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仕事バカ ビジネス書分科会コミュの3/13 「ウェブ人間論」新潮社 田 望夫, 平野 啓一郎

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梅田さんのブログや「ウェブ進化論」「シリコンバレー精神」での主張が、なんで自分にしっくりくるんだろうと思っていた。それが、平野さんの鋭いつっこみの中で、梅田さんの主張の特異性が浮き彫りになり、ようやく腑に落ちた。

梅田さんのあとがきにそれが集約されている。

「平野さんは『社会がよりよき方向に向かうために個は何ができるか、何をすべきか』を思考・・・私はむしろ『個はいかにサバイブすべきか」を最優先に考える」

What will you change?とHow will you survive?のどっちが正しいかではなく、どっちがしっくりくるか。

読みようによっては「生き方を考える一冊」になるかも。


・あまたある検索エンジンの中で、後発のグーグルが頭抜けたのは、アルゴリズムなどの技術の差ではなく「思想の有無」の差だというのは共感できる。たとえ青臭くてもそういうものがあるのが強い。「はてな」も拡大路線やIPOから背を向けて社長だけがアメリカで修行中など、狂気とも思える仕事の仕方をしている。やっている本人たちも楽しいし、影響力もそれだけ大きい

・梅田さんのブレイクはブログを書きはじめたことに尽きると。ブログを書き始める前は、「教えてやろう」という気持ちが強かったが、「向こう側の住民」にとんでもなくスゴイヤツがいることに気が付き、謙虚になり、勉強する量も増え、物事を深く考えるようになった

・成長の過程を全部公開するのも悪くない。ギャラリーがいるのといないとでは、マラソンランナーじゃないけど、モチベーションが違う

・いまの著作権は『読める、読めない』というところで線を引く。しかし、これからは「電車で読むのにネットじゃ不便だから、本を買う」という『利便性』に金を払うという考え方もある。

・ネットに無料で著作を公開するのは、「存在の認知」とわりきる。認知されるためには、このスペースをとるぞ、という意気込みと戦略が必要だ

・本はなくなるか?梅田さんはなくならないという考え。その理由
?経済原則的によろこばないヒトもいる
レコードがCDに変わったときはみんなが喜んだが、本をネットに変わるのをみんながみんな喜ぶわけじゃない。出版社にしても、印刷会社にしても、読者にしても。
?紙には紙のよさがある
持ち運びや保存しやすさという点で。そもそも本とレコードの違いは、本はそのままメディアになるけど、レコードはプレーヤーがいる。紙というのはメディアとして独立しているところが違う

・インターネットはフロー。情報は流しそうめんになった。

・ネットに悪口やらなんやら書かれても、スルーしていく強さを身につけないといけない。負の側面だけを見てネットの可能性を否定しまうのはもったいない。たとえあなたの悪口が無名のヒトがブログで書いていても、ほとんど見向きもされなかったら「存在していないのも同じ」。そうやり過ごす強さを持たないといけない

・指紋認証技術は、「本人でエラーが出る(正しいのにエラー)」はOKだが、他人の指紋でOKがでるエラー(間違いが正しいというエラー)は絶対許されない。ネットもそういうものになっていく。なので、悪いコンテンツは誰も見向きもしないというメカニズムが働くようになってほしいし、そういう方向になっている。一方、いいものが埋もれる可能性も高くなってくるが、また書けばいい。

・いままでの資本主義の世界でヒトに何かをさせるのは、「あなたを雇うよ」というのと「儲かりまっせ」の二つがトリガーだった。しかし、オープンソースを含むネットの世界では、仲間からの賞賛、敬意である。人類への貢献までたどり着かなくても、あいつは面白い、すごいといわれたいし、「正しいこと」をやっていると自負したい。そのへんを理解しないと、「こちら側」のオッサンたちは若者から反発をくらってしまうんだと思う

・ブログを発信することで、自己のアイデンティについて深く考えるように。リアルと違い、不特定多数に何かを表現するために、自分をアイデンティファイする必要があり、そこから何かが変わる。このメッセージは重要だ。自分もmixiとブログで確実にアイデンティティを強く意識することができた

・ブログもSNSも自分発見と捉えてみる。ブログをはじめるときに、「自分って何が書けるんだろう」ということをすいぶん考えた。趣味はなんでしょうか、って即答できなかったのが、意識ができるようになった

・現状に不満があったとき、「その環境をよくしていこう」「「まず自分を変えよう」という考え方を持て、とよく言われる。しかし中年以降の時間の制約を考えたときには「自分にあったところへ移ろう」という考え方のほうが現実的かもしれない。仕事を選んだり、お付き合いするヒトを限定したり、というのはそのまま言葉尻をとらえれば問題のある考え方かもしれないが、大人としての考え方に立脚しての行動であれば、生き方の幅はそれだけ広がって行くんだと。

・ネットは能力の増幅器。うまく使う、使わないで、個人の能力の格差がとんでもなく拡大する。相対的にだが、うまくやれるヒトはますますうまくやり、ダメなヒトはとことんダメに見える。GMO熊谷さんの「スピリットベンチャー宣言」には、『行動が習慣をつくり、習慣が人格をつくり、人格が運命をつくる』とあるが、ネットをうまく活用していくという行動が習慣となったとき、それはひょっとしたら運命までを変えるものになるかもしれない

コメント(6)

昨日ちょろっとお話したFonもUser Generated Mediaの一種なんですが、基本的には潜在的なネットの中の性善説に基づいて作り上げあられていくものだと思います。
基本的に性悪説の欧米からは考えられないんですが、それでも、その欧米で性善説に則ったネットが進化しているのも、また不思議な気持ちです。
読んでみましょう、それ。
eBay創業者ピエール・オミディヤー氏は
「道具を人々の手に行き渡らせるんだ。皆が一緒に働いたり、共有したり、協働したりできる道具を。『人々は善だ』という信念から始めるんだ。そしてそれらが結びついたものも必然的に善に違いない。そう、それで世界が変わるはずだ。Web2.0とはそういうことなんだよ」
と語っているように、web2.0の発想は性善説に立脚していくのが基本のようです。
FON、これで大体理解できました。
http://www.technorati.jp/blogtv/blog/2007/02/fon.html
おー!!
やるなー、ピエール。
だから、eBayは(Googleと)fonに19Mill投資したんですねー。
はい、ようやく読みました。

ぼくは、この1文で、日本に帰ってきて救われた気持ちになりました。

P196
抜粋
僕はリアル社会の中にも、彼らが生きていきやすい場所を、日本でもつくりたいと思ってるんですよ。、、、
だから日本にもシリコンバレーっぽい環境ができたらいいなと思うし、逆に日本人だってどんどんこっちに来ればいいと考えて、「日本人1万人・シリコンバレー移住計画」を立ち上げたわけです。

まだまだぼくみたいな人間は日本になじめないんでしょうけど、こんな変なのが地方から変えていくのもそれはそれで面白いのかな、と。(笑)

とってもふつーに読める本でした。

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