中村俊輔　応援会コミュの俊輔タイ戦欠場へ…古傷右足首ねんざ「歩くだけで痛い」

１４日のＷ杯アジア３次予選第５戦、タイ戦を右足首ねんざで欠場することが１０日、決定的になった。７日のオマーン戦前半に右足首に危険なタックルを受けた司令塔は、テーピングで固定しなければ激痛で歩けない状況。神戸ＦＷ大久保嘉人（２６）の出場停止に続く悲報で、岡田武史監督（５１）は窮地に立たされた。

　バンコク初練習を敢行した岡田ジャパンを悲報が直撃した。

　「結構痛い。普通は１日２日で治るけど。タイ戦？　間に合わせるように努力するけど…」

　午後から当地郊外の外国人学校で行われた練習後、俊輔はスコール寸前の空のように表情を曇らせた。タイ戦欠場の決まったＤＦ長友とともに、黙々と終始別メニュー。スパイクが履けず、ジョギングなどで調整するのが精いっぱいだった。

　チームドクターは「前から時々痛みがあったところ」と語ったが、７日のオマーン戦前半に事件は起きた。相手ＤＦから危険なタックルを受け、右足首に重度のねんざを負った。先天的な足首の柔らかさを持つファンタジスタは、常時軽度のねんざを両足に抱えている状態だが、今回の事情は違った。

「ガチガチにテーピングで固定しても、歩くだけで痛い」と吐露。日本代表関係者によると、８日深夜のオマーン・マスカット―バンコク間の７時間のフライト時も患部を完全固定していたという。タイ戦で強行出場するには、テーピング以外に、痛み止めの局部麻酔注射が不可避な状況だ。「（注射を打った場合）それでも後半途中に痛みが出るかもしれない。強い打撃を受ければ回復は遅れることになる」と関係者。スコットランドリーグ３連覇、欧州ＣＬ２年連続１６強に導いた俊輔の選手寿命に影響する可能性すらある。

　先月のキリン杯直前には、左太もも裏筋挫傷を発症。満身創痍（そうい）の司令塔は、もはやタイ戦欠場が決定的だ。「最悪（俊輔は）駄目な時のことも考えなければいけない」と岡田監督も苦悩する。大久保の出場停止に続く大黒柱の離脱。３次予選突破決定戦になるはずのタイ戦で、史上最悪の状況に追い込まれた。