ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

ニヤリ系コミュのSTAGE2 「ニヤリ流 異文化交流術」(3)

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 瞬殺だった。
 少女は一度もダウトをコールすることなく、そして順番が来るたびにダウトをコールされ、結果として全てのカードを手元に納め、色とりどり絵柄様々のカードを手に入れて嬉しそうにしている少女が目の前にいる。ほらー見てみてーとばかりにカードを掲げた様子を見て深夏はがっくりと項垂れた。
「ちょっとは遠慮してくださいよ…」
 深夏がぼやくと「勝負事に手は抜かない主義だ」と櫂海、「現実の厳しさを教えてあげないと」と語部「本来なら服を脱ぐところだけど、初心者だから勘弁してやろう!」とペケジェー。脱衣麻雀じゃあるまいしと深夏はぼやいて大きなため息を一つ付く。
「やれやれ…。それじゃまぁ、お手本でも見せますか。香澄、これ持っててくれ」
 深夏は整頓したカードを香澄に渡した。途端に悲鳴に似た叫びを上げるのは語部と櫂海。
「うげー、深夏混じるのかー?」
「こいつ、カードゲームは異様に強いんだよ…」
「ほほぅ…」
 ペケジェーは語部と櫂海の戦慄にも似た反応を見て、興味を示したかのような声を漏らす。
「そういや深夏とは初対決だったな。腕に自信があるのか?」
「まぁそれなりに」
 それを聞いたペケジェーは目を輝かせた。
「いいねぇ! こいつらじゃ手応えが無くて退屈してたところだ。期待を裏切らないでくれよ? 行くぜっ!」

 瞬殺だった。
 深夏が一抜けするとペケジェーと語部と櫂海の三人は、大量のカードをぶちまけた床に両手を付きがっくりと項垂れた。
「…他愛もない」
 薄笑いを浮かべて深夏が吐き捨てると「そんなバカなー!」というペケジェーの叫び声と一緒に大量のカードが宙を舞った。
「読めねぇ…ダウトのタイミングが全く読めねぇ…」
「何故だ…どうして外さないんだ…」
「こいつ、表情読むの上手いから苦手だ…」
 三人は敗者の弁を漏らす。見ていた隊員達が冷やかし、大笑いする。
「うっわー、みなっちゃんすごーい!」
 香澄が素直に驚いている。勝負はくだらないと思ったが、彼女が喜ぶなら深夏は悪い気はしない。
「ねぇねぇ、これって必勝法があるの?」
「必勝法とまでは言えないけどコツはあるんだよ」
 ほほう、とニヒルな笑みを香澄は浮かべる。
「たとえば今のように四人でプレイしている場合、最初に回ってきた順番が四なら次は八、十二の次は三、そして七だ。まずは配られたカードをそのように並べる。そうすると不足しているカードが見えてくるだろう? そこは余剰のカードで騙すことになるけどそのタイミングが重要。まずは手持ちのカードが少ない終盤だと見破られやすいので不要のカードは早い段階に処分するのがいい。ただしあまりにも早すぎると低リスクのうちに連続してチャレンジされるし、疑われやすくなるから序盤は避ける。逆に挑戦失敗を連続させれば心理的に有利になるから牽制はなるべく早い段階が理想。ある程度場に積まれているときは手札の多いプレイヤーにだけ注意して不要カードをガンガン放出しちゃっていい。そうやって残り五巡以内に不要カードを排出しきれば勝利確定だ。後はチャレンジが行われた際にカードはオープンされるから、そのカードが誰に渡ったかを覚えておく。もし自分の手元に同じ数字があれば、場のカードを引き取ったプレイヤー以外は次にその数字を通過できる可能性は半分以下、そこは狙い目だ。リスクは少ないに越したことはないし、序盤から中盤はそのあたりを狙ってプレッシャーをかけておけば後半が楽になる。あとは性格や表情からも読める。たとえば櫂海さんは前半で慎重になりすぎて後半にゴミカードを貯めがちだし、テキンさんはゴミカードを出す間際に雑談で判断を紛らわそうとするところがある。ペケジェーさんの場合はカードの出し方は上手いけど表情に出るからダウトのタイミングは読みやすい。総括すると、カード運びを計算しつつポーカーフェイスを保ち、相手の性格と表情から仕掛けるタイミングを読めば必然と勝利は」
「私には訪れないことは良く判ったよ…」
 香澄はがっくりと項垂れた。なんでやねんと深夏が突っ込みを入れる。ふと視線に気が付いて深夏はその方向へ視線を向けると、そこには先ほどまでの笑顔はなく、少し不思議そうに首を傾げる少女の姿。深夏にはその様子が二人の反応に疑問を抱いているように見えた。その少女は香澄の側に歩み寄ると両手を差し出す。一瞬悩んだ香澄だったが、すぐに持っていたカードの束に気づいて手渡した。少女はカードを扇状に広げると目を細めて眺める。その様子が真剣だった事もあり、初めて見る様子の変化に深夏や香澄、その場にいた隊員達も少女の様子を見守る。
 やがて少女はそのカードを元の束に戻すと表情からは真剣さが消え、元の笑顔に戻る。カードの束を香澄に手渡すと二人の側を離れ、先ほどゲームをした三人とカードを囲む位置にストンと腰を下ろした。慣れない手つきで床に散らばったカードをまとめてペケジェーに差し出す。
「え?」
 深夏と香澄の驚いた声が重なった。
「やりたい、のか?」
 カードを受け取ったペケジェーが訪ねる。うなずきもせず、首を振ることもせず、少女はニコニコとした笑顔を浮かべている。ペケジェーはそれを肯定と受け取った。受け取ったカードを一瞬でリフルシャッフルする様子から意気込みがうかがえる。
「ふふ、いいだろう…。だがお嬢ちゃん、深夏のようには行かないと思うぜ?」

 瞬殺だった。
 誰もが想像しない事態が起こった。このような結末は深夏ですら予測できなかった。
 少女が一抜けするとペケジェーと語部と櫂海の三人は、大量のカードをぶちまけた床に両手を付きがっくりと項垂れた。これには深夏と香澄だけでは無く、他の隊員達も言葉を失った。
 上手く発音こそはできていなかったが「ダウト」もコールされた。そこまではよかったとしても、驚くべきは少女のダウト失敗が一度も無く、逆に少女に対するダウト成功も一度も無く、捨て札も最後の一枚までもきっちり収まった。まさにパーフェクトゲームだった。ゲームの展開そのものが、先に深夏が手本を見せた時の状況を終始再現したかのようだった。
 そう、少女は深夏と同様のことをやってのけてしまったのだ。
「い…一体なにが…?」
「素人に、負けた、マケタ、まけた、たまげた…」
「…俺…自信無くしそうだ…」
 思わぬ敗戦に三人は茫然自失している。周囲で見学していた隊員達も驚きを隠せず大騒ぎするか動揺している。少女は満足したかのような笑顔である。
 ところが驚くのはそれだけではなかった。さらに少女は驚くべき事をやってのけた。ペケジェーに視線を向けると目を合わせる。そして一言。
「ペケ」
 と言い放った。その直後、ペケジェーの表情が凍った。その冷気が一瞬で広がり空気までも凍てついたかのように艦橋は静まった。さらに少女は目の前にいる対戦相手と視線を合わせ「カタリベ、カイカ、テキン」と続けた。そこでようやく事態を理解した隊員達は騒然となる。少女は一通り対戦相手だった隊員達の名前を呼び終えると深夏と香澄の方を振り返り
「ミナツ、カスミ」
 とそれぞれの名前を呼び、にひーっと笑った。
 だが少女の笑顔に反比例するかのように、騒然としたその場の雰囲気に困惑が加わった。全く言葉の通じない少女が初めてのカードゲームで圧勝してみせた上に、隊員達の名前を呼んだのだ。あまりにも唐突すぎて深夏もどう反応すればいいか判らない。名前を覚えてくれた喜びよりも、覚えられていた事に対する戸惑いとゲームのインパクトの方があまりにも強すぎた。笑おうにも引きつって笑えない。
 その反応に少女自身も戸惑っていた。どうして動揺しているのだろう、自分は間違ったのだろうか、そんな様子で周囲を見回していたが、しばらくして「ああ」と何かを思いついたかのような表情になると、自分の胸に手を当て、笑顔ではっきりと告げた。
「シオ」
 少女はそう名乗った。少なくとも名乗ったのは深夏にも判った。そして少女はローブの裾を掴むとちょこんとしゃがんでお辞儀をしてみせた。
 その様子に隊員達は雄叫びのような歓声をあげた。
「シオちゃんかー! 可愛い名前だなオイ!」
「俺も覚えてくれ、師走だシワス!」
「俺は浅見真だ。浅見でいい」
「りんとくっす。よろしくっす!」
「僕は末Pちゃんでよろしく!」
「ちゃん付けかよ!」
 隊員達は我こそはと次々に名乗り出る。その度に少女は次々に名前を読み上げる。大騒ぎする隊員達の様子に今度は戸惑うこともなく順に名前を覚えてゆく。名前を呼ばれた隊員達は感動し、雄叫びをあげたり飛び上がったり少女の名前を連呼したり突然走り出したり
「…俺は?」
 階上から声がした。隊員達が見上げるとそこには淳の姿。指揮卓の上で胡座に頬杖をついて憮然とした表情で階下を眺めている。誰から見ても面白くなさそうな表情である。当のシオは不思議そうな表情で首をかしげている。
「誰よりも先に名乗ったんじゃがなー」
 そんな事を淳はぼやく。ああ、隕石船の中に居たときか。そんなの覚えてるわけないだろう。そんなところから眺めてないで降りてくれば良いのにと深夏は思う。
「今覚えて貰えばいいんじゃ?」
 すかさず語部が提案する。
「ふむ、それも一理あるな。では改めて自己紹介をしようか…」
 すると淳は一度指揮卓から降りると、どこから取り出したのか、そもそもどこから持ってきたのか木箱を指揮卓の上に乗せ、自分も卓の上に昇る。そして木箱を船止めの鉄杭に見立てて片足を乗せポーズを決めた。お得意の「すぅぱぁマドラスさんポーズ」である。もちろん顎には田舎チョキ。そして低い声で渋めに名乗った。
「俺の名は、淳・H・超ウルトラすぅぱぁ格好良スギーだ」
「嘘こけー!」
 隊員達が一斉にブーイングをする。その様子を見て少女は軽く首をかしげる。それから淳を指さして告げた。
「ダウト」
「なんでやねん! ってか間違ってねぇよコンチクショウ!」
 どっと隊員達が沸く。
「本当の名は淳・H・超ウルトラすぅぱぁバニースキーだ!」
「たいして変わらないし! ってか長ぇし!」
 すかさず隊員達が野次を飛ばす。シオは少し考えるような素振りを見せる。深夏が見た感じでは困惑しているよりは認識ができていない様子だった。それからしばらくして小首を傾げながら尋ねるように告げる。
「淳えっち?」
「そこで区切るなっ!」
 艦橋は爆笑の渦に包まれた。つられるようにしてシオも笑った。
「飲み込みが早いね…」
 深夏の隣で香澄が呟く。驚きを隠せない様子だった。深夏も驚きこそはしたが状況を冷静に分析していた。
 理解が早いと思う。それもルールを理解しているのではなく、状況を理解している。「ダウト」という言葉を「嘘や間違い」という意味で認識しているのだろう。周囲の反応からも「違う」ことを悟ったのかもしれない。
 そして彼女にとって未知の言葉の中から正確に「名前」だけを認識してみせた。その認識の早さは恐らく感覚的なものなのだろうが、この場の誰よりも圧倒的に鋭い。でなければ言葉も通じない状態で、これほどまでに早くゲームを制し、会話の中から名前だけを認識する事が出来た理由が見つからない。
 (アンノウンテクノロジー)
 サヤカから聞かされた唐突に言葉を思い出す。地球人類にとって未知の技術が少女には備わっていて、その技術が感応や共感覚のような感覚を引き出しているのか、それとも地球人類と比べて悟性が高いのか。理解はできないが受け入れられなくは無い。そもそも驚かされるのも二度や三度ではない。壁をすり抜ける能力がある時点で既に理解の外なのだ。
 とはいえ、ゲームで意思の疎通をするというのは面白いと思った。全くの異世界を生きてきた人間が一つのゲームで遊んでいるのだ。地球人類の歴史は長いが、恐らくは過去に例は無いだろう。この部隊ならではだろうけど、つくづく型破りな連中だと思う。
「くっそ、冗談じゃねぇ! このままじゃ俺の特訓の意味が無くなる。シオ! もう一回勝負だ!」
 ペケジェーはシャッフルを終えたカードを均等に分け始める。受けて立ちますとばかりにシオはカードを受け取った。
「ちょっと、みなっちゃん」
 再び香澄が深夏の名を呼ぶ。
「どうした、何かあった?」
「みなっちゃん、さっきさ、このカード、全部、並べたよね…?」
 様子がおかしい。妙に歯切れが悪い。今度は驚きよりも困惑といった表情だ。
「うん。それがどうかした?」
「これ、見て…」
 香澄はカードの絵柄側を扇状に広げて深夏に向けた。それを見て深夏は驚愕した。
 カードが入れ替わっていた。それも順番が変わっているのではなく、同じ記号と数字のカードが何枚も混じっている。つまり一部のカードが他のカードセットと入れ替わっていたのである。
 直後、深夏は全身に鳥肌が立つような寒気を感じた。何が起こったのかは判らない。だが何か得体の知れない力が働いているのは疑いようがない。少女には特殊な力が備わっている事を深夏は改めて確信する。
「あの子がやったのかな…?」
 香澄の問いに「まさか」、そう答えようとしたが答えられなかった。深夏にはそれ以外に思い当たらなかった。

