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機獣装身ガイオン


第1話 装身!鋼の戦士

異次元空間とも宇宙空間ともいえない空間に其れは存在した。
白亜の宮殿、だが其れには禍々しいエネルギーが満ち足りている。
ステラパレス…かつて全宇宙を支配した女帝の居城。
其処は侵入者を許さず全てを凌駕する畏怖すべき存在である。

だがステラパレス内部では何者かが宮殿の動力部のケーブルを断ち切りレバーをシャットダウンしていた。
「ハアッ…ハァッ!」
暗闇の中を駆け抜ける人影が見える、シルエットからするとどうやら女性の様だ。
外部からの進入に強いというのは必ずしも利点ばかりではないらしい、そういう場所は意外に内部からの混乱に弱いモノだ。
動力源をシャットダウンされた魔術と機械仕掛けの宮殿は内部からの破壊工作によって混乱していた。
だがかつて全宇宙を蹂躙していた宮殿が其の様な些細な事で崩壊するわけが無い、其の事はこの騒ぎの主が一番よく分かっていた。
だがほんの少し動力がストップしただけでも彼女には脱出のチャンスになるらしい。
片手に武器を持ったこの騒ぎの主はほんのわずかな時間を利用して暗闇の軍勢の中を駆け抜けて動力切れのシャッターをスライディングで抜け出した。
其の数秒後、サブ動力炉が始動して宮殿に再び照明が灯った。
これだけのことがあったのに時間にするとそれはたった1分半の出来事に過ぎない。

照明が付いたことによって、逃亡者は其の姿を露にしてしまう。
逃亡者は照明に顔を照らされて其の素顔を晒した、見た感じ彼女は少女と女の間の顔立ちと言えよう。
彼女は右手の銃、レーザーエッジガンを使い追撃者を撃退する。
そして彼女は階段を駆け上って行った。
紫色の兵隊達が襲ってくる、それに気付いた彼女は激しい回し蹴りを兵隊に炸裂させた。
激しいキックが紫の兵隊を吹き飛ばす、吹き飛ばされた兵隊は後ろの仲間も巻き添えにして階段の下に転落していった。

その様子を大広間のモニター越しで見ている三人がいる、其の雰囲気からすると彼等は帝国の幹部クラスらしい。
いや、人間らしいのは二人で後の一人はロボットの様だ。
ベルベットと赤紫色の衣装をまとった妖艶な女性、ブルーの衣を纏った魔術師風の優男、そして黒い人型ロボット、彼らは他人事のように逃亡者の様子を見ている。
妖艶な女性が人を見下すような含み笑いをして話し出した。
「良い芝居だったんだけどね…まさか宇宙刑事がこのベラステラ帝国の忠実な部下のふりをしてねぇ…」
優男がぼそりとつぶやく。
「何時から気付いていた?」
「女王の器の事を気にしていた時からかしらね…上手く潜入したつもりだったでしょうけどまさか自分が反対に宇宙警察の情報を知らずにリークしている事に気付かなかったみたいね」
彼女は冗談半分に舌なめずりをする。
「それに…可愛い子だったからちょっと残念ね、子猫ちゃん」
其れまで沈黙を保っていた黒いロボットが片目を点滅させながら手を広げる。
「…貴様の趣味は理解不能だ…」

逃亡者の少女は紫の兵隊と異形の怪物軍団に囲まれてしまった。
目の前に怪物が迫り彼女は袋小路に追い詰められていた。
追い詰められた彼女を鎧とも獣とも付かない怪人が襲う。
彼女は手に持っていたレーザーエッジガンで怪人の攻撃を受ける前に一撃を加えようとするが…
カチッ、カチッツ…
レーザーエッジガンはトリガーを引いても反応しない。
どうやら此処に来るまでにバッテリーを全て消費してしまったらしい。
「チッッ!!!」
少女が舌打ちをする、其の瞬間…怪人の激しい一撃が彼女を襲った!
ドゴォォッ!
鈍器で打ち据えたような鈍い音が響く、彼女は其の一撃を喰らい吹っ飛ばされた。
並の人間なら即死の衝撃である、だが彼女は間一髪の所で攻撃を受け流していたらしい。
瞬時に其の判断が出来た彼女は戦闘のプロとでも言えるだろうか。
受身を取ったとはいえ人間より巨大な怪物の一撃である、彼女のあばらにはひびが入っていた。
「くはっ!」
少女が口から血を吐き出す、やはり内部に受けた衝撃はかなりのモノだったらしい。
動けない彼女の周りに紫の兵隊を始めとし、怪人たちが取り囲んでいる。
斧を持った巨大な怪人が少女に斧を振り下ろそうとする。
彼女は死を悟りそっと目を閉じた。
「ごめん、お姉ちゃん、あなたを助けられなかったね…」
ズゴォォオォォオォン!!
巨大な斧が少女を捕らえようとした瞬間…激しい衝撃が宮殿を襲った。

