こんな日本に誰がした！！コミュの衆議院山口２区補欠選挙

我が郷土、岩国がまた政治の渦の真ん中に・・・

前衆議院議員、福田良彦氏（自民）の岩国市長選挙出馬のために辞職したことに伴う、衆議院山口２区補欠選挙が今月末行われます。
日程は、4月15日告示、同月27日投開票です。

イチ地方のしかも補欠選挙ではありますが、福田内閣の初めての国政選挙であります。
しかも、このガソリン国会、荒れに荒れ、ガソリンだけに＜炎上中＞。

＜暫定税率を再び戻す＞関連法案は、既に衆院で2月29日に可決されています。
与党はこの法案の衆議院での議決から60日を過ぎる4月29日以降に、法案をいわゆる「３分の２」ルールにもとづいて再議決しようという構えを見せています。

その直前に行われるのが、この衆議院山口２区補欠選挙です。
この選挙結果次第では、福田内閣は身動きが取れなくなってしまいます。
民主党からしても、是が非でも勝ちたい選挙です。

候補者は２人の予定。

民主党は現衆議院議員・平岡秀夫氏。比例からの鞍替え出馬です。
対する自民党は、元国土交通省住宅局長、元内閣官房地域活性化統合事務局長・山本繁太郎氏です。
今回、共産党候補は擁立見合わせ、自主投票となりました。

さてさて、今後の国会の動きを大きく左右する今回の補選。地元だからこそできる、＜票読み＞をしてみたいと思います。

（ここまでは、前置きですよ～・苦笑）

さて、この山口２区という選挙区はどういう選挙区なのか・・・過去、小選挙区制になってからの衆院総選挙の結果は以下の通り。

2005年（平成17年）第44回総選挙
1・福田良彦自民新 104,322 当
2・平岡秀夫民主前 103,734 比例
3・山中良二共産新 13,499

2003年（平成15年）第43回総選挙
1・平岡秀夫民主前 109,647 当
2・佐藤信二自民元 91,087 比例
3・山中良二共産新 11,721

2000年（平成12年）第42回総選挙
1・平岡秀夫民主新 104,372 当
2・佐藤信二自民前 97,355
3・山中良二共産新 18,064

1996年（平成9年）第41回総選挙
1・佐藤信二自民前 81,108 当
2・松岡満寿男新進前 78,944
3・山田健一民主新 33,428
4・山中良二共産新 13,710
5・吉川肇造新社会新 2,854

特出すべきなのは、それぞれトップと２位が僅差ということ、そして自民王国である山口で唯一民主党が勝っている選挙区。
（山口の他の選挙区は、河村建夫氏（６期）高村正彦氏（９期）、安倍晋三氏（５期）という大物ばかりが連続当選）

とはいえ、この選挙区も昔は佐藤信二氏（佐藤栄作の次男、安倍晋三氏の父上のいとこ）が８期も選出されている。
その佐藤氏を、初めての国政選挙出馬した平岡氏が地元県議、市議の支援で破った。
そこから、２期佐藤氏を下した。

しかし、前回の総選挙では、佐藤氏の急な引退を受け、告示９日前に担がれた、当時県議であった福田良彦氏に敗れた。
福田良彦氏は岸信介（安倍晋三氏の祖父）の後継者、吹田愰氏の元秘書。初めての市議選をトップ当選。その後県議へ、これもトップ当選。
その後県議２年目の衆院選で自民の候補者擁立が難航し、連戦トップ当選の好感度人気・強運の縁起をもって福田氏に白羽の矢が。
その国政生活も３年目を迎えようとした今年あたま、岩国市長選の自民候補の擁立に難航し、福田氏が担がれて、当選。

その連戦トップ当選した自民候補、福田氏においても、平岡氏と戦った2005年衆院選では、自民に小泉旋風がが吹いたものの、全国でも最も遅い当確で588票差の僅差で辛勝。