 それからシオは頻繁に艦橋へとやってくるようになった。
 起床して朝食を取るとすぐに艦橋へと向かい、隊員達に混じって遊んでいる。今ではもう深夏や香澄の案内が無くても通路や扉の開け方、エレベーターの使い方も覚えて単独でも艦橋まで行けるようになっている。食事の仕方も片付けも覚え、警戒していた隊員ともすっかり打ち解けている。ダウトの一件以来、深夏は彼女の世話らしいことはほとんどする必要が無くなってしまった。世話をすることがなくなった代わり、深夏は少女の観察に集中している。
 シオが夢中になっているのは主にルールが単純なトランプのカードゲームで、先日のダウトに加え、ポーカーやセブンブリッジ、ブラックジャックなども覚えた。ゲームのルールに加えてマナーも覚えたようで、謎の力による「イカサマ」はやらなくなった。勝つことにこだわりが無いと言うよりは、負けることもシオにとっては新鮮で楽しいようだった。ただ、シオは「特殊な力」を使わなくてもゲームは強い。感覚的なセンスが優れているからだろうと深夏は思う。遊び初めてまだ三日程度だが、今ではすっかりペケジェーのライバルである。
 遭遇した当初のシオはあまり声を出すことはなかったが、最近になって良く喋るようになった。大半は真似であり、残りは意味不明の言語だ。それは恐らく彼女の世界の言葉なのだろう。
 言葉の壁は相変わらずだが、意思疏通としては身ぶり手振りなどのボディランゲージで大半が成り立つようになってきた。その上で感情が表情として顕著に出るので判りやすい。彼女も心を許せるようになってきたのか、嫌なものは両手の平で押し退けるような表現をしたり、悩むときは頭を抱えたり腕組みをしたりなど、元々は豊かだと思われる感情表現を態度としても現すようになった。感情表現は自分たちと大差は無いようだと深夏は感じている。
 もっとも、態度として顕著に出るのは食事の好みぐらいで、それ以外ではほとんど笑顔が絶えない。特に良く笑うので隊員たちも好感が持てるようで馴染むのは早かった。とはいえ可愛い女の子なら二次元でも三次元でも愛してしまう連中だ。多少無愛想でも状況はあまり変わらなかっただろう。
 そしてシオは良く人の真似をする。些細な仕草、素振り、作業、そしてクセまでも真似をする。感覚的な記憶力とセンスが優れており、多少複雑な操作でも真似できてしまう。艦内では入室制限レベルの高いブロック間の移動や艦橋への入室にIDやパスコードが必要になり、その際には少しややこしい手順が必要になる場合もあるが、シオは大抵一回で覚えてしまい、一度覚えるとクセになったかのように繰り返す。本人は何をしているのか判らないだろうが、何もかもが新鮮で珍しいのだろう。真似をしているときは大抵笑顔だ。
 ただし、器用かと言うとそうでもない。士官学校時代は深夏の同期であり、ニヤリ部隊のオペレータである香澄は小物作りを趣味に持ち、その中でも裁縫が大の得意。暇があればアニメのキャラクターに似せて人形や衣装を作ったり、パッチワークや刺繍をしている。それも趣味にしてはかなり精密で緻密なものを作り、指先の動きはかなり器用。これは深夏もかなり意外だった。
