ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

太極拳最高コミュの簡化二十四式太極拳 18

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
5.沈肩墜肘 (ちんけんついちゅう)

 またまた力を抜くための動作の格言です。肩を沈めるというのは、肩の力を抜くことです。肩の力が抜けさえすれば肩は自然に落ちます。日常生活で人は、緊張したり、注意力を発揮したりするときに、自分では気がつかないうちに必ずと言っていいほど肩が上がっています。緊張を反映して、肩を聳 (そび) やかす「聳肩・しょうけん」、あるいは寒い時に肩をすぼめる「寒肩・かんけん」になっています。この聳肩が曲者なのです。聳肩というのは、緊張のことですから、いわゆるストレスを呼ぶ姿勢ということができます。
 私たちの認識では、肩というのは腕の付け根くらいの認識しかありませんが、実際には、肩は首のすぐ脇にある鎖骨から始まり、末端の後ろ側に肩甲骨を具え、かなり大きな範囲が肩ということになります。
 太極拳術十要の中で「両肩端起、則気亦随之而上」、両肩が立つように起きていれば、気もこれに随って上がる、とあります。気が上がるとどうなるのでしょう。太極拳では意・気・血 (けつ) といって、意思の力で気を導き、気の力で血を導くとされています。つまり気が上に上がれば血も上がりますから、それに随って重心も上がる、ということになりバランスを崩しやすくします。
 一方の墜肘は、肘をピンと張らせないようにすることです。腕の構えをする時に、肘を少し曲げて落とすようにします。革の鞭のようにしなやかに使いたいからです。太極拳術十要には「墜肘者、肘往下鬆垂之意」、墜肘というのは、肘を緩めてどんどん垂らす意味であるとしています。続いて、墜肘ができないと、肩を沈めることもできなくなると言っています。
 私はそれ以上に、手首の力を抜くことのほうがもっと重要ではないかと思っています。手首の力を抜けば、肘の力も抜け、肘の力が抜ければ肩の力も抜けると思っています。例えば二十四式の最初の「起勢」のとき、手を上げるときには手首が先導して上げ、下ろす時には肘が先導して下ろしていくのが順当ではないかと思っています。
 日常用語で「肩肘張る」といえば、肩と肘を怒らせて偉そうな態度をとるということになりますし、「肩肘いからせる」といえば、興奮して堅苦しい態度をとるということになり、何れにしても好ましい姿ではありません。
 肩関節をしなやかにしておくことは、胸や背も柔らかく保つことに関わり、別に要求される上虚下実の姿勢をとることからしても、有効なことであるといえます。
 肩に力が入ると、呼吸にも影響を及ぼします。肩に力が入ることによって気が上がり、呼吸が乱れ、集中力が乏しくなります。肩の力を抜くことができれば、胸や背中の力が抜けて上体を柔らかく保つことができ、技に切れが備わり、動作全体がしなやかになります。このことは太極拳論の冒頭にあります、「ひとたび動けば全身を軽やかにして」という要求にも沿うことになります。
 太極拳術十要の原文をご紹介します。
 沈肩者、肩鬆開下垂也。若不能鬆垂、両肩端起、則気亦随之而上、全身皆不得力矣。墜肘者、肘往下鬆垂之意。肘若懸起、則肩不能沈、放人不遠、近于外家之断勁矣。

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

太極拳最高 更新情報

太極拳最高のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング