじゃね?
関羽はあまりにも凶悪な仕様に仕上がりだし、
クリティカルを受けてもも挽回できる変身機能が有るし、
ゲームが盛り上げるためにも、
悠然と歩くシークエンスで、プレッシャーかけるかwww


これが、裏目に出た。
いや、関羽のスペックを考えれば、
充分妥当なラインだった筈が。

なんと小津が
この場場面でロマンスを仕掛けてきた。

小津は現在、1ゾロ 2ゾロ 
&ロマンスのみ3ゾロもOUTというハンデ
wwww

・難易度は9
・必要成功回数は3回
・ダイス触れる回数は5回

貰ったな、小津くん、無理ゲーやでぇ

しかしこのノーマークの戦術。
思わぬ一手が、戦局を大きく動かしたのであった。

========================================NEXT
_(:3」∠)_
あまりにショックな出来事だったんで、記念SS書いたわ。貼っとくww
========================================
【小津SS】男子三日会わざれば刮目して見よ 1/5
========================================


瓦礫の奥から現れた影に
小津の視線は釘付けになった。

濃緑の旗袍に包まれた線の細い体躯。長く黒い髪。
手には不釣り合いな鉄塊<重矛>が握られていた。

少女か少年か判然としないその姿を目で追いながら、
ぞくり、と全身が粟立った。
まるで巨大な肉食獣の様だと、小津は思った。

動物的な直感が警鐘を鳴らす。体の内側に焦燥感が溢れた。
これは敵。しかも状況をかなり悪化させるだろう、大きな敵だ。

(呂布を呼ぶか?)
(いや、これはカードゲームと同じ。)
(強い手札の撃ち合いにゃ、この序盤はまだ早すぎる)
(莫迦な俺でも流石にそれは判る)
(だったら、この局面で。俺にできる最高の一手は!)

小津は逡巡する事無く、インカムでコールを鳴らすと、
仲間へと宣言した。

「みんな聞いてくれ、今から関羽を落とす!」
「「「「「ッえ!えええええッーーーー!」」」」」
「落とす、ってまさか?!例のアレで?」
「え?え?じょうだんでしょ?!」
「…ッチ、この期に及んで…」
「ハハ、はははー……」
「爺さんや、なんか小津に吹き込んだかね?」
「ん、ちょと耳が遠くて聞こえんな」
『アンタ、本当に気持ち悪いわ。』
悲鳴にも似た仲間のコメントや、幽体化した焔美の悪態も
今の小津には届いていない。

(アイツを、関羽を、恋に落とす。)
(見てろ、これが、小津・ヴァシリー、至高の一手だ。)

そう呟くと、小津は、体を覆う機械装甲を強制排除<パージ>した。


========================================NEXT
BGMはこれね↓ww

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【小津SS】男子三日会わざれば刮目して見よ 2/5
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小津はゆっくりと、瓦礫の影から歩み出た。
トレードマークの薄汚れた虹色ポンチョが、風に大きく煽られた。
裏地に施された緋色のベルベットが翻る。
まるで、鳥がめいいっぱいに翼を広げて、己を誇示しているかのようだった。

関羽が小津へと向き直った。
重矛は構えず、視線を据えて、静かに小津の出方を見ていた。
その距離20m弱。


小津は、目線を反らすこと無く、
まったく無謀にも、関羽へとまっすぐ歩を進めた。

一歩、また一歩、二人の距離が縮まっていく。

無計画に見える小津の歩みは、速度を落とすことなく、
二人の影はとうとう、白兵戦での距離に入ろうとしていく、瞬間<せつな>


―――――――――――― 一閃 。


それは" 瞬息 "< 1京分の1 >の間の出来事だった。

関羽が左手に握る偃月刀の分厚い刀刃が、
ごう、と横薙ぎに走った。

だが、殺意の籠った鉄塊が通り過ぎた空間に、小津の姿はなかった。
ふわり、と虹色ポンチョだけが地面へと落ちた。




その場に見物人がいたとして、それが余程の武芸者だとしても
関羽の刃を目で追うことは不可能であろう。
ましてや、素人目にもごく普通の青年と判る"彼"が
“その速度“で動くなど。

「!?」
遠景よりライフルスコープ越しに眺めていたアドンでさえ、
位置関係を辛うじて把握するのがやっとだった。
アドンは幾度もスコープを覗きなおしながら、ボヤくように独りごちた。

「おいおい、なんだ?今の動き?」



小津は━━━━━━━━━━━━、


小津は関羽の背後に立っていた。


その速度、おそらく" 瞬息 "のおよそ十分の一。
" 弾指 " の間。

関羽はまだ小津の存在に気づいていなかった。

========================================NEXT
だんだん調子に乗ってきたw
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【小津SS】男子三日会わざれば刮目して見よ 3/5
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関羽の背後に立つ、小津。
素人でも判る、必殺の間合い。
だが彼は、
優雅に、柔らかな所作で、
関羽の左手の甲にすすっと、柔らかく手を添えた。

予想もしなかった空間から伸びてきた手の甲に、関羽は驚いた。
殺気を微塵も感じさせない、動作だった。
だが知らぬ間に背後を取られた怒りが、すぐさま心頭を満たし、
右肘を背後へと神速で打ち込んだ。

関羽が振り向き様に放った一撃を
小津はそのポジションを保ったまま柔らかく流した。
次の瞬間、
左手で関羽の左手を、
右手でうなじを支え、
そして躊躇する事なく、唇を重ねた。

「ん?!んんッ!」

予想だにしなかった出来事に
咄嗟に顔を背け、
小津を突き飛ばそうとした。

だがぐっと伸ばした関羽の両手は、
捉えるはずの小津の胸板には届かなかった。
小津は、関羽の脇をするりと抜け、
左腕に手を絡めたまま、再び背後にピタリと寄り添ったのである。


小津は添えた左手に意識を集中させるように、
優しく力を込め、関羽の耳元に囁いた。
ハッとして、関羽が振り向く。視線が交差した。

「恋は」
「天地の間で起こるすべてを、凌駕する」
「人は恋に落ち、そしてお互いのものになる」
「君には、もっと知るべき世界があるよ」

小津は、躊躇無く関羽の首元に顔を埋め、
細い首筋に吐息をまぶしてゆく。

「はぁッ!…んん!」

理解できなかった。この長髪男の動きが、思考が見えなかった。
そしてとてつもない違和感を感じていた。
鼻腔をくすぐる甘い香り。これは、この長髪男のものなのだろうか?