 シオは香澄の真似もしてみるが、これがあまり上手くはいかない。刺繍にしてもうまく縫えないどころか針の穴に糸を通すのも儘ならない様子だった。どうやら大きな動きを真似るのは得意のようだが、指先を使った細かい作業は苦手のようだ。それでも真似ることは出来ないまでも覚えることは出来ているようで、型を作ったり縫うときの手順、手法などは身に付いているようだった。
 真似と言えば、少しばかり深夏が懸念するべき事態が起きている。それは部隊内の挨拶であり悪習でありシンボルでもある所作、田舎チョキを顎へと当てる、いわゆる「ニヤリ」を真似るようになってしまった。シオがそれをとういう意味や理由なのかは当然理解はしていないだろうが、隊員たちに反応して面白がってるのは見ていて判る。その様子を見て深夏は悟ったことがあった。彼らは今後のことを考えていなかったわけではない。単純に仲間に引き込んでしまおうと考えていたのだと。まさかとは思ったが、そのことを誰に尋ねても返事は決まって無く、代わりにいつもの「ニヤリ」だった。これは絶対に阻止するべきだとは思うのだが今のところそれを防ぐ手立てがない。さらにはシオ自身の意思が判らない。細かい意思の疎通ができない現状では静観するしか方法がないわけで。
 その意思と関連があるかはともかくとして、シオは宇宙空間が見える環境に来ると、時折遠くを見つめたまま憂いを帯びた表情を見せることがある。普段何かを崇拝するかのような様子とは違い、物思いに耽ているように思える。それが望郷の念を抱いての事なのか、己の身を案じてのことなのか。その様子を見ると深夏は出逢った直後に彼女が大泣きした事を思い出す。彼女の住む世界や身の回りで何が起こっているのかは依然として不明なままなのだ。
 ではどうするべきか。そこでいつも堂々巡りになる。どうにかして彼女と言語レベルので意思疎通ができるようにならなければならない。
 そこで深夏は彼女を行動や言葉を注意深く観察し、単語を記憶し発音を書き留め、地球に存在する全ての言語と照らし合わせながら、近い文法などがないか探り始めた。まずは生活的なことからでも疎通ができるようになればと思う。殆ど手探りで気の遠くなる作業だがやるしかない。

 だがその深夏の努力は達成されることがなく、作業はわずか四日で終了した。
 挫折したのではなく、事態が思いも寄らぬ方向に急変したのである。

コメント(4)

おもろい。
結局オレ、なんて呼んでもらえるのだろう…。ジュンエッチ?石田かッつの!?
ありがとございます。活力になります
そしてまたしてもネタになってしまった。申し訳ないw
次の話は大活躍! の、ハズ!
なぜ徹頭徹尾UIMS主義の私がニヤリ部隊なのか?
そして、何故に自己紹介はちゃんづけなのか?

この謎はきっとこの物語の中で明らかになる事を期待してます。w
求められれば当然のように期待に応えるのが天才
期待に添えるように努力するのが一般人
期待通りの結末なのが中国人
敢えて期待に背くのが天の邪鬼
ささやかな期待すら打ち砕き、むしろネタにされて笑われるハメになるのがニヤリ部隊

…善処します(笑)

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

ニヤリ系 更新情報

ニヤリ系のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング