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万葉集コミュの万葉集 858・859・860・861・862・863

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5 858;作者:娘等,大伴旅人、玉島川,巡行,創作,神功皇后,恋愛,求婚,野遊び

[題詞]娘等更報歌三首

和可由都流  麻都良能可波能  可波奈美能  奈美邇之母波婆  和礼故飛米夜母

若鮎釣る 松浦の川の 川なみの 並にし思はば 我れ恋ひめやも
 
わかゆつる まつらのかはの かはなみの なみにしもはば われこひめやも
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
若鮎を釣る松浦川の川波のような

並み(波)の思いなら

これほど恋焦がれたりするものでしょうか
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* 「並に」は形容動詞の連用形「普通、通り一遍」の意。
* 「し」は副助詞で強調。
* 「やも」(上代語)→係助詞「や」+係助詞「も」=詠嘆を含む反語
 (〜でしょうか、いや、そんなことはありません。)

この川波のように並の思いなら私の心の内に燃えだしたものは一体何なのでしょう。これが恋と言わずして何というのでしょう。と、



5 859;作者:娘等,大伴旅人、玉島川,巡行,創作,神功皇后,恋愛,求婚,野遊び

[題詞](娘等更報歌三首)

波流佐礼婆  和伎覇能佐刀能  加波度尓波  阿由故佐婆斯留  吉美麻知我弖尓

春されば 我家の里の 川門には 鮎子さ走る 君待ちがてに
 
はるされば わぎへのさとの かはとには あゆこさばしる きみまちがてに
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春になると里の川門に

鮎が川を走るようにり泳ぎ回ります

まるで貴方を待ちかねているわたしのように
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* 「春されば」は「春になると」の意。
* 「川門」は「川の両岸がせまって、川幅が狭くなっているところ」。
* 「鮎子」は若鮎。
* 「さ走る」の「さ」は接頭語で「走る」に同じ。弾む心のときめき。
* 「がてに」→上代の補助動詞
  「かつ(できる。堪える)」の未然形+助動詞・打消の連用形
  「に」は〜しかねるように。〜できないで。



5 860;作者:娘等,大伴旅人、玉島川,巡行,創作,神功皇后,恋愛,求婚,野遊び

[題詞](娘等更報歌三首)

麻都良我波  奈々勢能與騰波  与等武等毛  和礼波与騰麻受  吉美遠志麻多武

松浦川 七瀬の淀は 淀むとも 我れは淀まず 君をし待たむ 

まつらがは ななせのよどは よどむとも われはよどまず きみをしまたむ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
松浦川の瀬々の淀みに水が淀もうとも

私はためらうことなく貴方をお待ちいたしましょう
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* 「七瀬」は「七つの瀬」で「多くの瀬」の意。
* 「よどまず」はマ行四段活用動詞「淀む」(ためらう)の未然形
  「淀ま」+助動詞・打消「ず」=躊躇することなく。
* 「し」は副助詞・強調。
* 「む」は助動詞・意志。〜しよう。〜するつもりだ。

何も躊躇することなく貴方様の求めに応じる決意ですと、きっぱりと言い切る。

<想念の世界で自在に遊びますか。ひとの「よき」想念に浸ってみるのもまたいいものではある。>


861;作者:大伴旅人、玉島川,創作,追和,求婚,野遊び

[題詞]後人追和之<詩>三首 [帥老]

麻都良河波  <可>波能世波夜美  久礼奈為能  母能須蘇奴例弖  阿由可都流良<武>

松浦川 川の瀬早み 紅の 裳の裾濡れて 鮎か釣るらむ 

まつらがは かはのせはやみ くれなゐの ものすそぬれて あゆかつるらむ
・・・・・・・・・・・・・・・・
松浦川の川の流れが速いので

娘たちは紅色の裳の裾を濡らして

鮎を釣っているだろうかなあ
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862;作者:大伴旅人、玉島川,創作,追和,求婚,野遊び

[題詞](後人追和之<詩>三首 [帥老])

比等未奈能  美良武麻都良能  多麻志末乎  美受弖夜和礼波  故飛都々遠良武

人皆の 見らむ松浦の 玉島を 見ずてや我れは 恋ひつつ居らむ
 
ひとみなの みらむまつらの たましまを みずてやわれは こひつつをらむ
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人々が皆見ているだろう松浦の玉島を

見ないで私は恋い続けていることだろうか
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863;作者:大伴旅人、玉島川,創作,追和,求婚,野遊び

[題詞](後人追和之<詩>三首 [帥老])

麻都良河波  多麻斯麻能有良尓  和可由都流  伊毛良遠美良牟  比等能等母斯佐

松浦川 玉島の浦に 若鮎釣る 妹らを見らむ 人の羨しさ
 
まつらがは たましまのうらに わかゆつる いもらをみらむ ひとのともしさ
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松浦川の玉島の浦で若鮎を釣っている

少女たちを見ているだろう人々が羨ましいことだ
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