ステラパレスから遙かな後方に巨大なキャノン砲が見える。
いや、キャノン砲と言うには其れはあまりにも巨大すぎる物体だ、其のサイズは大型戦艦並みである。
キャノン砲の周りにはエネルギーの余波が漂っている。
どうやら先程のステラパレスに奔った衝撃はこの戦艦サイズのキャノン砲の一撃だったらしい。

攻撃を終えたであろうキャノン砲の形だった物体が形を変えていく。
砲身だった部分はスライドして下にしまっていた鋭角なパーツが先端に被さり、砲身の周囲に備え付けられていた放熱板は展開して後方にしまわれる。
トリガーと持ち手の一部になっていた部分は回転し上側のパーツは放熱板に合体、トリガー部分は鍵爪の様な形になっている。
巨大なキャノン砲が変形を完了させると其れはまるで宇宙を翔る巨大な鳥の様な姿の戦艦になった。
鳥形戦艦が巨大な咆哮を上げる。
そして鳥形戦艦は翼を広げて光速でステラパレスを目指した。

ステラパレスではいきなりの事態に兵隊達が混乱している、宇宙最強の精鋭達もこの様な事態は把握していなかったらしい。
突如のサプライズにより九死に一生を得た少女が乱する怪人達をすり抜けて廊下からバルコニーに飛び出した。
しかし其処から脱出する事は不可能…何故ならバルコニーのすぐ下は謎の空間だったのだ。
ステラパレスは全体が強力なエネルギーフィールドで包まれている、生身でエネルギーフィールドに触れれば即死だ。
また万が一其処から抜けられていたとしても空間の歪みに巻き込まれれば生きて脱出する事は不可能だろう。
少女だが躊躇していても後ろから来た怪人になぶり殺しにされる、それならまだ!…少女はそう思いバルコニーから下に飛び降りた。
エマが飛び降りた下から巨大な鳥形戦艦が浮上する、彼女は装備していた重力制御装置を作動させ戦艦の甲板に着地した。
エマが戦艦の甲板から内部に収納される、彼女を収納した戦艦は方向を転回して其の空域を離脱した。
ステラパレスから戦闘機部隊が編隊を組んで戦艦に攻撃を仕掛けて来る。
「ゲイゲキシステムサドウ…セントウモード」
戦艦から機械音が響き一斉に砲門が開いた。そして戦艦は追撃してきた戦闘機部隊を全て迎撃し、ワープ態勢に突入した。



舞台は変わって地球、どうやら此処は深い山林の中らしい、ある程度山に慣れた者でなければ遭難してしまうような場所の様だ。
そんな中、霧の中で山歩きをしている二人の男がいる、服装からすると彼らは森林パトロール隊の様だ。
「元(げん)さん、すっかりこの仕事にも慣れましたね、もう…ちょうど一年か」
仲間に話しかけていたのはすっきりした感じの好青年と言った感じの青年だ。
「ああ、そうだな。そんなになるんだな、あの時君が助けてくれてなければ…」
元と呼ばれた男はもう一人の彼とは対照的に野性的な風貌の人物である、その風貌から元自衛隊員かスポーツ選手といった感じだろう。
「君と立川(たちかわ)さんには本当に感謝している」
「倒れている人がいれば助けるのは当然ですよ、確かヘリか飛行機が墜落して大怪我を負ったんでしたよね」
「そうだな…刻人(ときと)、重傷を負ってた俺を君が見つけてくれなければ一体どうなってただろうか…」
「元さん、そんなにしんみりした話は無しですよ。今日は元さんが来て一年目のお祝いをしようって皆はりきってるんですから」
「そうだな、皆良い人達だよな。さて、早く仕事を終わらせて戻るか!」
元は何か思い出したように空を眺めている。
「ん、どうした元っ?」
「いや、何でもない」
刻人が元の肩を叩いて語りかける。
「今日はネコノオウチでパーティーですから、猫本さんやおやっさん達が今頃準備している頃ですよ。
元は森の中で紫色の兵隊の姿を目撃した。
なにやら胸騒ぎがする、元は刻人を置いて走り出した。
「悪い!先に帰っててくれ、俺はちょっと用があるんだ」