「き、貴様ぁッ!」

武侠たる自分を奮い立たせ、
関羽は振り向き様に青龍偃月刀を振り抜いた。
" 弾指 "の間を超える” 刹那 ”の速度で放たれた、武神の必殺の一撃。

しかし、その攻撃も小津を捕らえる事はできなかった。
” 刹那 ”の間で攻撃する武神を超える速度で、彼は動いていた。

その疾さ。” 刹那 ”の間の10分の1。
すなわち、" 六徳 "の間。

関羽は三たび、この優男に驚異的な速度で背後を取られた。
鬼神、武神と讃えられた猛将、関羽が、である。

「危ないなぁ……、当たったら、どうするつもりなんだい?」

涼やかな声が、関羽の背後から聞こえた。

========================================NEXT
もうっちょっとつづくんじゃ。
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【小津SS】男子三日会わざれば刮目して見よ 4/5
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だがそれは当然だった。
小津の"それ"は
闘争の体術ではなかった。

小津の"それ"は
求愛の体術であった。

障害を最短距離で駆け抜け、最速で
雌の背後へと廻り込む、
雄の動物的な本能的行動。

いかに武術に長けた猛者であろうとも、
恋の修羅、愛の求道者たる小津の前では稚児も同然であった。

(参考文献:民明書房刊「恋の瞬間移動/Dr,HIYOLIMIT」)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

抗う関羽。いなす小津。
二人はくるくると、まるで戯れてダンスを踊るように絡まる。
だが終には、小津が関羽の背後に廻り込み、その両腕をとった。 

関羽は背後に振り返った。
二人の視線がまたも絡み合った。

関羽は視線をそらす事ができなかった。
幾度も死地で交わしてきた殺気をはらんだ睨み合いとは
全く異質の視線だった。
甘やかに、抉るように刺さる、
その視線に関羽の鼓動は不安定になった。

関羽は眉間の間に込めた殺気がかき消され、
徐々に眉根が上がって行くのを感じた。
きっと情けない、困ったような顔になっている筈だ。

この長髪男の瞳が、
情熱的な炎と、冷たい刃を併せ持つ双眸が、
不安と期待でぐちゃぐちゃとした胸を抉った。

(期待?私は…、期待?期待している?)

急に後ろめたくなり、逃げるように、小さく俯き加減に目を反らした。
しかし今度は、その先にあった小津の艶やかな唇に目を奪われた。
ゆっくりと開く唇から、整った白い歯が覗いた。

「これは、君の運命だよ」
「君の可憐なこの手には、刃は似合わない」
「そして。君はもう”この味”に」
「抗う事はできない」

彼の唇が描く”この味”というフレーズに、
どくん。と大きく鼓動が反応した。

「な!何をッ…、んんッ!」

再び小津が関羽の唇を奪った。
ねっとりとした吐息が絡み合う。
関羽の暖かな口腔に小津の舌が滑り込んで行く。

ガランッ、と関羽の手から青龍刀が転げ落ちた。

暫くして、小津が顔を上げた。
関羽の口から、はあはあと荒い息が漏れる。

戦場で汗ひとつかかないと言われる猛者が
息も絶え絶えに朦朧としていた。


それに比べ、小津は
あくまで冷静かつ紳士的な涼しい顔をして、
相手を見下ろしていた。

========================================NEXT
ふぅ( ´_ゝ`)どう?どうなの?
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【小津SS】男子三日会わざれば刮目して見よ 5/5
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関羽は気付かなかった。

彼が動くたびに、振りまかれる彼の薫り、
それがどんな効果をもたらすかを。
幾重にも重なるその悪魔のような香りの空間に
自身が絡め取られている事を。
彼が纏うポンチョがその薫りの抑制効果をになっていたことも。

関羽はよろよろと小津の腕の中から逃れようと試みるが、
その度小津は、巧みに立ち位置を変え、逃さない。

小津の左手が関羽の小さな顎に触れた。
三たび、視線が交差した。

「言ったろ?これは運命だよ?」
「裸の君を見せてごらん、そうすれば、ほら……」

3度目のキス。関羽の体躯から、強張りが抜け落ちていた。
くにゃくにゃとした腰つきは立っているのがやっとで、
腰に回された小津の腕でかろうじて支えられていた。

チュプチュプと音がしそうな甘やかな営みは、
もはや命のやり取りをする者同士が行う抱擁ではなかった。

関羽の、わなわなと震える両手が、
諦めたように、すっと、小津の背中に添えられた。


唇をゆっくりと離すと
小さく、だが確信に満ちた小津の声色が止めを刺す。

「ほら……ね? 恋に落ちた。」

色男は、視線を逸らさずに、
口元に小さく優しい微笑みを浮かべた。
カタカタと震え、赤らんだ頬で見上げる関羽は
恥ずかしそうに眼を伏せ、コクリと頷いた。

その小さな肩を小津がゆっくりと抱くと、
関羽は安心したように、小津の胸に顔を埋めた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

小津のインカムから垂れ流されてくる毒電波に
残りの悪党と魔女達は全員、失神寸前に体調が悪化した、気がして天を仰いだ。
一部始終を実際見た訳ではなかったが、彼の”あの程度の手腕”で落ちる相手など、
相当の朴念仁か、それ相応の見てくれだろうと誰もが確信した。

だいたい小津の宣誓からこっち、
轟々と空を切る刃風。ザッザッ、ザッザッと大地をステップする足音。
そして、頭が痛くなるような白々しい小津の台詞の数々と
ぶちゅぶちゅクチュクチュと粘膜が擦れるような有害音声等々、
フラストレーションは爆発寸前だった。
「テメェッ!インカム切ってヤレや!うげええええ」
「オエッ、おええええええええええ」
「バーーーーカ!!バーカバーかッ!」
「超きもい超きもい超きもい超きもい超きもい超きもいいいいいぃぃぃ」
「いいかい!坊や!ソコから一歩も動くんじゃないよ!」
「そ、そうだ!暫くソコでいちゃこらしておくんじゃ!いいな!」
生死をかけた戦闘中にもかかわらず、
めいめいが考えつく限りの悪態をマイクに向かって吠えた。


そういえば、この戦場で唯一人、
とても間近で、このロマンスの一部始終を見ていた瞳があった。

インカムから漏れる仲間の罵倒も気にかけず、いまだ強く抱き合って
2人の世界を堪能している能天気なカップルを横目に、
焔美は霊体化<スタンドモード>を解いて、瓦礫の山に気怠そうに腰掛けた。

そうして、長い髪をかきあげながら大きく溜め息をつくと、
心底面倒くさそうに呟いた。

『死ねば良いのにーーーーー。』

========================================END
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TIPS
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魔女がエンゲージ中、
通常、肉体に依存している精神と魂が
魂依存となり、肉体は半透明化となる。

これが霊体化<スタンドモード>である。

つまり、少女が恋をして
「天にも昇る気持ち」とは、

「肉体が限りなく魂依存になりかけている兆し」
とも言えるのである

民明書房刊 「恋の瞬間移動2/Dr.JARMANG」
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サタスペ 第5回「7人の悪党 」
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関将軍、小津のロマンスにて無力化。
*\(^o^)/**\(^o^)/**\(^o^)/*

うそだああああああ(^O^)

