ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

産まれたての仔鹿コミュの【祝】 安房高校 甲子園 初出場

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
信じられない!!
21世紀枠で、母校安房高校が第80回センバツ高校野球大会に出場します。
甲子園は、春夏通じて初出場です。

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/baseball/hs/08spring/index2.html

記念に安房高校の記事を纏めておこうと思います。

コメント(47)

<センバツ出場校訪問記・安房(千葉)その2>
http://blog.nikkansports.com/baseball/amateur/yajima/archives/2008/02/post_62.html

 早川監督にキーマンになる選手を聞いてみました。すると渡辺涼平二塁手(2年)の名前を挙げてくれました。


【早川監督推薦】 渡辺諒平二塁手(2年)


 渡辺君は全打席バスターの構えから打つ。昨年夏、「ボールと顔の距離が遠くなってしまう」と悩んだ末に考えたものだ。2番打者ながら、秋はチーム打率を超える3割1分3厘をマークした。「長打は頭にありません。後ろにつなぐことしか考えてないです」。一生懸命が口癖。小学生のとき、安房のキビキビとした練習を見てひかれた。「甲子園は夢だった。普段の練習から1球1球に集中して一生懸命やるだけです」。この日も遅くまで特守を受けた渡辺君。トレードマークのオレンジ色のシューズが茶色くなるまで頑張ってほしい。

 ◆推薦理由 「必殺仕事人と呼んでいます。渋くていぶし銀のような2番打者です。普通の構えを見たことがないですね。どうしたら打てるようになるか、自分の生きる道を見つけたんでしょう。そのままセーフティーをやってアウトになったこともあります(苦笑)。でも、フェンス直撃も打つし、周りの子が打たないときに打ってくれるんですよ。守ってもセカンドとして重要なポジションにいます。他の選手が目立つけど、渡辺も欠かせないです」(早川監督)

 フリーバッティング中、陸上部員がランニングを始めた。しかも、レーンにあたるネット裏や外野の中を平気で走っている。よく見ると、安全なところまで外野手が交代で並走していた。部員が多いときはバッティングを中止してバント練習に切り替える。この光景は早川監督が現役のときから変わってないという。どんな方法で陸上部員を守るのがいいか? 毎年改良を重ねている成果なのか、ボールが直撃したことは無いそうだ。もちろん陸上部以外の通行人も守ってくれる。


 早川監督は打つごとに選手にアドバイスを送る。ある選手はランナー一塁の場面で右飛という結果だった。
「どこが悪かったかわかるか?」(監督)。
「最低限の仕事としてランナーを進めようと思って、右方向を狙いすぎました」(選手)。
「(中軸を打つ)おまえにそんな仕事は期待していない。センターでいいんだよ」(監督)。
「はい!」(選手)。
1人ずつ、しっかり会話をしているのが印象的だった。もう1つは、注意・アドバイスをする上で当該選手と全選手にむかって指導をしていることだ。そのせいか、早川監督の声は選手に負けないくらい大きくて響く。

 学校へ行ってみると、あいにく校舎は工事中だった。敷地内には歴史を感じさせる幹の太い木や松などが聳え立つ。一方でそれらに混じって温暖な館山を象徴するヤシの木の姿も。正面玄関の石碑には「文武両道」の文字が彫られていた。1年生は工事の影響で春から統合する安房南の校舎で授業を受けている。安房水産と館山の統合も決まっており、少子化は深刻だ。(つづく)
<センバツ出場校訪問記・安房(千葉)その3>
http://blog.nikkansports.com/baseball/amateur/yajima/archives/2008/02/post_63.html

 グラウンドに戻ると、交代でお昼休憩に入っていました。学年別の小さな部室、倉庫では安房のスタンドを彩るピンクのメガホンが眠っていました。しかし、甲子園はスクールカラーの紫色に統一する予定だそうです。応援部やチアリーディング部もなく、結成されるかどうかは未定ということでした。

 【郷土の食べ物】

 本田浩祐捕手(2年)のお弁当(写真左)に南房総の名産品・食用菜花の炒め物が入っていました。今が収穫時期という旬の野菜。「普通に食べると苦いけど、これはコショウが効いてますよ」。茅野啓介選手(1年)のほうには鯨の竜田揚げが。茅野選手の住む和田町(南房総市)は日本で4カ所しかない捕鯨地区の1つ。鯨料理は決して珍しいものではないそうです。んーどちらも本当に美味しそうです!

 午後、ランナーを想定した実戦的な打撃練習に入った。早川監督は「加藤ちゃん、いける?」と3年生の加藤投手をマウンドへ呼んだ。緊張感の走る現役ナインに早川監督がゲキを飛ばす。「(現役は)さっきまでマシンでいっぱい打ってアップ完了してるんだからな」。そうは言っても、加藤投手のボールはマシンよりもはるかに速い。選手は打とう、打とうという気持ちが先走り、ほとんどを打ち取られた。ネット裏で見ていた指導者たちも「やっぱり普通のバッティングさせてもらえないなあ」、「もうちょっと打ってもいいんだけどね…」とつぶやく。「こういう実戦的な練習は例年より前倒しでやっています。野球カンを思い出させないといけないですから」。初めてのセンバツへ向けて試行錯誤の日々が続く。加藤投手は「しのいで、しのいでというのが安房の野球。出るからには1勝はしてもらいたい」とエールを送る。

 今度はけん制を意識した走塁練習。ベースへの戻り方、瞬時に立つ方法などをあらためて確認した。また、仮想甲子園も体験した。何千という観客が訪れる甲子園で、ランナーコーチの声が聞こえるかどうか? まず、コーチ役にチーム一大きな声の中川翔矢左翼手(2年)を抜てき。それ以外の選手にも叫ばせた。だが、結果は「ほとんど中川君の声が聞こえない」というものだった。本番では自分の判断も重要になってくることを学んだ。(つづく)
<センバツ出場校訪問記・安房(千葉)最終回>
http://blog.nikkansports.com/baseball/amateur/yajima/archives/2008/02/post_64.html

 日も暮れ始めたころ、グラウンドに「エアロビー!」の声が響きました。選手たちはニヤニヤしながら右翼付近へ移動。テニス部の女子生徒も見つめるなか、ミュージックスタート!

 SMAPの弾丸ファイターに乗って踊り始めた! 先ほどの筋トレで見せていた苦痛な表情はどこへいったのか、とびきりの笑顔が弾けている。女子生徒の感想は「楽しそう」、「混ざりたい」、「でも、ちょっと怖い(笑)」とのこと。

 次はAvril LavigneのGirl friendというスピード感溢れる曲だ。馬跳びをするなど振り付けもハード。選手も「この曲はきついんです」と、息が苦しそうだ。しかし、3曲目で再び笑顔が戻る。児玉コーチいわく「仲良くなろう系です」という大塚愛のPEACHだった。お尻を左右にフリフリさせたり、手をつなぐところは歌詞そのもの。極めつけは全員でハートマークを作った締めの部分。あまりのインパクトに思わず拍手してしまった。この振り付けは専門家がトレーニングやリズム感を意識させて作ったもの。休みなしで約10分間踊り続けることはなかなかハードだ。毎年1月初旬に柔道の早朝寒稽古に参加している野球部員。その練習終了後から授業までの間に覚えたそうだ。野球部の恒例行事としては1月の寒中水泳も1つ。「20分くらい泳ぐんですけど、寒いより痛い…」らしい。

 「せっかく出させていただくんだからちゃんと準備していかないと。その意識がまだまだ低いよ」。練習が終わり、早川監督が部員に伝えた言葉だ。グラブの芯で捕らなければいけないボール、大きい当たりを打とうとしてしまうバッティング、返事。これら当たり前のことを35人中1人も欠けることなく、やれないうちは必ずボロが出ると話す。

 「“やってるつもり”では周りも認めないし、うちみたいな学校は勝てない。2時間の試合で相手からどれだけ嫌がられるか。それは相手チームのことよりも自分たちのできることを精いっぱい、元気良くやることしかないんです」。

 過去を振り返ると、勝てるようになったチームは返事の早さやタイミングが抜群に揃っていたという。見事な返事に聞こえても、選手たちは「もっとしっかり返事しよう!」と言い合っている。それは自分たちはまだまだと自覚できている証拠。35人の気持ちが本当に1つなったとき、甲子園にも安房旋風が吹き荒れそうだ。

 帰りは学校から車で20分ほどの金谷港から東京湾フェリーに乗った。安房も毎年恒例の湘南学院(神奈川県横須賀市)との練習試合で利用しているそうだ。頭の中でPEACHが延々と流れること35分、久里浜港へ到着した。(おわり)

◎・・・千葉県立安房高校硬式野球部グラウンド
グラウンド=陸上部と併用、ブルペン3つ、室内練習場はなし
練習時間=平日:16〜19時、休日:9〜16時(不規則)
夜間=ノック、バッティング練習は無理
交通=JR内房線・館山駅 下車徒歩15分

 ☆早川監督はじめ安房高校の皆さん、お世話になりました。センバツでの活躍を祈っています。(矢島彩)
<第80回センバツ高校野球:安房野球部、本番へ練習開始 「基本をしっかり」 /千葉>
http://mainichi.jp/senbatsu/chiba/news/20080128ddlk12050113000c.html

 第80回記念選抜高校野球大会で21世紀枠での出場を決めた安房野球部が27日、館山市の同校グラウンドで決定後初の練習に汗を流した。  

 練習開始前、早川貴英監督(43)が「ここからが大変だ。うれしい気持ちで浮かれずに、基本をしっかり練習しよう」と引き締めると、グラウンドでは「一つ一つ集中していこう」などと選手の声が飛び交った。

 練習後、岩澤寿和主将(2年)は「出場するからには情けない試合はできない。いつもより気合が入った」と話した。エースの佐野公亮選手(2年)は「中学の先生などたくさんの人から激励の連絡があり、多くの人に支えられているのを実感した。今まで以上にやらなければ」と意気込みを語った。

 練習を見に来ていた野球部OBの立教大2年、寺崎登さん(20)は「みんなよく声が出ている」と笑顔。「出場が決まってすぐ電車に飛び乗って帰ってきた。安房高の礼儀正しさは全国で一番。胸を張って頑張ってほしい」と、後輩たちの動きに熱い視線を送っていた。
<千葉県立安房高等学校野球部を甲子園に送る会>

107年の想い、甲子園に届きました。
安房高野球部、皆様のお力で甲子園へ。

http://www.awa-koshien.com/index.html
<センバツ、14日に組み合わせ抽選=高校野球>
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200803/2008031300739&rel=j&g=spo

 第80回記念選抜高校野球大会(22日から甲子園球場)の組み合わせ抽選が、14日午前9時から大阪市北区の毎日新聞社で行われる。今大会は例年より4校多い36校が出場するため、1回戦は4試合、2回戦は16試合、3回戦は8試合組まれる。同一地区の出場校同士は準々決勝まで、同一県は決勝までぶつからないよう配慮する。夏の大会と異なり、決勝までこの抽選に従って試合を行う。
 開会式の選手宣誓は、出場36校の主将全員による抽選で決める。 
<組み合わせ決まる>
http://mainichi.jp/senbatsu/
http://mainichi.jp/senbatsu/08/etc/tournament/?inb=yt

 第80回記念選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)は14日、大阪市北区の毎日新聞大阪本社オーバルホールで開かれた組み合わせ抽選会で対戦カードが決まった。記念大会で出場校は例年より4校多い36校。このため1回戦は4試合となり、残るチームは2回戦から登場する。
<第80回センバツ高校野球:千葉経大付と安房、攻守にハツラツ 対外試合解禁 /千葉>
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080309-00000105-mailo-l12

 ◇両校の調整急ピッチ
 第80回記念選抜高校野球大会(日本高校野球連盟、毎日新聞社主催)出場チームは8日、対外試合の解禁日を迎え、県内でも千葉経大付、安房の両チームが練習試合を行った。開幕まで残り2週間でどれだけ実戦感覚を取り戻せるか。両校の調整は急ピッチで進んでいる。【駒木智一、斎藤有香】
 ◇千葉経大付
 千葉経大付は松本吉啓監督(49)の母校、桜美林(東京)を千葉市若葉区の千葉経大付中野グラウンドに迎え2試合の練習試合を行った。
 両試合とも序盤から大量点を奪い、それぞれ20―7、22―7で勝利した。エース・斎藤圭祐投手は第1試合に登板、3回を投げ無安打無失点、6奪三振の好投を披露。斎藤投手は「ボールが先行して苦しかったが直球で勝負できたのは収穫」と順調な仕上がりぶりをみせた。松本監督は「初戦の出来としては70点。細かなミスもあったがいい薬になって選手が発奮してくれれば」と気を引き締めた。
 ◇安房
 安房は成田高グラウンド(成田市)で成田と練習試合1試合を行った。公立校は定期試験期間中だが、今年はセンバツ出場を控え、開始を例年より1週間繰り上げた。
 選手らはのびのびとしたバッティングを見せ、二回表の4番・鹿嶋勇太選手の本塁打を皮切りに12得点を挙げ、6点差で成田に快勝した。試合後、早川貴英監督は「予想以上にいい打球が飛んでいた。今後も謙虚にどん欲に攻めていければいい」と話した。渡辺諒平選手は「冬のトレーニングでしたコーンを使ったフットワーク練習が、今日は守備で生かせた」と笑顔を見せた。
<<センバツ>第1日に21世紀枠選出の2校が登場>
http://sports.yahoo.co.jp/baseball/hs/news/20080314-00000072-mai-base/

 ○…第1日に21世紀枠選出の2校が登場する。開会式直後の第1試合で駒大岩見沢と対戦する成章の丸山主将は「(くじを引いた時は)やっちまったと。できれば3日目か4日目が……」と苦笑い。昨夏は全員で甲子園に来て開幕試合を見たが、その試合に勝った佐賀北が全国制覇。「僕たちも開幕戦に勝てば乗っていけると思う」。第3試合で城北と当たる安房の岩沢主将は「挑戦者の気持ちを忘れず、自分たちらしさを見せたい」と意気込んだ。
<安房「全力でプレーしたい」=選抜高校野球>
http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2008031400396

 21世紀枠で初出場の安房は、城北との対戦が決まった。大会初日の第3試合となり、早川監督は「初日だが、初めての経験なので何とも言えない。九州勢は強いというイメージ。うちは力がないので、普段通りの野球で頑張るしかない」と、やや緊張した面持ち。初戦に向け、「先手を取って逃げ切りたい」と意気込んだ。
 岩沢主将は「投手の佐野が、どこまで粘れるかがポイント。どこもうちより強いと思うので、自分たちらしく常に全力でプレーしたい」と声を弾ませた。
<YOSHIKI安房全生徒アルプス席招待>
http://www.nikkansports.com/entertainment/news/p-et-tp0-20080315-335601.html

 X JAPANのリーダーYOSHIKIが、甲子園初出場の母校、安房(あわ=千葉)の応援のため全校生徒約800人をアルプス席に招待することが14日、分かった。創部108年目の快挙の差し入れとして、全校応援に必要なバス料金を試算し、推定総額1000万円の寄付した。この日、組み合わせ抽選会が行われ、安房は22日の大会初日第3試合で城北(熊本)と対戦する。28日から3日間、再結成の東京ドーム公演が控えるが「強引にでも行きたい」と観戦を希望している。

 米ロサンゼルスに住むYOSHIKIも、母校の甲子園初出場に動かずにいられなかった。かつて、ドラムセットを寄付したことはあったが「何かの形で応援したい」と考えたのが全校応援だった。YOSHIKIは「気持ちです。母校の甲子園出場はめったにあることではありません。僕が在学中に出場していたら、絶対に見に行きたいと思うので、1人でも多くの生徒が行けるように協力したい」と希望。自ら応援バスの料金を試算し、この日までに生徒の甲子園応援を支援する「安房高を甲子園に送る会」に相当額を寄付した。

 YOSHIKIは金額を明かしていないが、安房の今年の卒業生を含む全校生徒は834人で、大型バス20台は必要になる。一般的に、首都圏から甲子園応援のためのバスチャーター代は1台35万円前後で、高速料金、駐車料金を含めると約40万円となる。20台以上なら少なくとも800万円以上が必要で、寄付の総額は推定で1000万円となる。野球部出身のプロ野球関係者が母校の甲子園出場を祝い、道具や飲み物を差し入れすることは多いが、芸能関係者としては異例の祝福となった。

 この時期、YOSHIKIは10年ぶりに完全復活するX JAPANの東京ドーム3日連続公演のため帰国。安房の同級生だったボーカルTOSHIと合流して、最後の打ち合わせを行っている。帰国中に母校の晴れ舞台があることに不思議な縁を感じており、本来なら公演目前の神経質な時期だが、後輩の活躍を励みにしようとしている。「思ったよりもリハーサルの準備が大変になってきていて。すごく難しいかもしれませんが、強引にでも応援に行きたいと思ってます」とあらためて、観戦を希望。混乱を避けるため、生徒が陣取るアルプス席を訪れるかは未定だが、後輩の奮闘を肌で感じたいようだ。

 安房の鈴木定一教頭(55)は「大変、素晴らしい申し出で喜んでおります。試合が土曜日ということで、かなりの生徒が応援に行けると思います」と感謝する。安房には2人の先輩にちなみ、応援曲にX JAPANのヒット曲「紅」を演奏する伝統があり、甲子園でも披露する。YOSHIKIは「デビューに向かって、まだ先が見えていない不安な時期に書いた曲だった」と振り返る。若き日の思いが詰まった曲が20年以上を経て、甲子園に鳴り響くことに「びっくりしちゃう。すごいなあ」と感激している。
<21世紀枠安房目指せ2勝!…センバツ組み合わせ決定>
http://sports.yahoo.co.jp/baseball/hs/news/20080315-00000077-sph-base/

 第80回記念センバツ高校野球大会(22日から13日間、甲子園球場)の組み合わせ抽選会が14日、大阪市北区の毎日新聞大阪本社オーバルホールで行われた。

 21世紀枠の安房が、東西スタジアムジャックを狙う。創部107年で初出場。甲子園1勝が当面の目標だが、頭の片隅にあるのは3回戦。試合が予定される30日は、ロックバンド「X JAPAN」が東京ドームで行う復活コンサートの最終日だからだ。リーダーのYOSHIKI、ボーカルのTOSHIはOB。主将の岩沢寿和外野手(3年)は「今までいろいろな人に支えられた。勝って恩返しするのが一番」と偉大な先輩に吉報を届けるつもりだ。

 2勝への道のりは厳しい。「自分たちより相手の方が絶対に強い」と岩沢。初戦は野球どころ熊本の城北。2回戦は148キロ右腕の平生がいる宇治山田商とぶつかる。過疎と少子化に悩む地元の館山市にはナイター施設がなく、平日の練習時間は2時間余り。困難に打ち勝ってきた安房は、反骨心が最大の武器だ。

 打ち勝つしかない。早川貴英監督(43)は「バットを振らせて1点でも多く取りたい」。岩沢も「1−0より10−9で勝つ試合をやりたい」と意気込む。8日の練習試合・成田戦では15安打12得点。X JAPANの代表曲「紅」でYOSHIKIが刻む激しいドラムのビートのように、打ちまくりたい。

 早川監督は「試合の方が力の出るチーム。計算はできないけど、やってみないと分からないことが多い」と分析。岩沢主将は「負けてもともと。校歌を歌いたい」。意地でも2つ勝ち、東京ドームと甲子園で安房の名を轟(とどろ)かせる。

 ◆21世紀枠 不利な地理条件や環境面でのハンデを克服し、高校野球にふさわしい活動を行った高校を選ぶ制度で、2001年から導入された。秋季都道府県大会ベスト16以上などを条件に、各地区の推薦をもとに全国から2校が選出される。今大会は記念大会のため3校が出場。最高成績は01年の宜野座(沖縄)のベスト4。
今日、第1回戦 安房VS城北ですか〜!
熊本でしょ、選抜3回出場らしいが、全国大会に弱いな。
今回、初出場の安房にとっては、初勝利あげる絶好のチャンスだ!

まず一勝、がんばれ〜富士山
<安房:第80回センバツ高校野球:監督対談 安房・早川監督/城北・末次監督 /千葉>
http://mainichi.jp/enta/sports/baseball/high/news/20080322org00m050015000c.html

 初戦を前に、早川貴英・安房監督と末次敬典・城北監督に、チームの状態や意気込みなどを聞いた。【斎藤有香、伊藤奈々恵】

 ◇勝敗考えずはつらつと−−安房・早川貴英監督

 ◇「校歌を歌う」合言葉に−−城北・末次敬典監督

−−相手チームの印象は

 早川監督 野球の盛んな九州の強いチーム。投手がいいし、左打者もいて細かい野球をする。容易に打ち崩せない。

 末次監督 千葉県勢だから強いと思う。1番打者が打つと打線が勢いづく。気を付けたい。

−−チーム作りで重視した点は

 早川監督 きびきび動けるのが前提。バットを大きく振ることや、当たり前の打球をアウトにすることを心がけた。

 末次監督 投手陣は下半身強化や肩のスタミナ作り。打撃は弱いが、下半身強化に力を入れ、打力もアップしている。

−−試合のポイントは

 早川監督 できれば先手を取りたい。走者を還さないなど要所を押さえて守り、終盤まで競っていきたい。

 末次監督 チームカラーは似ている。先制した方が有利。チャンスがあれば狙いたい。3点以内の勝負に持ち込みたい。

−−チームの調子は

 早川監督 体調面では全く問題ない。調子よくできていると思う。

 末次監督 病気や故障がなく、順調に来ている。

−−意気込みを

 早川監督 常に全力がモットーで、初めて出させてもらった。勝敗は考えずに、はつらつと高校生らしい試合がしたい。

 末次監督 普段どおり楽しくやってくれればいい。合言葉は「甲子園で(勝って)校歌を歌う」です。
<安房:第80回センバツ高校野球:開会式リハーサル 安房、力強く /千葉>
http://mainichi.jp/enta/sports/baseball/high/news/20080322org00m050013000c.html

 ◇安房、きょう城北と初戦

 第80回記念選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)の開幕を控え、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で21日、開会式のリハーサルがあった。安房の選手たちも力強くグラウンドの土を踏みしめ、感触を確かめていた。

 リハーサル前、待機していた安房の選手たちはやや緊張気味。左翼手の中川翔矢選手(3年)は「右中間と左中間が極端に深くてクッションボールの処理が難しそう」と話した。ナインの元気のいい行進を見た早川貴英監督は「なかなか良かった。感動して、涙が出てしまった」とはにかんだ。

 捕手の鹿嶋勇太選手(3年)は「いろんなチームを間近で見て、いよいよだと少し緊張した」と話した。

  ◇    ◇

 22日の城北(熊本)との対戦を控え、安房は大阪市内の野球場で2時間の調整。選手は守備練習とシートノック、バッティング練習に取り組んだ。早川貴英監督は「明日はとにかく声を出して、うちらしいプレーがしたい」と決意を語った。

 一塁手の田中修平選手(3年)は「リハーサルで見た城北の選手は体が大きかった。強そうに見えたが、『負けないぞ』と思って練習した」と話した。
<安房:第80回センバツ高校野球:安房初勝利「夢のよう」 紫の応援団、喜び爆発 /千葉>
http://mainichi.jp/enta/sports/baseball/high/news/20080323org00m050015000c.html

 スクールカラーの紫に染まったスタンドが沸き立った。第80回記念選抜高校野球大会第1日の22日、初出場の安房は第3試合に登場し、城北(熊本)を2−0で降して甲子園初勝利を挙げた。主戦の佐野公亮投手(3年)が好投、打線も粘りを見せ、最終回に決着をつけた。公立高校ゆえに練習時間や設備の面などで制約が多いが、無欲の勝利は、安房高野球を全国に見せつけた。【斎藤有香、梅田麻衣子】

 ▽1回戦

安房

  000000002=2

  000000000=0

城北

 互いにゼロ行進が続き、迎えた九回。2死から安房は鈴木雄也選手(3年)が内野安打でしぶとく出塁。続く4番・鹿嶋勇太選手(3年)が右に適時三塁打を放ち、先制した。母の清江さん(40)は「夢のよう。でも、信じていた」と感激のあまり、その場にしゃがみ込んで涙を流した。さらに佐藤祐選手(3年)が左翼線に安打し、鹿嶋選手が還って2点目が入った。

 その裏、2死一、三塁のピンチを迎えたが、佐野投手が踏ん張り、最後の打者を打ち取って試合終了。アルプススタンドから大声援が送られた。

 安房の応援団は21日夜、館山市をバス50台で出発。総勢約5000人が紫色のジャンパーに身を包み、スタンドに陣取った。

 「攻守交代の際、全力疾走すること」と、試合前にとても控えめな目標を口にしていた渡辺諒平選手(3年)。それを実践するように、ナインは甲子園のグラウンドをきびきびと走り回った。野球部OBで現役時代に4番・捕手だった館山市、自営業、松下功さん(71)は「選手たちの必死な姿を見ていると昔を思い出す」と笑顔を見せた。

