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落語日和。コミュの師弟愛

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シリーズ『いま解き』。

今回は、落語家を目指す若者を特集します。

最近のお笑いブームの波に乗り、若手お笑いタレントの活躍の場が広がっていますが、その一方で、今も厳しいしきたりが残る落語の世界に飛び込む若者たちが増えています。

アイドルと呼ばれる落語家も誕生したりして、今、ちょっとした新風が吹き込んでいます。




<桂三枝さん>
「きょう、家を出るときに、大正10年生まれの母が『泣いたらあかんで、もうおまえも大きいねんから』と…」

桂三枝さんが、涙で喜びを語った去年9月、大阪では60年ぶりとなる落語専門の寄席、「天満天神繁昌亭」がオープンしました。

以来、上方の落語ファンで連日大入り満員、大繁盛です。

<ファン>
「お話を聞いて想像できるというのは楽しい」
「出てる人は1人しかいないのに、どんどん世界に引き込まれていく、あのパワーが好き」
「やっぱり日本の伝統ですから」


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いま、注目を集める伝統芸「落語」。

この繁昌亭の華やかな舞台が引けると、そこは、はなし家の卵たちの修行の場に早変わりします。

笑福亭瓶成(しょうふくてい・へいせい)さん、24歳。

いまどきのファッショに、端正な顔立ちのこのはなし家さん。

師匠はあの、笑福亭鶴瓶さんです。

<笑福亭瓶成さん>
「落語は好きやったけど、自分が落語家になろうという気はなかった。ただ、鶴瓶の弟子になろうと」

師匠のようにタレントとして活躍したいと入門しましたが、やがて落語の世界に魅せられていったと話します。

<笑福亭瓶成さん>
「最初入門した時はテレビ局についていくことが多かったけど、師匠が落語をやり出して、落語会についていくことが多くなった。それで、落語を見ているうちに『おもしろいな』と」


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瓶成さんと、楽屋で仲良く話すのは森乃石松(もりの・いしまつ)さん、25歳。

入門4年目。

いまは繁昌亭で、忙しく楽屋番をこなす日々です。

森乃石松さんの自宅を取材させてもらいました。

<森乃石松さん>
「3.5か4畳くらい」

四国から単身、大阪に乗り込んできた石松さん。

着物を広げたら、部屋はいっぱいです。

<森乃石松さん>
「これ、三枝師匠がつくってくれた着物なんですよ」

ブームの漫才ではなく、より本格的な芸の世界を求めて落語を選びました。

<森乃石松さん>
「(落語は)1人で主役を張れるし、前座でも1人でできるということもあるし、古典でも新作でも何でもできる。幅が広いというのがいいですね」


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森乃石松さんの師匠の家での様子も取材させてもらいました。

<森乃石松さん>
「おはようございます」

石松さんが恐縮するのは、師匠の二代目・森乃福郎(もりの・ふくろう)さん。

<森乃石松さん>
「けいこ、お願いいたします」

芸は、まだまだ一進一退。

<二代目・森乃福郎さん>
「(石松さんのけいこを見て)まぁええけど、酔っぱらいがちょっと弱いな。酔っぱらいらしくないというか…、前の方がよかったかもしれん」

そうコメントした森乃福郎さんは、手本を実演。

さすが、師匠。

<二代目・森乃福郎さん>
「(石松さんは)どっちかというと下手。下手で当たり前と思う。下手やから上手になっていく。いきなり上手やったら、上達のしようがない」

師匠と弟子、家族以上にも見えるこのきずな。

裏切るわけにはいきません。


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<桂小枝さん>
「『何をやったらいいか』わからない子が多い中で、早くに自分の好きなことをみつけて、この世界に入って、一杯修行して、けいこして、舞台に上がって。えらいですよ」

<森乃石松さん>
「厳しいけど、何も苦にもならない。はなし家になる前は、かなり十分な生活をしてたので、束縛感が心地いい時もあります」

とはいえ、一筋縄ではいかない落語。

厳しさと温かさが同居するこの世界で、若者たちはさらに上を目指します。


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東京では、落語ブームの波に乗ろうともくろむ、アイドルも出現しています。

<落ドル・田代沙織さん>
「こんにちは落語が出来るアイドル、落ドルの田代沙織です」

学生時代からタレントを目指し、ミスコン荒らしを続けてきた田代さん。

その中で、落語がウリになると気が付きました。

<落ドル・田代沙織さん>
「ミスコンで、特技を披露してくださいというのがよくあるんですよ。そこで、ちょっとだけ落語の真似事をしたらドカンドカンうけて、これはオイシいと思った」

それもそのはず、お父さんは落語家の桂歌春(かつら・うたはる)さんです。

歌春さんは『笑点』の司会を務める桂歌丸さんの一番弟子。

2年前、芸能界に入って落ドルとして売り出すのをきっかけに、その父から落語を本格的に学ぶことを決めました。

<桂歌春さん>
「私も、はなし家になる時に反対されましたけど、それでもはなし家になりましたので、(娘も)反対してもどうせなるでしょうからね」

歌春さんは、毎日、ある宿題を田代さんに課しています。

それは、『謎掛け』

<桂歌春さん>
「謎掛けなんかは、パッとその場で出されて、パッと出来るようになれば、すごく特技になるかなと思って」

そこで、いま解きも、お題『VOICE』で、田代さんに謎掛けを出してみました。

<落ドル・田代沙織さん>
「VOICEとかけまして、丈夫なキャリーバックと解きます。その心は、キャスターが最高です。お後がよろしいようで・・・」

タレントとしてはまだまだ前座の田代さんですが、落ドルをウリにしたことで落語番組のリポーターの話が舞い込んでくるなど、仕事も少しずつ増えてきました。

<落ドル・田代沙織さん>
「(落語は)間合いの取り方の勉強になったりとか、役になりきるのが、演技の勉強になる」


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この日、田代さんは高座にあがるチャンスをもらいました。

客前で話す機会が少ない娘のために、父が自分の営業に前座を設けるよう頼んでくれたのです。

落ドルといえど、一度舞台に上がったら、目の肥えたお客さんから厳しい視線が向けられます。

きょうもまた1つ、芸の厳しさを知りました。

同じ芸の世界に身を置くようになって、初めて父の偉大さも知りました。

<落ドル・田代沙織さん>
「独特の温かみがあって、けっこうお父さんウマいじゃん、と思うようになりました」
<桂歌春さん>
「成功してくれたらもっとうれしいけど、それよりひたむきに頑張ってる姿が本当にうれしい」


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師匠から弟子へ、父から娘へ。

こうして伝統の技・落語は、脈々と受け継がれていきます

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