ログハウス風レストラン、看板には「NEKONOOUTI(ネコノオウチ)」と書かれている。
その中では眼鏡をかけた少女と初老の男性が部屋の飾り付けをしていた。
奥の厨房では一人の男が手馴れた手つきで料理を作っている、どうやら彼がこの店の主人らしい。
時刻は午後16:00、テレビではニュースが流れている。
どうやら最近続々と起きている怪事件の続報の様だ、テレビの中では敏腕刑事といった人物が部下に指示を出している映像が映っていた。
「物騒な世の中だよね」
「全く、ワシが若い頃はここら辺もマツタケ泥棒くらいしかいなかったのに、最近では産廃の不法投棄と違法伐採が罷り通っておるからな、森林パトロールも仕事が増える一方だ」
「友達は大きな機械のオバケ見たとか言ってたよ。大変なんだね、刻人お兄ちゃんと元お兄ちゃん、早く帰ってこないかなー」
厨房の奥で料理を作っていた店の主人が怒鳴る。
「こら!玉緒(たまお)。油売っている暇があるならこっちを手伝え、猫の手も借りたいんだぞ」
「ゴメン、お兄ちゃん」
「今日は特別な日なんだからとびっきりのご馳走であいつ等を迎えてやるんだからな」
そう言って彼は次々と料理を用意している。
「さて、そろそろ二人が帰ってくる頃だろうからワシは一旦事務所に戻るからな」
そう言って初老の男性はレストランを出た。
「立川さんお疲れ様、刻人と元によろしく」
料理が一段落落ち着いた主人が厨房から声をかけた。


舞台は再びステラパレス、戦艦の襲撃による混乱の中でも幹部らしき二人と一体は至って冷静である。
「まさかアイツが…ハハハッ面白い!」
黒いロボット幹部が笑う。
「…ククク」
青い衣の魔術師は組んでいた右手で顔を抱えて笑っている。
「やられたわね、アレが来るなんて」
女幹部はそう言って辺りで気を失って倒れていた兵隊を蹴り飛ばした。
「この程度の事で混乱するとはレベルの低い失敗作だな」
青い衣の魔術師はそう言うと足元に転がって来た兵隊を踏みつけた。
「そんなクズに用は無い、其れよりアレの行き先だ。アレのワープ軌道の計算からすると」
「太陽系第三惑星… 辺境惑星にしてはエナジー数値が高いな」
ロボット幹部が片目を光らせながら方向を指差す。
「スターエナジーがあるならアレもあるはず、お前達!」
女幹部が呼びつけると一瞬で女性による精鋭部隊達が集結した、雰囲気からすると彼女等はその辺りの兵隊や怪人以上の立場らしい。
「はッ!ベルゾネス様」
ベルゾネスと呼ばれた女幹部が手に持っていた鞭を一振りする。
「行け!目的地は太陽系第三惑星、キジュウを我が物とせよ!!」
その命令の直後
三幹部の三人が豪奢な玉座に視線を向ける、しかし其処には誰もいない。
そしてベルゾネスだけはすぐ視線をずらして 前髪をいじりながら怪しく笑っていた。
「フフフ…」
先程の一撃で混乱していたステラパレスだが紫の兵隊ステラソルジャー、怪人達ステラコマンダー達が体制を整え三幹部の元に集まってくる。


一方、ステラパレスから脱出した鳥形戦艦はステラパレスからどんどん遠くなりワープ軌道から通常航行ルートに出現
鳥形戦艦の前方には青い地球が見える。
戦艦のブリッジ、かなりの大型戦艦に関わらず乗組員の姿が見えない、どうやらこの艦の機能の大半は自動制御の自立型コンピューターが仕切っているらしい。
ブリッジに見当たるのは女だけである、先程ステラパレスから脱出に成功した少女だ。」
「エマ、命令違反を犯してまで潜入するとはな、まあ良い…始末書の量がさらに増えるだけだ」
モニターに制服を着た中年の男性が映っている、どうやら彼女の上官の様だ。
「何故私の行動が筒抜けだったんですか!?バロン長官!?」
長官と呼ばれた人物は手袋をいじりながらニヤリと笑った。
「ハハハ…ま、そのおかげで助かったんだろう、キスのひとつでもして欲しいくらいだ…ハハハ」
「いくら長官でもセクハラは止めてください!!どうせ盗聴器を仕掛けたんでしょ!」
長官がモニター越しにエマを見て一言。
「ハハハ、キミはほうっておくと何をするかわからないからね、キミのパパに頼まれたんだよ」
それを聞いてあきれ返るエマ、彼女はそのまま椅子に座り込んでしまった。
「エマ、キミの事だ、タダでは帰ってきてないんだろう?データを見せてもらおうか」
エマがディスクをコンピューターにインストールした。するとモニターには12種類の機械で出来た獣のようなシルエットが浮かび上がった。
「やはりな、帝国も機獣の情報を手に入れていたか、エマ!キミに指令を与える、目的は機獣の保護、及びに消息を絶ったガイオンの捜索だ!」
「了解です!エマ、地球に向かいます!!」
その直後鳥形戦艦から一つの光球が地球に向かって飛び出した。