 冬のトレーニングで左打者に備えてきた佐野投手は低めに球を集め、左が4人の城北打線を翻弄(ほんろう)した。弟の文哉君(12)も地元の少年野球団で投手をしており、「落ち着いて投げていて、かっこいい。自分もお兄ちゃんみたいになりたい」とはにかんだ。

 城北の村方友哉投手(3年)も好投し、安房打線は八回までに9三振を喫していた。しかし、昨夏のエースで卒業したばかりの加藤寛人さん(18)は「相手投手は完成度が高いが、狙い球を絞れば、きっと何とかなる」と話した。九回、安房ナインがその通りのバッティングを披露した。次の試合に向け、スタンドの期待は膨らんだ。

 ◇応援のために団結

 ○…安房の応援席を盛り上げたのは、センバツのために結成された応援リーダー部の41人。剣道、テニス、バスケット部などに所属する生徒たちが「野球部のために応援したい」と団結し、今月中旬から毎日懸命に練習してきた。野球部レギュラー4人が同じクラスにいる鈴木惇史団長(3年)は「チームのために精いっぱいやるだけ。ナインが流れに乗ってきたら今度はスタンドが盛り上げる番」と話し、選手たちを後押していた。

 ◇守備よく頑張った−−安房・早川貴英監督

 前半全く打てなくて終盤勝負だと思っていたが、選手たちがそれまでよく守備で頑張ってくれた。一人一人が一球一球を大切にし、全力でプレーしたことが結果につながったと思う。

 ◇次も最高のプレー−−安房・岩沢寿和主将

 相手の方がチャンスが多かったが、佐野の粘り強い投球とカメラマン席に突っ込んだ佐藤の気迫あふれるプレーが流れを呼び込んだ。次も最高の仲間を信じて、全員で最高のプレーをしたい。
<センバツ:安房の3番・鈴木が突破口…スライダー狙い打ち>
http://mainichi.jp/enta/sports/baseball/high/news/20080323k0000m050073000c.html

 ○安房(千葉)2−0城北(熊本)●(1回戦第3試合) 

 その球を、待っていた。九回2死走者なしで安房の3番・鈴木。6球目、外角へのスライダーを強打すると、打球は遊撃・鶴のグラブをはじいて左前に転がった。「あのスライダーは1打席目に三振したのと同じコース。ただ、村方君の唯一の弱点にも見えた」

 村方に八回まで3安打に封じ込まれた。「特に変化球が見たことのないレベルで、打てる気がしなかった」(4番・鹿嶋)。しかし、打席に立つ度に鈴木は気付く。「追い込んでから外角へ投げる球がわずかに甘い。回を追うごとにその傾向が高くなる」。ベンチでチームメートに問うと、皆同じ意見だった。

 「コンパクトに打てばヒットになる」と、意思統一したのが九回だった。鈴木に続く鹿嶋の右越え適時三塁打も、5番・佐藤の左前適時打も、すべて外角球。村方は、ぼう然とマウンドに立ち尽くした。

 勝利へのわずかな糸口を見逃さなかった安房。「甲子園でこんな試合をできるお前らはすごいな」。早川監督は九回の攻撃中、ベンチで思わず声を出してしまったという。そしてこう付け加えた。「初出場初勝利の歴史を作ったこの子たちなら頂点だって夢じゃない」。21世紀枠からまた新たな可能性が生まれた。
<安房:青春譜:役目果たし、自信取り戻す−−安房・鹿嶋勇太選手(3年)>
http://mainichi.jp/enta/sports/baseball/high/news/20080323org00m050017000c.html

 「チームのために打ちたい。それが4番の務め」と試合前夜、力強く言った。秋の大会では引っ張ろうとして体が開き、不振に陥った。「気負わなくていいよ」というチームメートの言葉に励まされつつも、情けなさをかみしめていた。 

 八回、相手のファウルボールが三塁横に飛び、追った佐藤祐選手が、カメラ席に頭から突っ込んだ。何かを懸けたようなプレーに、チームの士気が上がった。

 絶対に延長戦にしたくないという気持ちで挑んだ九回2死一塁の場面。相手投手の変化球の切れは、自分たちが経験したことのないレベルだった。「見逃し三振は絶対にしない、それが安房の全力プレーだ」。そう言い聞かせた。外角高めに来た直球を振り抜くと、ボールは右に弧を描いた。三塁コーチがグルグルと手を回すのを見て「ああ、やっと1点入った」と思った。

 以前、取材で「大学でも野球を続けたいか」と問いかけたことがあった。「野球は大好き。でも自分は体が小さい。大学でもやりたいけど、やれるのとは違う」と言って、少し困ったように笑った。

 「自分たちの今やっている野球は、間違っていなかった」。身長170センチの4番が、お立ち台の上で大きく見えた。
<千葉・安房、甲子園初勝利を呼んだガッツプレー!>
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080323-00000000-sanspo-spo

 (第80回センバツ高校野球大会、第1日、1回戦、安房2−0城北、22日、甲子園)第80回の記念大会が開幕した。創部108年目で「21世紀枠」での初出場を果たした安房(千葉)は佐藤祐内野手(3年)の“流血ガッツプレー”で流れを呼び込み、2−0で城北(熊本)を破って甲子園初勝利を飾った。

 一塁ベースを回りながら、佐藤は何度もガッツポーズを見せた。九回二死三塁から2点目をたたき出す左前安打。創部108年目の甲子園初勝利を決定づけた。

 「外めのスライダー。前の鹿嶋が(先制三塁打を)打ってくれたので、気は楽でした」

 笑顔があふれるヒーローは、直前の八回二死一、三塁のピンチにガッツプレーでカツを入れた。改修で内野席が張り出し、ファウルグラウンドが狭くなったニュー甲子園。三塁スタンド際に上がった飛球を追い、全力疾走のままテレビカメラ席に飛び込んだ。

 すぐ横のベンチの城北ナインまで心配そうにのぞきこんだほどで、左わきを強打し、左耳から出血。ボールはグラブからこぼれてファウル。治療から戻ると同僚から「ナイスファイト」の声がかかり、客席からは大きな拍手が降り注いだ。

 「ちょっと痛い。でも(投手の)佐野を助けるつもりでした。捕れると思ったのに。次は捕ります」。部訓の「全力プレー」そのままに試合後も気迫がほとばしった。

 21世紀枠での初出場。5000人を超える応援団がスクールカラーの紫でアルプス席を埋め尽くす前で、開会式ではどこよりも腕を振り、高く足をあげて行進。「安房の伝統ですから」。中学まで硬式経験がない主将の岩沢寿和外野手(3年)は胸を張った。

 館山市内の学校には、これも伝統である「文武両道」の碑が立つ。書道七段でピアノも習っていた佐藤は、「勝利は常に全力でやった結果。次ももちろん全力です」。安房に快進撃の予感が漂い始めた。
<センバツ 安房が九回に2点を挙げ城北を降す 第3試合>
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080323-00000000-maip-base

 兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開かれている第80回記念選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高野連主催)は22日、第1日第3試合が行われ、21世紀枠で出場した安房(千葉)と城北(熊本)が対戦。安房が九回2死から2点を挙げ、2−0で城北に競り勝った。

【センバツ】 試合詳細、コラム、写真グラフ、記憶に残る選手など情報満載

 ○安房(千葉)2−0城北(熊本)●

 安房は九回2死から鈴木が内野安打。4番・鹿嶋の右越え三塁打で1点を挙げ均衡を破ると、続く佐藤の左前打で2点目。佐野は9安打を許しながら、要所を締めて完封勝利。城北は四回以降、毎回走者を出したが適時打なく、村方の好投に報いられなかった。

 ▽安房・早川貴英監督 序盤は相手投手の球にバットが当たらず、終盤勝負だと思った。佐野はボールを低めに集め、高さの失敗がなかった。

 ▽城北・末次敬典監督 好機で1本が出なかった。大振りで打ち上げてしまっては点が入らない。村方はよく投げた。九回の3連打は、相手が上だった。

 ○…最後に笑ったのは粘りの投球を見せた安房の佐野だった。城北の村方が序盤から、得意のスライダーで三振の山を築いた。佐野は直球は120キロに満たないものの低めを丁寧に突いて対抗。9安打を浴びながら要所を締め、完封した。「投手としては相手の方が上。あんな投球をしたいけど、自分にはスピードもないし、あれしかない」と佐野。お立ち台では「必死に助けてくれた仲間のおかげ」と、無失策で守り切ったバックに感謝した。

 ○…「チャンスはあったのに」。城北の4番・山崎は悔やんだ。9安打を放ちながら好機をとらえられず、完封負け。なかでも惜しまれるのが、八回2死二塁の場面。山崎の右方向への打球は一、二塁間を破るかと思われたが、一塁手に体で止められ内野安打となり、二塁走者は生還できず。「なんとか一本と思ったが」。適時打を阻まれた4番は、唇をかんだ。
<21世紀枠安房ガッツで快勝/センバツ>
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=439801&media_id=8

<センバツ高校野球:安房2−0城北>◇22日◇1回戦

 第80回選抜高校野球大会が22日、改装された甲子園球場で開幕、21世紀枠で初出場の安房(千葉)が全員野球で創部108年目で甲子園初勝利を挙げた。城北(熊本)に10三振を奪われながらも、カメラ席にダイビングキャッチで飛び込む闘志で流れを変え、9回2死から3連打で決勝点を挙げた。OBのX JAPANのリーダー、YOSHIKIは姿を見せなかったが、約5000人の大応援団が後押しした。

 安房カラーの紫に染まったアルプスが揺れる。創部108年目でつかんだ甲子園初出場初勝利。地鳴りのような歓声の中、早川貴英監督(47)が男泣きした。「もう言葉がありません。選手がこんなに頑張ってくれるとは…」。

 初回から先輩の代表曲「紅(くれない)」の応援歌が響く。0−0の8回2死一、三塁。この試合最大のピンチで、佐藤祐内野手(3年)がおとこ気を見せた。三塁側ファウルグラウンドに上がった打球をカメラマン席に飛び込んでダイブ。捕球はできなかったが、左耳から出血し、脇腹を痛打した。エース佐野公亮投手(3年)は「あれで点を取られるわけにはいかないと思った」と闘志を高めた。後続を抑え、無失点で切り抜けると、続く9回にはその佐藤が適時打を放つ。漫画のようなストーリーで2点を奪い、勝負を決めた。

 少子高齢化がすすむ房総半島の南端、館山市からバス50台、一般を含めると約5000人の応援団が約14時間かけて集結した。YOSHIKIからの寄付金は推定総額1000万円。100周年記念でプレゼントされたドラムセットは、門外不出のため持ち出さなかったが、勝利が、何よりの恩返しだった。

 部員35人全員が地元中学の軟式野球部出身。佐藤と佐野も同じ館山二中出身だ。実はEXILEファンという佐野は、この日も曲を聞きながら球場入りした。次戦はX JAPAN東京ドーム公演前日の27日。先輩の応援は厳しいが、佐野は「会う機会があれば会ってみたい」と言う。勝ち続ければ、夢はきっとかなうに違いない。
<安房高が教えてくれた「全力」の意味 タジケンのセンバツリポート Vol.1>
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/baseball/hs/08spring/column/200803/at00016701.html

スタンドを味方に変えた8回の守備

 これって意味あんのか!?  
 イマドキの高校生なら大部分がそう思うだろう。9回表2死一塁。サードゴロを打った安房高・田中修平は一塁ベースを全力で駆け抜けた。ボールは三塁手から二塁手に転送されている。自分が一塁にたどり着く前にスリーアウトは成立。自らが走る一塁にボールが送られることはない。それでも田中は、最後までスピードを緩めなかった。
「『常に全力』『全力プレー』が安房高のモットーなんです。(野球は)最後まで何があるか分からない。そういうことをやらないと安房高じゃないですから」(田中)

 全力プレーの象徴が、0対0で迎えた8回裏の守備。2死一、三塁の場面で、城北高の五番・原正和の三塁フェンス際に上がった打球をサードの佐藤祐は全力で追いかけ、カメラマン席に飛び込んだ。一歩間違えば大ケガにつながりかねない危険なプレーだったが、それでも、アウトにできる可能性がある限りあきらめないという気持ちが佐藤からは溢れていた。
 ファーストからそのプレーを見ていた田中は言う。
「流れも悪かったので、守っていて嫌だなという感じがあったんですけど、あのプレーでスタンドからすごい拍手が起きて、自分も頑張らなきゃという気持ちになりました」
 全力プレーがチームメートに勇気を与え、城北高アルプスを除くスタンド全体が安房高を応援する雰囲気をつくった。エース・佐野公亮は原をセカンドフライに抑えてピンチを脱出。まさに、全力プレーが安房高の流れをつくり出した。



大会初日に出場した6校で唯一の無失策

「常に全力」。これはもちろんプレーに限ったものではない。どんなことも、やれることはサボらずにしっかりやるという意味でもある。その証拠に、安房高の内野手は攻守交替で守備に就くたびに自分の守備位置付近の凸凹を確認、足でならしていた。
「イニングが増すにつれて(グランドが)荒れてきます。イレギュラーする確率を少なくしたいと思ってやりました。入学当時からやっていた? いえ、先輩たちがやっていたのでマネしたんです。今では当たり前になっていますね」(セカンド・渡辺諒平)
 グランドが荒れた第3試合だけに、特にイレギュラーの可能性は大きい。9回裏1死一塁の守りではショートへのイレギュラー安打こそあったが、大きく跳ねず体の前で止められる範囲内。大事には至らなかった。

 終わってみれば、安房高は大会初日に登場した6校中唯一の無失策(成章高3、駒大岩見沢高2、北大津高1、東北高2、城北高1)。だがこれは、決して偶然ではない。イニング間にグランドをならすだけでなく、ピッチャーのけん制の際のセカンド、ライトのカバー、多くの高校がサボりがちなキャッチャーからピッチャーへの返球時のセカンド、ショートのカバーなど、誰でもできることを徹底してやれていた。

 早川貴英監督は言う。
「技術的なことではないですけど、練習でもそういうことをしっかりやろうと言っています。例えば、『ボールを集めろ』と言ったときにボールまで全力で行かなかったらやり直し、とかですね。『全力でやる中で流れを持ってくるんだ』選手にはそう言っています」
 普段から全力でやらない人間が、試合だけ全力でやれるはずがない。普段からやっているからこそできるのだ。技術があればあるほど、実力があればあるほどサボりがちになることを全力でやる。だから野球の神様は安房高に微笑んだ。
 全力でやることに意味のないことなどない。どんなことも全力でやることの大切さを改めて教えてくれた安房高の全国1勝だった。
<開会式 ひと際輝く9番目>
http://www.bonichi.com/News/item.htm?iid=1040

右翼ポール脇の入場口から選手入場。前年優勝校、準優勝校に続き、北から順に出場校が登場する。イッチニ、イッチニ。コブクロの入場曲「蕾」にあわせてグラウンドに入る。9番目に姿をみせたチームは、ひと際輝きを放った。

直線的に伸ばされた腕が、上下する。拳は頭の高さぐらいまであげられている。上半身の動きにつられるように太もももきっちりあがる。選手18人が、一糸も乱れない。初陣・安房の行進だ。

プラカードを持つ化学部の日高翔伍君(新3年生)に、選抜旗を手にする岩澤寿和主将、選手が続く。「安房高校」の名がアナウンスされると、会場にひときわ大きな歓声が。ゆっくりと進み、安房の応援団が陣取る一塁側内野席前を通過。大きな拍手があがる。応援団はみな、瞳を潤ませていた。

元安房高監督で早川監督の恩師でもある吉澤肇さん(66)=千葉市緑区=は、スタンドで入場行進を見守った。「うれしいね。きょうの行進は格別の出来。気迫がみなぎっていた。膝の上げ方、腕の振り方が彼らの気持ちを物語るよう。日本一の行進」と、声を詰まらせる。

OB会長の早野友宏会長(66)=館山市北条=は、「安房の子どもたちが胸を張って行進している。涙で目がかすんだ。うれしいの一言。『自分の生きているうちにぜひとも甲子園』と話しながらも亡くなった先輩方の顔が後から後から浮かんだ。一緒にここで涙を流したかった。胸が詰まる思い」と感激していた。

大役を終えた日高君は「感動で泣きそうになった。『安房高校』の名前が呼ばれた時は、胸が高揚するような、なんともいえない思いになった。一生忘れられない経験です」と話していた。
<センバツ 甲子園に?安房旋風?吹く>
http://www.bonichi.com/News/item.htm?iid=1039