いやまじ、
それで何か関羽にさせるのかと思ったら、

´∀`)・ω・) ゜Д゜)・∀・) ̄ー ̄)´_ゝ`)
「そのままソコでボーッととしろ
(@今回のプレイヤー側ベスト判断認定)」

   ブチュッ♪(= ̄3(〃▽〃)o キャア♪



(^ω^)いやいやいやいやいやいや、
それ、一番困るからああああああああ
いやあああああああああああああああああ


_(:3」∠)_ありえねええええええ



wwwww
↓↓
もう笑いしか出ない
怒涛の2巡目。

お前ら絶対全員殺す! 
o(`ω´ )o


春ちゃんの肉壁はまだ、残り4つ。
珍しく伊蒼さんの適当な小芝居炸裂
ドライブの思い出とか、いつの間にwwwwwΣ(・□・;)


そして、アドンさんは
MAP外から孤独な戦い。
黄忠とは一進一退で、
割と重傷近い。後一押し(何がw
( ̄+ー ̄)


ジジイは中々昏倒せず。
まあ聖痕発動してもこっちにダメージは
ほとんど入らないだろうから、ワンサイドゲームは崩れない。
時間の問題。(^O^)


リーダーと流星さんは、
馬超のMAP攻撃に散り散りに遁走。
じわじわ削るよー*\(^o^)/*


ババア相変わらずウロウロしているがターンの無駄なのでスルー
リソース切らないかなー(*_*)


↓↓↓

そして3巡目。
========================================NEXT
==============================
サタスペ 第5回「7人の悪党 」
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そして3巡目。

馬超のマップ攻撃と趙雲の隼の剣的2回攻撃でガツガツ殴る、
そろそろ春ちゃんの終りが見えてきた?あと2枚くらい?
つか肉壁、自分で設定しといてなんなんですけども、
超うざいーーーーーwww ノ゚д゚)ノ 彡┻━┻  ヤッテラレルカ !!

ま、春ちゃん自体が3ターンかかっても
波動砲チャージ4/10なので……いいか、殴り殺そう。。

流星とリーダーは、春ちゃんのとばっちり受けないように
逃げながら馬超と趙雲を攻撃。
お互いに突撃されないように位置取しながらの牽制が少々スリリング。
特に流星さんは直線上に並んでしまうと、こちらが即アウトなので
位置取りにひと苦労です。。。。。(;´Д⊂) あう‥

さて、プレイヤー側、なんとジジイが逆襲。
2代目の荒縄が成功して、一時的に張飛の攻撃を封殺。。。
っち、無駄な事を、、、、こうなったら、ちょっと揺さぶるかー!

劉備がチャージ完了したので、全体号令を発動。
効果は、「命中と攻撃に+1、異能を使用不可1ターン」と出ます。

アドンがダメ9からの死んだふり。
これにより、黄忠はフィールドに入るハメになる。

馬超がランダムで行動しだすが、
味方も巻き込んでのMAP攻撃にちょいと焦る。特に張飛が急に瀕死に
そろそろリソース解放…

関羽はイチャイチャしてます_(:3」∠)_


========================================NEXT
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サタスペ 第5回「7人の悪党 」
==============================

そろそろ虐殺ショー開始か?の4巡目、

アドンが死んだふりしたので、黄忠がフィールド移動中。
そして馬超と趙雲で、春ちゃんの肉壁破壊成功!!!!
でも人が足りなくてトドメさせないーーーーwww

↓
趙雲くん、攻撃後の位置取間違えて、
流星さんから突撃されて、瞬殺。


('ω')·······うわあああああああああああああああッ!!!!!!!!!!!!!!


つづく。
========================================NEXT
_(:3」∠)_
あまりにショックな出来事だったんで、記念SS書いたわ。貼っとくww
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【黒流星SS】”白狼” 1/6
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(怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖いっexclamation ×2)

黒流星<ヘイリゥシン>こと流星〈ルーシ〉は、怯えた。
戦場から一歩でも遠ざかろうと、全速力で駆け出していた。

いままで経験してきたどの死地よりも断然に、"ヤバい"。
素人の自分でも簡単に理解できた。

一瞬で生死が交差する戦場。
常世の膂力を逸した敵。
そこに対峙する、あまりにも非力な自分。

だが、魔女を自称する相棒の狼少女は言う。
「怪物のような相手の、懐に飛び込め」と。
「相手に触れるほどの距離に身を置け」と。

(無理!。無理無理無理。絶対、無理ッ!!)

そう叫びながら、前のめりになり、
時には地面に手をつきながら、力の限り走った。
走って、走って、走って。逃げた。

考えただけでも恐ろしかった。
敵の前に姿をさらす事さえ無謀だと思えるのに、
手で触れる距離になど到底、身を置くなど出来る筈もはずもなかった。

(もう、嫌!…誰か……、私を……、ここから助けてよっ‥‥)
息も絶え絶えに、そう願う。強くつよく。

走りながら、無意識に、ぎゅっ、と強く目をつぶっていた。
目をつぶりながら走って逃げた。

広がる闇の中に、声が聞こえた。
脳裏に、金色の髪をした少女が見えた。

雨の夜だった。
あの夜。
粥屋での出来事。
武装した男達の襲撃。
忌まわしい夜の惨状が脳裏に蘇った。

========================================NEXT
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【黒流星SS】”白狼” 2/6
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弾丸が飛び交い、死地となったお粥屋。
身を隠した調理場の隅で、隣に座っていた少女が、
優しい声色で語りかけてきた。

「決断した時から、行動は始まってる。ううん、終わっているとも行っていいわ。」
「アタマで考える時間なんて、いくらあっても関係ないから。」
「状況は絶えず変化していくもの。」
「必要なのは目的を見据えること。そして一刻も早く走り出すこと。」
「誰もあなたのことなんか、構っても、待っていてくれはしない。」

真っ直ぐにこちらを見ている、その瞳の輝きが胸を抉る。

その夜に起こった出来事は、頭から離れる事は無かった。
印象的な映画のワンシーンが頭の中でリフレインされるように、
ふとした瞬間、幾度も幾度も。壊れた映写機の様に
頭の中で繰り返された。

そして同時に、あの時に湧き上がった、「あの感情」も
繰り返し繰り返し、反芻してきた。

後悔も。決意も。
幾度となく、突きつけられた選択も。
そうだ。
あの夜から。"あの感情"が沸き上がった時から始まった。

だから。
だからここまで。
最高では無かったもしれないが、
最善は尽くした。それは確かだった。


流星は急に、ぎゅっ、と両脚に力を込めて立ち止まった。

激しい脈動を押し込めるように、胸に手を当てて
ふうううううっ、と大きく息を吐いた。

ゆっくり振り返り、目蓋を開けた。
鼻筋の通った青白い横顔を上げて、来た道を睨んだ。

両の拳を、幾度か閉じて開く。

(大丈夫、身体はまだ、自分の意思で動く。)
(これは、私の決断、だ。)
独り言ちながら、慌ただしく装備を点検する。
不要な物はその場に捨てて、
突撃銃のコッキングレバーを引いた。

「最短距離を駆け抜けて、ヤツを捕まえる」
スゥッと、流星の姿勢が低くなった。
弾ける様に爪先が大地をけった。

流星は、全身に漲る意志を膂力に変えて駆け出した。
まるで狼が疾走するかの如く。

紺碧の双眸には、もはや迷いは無かった。

========================================NEXT
BGMはこれで↓

<Emiya ~ エミヤ -Kenji Kawai ver.->


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【黒流星SS】”白狼” 3/6
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流星は全速力で駆け出した。
来た道を引き返し、最初の十字路を抜けた直後、視界の先に趙子竜の姿を捉えた。
昆虫を連想させる暗色の外骨格装甲の出で立ちは、”人ならざるモノ”に見えた。
しかし、不思議と恐怖はなかった。
お互いの間に遮蔽物は無い。流星に躊躇はなかった。

流星は走る速度を弛めず、
腰だめにしたアサルトライフルで弾丸を撒き散らしながら、突撃を始めた。

「うおおおおおおおッ!!!!!!!」

7.62mmアフタマータ・カラーシニカヴァが咆哮した。
ハンマーがファイヤリングピンを叩く。
撃針にケツを蹴られたライフル弾が6条右回りのライフリングを抜けて、
マズルから高速で飛出してゆく。
薬室に充満した燃焼ガスはピストンを作動させ、
薬莢を排出し、ボルトキャリア内に次弾が装填される。
カラムに装弾された30発のライフル弾は、瞬く間に吐き出された。

威勢の良い雄叫びとは裏腹に、流星は冷静だった。
こんな撃ち方では当たらないのは判っていた。
走りながら、暴れる銃口を前方に向けるのが精一杯だった。
だが流星には確信があった。
あの”ニンジャ”の様な男は必ず、その自慢の体術で私を仕留めようとするだろう。
春麗達との戦闘を見たから。だけではない。
戦いなど全く素人だが、なぜか確信はあった。


そして確信は現実となった。
目標の男<趙子竜>が、流星に向かって駆け出して来た。

「!?」

予想していた筈だったが、流星は驚嘆した。
いくら出鱈目な撃ち方をしているとはいえ、
アサルトライフルのフルオート射撃に向かって駆け出して来るとは――――――。
更に男<趙子竜>は
まるで弾丸の隙間を縫う様に、どんどん距離を詰めて近寄って来ていた。

(一発も?!当たらないですってッ?!で、でもこれでッ、距離は稼げる!)
流星はフルバーストしたAKを横投げに投げつけて、両腰の92を抜いた。

「はあああああああああ!!!!」

ありったけの力で引き金を引きまくり、突進を続けた。
だがやはり一発も当たらない。2人の距離が縮まる。
男<趙子竜>が走りながら、星型のナイフを構えた。


(投擲ッ?! だ、だったらジグザグにッぇ?ああッ!)

――――――どすんッ、

躯に衝撃が走り、流星は大きく前のめりに倒れた。
拍子に、両手の拳銃が前方へと投げ出された。
俯せの流星の頭の上を、ゴウ、と何かが通り過ぎた――――――。


流星は。



躓いて、――――――転倒した。




咄嗟のジグザグの動きに慣れない脚がついて行かず、
ヨナヨナと脚がもつれて、腰から崩れる様にパタリと、
その場にうつ伏せに倒れたのだった。

轢死した蛙のような有様から
流星はすぐさま両手を地面に付いて顔を上げた。
その眼前には――――――男<趙子竜>の両脚があった。

一瞬で喉がカラカラに渇いた。だが流星は、さらに顔を上げた。
2人の視線が、交差した。
既に必殺の間合いまで距離を詰めた男<趙子竜>は今、
星形のナイフを流星に向けて振り下ろさんばかりだった。
男の口元に小さな笑みが浮かんだ。

だが、

同時に流星も笑った。ニヤリと、悪辣で、不敵な笑みを。
流星は眼前の、男の足首を掴んだ。

「「「もらった」」」

その場にいた ”三人” から、同時に声があがった。
========================================NEXT
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【黒流星SS】”白狼” 4/6
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”それ”は。
”白狼”と呼ばれる”それ”は。
二十次元よりも遥か久遠。銀河中央に鎮座し、
全ての理を睥睨せし神獣の姿持つ守護者である。

その膂力で十曜の使徒を平らげ、
その双眸は天を照せし神子をも見通し、
その双爪は天地を開闢し、
その顎は世界を終わらせるに至る。

だが”それ”は。
風が吹くが如く、
潮が満ち干きするが如く、
太陽が昇り星が天に在が如く、
此処に、彼処に、存在する。

いかに超次元の智慧を持つ輩が、
どれほどに観測し真理を暴こうとも決して、
干渉できようもない絶対的超越”現象”。
”白狼”とはそういう類いの、
”永劫不可侵”なる”現象”である。

つまり人の身が”現象”を捕らえようとする行為とはおよそ、
小さな蚤が大海原を回遊する巨鯨を襲うが如き愚行であり、
鯨の身体に触れる前に、超高次元波のうねりに攫われ、
藻屑となる運命なのである。
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流星はその瞬間、未知の感覚に襲われた。

からだの前面ある毛穴だけがゾゾゾゾと開き、
心臓あたりから何かが毛穴から這い出ていくようだった。
背中から体の正面へと一気呵成に血の気が移動して、
口から漏れる息が徐々に、粘体の如く質量を持つように感じた。

そのような、自分の内側に生まれた違和感が、
急速に何かを形成しはじめた。
視覚は急激に白く霞み、周囲の音が遠く離れていった。

(――――――気を失う…)

そう考えた瞬間、
がしり、と背後から頭を押さえられた。

”質感も質量も無い、長爪を有した獣の掌”。
そう思った。

そして流星は虚ろな五感の中で声を聞いた。
「ぬしよ、これから起こる饗を、決して見逃すでないぞ」
と。

========================================NEXT
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【黒流星SS】”白狼” 5/6
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趙子竜はどこからともなく響いた声に視線を泳がせた。
自分と倒れた女以外の、第三者の、声の主を探した。

「!?」
再び少女に視線戻した時、子竜の瞳は大きく見開かれた。
天を仰ぐほどの白い犬が、巨大な顎をめいいっぱいに開いていた。
両手を広げたよりも、更に二周りはあった。
同時に、音も、光も、全てが緩慢となって見え始めた。
まるで空間が氷付けにされてしまったように――――――。



「!」
犬の顎が子竜に迫った。だが彼は動けなかった。
厳しい鍛錬の果てに体得した秘術。筋肉の隅々、
細胞のひとつひとつにまで刷り込んだ筈の絶技の数々は
遂に彼の体を動かす事は無かった。

経験からではない。本能的な理解。
絶対的かつ一方的な、「生命の剥奪の権利」。
怒りも。生への渇望も。恐怖を乗り越えうる勇気すらも。
絶対的な権利者との対峙に、心身全ての機能が否定をした――――――。




「!!!」
巨大な顎が子竜の眼前に迫った。
獣臭漂う粘液に濡れた赤い口腔に、険しい岩山の如き歯牙が並んでいた。
巨大な桃色の舌がヌメヌメと光った。
その舌上に、面妖にも――――――――――――側臥した少女の姿があった。
少女は億劫そうに手招く素振りを見せた。
薄紅色の唇の端をあげて微笑んだ。口端に白い歯が覗いた。
小柄なからだにおおよそ似つかわしく無い、大きな犬歯が見えた。
彼女の所作の一つ一つが、子竜には、獲物を嬲り殺す肉食獣の戯れに見えた。



「!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
子竜を包み込むように、巨大な顎が急速に閉じて行く。

――――――趙子竜が最後に見たのは、迫りくる少女の瞳だった。

舌上の少女は腕を広げて、優しく子竜の首に絡めてきた。
全てに退屈しているような薄い感情を貼付けた相貌。
だがその紅玉の瞳は愉悦に潤んでいた。この饗宴を待ち望んでいたように。


――――――趙子竜が最後に見たのは、迫りくる少女の瞳だった。

彼の意識はその肉体とともに


引き裂かれ、


噛み砕かれ、


擦り潰され、


底無しの闇の奥へと呑み込まれた――――――。


========================================NEXT
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【黒流星SS】”白狼” 6/6
========================================

ザザザザと笊の上で砂をかき混ぜるような不快な音と
巨大なデジタルノイズに覆い尽くされた視覚が急速に遠ざかり、
流星の淀んでいた意識が明瞭になりはじめた。

男の姿は消えていた。
両膝から下を残して。

はっとして、流星が掴んでいた手を放すと、
黒いロングブーツが、ごろん、と転がった。
ブーツの中から赤い液体が、とくとく、と溢れ出し
地面に小さな血だまりを作りはじめた。

「残念じゃのう。折角の砂かぶりじゃったのに、よく見えなんだか?」
背後からの声に流星が振り返ると、
狼少女が目を細めてにこやかに顔を覗き込んで来た。

「ヒトの身ではなかなか…、まだ無理もあるかの?」
「まあその内、わっちの心象風景を…」
狼少女の頭の上に付いている"イヌ耳"が楽しげにピョコピョコ動いた。
(アレ、飾りには…、見えないわね…)
狼少女の言葉には耳を傾ける事無く、流星はぼんやりとそう思った。

「さて、ぬしよ、次の獲物じゃ!はようせい!」
疲労困憊の肩をぱしぱしと叩きながら、
狼少女はいっそう目を細めて、楽しげに流星を急かした。
========================================END
==============================
サタスペ 第5回「7人の悪党 」
==============================

忘れた頃に更新。(・∀・)ニヤニヤ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<前回迄のあらすじ>
※このスレッドの、コメント欄1〜81までを参照
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
wwwwwww

さて、劉備の全体号令で、各人の異能を封鎖した途端、
躊躇なく魔女カード切ってきました悪党たち。


DD: ハァ?(゚Д゚)y─┛~<案山子ですな。


ですが乱戦中の痛恨の采配ミス発生。
【趙雲ご臨終】

かろうじて、敵側の俺ルールだった「全体号令の連帯責任撤退」の
枠外だったのが救い。いや、救われてないし。_(:3」∠)_
胃が痛い、本当に胃が痛い馬謖=DD
だが、ココから畳み掛けるように、悪党たちの反撃が始まる
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
●春ちゃんは砲撃をやめて移動、
●それを追いかける馬超
●行動終わった後の馬超に追い討ちをかけるリーダー
●死んだフリを止めてフィールドに入ってきた黄忠を
 狙い打ち、overkillのダメージで砕殺の鬼畜アドンさん
(((((((( ;゚Д゚)))))))うあああああああ、

全滅しちゃううううううう (´・ω:;.:...

●更に体力僅かの馬超をみんなでフルボッコ

DD: Σ(゚Д゚;≡;゚д゚)y─┛~<か、案山子ですかっ!?
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
●その後にアドンが劉備に対してクリティカル当てて、ほぼ投了。
●連帯責任退場で、関羽、張飛@虫の息もご臨終。
●更に、狼狽える馬謖を、オズくん、呂布にて滅殺。


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   *\(^o^)/**\(^o^)/*全滅投了でーす*\(^o^)/**\(^o^)/*
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途中で、張飛が爺さんを格闘で昏倒させたんだけど、ほぼ焼け石に水。
_(:3」∠)_なんなんだよ


えーとね、
一発逆転できるカードが開幕で封殺されたのが一番の敗因だと思うのね
_(:3」∠)_関羽ぅぅ……、バランス調整の時間返せぇぇ……、オズぅ


========================================NEXT
_(:3」∠)_ 
あまりにPTSDな出来事だったんで、SS書いたわww 
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【最終戦SS】liberator  1/5  
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子竜が消えた。足首だけを残して。一瞬の内に。

「何事ッ?!」
馬謖が叫んだ。一体どういった力が働いたのか皆目見当がつかなかった。
総大将にお伺いを立てるべく、劉備に目線を戻すと人形の如く固まっていた。いや正しくは、壊れた機械仕掛けの人形の如く小刻みに揺れ動いていた。
「こ、れは…」
馬謖が呻く。
完全改修済の筈だった。だが、この局面に於いて、致命的なエラーは発生した。
第三実験部隊に実装された兵士間シンクロシステムのバグ、「ペインバックロード」。
馬謖は知り得なかった。連続した負荷と"白狼の結界"が、
劉備達の能力に影響を与えていた事を。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

イワンこと、"リーダー"は、
流星が趙子竜を打ち倒した直後に現れた、奇妙な変化を見逃さなかった。
「なんだあの挙動?」
廃墟から身を乗り出し、顔を右に左にせわしなく動かして、敵の挙動を確認し始めた。
(シンクロシステムがどうのとか大口叩いていたが? 
確かに、チームプレイは抜群に向上した。だが…?)
思考回路が、徐々に回転数を上げる。



(関羽が戦線から離脱した時…、張飛が昏倒した時…、更に趙雲が倒された時……何かしらの……"ノイズ的な"……が……?)
リーダーは廃墟ビルの階段を駆け上がり屋上へと陣取ると、双眼鏡を覗きつつ視認できる敵と遠距離の敵の位置を確認し始める。
(もしかしてダメージまで同期している?まさか?そんな阿保なシステム……)
疑惑と閃きが、リーダーの頭の中で交差した。手早く無線機を掴むと乱暴に捲し立てた。
「おいっ!爺さん!」
「おう!わかっとるわ!そっちのタイミングで合図をよこせ!」

意外だった。だが同じ考えの仲間がいた。
返事は明らかに同じ疑問とその対応について。相手は"戦闘だけ"は一目置いているマハラジャ爺。
「よし!信号弾をあげる!カラーは赤で、音はハイトーン!」
「了解じゃ!」

「イワちゃん?攻撃をしかけるの?どうする?今解放できる魔力なら、魔弾20発分。全力でぶつければ……」
慌ただしい動きを察知して、霊モードで傍に侍っていたマリーが問いかけてきた。
リーダーは振り返らず答えた。
「冷えてきたな。」
「え?」
「いや、脳味噌がな。分泌されるほどに冷たくなるのさ、私はな。そんなことよりマリー、20発分の爆発力のある魔弾より20発の必中する魔弾が必要だ。ケレン味や派手な決め技は必要ない。いいか?」
「つまり、命中精度が大事ってことね?」
「そうだ。」
察しが良いのはこの娘の美点だ。
マリーへと振り返ると、口元だけの微笑で答えた。
そしてまたガチガチガチと無線機のコールを親指で連打して、今度は春麗を呼び出した。
「ハル!作戦変更だよ!砲撃は中止だ!そこから動けるかい?」
「了解です!リーダーさん!」
間髪入れず、元気な返事が返ってきた。

<NEXT>
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【最終戦SS】liberator  2/5  
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「はい!はい!え!はい!わかりました!」
パワードアクティブモービルのコックピット内でスイッチを操作しながら、春麗は無線会話を続ける。そしてリーダーからの指示を頭の中で反芻しながら霊体モードのパートナーに指示を飛ばした。
「ナノ!砲撃解除!ここから動くよ!準備して!」
「了解です!砲撃チャージを解除して、ハルさんのサボートに回ります。」
ナノが霊体モードを解除して実体化し始める。
「ナノ?!ハルさん、じゃなくて、ハル!もっとフツーにタメ口で会話していいから!アタシの方が調子くるっちゃう!あはは!」
厳しい言葉にも優しさがある、ナノはそう感じて、笑顔で答えた。
「あ…、はい!了解です!ハル!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

イワンは通信機から聞こえる少女達のやり取りを少し微笑ましく、頼もしく思いながら、厳しい言葉で指示を続ける。生命のやり取りをさせるのだ、緩みがあってはいけない。
「いいかい?あのデカブツを引っ掻き回せ!それから!……」
”ガッガッガッ!”
「リーダーさんよ!莫迦を焚きつけるには一人でも多い方がいいんだろ?」
「それなら俺たちも、やりますよ!」
「おう!任してくれ!」
「いや、俺がやってやるよ!」

イワンと春麗の会話にに割り込んできたのは、春麗を庇ってグレネード弾の爆発に巻き込まれた筈の5人の若者【イケメン】達だった。
「え?董卓さん達ッ?!」
「お前ら、くたばったんじゃないのかい?」
「イケメンは死なないんだよ、りーださん」
「大丈夫だよー、ハルちゃんー!」
「心配してくれてるのー?」
「フッ、なんだよ、やっぱり俺のこと気にしてるんじゃねぇか」
「俺は春ちゃんのため…」
「いや、あのー…」
「ハッハ!!!イイねぇ、それでこそ男だよハッハ」
戦場に於いても軽薄な言動を慎まない男達の戯言をかき消すように、イワンが高らかに笑った。
「ようし、いいかい?できるだけ、此方の数が多いことを敵に意識させな!ただし!同士討ちしないようにだっ!」
”ガッガッガッ!”
「いいかい!お前たち!あたしがサポートするからよぉくお聞き!」
いつの間にかタカナシと共に見晴らしの良いビルの屋上に陣取った蝶々婆が口を挟む。
戦闘は素人だが、婆の戦術理論は一流だ。どこで覚えて来たのかは知らないが、とにかく問題のない、的確な指示指導がインカムから流れる。
(クックック、やるねぇ婆さん)
生と死が隣り合わせた場所だが、リーダーはこみ上げる笑いを堪えきれない。
こんなにワクワクする戦場は久しぶりだった。
「さあ、用意はいいかい御前達!鈍臭いガラクタ相手に、hide-and-seek<かくれんぼう>をはじめるよ!」

<NEXT>
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【最終戦SS】liberator  3(1/2)/5 
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馬超は最高にイラついていた。
撃破寸前であった敵の機動兵器を見失ってから、散発的な攻撃に晒されている。致命的な打撃ではないが、断続的であり、ストレスだけは効果的に積み重なった。敵のヒットアンドアウェイを追えば、その先に待ち伏せの十字砲火。突撃してきたと思えば、たちまち散開し、逃げたと思えば背後から攻撃が来る。足元には煙幕を炊かれ、銃撃が止むと、肉薄の粘着爆弾を受けた。敵の動きはまるで戦場を俯瞰しているかのように馬超を凌駕していた。
まるで自分をノロマな鬼として、取り囲み、捕まえてみろと揶揄う、鬼ごっこだ。

「ウガアアアア!コノムシケラドモメ!」
馬超のいらだちは頂点に達した。
子竜は既にいない。ならば広範囲攻撃をかける事に躊躇はなかった。
「虫ケラドモメッ、土ニ還ルガイイワッ!!!」
両腕を広げると、連動して装甲板が跳ね上がり、ジャキジャキンと身体各所に隠蔽されたの武器が態勢を整え始める。多勢の敵を屠る為の、多連装ロケット弾システムがカーゴベイから姿を現し、発射準備展開をはじめた。

だが、馬超が一斉攻撃を開始するよりも早く、リーダーが信号銃を空に向けトリガーを引いた。
キィィーーーインッーーーーー!!
空気を引き裂くような風切り音ともに、赤い煙の帯が一直線に空中に描かれた。
「ヲヲヲヲヲヲヲッッッーーーー!!!」
途端に馬超はその音と光と煙に呼応するかのように、頭を抱えて呻き、その場で痙攣しはじめる。
リーダーがその様子を見て、口元にニヤリと笑みをこぼして、呟いた。

「いまだ。」

<NEXT>
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【最終戦SS】liberator  3(2/2)/5 
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リーダーの背後から、マリーが飛び出した。
「はああああああ!」
周囲の大気を掻き集め、爪弾くような柔らかく複雑な動きをとりながら前傾姿勢で疾走するマリー。その周囲が七色に輝き、小さな光の粒子となって取り巻く。
頭を抱えて苦しむ馬超の正面に、マリーは軽やかなステップインで陣取ると、自らの胸の前で腕を十字に交差した。
「ソル!ド・アグタゥパ・ラ・トゥッリツァ・ガッディスヴィラ!ガディス=アルティマイザァッー!解放ッ!」
クロスした手首の辺りから、空間に黄金の粒子が爆発的に湧き上がり、帯となってその胸元に収束した。
「連弾術式モードzero!ブリット【貫通鉄鋼榴弾】セレクト!アビリティ【ヒートハーモナイズ】光速展開ッ!」
マリーが両腕を大きく後ろへと引き絞ると、濃縮された光の束がマリーの腕に絡まるように渦を巻いて、高速で回転し始めた。
マリーの謳うような呪文詠唱と同期して、バチバチと音を立てて大気が弾ける。
「喰らいなさいっ!月の女神の究極の一撃!ultimateォォォォォッ……!!」
後方に強く引き絞ったマリーの両腕に、球体状となった光の束が超高速渦を巻いた。束は徐々に肥大化しながら回転数を上げる。低い振動がヴォヴォヴォヴォと大気を震わせる。
「 strikeゥゥッ!!!」
マリーが怒号とともに両の掌を馬超に突き出した。
直径5米程に膨れ上がった黄金の球体がマリーの両腕から放たれる。超高速の黄金の球体は、マリーと馬超の中間地点で突如爆散すると、ギヤッギヤッギヤッーとドリフトするタイヤの様な音を立てて、二十余りの小さく鋭い光の矢となって飛燕の如き高速鋭利な軌道を描いた。そして一斉にその勢いを殺すことなく馬超めがめて殺到し、機械化された肉体の装甲板を突き抜け、あるいは口の空いた弾頭格納庫を目掛けて勢い良く飛び込んだ。貫通弾と榴弾の特性を魔力で生成増強した「小型バンカーバスター弾」は、頑強な馬超の体幹最深部まで潜り込み、破裂した。
炎の柱となって轟々と燃え盛る、馬超だった肉体の欠片。
自前の搭載火器弾頭もろとも爆散した男の屍を見下ろしながら、
イワンは呆れ顔で呟いた。
「フッ…、莫迦め。」
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瓦礫の隅で、グル爺がホルスターに拳銃をしまい込んだ。
足元には、張飛の骸。頭と胸に2発ずつの弾痕があった。
つまりこれが馬超の動きを止めた種明かし。リーダーの信号弾に合わせて、昏倒した張飛に止めを刺してバックロードを意図的に引き起こしたのだ。骸となった張飛に向かって、爺が声をかけた。
「すまんのう、続きはあの世でやろうや、なあに、儂のお迎えはすぐじゃて。…あ!」
突然、大事なことを思い出したようにグル爺は自分の頭をボンと叩いて呟いた。
「ああ!だがな……、あの世には儂よ到着を待っとる奴がごまんとおるからのぅ……すまんが……、当分順番待ちかもなあっ?!ヤーハッハッハッ!」
グル爺は、いかんいかんと、自分の後頭部をポンポンと平手で叩きながら、張飛の骸を振り返りもせずに悠々と最前線へと歩き出した。

<NEXT>
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【最終戦SS】liberator  4/5 
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「ふむふむ、それだけできれば充分だよ。流石私の弟子だ。あんたは賢い子だよ。」
蝶々婆はタカナシの柔らかい髪をぐりぐりとなでた。

「まかしときな、おい、アドンや!
いつまでくたばったフリしてるんだい!起きな!仕事だよ!」
「ダメダヨー、蝶々サン、インカム傍受サレテタラオオゴトダヨー」
「大丈夫だよ!理屈は知らないけれど、魔法とやらで秘匿通信化されるらしい」
「エエエ、ソンナゴ都合主義、視聴者ノ皆サンニ叩カレテシマゥ。炎上ダォ」
「五月蝿いねえ、男のくせにゴチャゴチャと。」
「カラダハオンナダヨー!ソレニイマボクハシンデイルノデ……」
「そんなことは、どっちでもどうでもいいさね。いいかい、アドン。其処から、あのビルの屋上で踏ん反り返ってる敵の大将を狙撃しな!」
「ハアアア?大口径カツ超超遠距離ダヨ、ドレダケ距離ガ離レテイルト……バカナノ?」

いきなりの婆の無理難題な申し出に、アドンは飽きれた。
しかし何か確信があるらしく、婆は食い下がってきた。
「アドン、ウチの魔女【ロッカ】は運気を操る魔法が得意だそうだ。」
「??」
「ロッカは「賽子を二つ振って、どちらかを6に固定できる位の運気、を操作可能」だそうだ。」
「?ナニイッテルカワカラナィヨ??」
「話はまだだよ。その【運気操作】の能力は、あんたの彼女も使えるらしいじゃないか?」
(エ、え……?)
インカムの声に集中しながら、己のパートナーを凝視した。
無線機の声が聞こえないクロネコはきょとんとしたままだ。

「あんたの彼女に聞いてみな、ひょっとすると、とびきりの”jackpot”がアンタをハグしてくれるだろうさ」
「?え…え?、つ、つまり?確率?…どういう事ことだよ、婆さん!」
「フン、やっと頭が廻ってきたみたいだね?」
アドンの片言のオオサカ弁が急に流暢になった。


「…というわけだ、判ったら、タイミングを教えな。支援するよ。」
アドンは呆然として無線機から耳を離すと急にクロネコへと向き直り、両肩をむんずとつかんだ。
「おい!クロネコ!お前の能力って!」
「い、いきなり、何よ?パートナーの能力も忘れたの?失礼しちゃうわ」

クロネコは何故か顔を赤らめながらアドンの腕を振りほどくと、少し離れた場所に立ち腰に手を当て、少し得意げに話し始めた。
「運気を操るのよ、た、ただし条件がちょっとあって、例えば、賽子を二つ振って、片方の目を任意に操る、例えば、6にするとか、それ位の運気の幅だから、期待しないで……」
「おい!クロネコ!今の話本当だろうな!」
「キヤッ!大きな声を出さないで!驚くでしょう?何なのよっ!ちょっと落ち着きなさいっ!この雄!だいたいアンタ今、死んだフリしてる最中で……」

怒るクロネコにおかまい無しに独りでニヤけるアドンは顎に手を当て、女性姿の割には低い低いバリトンボイスでひとりごちた。
「ハッハー、こりゃ、とんでもない見せ物だぜ!このアドン・ザ・ミュータントX様が、世界の果てから奴らのケツを蹴り上げてやろう」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

戦況は大混乱だった。将は次々に打ち取られ、戦線は縮小していた。
病院跡の廃墟の屋上で劉備が喚いた。
「おい!こりゃあ一体どういうこった?馬謖ッ!何でこんな事になってる!?」
「い、いえ……、まさか……こんな筈は……」
「言い訳ァいいッ!今すぐ策を出せッ!このままじゃ、俺達ァジリ貧になっちまやぎョァ、ばッ!」
ぼずんっ、と鈍い音がして劉備の上半身が爆散した。
赤黒い肉片が辺り一面にばら撒かれ、残った下半身がもんどりうって、どう、と倒れた。

一瞬の出来事に馬謖は呆然となったが、軍師としての本能が働いた。
返り血で染まった顔を凍り付かせながら左右を見渡し、混乱した頭で状況を確認する。
すぐそばに固い表情で同じように周りを見渡す黄忠の姿が見えた。低い姿勢で移動出来そうな物陰を探して動いていた。二人の視線が交差した。お互いの眉間に苦渋が浮かぶ。
だが次の瞬間、黄忠が後方に吹っ飛んで消えた。身体が腰から2つに千切れ、それぞれが勢い良く瓦礫の山に叩き付けられて四散した。

(遠距離からの大口径ライフルの狙撃!沈黙した筈のスナイパーが?生きていた?)
そう気づくよりも早く、体が動いていた。
這うように物陰に身を滑り込ませると、膝を曲げ、頭を抱えて小さく踞った。
幾度か周りの壁が爆砕する。
馬謖は、小さな瓦礫の影を伝って、全力でその場から離れた。

<NEXT>
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【最終戦SS】liberator  5/5 
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廃墟ビルの屋上、一式十二・七粍固定機関砲に据え付けた遠距離スコープから顔を上げたアドンが大きく息を吐いた。
「っふうう、鼠は逃げたが……、トリアエズ、クリア!っと……」
腹這いの窮屈な姿勢からゆっくりと仰向けに転がり、自分の仕事は終わったと言わんばかりに、空に向かってひとりごちた。

「楽勝楽勝、オラの腕なら確率5割り増しで充分確殺だぜ、タッハーハ、しかもアノ面と来たら!」

まさか、”この手”が人生で2度もうまく行くなんて。
卑怯だとも思ったが、こみ上げて来る可笑しさをアドンは止められず、アハッハと笑い転げた。
「どうだ!コッチは誰も死んでネぇぞ、バッカヤロー!ハッハー……い、痛ってぇッ!」
死んではないが、被弾はした。しかもかなり危なかった。銃創の痛みを和らげるように、横になり丸くなった。
「……しかし、腹ばいの狙撃にゃ、グラマラスボディっては適さないもんダナ、こりゃ、もっとダイエットでもしナイと…痛、イチチ…」
致命傷ではないものの腹に穴が空いている事に変わりはない。
アドンはズキズキと刺す様な腹の痛みと、次から次に込み上げてくる笑いの両方に顰めっ面で耐えた。
「見た目は女だけど、中身はどうしようもなく、雄ね。とんでもなく」
「うるセぇ、勝ちは勝ちだぉ、ターハッハぁ、アイタタダダだだだ……」
伏せっても強がる下僕の態度にやれやれと思ったが、クロネコは丸くなったアドンの側にしゃがみこむと、小動物を愛でるように背中を優しくさすってやった。

next
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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
epilogue

馬謖が転げるように辻を曲がると男が立っていた。
腕にはペインバックロードによって骸となった関羽を抱いている。
あの忌まわしき長髪の優男だった。

「かっ!こ、このッ!痴れ犬がっ!」

軍略を覆した憎き男にせめて一撃を喰らわすべく馬謖が腰の拳銃に手をかけたその時、小津の背後から大きな影が躍り出た。
丸々とした巨漢、されど疾風。
両の手には三日月型の手斧。
「り!呂ょ……布ッ?!」
迅雷の一閃が、驚きの表情を凍りつかせたままに馬謖の首を転がした。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「オズくん、大丈夫かお?」
「ああ。ありがとう、奉先ちゃん」
「その子はどうするお?」
「うん、せめて……、きちんと弔ってやりたいんだ……」
「オズくんは優しいお、優しすぐるお、ううう……」
「あ、ちょ、泣かない泣かない、ほら、ちよっと手伝って、そこに……」
「ウボァァァァ(T Д T)ァァァ」
「ちょちょちょ!いや、ちょと、ホントに、ねえ!」
「五月蝿っえッ!オズ!インカム切れっ!お前も埋まれ!埋まってしまえ!」
「はい、撤収、撤収ぅー☆」
「え、ちょっと!マリーさん!アリシアちゃんと助手さんは?!助けたのっ?」
「ありゃ?儂は今何処におるんじゃいのぅ、婆さんや?」
「あー、腰が痛い、目も霞んできたわぃな、ロッカ、帰るよ」
「春ちゃーん!戦勝がてらこのままドライブ行かねー?いいトコしってんだ!」
「おい!抜け駆けすんな!」
「そうだ、春ちゃんを最後まで護ったのはこの俺……」
「リーダーさーん、おーなーかーすいたぁー!」
「はーい!ヒナもドライブぅー☆」
「痛イィ、ダレカタスケニキテクダサイィィ」
「あれ?アドンさん?生きてる?つか死にそう?」
「また死んだフリだよ、放っときな」
「テメッ、ババア!ヨウナシハミゴロシカァァァ!イデデッ……!」
「あーもう、儂は何処におるんじゃぁーむしろ何処が儂なんじゃー、あー三途の川がー」
「渡れ!渡れ!」
「ちょっと待って!僕も帰るっ!」
「うるせぇ!インカム切れよ!」
「おーなーかーすいたぁー!」

緊張の糸が切れて、皆がめいめい勝手に喋り出す。ガチャガチャ煩いスピーカーの音を聞きながら、流星は力なくハハハと笑った。この面子と知り合ってからワケもわからず突っ走ってきたが、今はそれがちょっと誇らしかった。
地面についた膝を起こし、うなだれた顔を上げかけると、後ろから肩に手がかかった。

「おつかれさん、アンタは良くやったよ」
振り返ると、リーダーと隊長のカンザキ大佐だった。二人に両脇を抱えられ立ち上がる。
「生きて、…ます……」
そう応えるのか精一杯だった。

リーダーとカンザキは何も言わず、微笑み返すと、流星の頭をくしゃくしゃと撫でた。


三人で瓦礫の街を歩く。大通りの向こうに皆が待っているのが見えた。
アリシアと助手の姿もあった。
流星の名を呼ぶ声が聞こえた。
全身は酷い脱力感に支配されていたが、あの場所まではしっかりと歩こうと流星は思った。

誰に話しかけるでもなく、リーダーが自慢げに独りごちた。
「な?皆で生きて帰る、そういう約束だったろう?」


誰も知らない、遠い場所にて。
7人の悪党と13人の魔女によって。
未曾有の世界危機であった "魔女の夜事件" は、
こうして回避されたのであった。


end
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
……_(:3」∠)_ぐうう

トゥービーコンティニュード!
こんにちは。あたしはカウガール。
AAとして成り上がるため、スレを巡る旅をしています。
    __
  ヽ|__|ノ    モォ
  ||‘‐‘||レ   _)_, ―‐ 、
  /(Y (ヽ_ /・ ヽ     ̄ヽ
  ∠_ゝ  ` ^ヽ ノ.::::::__( ノヽ
   _/ヽ      /ヽ ̄ ̄/ヽ


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