簡単な推理だよワトソン君（仮）コミュの深夜のｺﾝﾋﾞﾆ強盗事件☆

深夜、とあるｺﾝﾋﾞﾆに強盗が入った。警報装置により警備・警察がすぐに駆け付けるが、犯人の姿はなく現金数万円を持ち去られた後だった…

ｺﾝﾋﾞﾆ店員は一人しかおらず、ｽﾌﾟﾚｰによって目潰しをされていた。

「悪質だな…」

と、担当刑事は言う

被害にあった店員はすぐに病院へ運ばれた。

担当刑事が言った。

「よし、店員の証言は後回しだ。すぐに監視ｶﾒﾗのﾁｪｯｸ、付近の聞き込みから捜査を始めるぞ！」

「はい！」

と、配属されたばかりの新人刑事も意気込む

すぐに事件が起きた時間帯の監視ｶﾒﾗがﾁｪｯｸされた。

「目出し帽にｻﾝｸﾞﾗｽ、黒のｳｲﾝﾄﾞﾌﾞﾚｰｶｰか。堂々と入ってきたな」

「えぇ、身長はそれ程高くないようですね。入口の自動ﾄﾞｱの身長計からすると160cm程でしょうか？かなり小柄ですね」

その後、その強盗は包丁を出し店員を脅した。ﾚｼﾞから金を奪いｽﾞﾎﾞﾝの後ろのﾎﾟｹｯﾄにしまうと、すぐさま店員にｽﾌﾟﾚｰをかけて逃走した模様。

「ん？逃げる際におでんの台にぶつかったようだな」

「そういえばﾚｼﾞの前にはおでんがこぼれていましたね」

「待て！少し戻ってくれ…どうやらぶつかった際に転んだようだな、ﾚｼﾞが邪魔でよく確認は出来ないが」

「あ、そうみたいですね、その後は低姿勢で体を低くして逃走した…か、身長を少しでも胡麻かしたかったんでしょうけど、来店時の映像から身長は割れましたね！」

「ん？あぁ…そうだな」

監視ｶﾒﾗのﾋﾞﾃﾞｵを観終わったところで、担当刑事に一報が入る。

警官の職質から、野次馬の後ろで挙動不審な態度を取る人物が4人いた。いずれも身長は160cm前後。担当刑事は話を聞くことにした。

一人目：荒瀬文太(あらせぶんた)18歳

「なんだよ！俺はなんもしてねーっつーの！大学のﾚﾎﾟｰﾄが全部終わったところで腹が減ったからｺﾝﾋﾞﾆの弁当でも買おうと家からすぐのこのｺﾝﾋﾞﾆに来ただけだ！まぁ…ついでに本でも立ち読みするつもりだったけど…毎日通ってるから知ってる店員もいるはずだ、俺は怪しくないからな！」

【家が近く…か。毎日通っているということはこのｺﾝﾋﾞﾆをよく知っている…か？】

二人目：影浪尊次(かげろうそんじ)60歳

「私はただ煙草を買いに来ただけだ。娘夫婦とﾄﾞｲﾂに移住したんでね、久しぶりに日本の知人に会いに来たんだ。日本の煙草は海外では買えないから、折角だからｶｰﾄﾝでまとめて買っておこうとｺﾝﾋﾞﾆに寄っただけだ。旧家がすぐそこだからね。決して怪しい者ではないよ」

【深夜に煙草か…おかしくはないが、かなり歳だな…？いや犯行はじゅうぶん可能だ】

3人目：掛布亜美(かけふあみ)24歳

「あたしは友達の家に泊まりに来たんだけど、ﾒｲｸ落としを忘れたから買いに来ただけ！ついでにﾒｲｸ道具も忘れたから買いに来たんだけど…ね(笑)このｺﾝﾋﾞﾆには友達の家に遊びに来た時によく来るけど…それだけよ？ましてや強盗なんて…女性がすると思う？」

【この女…友人の家に泊まりに来た割には一人で来たのか？見た目は細身だが…体格では判断しかねるな】

4人目：小出入隆(こいでいりたか)36歳

「勘弁してくれよ…職場の接待からやっと解放されて帰るとこだったんだから。なんで来たかって？ただ…酒とつまみと、あと残高が少ないから電子ﾏﾈｰをﾁｬｰｼﾞしようと寄っただけだよ。使ってるのはSuicaだよ。通勤はいつもこれを使うからね。もう帰っていいだろ？俺は何もしてないって！」

【接待と言っているが…酔ってはいないみたいだな。特に怪しいことはない…か？】

簡単に聴取を終えると更に一報が

警官だ。

「すみません、例の被害にあった店員なんですが…どうしても伝えたいことがあるらしく電話を…

」

「病院じゃないのか？わかった、代わってくれ」

出たのは例の店員だ。

「ちょっと！私をこんな目にあわせた犯人、絶対捕まえてよね！！」

「被害にあったのは心中察するが、深夜に女の子のﾊﾞｲﾄ一人とはどういうことだ？店側にもじゅうぶん問題があるからな。この事は警察からもしっかりと厳重注意しておく」

「はい…すみません

」

「で、犯人の声は？」

「あ

なんかすごい高い声で変でした！」

「一応はﾍﾘｳﾑｶﾞｽで変声していたか、で？性別は？」

「う～ん分かりませんね」

「なら面通し出来たとしても期待薄か…それで、君が伝えたいこととは？」

「あ、はい！目にｽﾌﾟﾚｰされて全然見えなかったんですけど、強盗が逃げる前にﾄﾞﾝって大きい音が2回して水がこぼれる音がしたんですよ。その後店のﾁｬｲﾑが鳴って犯人が逃げたんですけど、犯人の声が聞こえて…」

「逃げる直前か…なんて？」

「……まじょか…」

「は？？」

「[まじょか]って聞こえたんです！私もなんだかよく分からないんですけど、この耳で確かに聞きました！！」

「う～ん聞き間違いじゃないのか？まぁ少し気になるが…分かった。協力感謝する。君はすぐに医者にみてもらうんだ、いいな？」

「はい、お願いします！犯人捕まえてくださいね！」

電話はそこで切れた。

現場に戻る。

「あの4人はどうしますか？」

「いやまだ帰さないでくれ。犯人は現場に戻ってくるｹｰｽもあるからな。それに今の電話で、何か引っ掛かるところがあるんだが…」

「あぁ、被害にあった店員が電話してきたんですよね。大した子ですね。で、伝えたいことってなんだったんですか？」

「犯人が逃げる直前に[まじょか]という謎の言葉を発したと言うんだが…」

「まじょか…ですか？まじょかで思い当たるとしたら…資生堂でそんな名前の化粧品がありましたよね？」

「あぁ、ﾏｼﾞｮﾘｶﾏｼﾞｮﾙｶだろ？似てるけど違うだろう。いや、聞き間違いの可能性もあるが…第一逃げる直前に言う台詞ではないな」

「そうですね。関係ないですけど、ﾏｼﾞｮﾘｶﾏｼﾞｮﾙｶって何だか魔法の呪文みたいですね(笑)」

「呪文…？」

担当刑事は思った。

【そうか…だから犯人は…そして店員が聞いたというまじょかの意味…成る程…ということは証拠はまだ…分かった。犯人はあの4人の内の…あいつだ！！】

担当刑事は事件の真相が見えた！！！

【問題】

犯人は誰でしょう？

何故そう思ったかも述べてください☆

ついでに容疑者の名前にも謎があります