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医療現場から考える ecoコミュの地球温暖化と医療

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はじめまして。
トピックを作っていいのかどうか迷ったのですが・・・

私の周りではみんな「地球温暖化と医療って何の関係があるの?」と言いました。けれど、「熱中症になった、あるいはマラリア等の感染症を発症した患者は医療機関にかかる。医療機関で患者に声をかけ、状態を把握し、関わるのは誰か。」と問えばほとんどの人がわかってくれました。それでも、この分野において地球温暖化問題を取り上げることを「興味が無い。」と言う人もいます。
でも、温暖化が進行していることは事実です。そして温暖化に伴い人の健康が害されることも事実です。医療に関わる人間だからこそ、もっとこの問題に目を向けなくてはならないと思います。

そこで、ここでは地球温暖化が人間の健康にもたらす影響について予測されていることや、医療分野での取り組みについての情報を挙げる場にしたいと思います・・・がいかがでしょうか?



1)熱中症について
・気温の上昇による熱中症の増加が懸念されており、平均気温が2℃上昇すると、熱射病による死亡が地域によっては2〜4倍に増えると予測されている。
 
・2007年の国立環境研究所の発表によれば2030年の日本では、最低気温27℃以上の「暑い夜」が現在の3倍になるとしており、夜間の熱中症発症にも注意が必要である。


2)マラリアについて
・熱帯熱マラリアの原虫は19℃、他のマラリア原虫は15〜16℃以下の温度になると、生活環境を全うすることが出来なくなり、マラリアの伝播は難しくなると言われている。昭和初期から敗戦前後にかけては日本全国でマラリアは発生していたが、DDTなどの農薬の大量使用により完全に撲滅された。しかし最近になって海外渡航者の搬入するマラリア感染症が増加しており、一般人も医師もマラリアに対する知識が無く、供えの薄い日本では輸入マラリア、特に熱帯熱マラリアの輸入発症は非常に危険であると言われている。

・2℃の温暖化で、津軽海峡以南では5〜10月を通じて日平均気温が15℃以上になり、熱帯熱マラリア以外のマラリアは伝播可能になる。また関東以西では4〜10月を通じて日平均気温が20℃以上となり、悪性の熱帯熱マラリアも媒介蚊であるハマダラカとマラリア原虫がそろえば発生しうるとされている。


3)デング熱について
・現時点で国内での流行は無いが、デング熱の原因となるウイルスなどを媒介するヒトスジシマカの生息域が拡大すれば流行する危険性は高くなる。

・ヒトスジシマカは、年平均気温が11℃以上の地域に定着する可能性があり、1950年代には栃木県が国内生息域の北限であったが、その後気温上昇などにより現在では岩手県、秋田県が北限となっている。国立感染症研究所によれば、2035年には青森県、さらに2100年には北海道、札幌でも平均気温が11℃を超えてヒトスジシマカの生息が可能になるとされている。


4)その他の感染症について
・気温1℃の上昇により、病原性大腸菌出血性腸炎発症の発症リスクが4.6%上昇することが推定されている。

・東京医科歯科大学名誉教授の藤田絋一郎氏は、日本脳炎について、地球温暖化により日本でのコガタアカイエカの活動時期と範囲が拡大し、かつ日本人のワクチン接種率が下がると、日本脳炎の流行が再び発生する可能性が出てくるとしている。


5)その他の地球温暖化による健康被害について
・スギや等の植物の花粉によるアレルギーの増大やアレルギー源の増加による接触感染症

・地球温暖化の影響を受け起こる頻回な洪水や熱帯暴風雨等気候の極端化による被害、干ばつ被害等による農作物減少からの飢餓や栄養失調の悪化

・高齢者や低収入で脆弱な人々(特に熱帯、亜熱帯の国)の健康の大きな被害

・食中毒の増加

・気温が上がると大気中の光化学反応が加速するので、光化学オキシダントの濃度が増えて光化学スモッグを引き起こし、目や呼吸器に障害をもたらす複合汚染も心配されている。 


6)日本医師会の取り組みについて
・2005年に閣議決定された京都議定書目標値達成計画で、医療関係については「私立病院(京都議定書で明確な定義はされていない)等の未策定業種においても、自主行動計画を策定し、特性に応じた有効な省CO₂対策を講ずることが期待される」と示された。

・これを受け、2007年8月に日本医師会内に「私立病院等における地球温暖化対策自主行動計画策定委員会」を新設することを明らかにした。ただ医療という現場であるため、患者の療養環境からみたエネルギー消費のあり方や、省CO₂化対策の実施把握による医療関係機関運営に与える様々なインパクトと、その評価などの医療を取り巻く特性を踏まえて検討することにしている。具体的な取り組みは、自主行動計画策定については民間病院団体等と検討しており、詳細は今後として医師会館、医師会、病院等へエネルギー消費実態調査の実施、「私たちは地球の健康も守ります」をキャッチフレーズとした「日本医師会環境宣言」を検討し、日本医師会会員ならびに国民へ向けての周知などを予定している。



*内嶋善兵衛:ポピュラーサイエンス 地球温暖化とその影響―生態系・農業・人間社会―
*藤田紘一郎:コレラが街にやってくる 本当はコワーイ地球温暖化
*気候ネットワーク編 よくわかる地球温暖化問題
などから引用しました。

他にも何か情報をお願いします。

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