このように平岡氏は、とかく地元岩国では圧倒的な人気がある。

今回の対する自民候補、山本繁太郎氏は・・・正直誰も知らない・・・。
それは、自民候補でお決まりの官僚下りの候補だから。

元国土交通省住宅局長、元内閣官房地域活性化統合事務局長。
国交省時代は、例の耐震偽装で建築基準法が問題になったときの住宅局長。
しかも、今回のガソリン国会で揺れる本丸の省出身ということで、こちらではあまりいい印象はない。

経歴を見ただけでも、とてもじゃないけど自民候補は厳しい戦いになりそう。

さて、あとは・・・地盤の票の数ですね。
地方の選挙の場合、党だとかうんぬん抜きにして、地元の候補を押そうという動きが顕著に現れる。
平岡氏の地元、岩国市の有権者は123,718人。対する山本氏の地元、柳井市は30,515人

＜党＞というところでいえば、やはり自民党の組織票は大きい。とかく地方なので、建設業などの地場産業の業種は固い。
が、近年、その組織票も思うように読めなくなってきている。
それが顕著に現れたのは、前々回の市長選挙。

2006年04月23日に行われた岩国市市長選挙。
当時市長だった井原氏の対抗馬として、自民党が立てた候補者は全く選挙経験のない味村氏。安倍総理（当時）をはじめ、数多くの大臣クラスの大物を応援に来て結果は・・・

井原氏・54,144票
味村氏・23,264票

という、ダブルスコアを喫してしまった。

当時建設業界にいた僕も、味村氏の応援に出さされたが、どこへ行っても耳にした言葉・・・
『この人のこと知らないし、だいいち、政治経験がない人だしし、頼りない』
そうした声もあって、上記のような結果に・・・。

現在も、建設業界をはじめ地場の業界に『自民が負ければ、仕事はないと思え』と、半分脅しとも思える声が聞こえます。
それでも、やはり一枚岩ではなさそうで・・・

もちろん市長選挙は、基地との関係をどうするのかが焦点でしたので、必ずしも今回の補選には当てはまらないかもしれないが、
・自民党が落ち目
・候補が知らない人
という２点で、少なくとも岩国では、再びダブルスコアをたたき出して、平岡氏が勝つと予想する。

岩国には福田市長がいます。福田氏も積極的に動くでしょうけど、岩国市民の間では『もらえなかった補助金はもうもらえたから、もう役割は終わり』という雰囲気が漂っています。
また、やはり福田市長本人の人気があっても所詮＜自民＞なので、最近の中央でのゴタゴタを埋めるだけの力はないと考えます。

あと、最も大きなものは、約13,000票ある共産党票の動きですね。共産党支持者が自主投票といっても、＜ガソリン増税＞をうたう自民党候補に入れるだろうか？？

ということで、衆議院山口２区補欠選挙の僕の予想は・・・

全有権者約31万人ですんで、投票率を過去３回の平均70％とすると・・・

有効投票約22万票。

平岡氏・13万票
山本氏・９万票

くらいじゃなかと・・・。

選挙区西部をトントン、東部岩国地区をダブルスコアで計算するとこうなりました。
西部トントンが、民主に傾けば、＜14万VS８万＞はありうる。トータルダブルスコアまではいかないでしょう。

が、４月中のガソリン暫定税率をめぐる攻防で、民主が軟化すれば、もしかしたらもつれ・・・でも、平岡氏は固いでしょうね。
自民が強行の姿勢を見せれば・・・ダブルスコア近くまではいきそうな勢い。

全ての結果は27日に決する。

※自民、民主両候補に対するそれぞれの党の応援スケジュールはこちら。

＜自民党＞
11日・安倍晋三前首相
15日・伊吹文明幹事長
16日・麻生太郎元外相
17日・小池百合子元防衛相
18日・野田聖子議員
22日・古賀誠選対委員長（調整中）

＜民主党＞
15日・菅直人代表代行
12、13日・鳩山由紀夫
13日・長妻昭議員
岡田克也副代表（調整中）
藤井裕久最高顧問（調整中）
（小沢代表、岡田氏は既に１度岩国入りしています）

うわぁ～～・・そうそうたるメンバー・・・