城北に2―0
投手戦制して2回戦へ
「第 回記念選抜高校野球大会」(阪神甲子園球場)が 日開幕。世紀枠で初出場の安房は、第3試合で城北(熊本)と対戦した。安房のエース・佐野、城北のエース・村方の息詰まる投げ合いとなり、まれに見る投手戦に。安房は九回2死から鈴木、鹿嶋、佐藤の3連打で2点を挙げ、0―0の均衡を破り、2―0で逃げ切った。「常に全力」で臨んだ初陣で、見事な勝利を飾った安房は、大会6日目第3試合で宇治山田商(三重)と対戦する。

【4面に詳細記事】

【戦評】
安房、城北とも初回は三者凡退で、投手戦の滑り出し。両チームとも走者を出すものの、決定打が出ず、両エースの力投が続いた。

城北・村方は安房打線を 奪三振に抑える好投ぶり。対する安房・佐野も走者を出すものの、要所を抑えて、両チームとも0行進が続いた。

流れが変わったのは八回裏。城北の攻撃2死一、三塁で、三邪飛を安房・佐藤がカメラ席に飛び込んで捕球を試みるガッツあふれるプレー。

この回を無失点に抑えた安房は、九回2死からの3連打で一挙2点を奪い、投手戦にピリオドを打った。

【写真説明】開会式で胸を張って堂々の行進をする安房高選手ら=22日午前、阪神甲子園球場

安 房
000000002 2

000000000 0

城 北
(安)佐野―鹿嶋 (城)村方―古庄

三塁打(安)鹿嶋
<大応援団も「常に全力」 一塁側スタンド>
http://www.bonichi.com/News/item.htm?iid=1043

選手に届いた紫の声援
甲子園に到着したツアーバスは、各校割り当て限度いっぱいの50台。アルプス、内野一塁側チケットは売り切れ。試合開始前、球場外には長蛇の列ができた。第2試合終了とほぼ同時に、入れ替わりで安房の応援団が続々と訪れた。

前日午後6時半にバスで館山を出発。休憩をはさみ約20時間かけて甲子園にたどり着いた安房高新3年バスケ部の寺本歩未さん(17)=鋸南町=は、「バスの中では応援のビデオを見ながら練習した。興奮でほとんど眠れなかったが、その代わり振り付けは完璧。野球部と同じ『常に全力』で応援します」。

アルプスはもちろん、一塁側スタンドの大半は安房の関係者。一部は外野席にも広がった。少なく見積もっても5000人を超える大応援団だ。ジャンパー、メガホンは、スクールカラーの紫。アルプスは紫一色に染まった。

午後3時38分試合開始。メガホンが揺れる、5000人が大声を張り上げる。一種異様とも思えるほど熱烈な声援がグラウンドに送られた。

五回終了時で0―0。アルプスで安房の応援歌が合唱された。応援歌を指揮した応援リーダー部の新3年、鈴木惇史君(17)=鋸南町=は「絶対に勝ってほしい。あいつらなら頑張ってくれる。これから終盤となり、選手も疲れてくると思うので、もっと盛り上げたい」と声を枯らした。

アルプスの声援はしっかりと選手に届いた。最終回に2点をあげて初勝利。アルプススタンドは、飛び上がって喜んだり、泣きながら抱き合い、握手を交わすまさに歓喜の渦に包まれた。

試合後、決勝打を放った鹿嶋勇太の母親・清江さん(44)=南房総市千倉町=は「みんなが我慢してよく(試合で)成長した。九回のあの場面。当たってなかったので、心配していたけど、(鈴木)雄也が出て、自分も還してやろうと思ったのでは。よくやったおめでとうといってあげたい」と感激。

殊勲の佐藤の父親・剛士さん(48)=館山市=は、「あのプレーでチームに元気が出たのかな。まあ観客としては『よく突っ込んだ』と喜びたいが、親としては複雑な気持ち。(佐野)公亮の我慢強いピッチングがあったからこそ、みんなの心がひとつになって勝利を呼び込んだのではないか」と目を細めていた。
<ファイトプレーで火…安房 闘志の初陣星>
http://sports.yahoo.co.jp/news/20080323-00000017-dal-base.html

 「センバツ第1日」(22日、甲子園)
 21世紀枠に選ばれて春夏通じて初出場した安房(あわ)=千葉=が、城北(熊本)に競り勝ち甲子園初勝利を挙げた。0-0で迎えた九回、二死一塁から鹿嶋勇太捕手(3年)の右越え三塁打などで2点を奪い、勝利をもぎとった。また、開幕カードでは同じ21世紀枠出場の成章(愛知)が3-2で駒大岩見沢(北海道)に逆転勝ちした。同枠出場校2校が初戦突破するのは史上初。北大津(滋賀)も東北(宮城)に3-2で逆転勝ちした。
  ◇  ◇
 スクールカラーの紫がニュー甲子園で揺れた。0-0で迎えた九回、二死一塁。4番・鹿嶋の放った無心の一打は、右中間を破る適時三塁打となった。スコアボードに「1」が点灯した瞬間…。続く佐藤祐三塁手(3年)が左前に運び、試合を決定づけた。
 エース佐野が大会屈指の好投手・村方と投げ合う緊迫した試合。だが、一つのファイトあふれるプレーが安房に流れを呼び込んだ。八回二死一、三塁のピンチに三塁手・佐藤が、ファウルフライを捕ろうと三塁側のカメラマン席に肩から飛び込んだ。結局捕球できず、左脇腹と頭部を打ち、左耳からは出血。体を張ったプレーが安房ナインの闘争心に火を付けた。佐野は「必死にプレーしているのを見てて、点を取られるわけにいかないと思った」と後続をピシャリ。九回の得点劇に結びつけた。
 新生甲子園の記念すべき開幕日。この日、同じ21世紀枠で出場した成章とともに勝利を挙げた。同枠出場2校の初戦突破は史上初で、早川監督は「選手たちには言葉がない。これだけ頑張れるのかと、感謝している」と涙を浮かべた。
 創立創部ともに107年。文武両道を掲げる地域密着の伝統校。OBや地元・館山市の人々から愛され、約5000人の大応援団がアルプス席から内野席まで紫色に埋め尽くした。だが、記念すべき1勝にも、佐野は「1試合1試合、先を考えずにやっていきたい」とあくまで無欲。南房総のさわやかナインが、台風の目になるか。
<第80回センバツ高校野球:奮戦安房に拍手、大歓声 「夏にまた来いよ」 /千葉>
http://mainichi.jp/enta/sports/baseball/high/chiba/news/20080328ddlk12050221000c.html

 ラベンダー色に染まったスタンドから声が消えた−−。第80回記念選抜高校野球大会第6日の27日、第3試合に登場した安房は一回、先頭の岩沢寿和主将(3年)が本塁打を放ち先制。二回にも加点し、戦いを優位に進めたが、九回、宇治山田商(三重)の猛攻に遭い、3−4で逆転サヨナラ負けした。甲子園の大舞台で物おじせず戦いきった選手たち。一瞬静まり返ったスタンドには「よくやった、ありがとう」「夏にまた来いよ」という歓声が大きくこだました。【斎藤有香、駒木智一】

 ▽2回戦

安房

  120000000=3

  000000013=4

宇治山田商

 九回裏1死二塁、同点に追い付かれた場面で、全員がマウンドに集まった。「こんなとこで帰らないぞ。絶対二塁走者を返すな」と言う佐久間好礼選手(3年)の言葉に、ナインの集中力が高まる。スタンドは「コースケ」コールに包まれ、佐野公亮投手(同)を後押しした。

 初球を打ち返した相手打者の打球は左中間に。懸命に走って伸ばした中川翔矢左翼手(同)のグラブにいったんは入ったが、転んだ瞬間、ボールとともに勝利がこぼれ落ちた。スタンドを静寂が包み、OBや父母らはぼうぜんと立ちつくした。

 試合前夜のミーティングでは、早川貴英監督が「明日はまだ帰るつもりはないぞ」とナインを鼓舞した。その一言で、ナインの目の色が変わった。序盤はその気持ちが勢いになって表れた。

 初回、岩沢主将の先頭打者本塁打でスタンドの興奮は最高潮に。岩沢主将の父進さん(49)は「打てないことをずっと気にしていた。本人が一番気持ちが晴れたんじゃないか」と、ホームインする姿を頼もしそうに見つめた。

 二回には中川選手の適時中前打、岩沢主将の適時二塁打で2点を追加した。中川選手の母加代子さん(40)は「昨晩メールで『このままじゃ終われない。ぜってー(絶対)勝つ』と言っていた。本当に打ってくれた」と目を潤ませた。

 佐野投手は七回まで無失点に抑える好投。同級生の渡辺あいさんは「マウンドでも変わらずクールで落ち着いている」と話し、メガホンを夢中で振った。

 しかし、中盤以降、初戦で見られなかったエラーやミスが重なり、佐野投手を支えることができなかった。

 試合終了後、スタンドに駆け寄ってあいさつするナインに、大きな拍手と歓声が送られた。4月から安房高に進学が決まっている中川選手の弟賢吾君(15)は「かっこよかった。野球部に入って先輩たちのように全力で頑張りたい」と、熱い視線を送った。
 ◇経験励みに、夏へ−−安房・早川貴英監督
 序盤に先制して流れに乗れたが、結果的にあと1本足りなかった。佐野は疲れていたが、継投は考えなかった。選手は力以上のプレーを見せてくれた。この素晴らしい経験を励みに夏に向けて出直します。

 ◇向こうの粘り勝ち−−安房・岩沢寿和主将
 先攻して流れを作ることができたと思ったが、エラーが重なり、終盤に流れが変わった。佐野なら最終回まで抑えてくれると思ったが、向こうの粘り勝ちだった。夏は実力で甲子園に来たい。

 ◇団旗、懸命に支え
 ○…縦2・5メートル、横3メートルの応援団旗を持つのは、水球部の野口優樹さん(3年)、荒井健史さん(2年)のゴールキーパーコンビ。初戦で団旗を支えた柔道部が春合宿で地元に戻ったため、白羽の矢が立った。強烈な浜風に揺られるポールを70キロに満たない細身の体で懸命に支え続けた。野口さんは「グラウンドの選手たちに負けないよう、しっかりと追い風を受け止めて頑張りたい」と話した。

 ◇OB曲で盛り上げ
 ○…三塁側アルプススタンドでは、吹奏楽部が同校OBのロックバンド「X JAPAN」の代表曲「紅」の演奏などで応援を盛り上げた。応援団の太鼓と演奏のリズムが合わなかった初戦での反省点を修正し、はつらつとした選手のプレーを後押しした。部長の鈴木郁美さん(3年)は「初戦では緊張したが、勝利で希望と勇気をもらった。今日は演奏で恩返しをしたい」と話した。

 ◇「甲子園に帰る」誓う−−岩沢寿和主将(3年)
 試合直前、かばんの中にしまっていたお守りをそっと取り出し、自分の首に掛けた。地元・館山市を出発する時、両親から渡された物だ。「今日は監督と、両親のために1本ずつ、ヒットを打とう」。そう心に決めた。

 甲子園への出発前夜、夕飯を食べ終え、父進さん(49)に「おやじ、頼む」と声を掛けた。庭でのティーバッティング練習は2人の日課だ。「力むなよ」と進さん。「分かってるよ」。ぶっきらぼうな受け答え。この夜も黙々と、500球を打った。

 「主将」の看板を背負ったためか、秋の大会からバットの振りが小さくなった。焦りばかりが募った時期もある。「情けない。逃げたい」。そんな気持ちになった時はいつも、庭でボールを放る進さんからの「大丈夫だ、よくボール見ろ」という声を思い出していた。

 「自分が打てなくても大丈夫だから、気負わずに行こう」と言い聞かせて立った、この日初の打席。初球で相手の速球に驚きつつも、タイミングを早めに振ろうと次を待った。2球目、内角高めの直球を、思い切り振り抜いた。打球は左翼席に吸い込まれ、夢中でダイヤモンドを一周した。

 決意の通りに3安打とはならず、チームも無念のサヨナラ負け。グラブの裏に刺しゅうされた「恩返し」の文字をぎゅっと握りしめ、甲子園に帰ってくることを誓った。
<先行逃げ切りならず>
http://www.bonichi.com/News/item.htm?iid=1071

「また夏に」強い決意
初戦の勢いそのまま。房州球児は、初回から躍動した。岩澤の先頭打者ホームラン。二回、田中の全力疾走が相手のミスを生み、中川、岩澤の連続安打で追加点。先行逃げ切り。理想的な立ち上がりだった。

佐野も七回まで1安打の好投。圧巻だったのは、六回、七回、八回の終盤。エラー絡みでピンチを迎えた。大会前、「ランナーがいる時は立ち向かう気持ちで臨む」と話した通り、走者を背負ってからすばらしいピッチングをみせた。

初戦後、佐野はこう話していた。「仲間がいつどんな時でも支えてくれる。仲間が苦しい時は、自分ががまんして粘り強く投げる」。まさにそれを実践していた。

理想通り、先行逃げ切りで終わりたかったが、甲子園は甘くはなかった。相手は昨夏の甲子園経験者が7人も残る試合巧者。一方は初出場。経験の差が勝敗を分けたのかもしれない。

甲子園とは縁のなかった千葉県南部の県立校がみせた熱戦。部員はすべて地元の子どもたち。ひたむきに、そして実直に野球に取り組んできた者ばかりだ。安房の初挑戦は2回戦で幕を閉じたが、高校野球の原点ともいえる彼らが甲子園でみせた全力野球は、甲子園の高校野球ファンを魅了し、房州の人々の胸を打った。

試合後、岩澤主将は「甲子園はずっと夢見てきたところ。そこで試合がやれて幸せだったが、もう少しやっていたかった。自分たちは21世紀枠で実力で来られたわけではない。実力で甲子園に来れるよう日々練習をがんばり、夏に戻ってきたい」と静かに話した。

初出場の快挙に留まらず、初勝利の栄誉を勝ち取った安房高野球部。房州を感動の渦に巻き込んだ彼らは、「また夏に」という強い決意を胸に聖地を後にした。
<気迫の田中 全力疾走>
http://www.bonichi.com/News/item.htm?iid=1068

チームに活気打って3安打
「常に全力」の安房高野球で2回戦でも活躍した。二回、追加点の足がかりとなる内野安打で出塁した。

ボテボテの内野ゴロだが、一塁に全力疾走。その姿に慌てた二塁手がファンブルしたのがわずかに見えた。迷わずヘッドスライディング。気迫の出塁だ。

二塁に進み、中川が中前打。2死。打ったと同時にスタートを切る。三塁コーチの原がぐるぐると腕を回す。鋭い返球。クロスプレーとなったが、田中の全力疾走が勝った。チームを活気づける2点目となった。

四回、六回にも安打を放ち、3安打の活躍。八回の守備でも2死からの難しいゴロをさばくなど持ち味を発揮した。

「試合中にもっとここでやりたいという気持ちが湧き、正直きょうは勝ちたかった。最後まで何があるかわからないと思い知らされた。最後までゲームに集中して、また甲子園に帰ってきたい」と語った。
<安房高ナインの育ての親>
http://www.bonichi.com/News/item.htm?iid=1063

教え子の活躍 じっと見守る
松坂誠一さん(51)
甲子園が決まったあとの2月、安房の選手10人が訪ねて来た。「甲子園に行きます。ありがとうございました」。感謝の出場報告。「相手は同じ17歳。臆するな。1番とって来いよ」と激励した。「がんばります」教え子たちは力強く語った。

少年野球「館山リトルエンジェルス」の代表で、中学の野球スポーツ少年団「たてやま」の監督を務める。レギュラーの佐野、田中、渡辺、佐藤は、小学校から、鈴木、岩澤は中学校から指導した。少年時代の育ての親だ。

「彼らは全員子どもの時から気持ちが優しく、真っ直ぐだった。そして、他の子より目線(夢)がすでに上を向いていた」

小学時代は関東大会優勝、中学時代は準優勝と、彼らは華々しい成績を残した。「彼らは地元の高校に進み、甲子園に行って欲しい」。淡い思いがあった。そして、高い目標を持ち続けた彼らは、その夢を叶えた。

初戦は、少年野球の後輩ら約70人の大応援団。2回戦も十数人を連れ、アルプスで声援を送った。

「夢は必ず叶う。何事も目標をもって努力すれば叶う。今の小、中学生にとって彼らの存在は大きな励み。指導者として感謝します」

初戦は、佐野、佐藤ら愛弟子が大活躍。「気迫のプレーにアルプスの8割が泣いていた。本当にいいものをもらった」。

惜しくも2回戦で敗れはしたが、「甲子園という夢を叶え、次の夢に向かって彼らがどう羽ばたいていくか今から楽しみ」と目を細めていた。
<安房高ナイン、堂々帰館>
http://www.bonichi.com/News/item.htm?iid=1077

出迎えの市民ら
「感動をありがとう」
「第80回記念選抜高校野球大会」に初出場し、初勝利の快挙を達成した安房高野球部が28日夜、帰館した。気迫あふれるプレーの数々で全国のファンを感動させた安房ナイン。多くの人が出迎えに訪れ、甲子園での健闘を称えた。