舞台は再び地球
不思議な軌道を描き光球が地面に着地する。
その光球は人の形になり金色のメタリックスーツを着た戦士が姿を現す、其の戦士が武装を解除するとそれはエマの姿になった。
「早く、ガイオンを探さないと…もう、装身する力も残っていないはずだわ」
元や刻人のいる場所とは反対方向に走り出すエマ
森林パトロールの事務所
一人で事務所に戻る刻人、事務所のドアを開けると先に戻っていた初老の男性の姿が見える。
「おやっさんパトロール終わりました。」
中にいたのは先程ネコノオウチにいた立川と呼ばれた男性の様だ。
「刻人か、おうご苦労さん。元はどうした?」
「元なら血相変えて走っていきましたよ」
「落し物でもしたんだろそのうち帰ってくるさ」
怪しい影の存在を薄々感じていたい刻人の中に何か胸騒ぎがする。元が無事なら良いが…刻人はそう思っていた。
「すいません おやっさんやっぱり心配なんで僕、見てきます。」
「おいっ 刻人」
ドアを開けっ放しにして出て行く刻人、立川さんは其の様子をポカーンと見ていた。

うっそうとした森の中
森の奥へ来た元はつり橋を渡り向こう岸にたどり着いた。
「出てこいステラソルジャー!つけてたのはわかっているぞ」
そして木の陰からステラソルジャーと呼ばれた紫の兵隊達が姿を現した。
一方、元を探す刻人は森の中を走っている。
森の中を反対方向に走っていく刻人、彼はエマとニアミスするがお互いの存在に気が付いていない。

つり橋の上では元とステラソルジャーがにらみ合っている
「どうやら弱っている俺をたたく気らしいな、いくぞ!!」
数体のステラソルジャーはそれぞれが武器を持っている様だ。
ステラソルジャーは其の武器で元に攻撃を仕掛けてきた
しかし元が武器の攻撃をかわし数体のステラソルジャーをつり橋の下に叩き落とす、下に叩き落されたステラソルジャーは煙を上げて消滅した。
元の後ろからステラソルジャーが不意打ちをかける、しかし元は身を翻しステラソルジャーを投げ飛ばした。
わらわらと増え続けるステラソルジャー、元は胸元にしまっていたレーザーエッジガンのパーツを取り出し瞬時に組み立てる。
レーザーエッジガンを手にした元がステラソルジャーの群れに銃撃を放つ、レーザーの直撃を受けたステラソルジャーはボフゥ!!と巨大な爆音を立てて消滅した。
「何だあの音は!!」
刻人は妙な爆音を耳にした方向に向かった。
「あの音は…もしや?」
別の場所にいるエマも気付き爆音のほうへ走っていく
さらに増えるステラソルジャーに追い込まれる元
「これではキリが無い…」
そこへ爆音を聞きつけて駆けつける刻人
「元、大丈夫か!!」
刻人の背後からステラソルジャーが襲いかかる
「なっ、何だこいつらは!?」
元がレーザーエッジガンをステラソルジャーに向けて放つ、其の銃撃はステラソルジャーの前にいた刻人の頬をかすめた。
後ろに吹っ飛んだ刻人の頬から血がうっすらと流れる、刻人は左手で其の血をぬぐった。
「逃げろ刻人!!こいつらは危険だ!」
刻人に襲い掛かろうとするステラソルジャー、元が飛び出しそれを阻止する様にダイビングタックルをぶちかました。
激しい戦闘によって衣服がボロボロになった元が峠の方向に仁王立ちで構えた
「くそっあまり力が残っていないがこうなったら…」
刻人がうつ伏せの状態から元の様子を見ている
「元…一体何を?」

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