同校駐車場には、午後6時ごろから父母やOB、商店街関係者など100人を超える市民が集まった。雨の降る中、校門脇に花道をつくり、身を濡らしながら選手の到着を待った。

午後7時前、選手はバスで到着。早川貴英監督を先頭に、選手らは2列になって校門をくぐると、「よくやった」「感動したぞ」などの声が上がり、花道は大きな拍手で選手を出迎えた。

選手らを前に、あいさつしたOB会の早野友宏会長は「みんな夢と感動をありがとう。初出場、初勝利。まさにやればできるということを体をもって分からせてくれた。これから夏に向かってがんばってほしい。よくやった。俺はうれしいぞ」と感極まった。

金丸謙一館山市長は「高校野球の原点が安房高にあるといわれたことが本当にうれしい。うれしくて、うれしくて。どれだけ多くの人が感動し、涙を流したか。それを君たちがやってきた。よくやってくれた。ありがとう」と称えた。

選手を代表して岩澤寿和主将は「たくさんの支えがあり、初戦では粘り強い戦いができた。さらに精進し、夏に向けてがんばりたい。本当にありがとうございました」。早川監督も「スタンドが揺れる姿を見て感動した。みなさまのおかげ。選手にも誇りを感じている。もう一回、一から練習し、夏を目指したい」と決意を話した。

さらに、集まった保護者、OBらに鹿嶋勇太副主将が「甲子園では勝つ喜び、負ける悔しさを実感できた。夏にもう一度いけるようがんばります」。森政幸部長が「スタンドをみて心強く感じた。もういっぺん甲子園を目指したいと思う。よろしくお願いします」と感謝の言葉を述べた。
<安房高野球部 房日新聞に?凱旋?報告>
http://www.bonichi.com/News/item.htm?iid=1087

岩澤主将 「夏は実力で甲子園へ」
「第80回記念選抜高校野球大会」に21世紀枠で初出場し、初勝利で2回戦進出を果たした安房高野球部が1日、房日新聞社を訪れ、大田和正之社長に結果報告をした。

早川貴英監督、森政幸部長、岩澤寿和主将はじめ選手18人が来社した。本社会議室で出迎えた大田和社長は「何事も全力で取り組む姿は美しく、みなさんの戦う姿は本当に美しかった。すばらしい感動を頂き、ありがとうございました」と健闘を称えた。

岩澤主将は「この結果に満足することなく、夏の大会は実力で甲子園に行けるようがんばりたい」と力強く夏への思いを語った。

選手18人に聞いた甲子園の印象、夏への意気込みは次のとおり。

佐野公亮 投手 甲子園は目指して来た場所。マウンドに立つまで緊張していたが、マウンドに立ち、目指してた場所で気持ちよく投げられた。もう一度戻りたい。

鹿嶋勇太 捕手 甲子園は小さい時から目指していた場所。アップの時からすごい大声援で、ホームグラウンドのような気持ちで試合ができ、感謝している。夏にもう一度戻れるよう練習をがんばりたい

田中修平 一塁手 甲子園は本当にいいところと心の底から思った。謙虚な気持ちで、また夏に向けてがんばりたい

渡辺諒平 二塁手 甲子園で試合をでき夢のようで、観客も多く本当に感動した。もう一回夏にいけるよう常に全力を心がけ、がんばりたい

佐藤祐 三塁手 甲子園はいい面も悪い面もすべて出てしまう。2回戦では悪い面が出た。借りを返しに行けるよう夏に向けてしっかりやりたい

鈴木雄也 遊撃手 甲子園は小さいころからの夢。プレーしていて夢みたいだった。感謝の気持ちを忘れず、謙虚にこれまで以上の気持ちを持ってがんばりたい

中川翔矢 左翼手 甲子園はすばらしい場所。応援してくれた人々への感謝でいっぱい。甲子園に悔しい思いを残した。夏に向けて全力でがんばりたい

岩澤寿和 中堅手 外から見ている甲子園と違って、中に入ったらやるだけの気持ちになった。チャンスに打てず、悔しい思いで帰ってきたので、夏にもう一度戻り、しっかりしたプレーができるようがんばりたい

吉野健二郎 右翼手 甲子園に立つまでは緊張していたが、実際に立つと気持ちよくプレーできた。レギュラーをとられないよう夏に向けて努力したい

小野元夢 投手 甲子園は思った通りのすばらしい場所。もう一度練習をして、もう一度夏に甲子園に戻りたい

石井大地 投手 たくさんの人々が自分たちを応援してくれたことに感謝。夏に戻れるよう日々の練習に励みたい

本田浩祐 捕手 甲子園はグラウンドもスタンドの声援もすばらしい場所。ひとつひとつのことをしっかりやり、またこのチームで甲子園に戻りたい

佐久間好礼 一塁手 甲子園という大舞台ですばらしい経験ができ、感謝している。今後はチームの勝利に貢献できるよう夏に向けて精一杯努力したい

原一浩 二塁手 甲子園は何もかもがすばらしく、何もかも満たしてくれる場所だった。残り4か月、5か月の中で目の前のことをひとつひとつがんばりたい

大河内啓佑 三塁手 甲子園はあっという間でもっと長くプレーしたかった。夏までにはもっとチームに貢献できるようになって戻りたい。

石井竜二 左翼手 甲子園はすばらしい場所。野球をするのにこんなすばらしい場所があるのかと思った。夏までにはレギュラーをとれるようひと一倍がんばりたい

本間陽介 左翼手 甲子園に行けたのは、野球部を支えてくれた人々のおかげで感謝している。夏まで一日一日を大切に練習に取り組みたい

石井健 中堅手 試合が終わった後、スタンドを見て、多くの人が支えてくれていることを実感した。レギュラーをとるという強い気持ちを持ってがんばりたい
<南房総 ?甲子園熱?いまだ冷めず 大会関係者粋な計らい>
http://www.bonichi.com/News/item.htm?iid=1086

球場の礎の技術者
安房OBの曾孫に記念の土
高校野球の聖地、阪神甲子園球場の建設に関わった技術者の曾(ひ)孫が、南房総市にいる。曾(そう)祖父は84年前、甲子園の土の配合を任され、現在もプレーしやすいと定評の高い甲子園のグラウンドの礎をつくった人。曾孫は安房高野球部OBで、2回戦の宇治山田商戦の観戦前に大会本部を訪問。大会本部に事情を話すと球場内に招き入れられ、「記念に」とホームベース近くの土をコップに入れて、プレゼントされた。土は南房総市和田町に運ばれ、仏壇に安置された。曾祖父の三女は父の偉業を思い、「自分の(死後は)骨壷に入れてほしい」と訴えるほどで、時空を超えた贈り物に、一族が感激している。

旧制秋田中から慶応大で投手で活躍した石川真良さん(1890―1969)。阪神電鉄に入社し、甲子園球場建設に関わった。グラウンドの土の配合を任され、甲子園のグラウンドを走り回り、実際にスライディングしてまで感触を確かめたほど。現地にある資料館には、建設に関わった人として、石川真良さんの名前も刻まれている。

曾孫は、南房総市役所勤務の相川昌也さん(29)。石川さんの三女・良子さん(84)が祖母で、現在も南房総市和田町に住む。相川さんは自身も安房高野球部OBで、夏の大会ではベスト16に進んだ。

大学卒後、旧和田町役場に入り、現在は南房総市役所勤務。後輩たちの甲子園出場を応援しようと、1回戦から観戦した。2回戦の27日も球場入り。大会本部で曾祖父のことが載った房日新聞の写しを見せたところ、高野連の田名部和裕常任理事、阪神甲子園球場の鈴木康弘場長代理らが面会。曾祖父の土の話をしたところ、記念に持ち帰ることが認められた。相川さんは、試合後でいいと申し出たが、「球場をつくった人の曾孫ならば」と、安房―宇治山田商戦前のグラウンドに出て、「隅ではダメ。ホームベース近くの土を」と言われ、さらに恐縮。それでもコップ1杯の土をもらい、大切に持ち帰った。

84年の時空を超えた土は、現在、相川さん方にある。石川さんの墓は横浜だが、石川さんの三女・良子さんは、和田で健在。土は相川さん方の仏壇に大切に仕舞われ、偉大なる曾祖父の実績を静かに語っている。

甲子園で1勝という実績を残した、後輩の安房高ナインのすごさに驚く相川さんだが、曾祖父の実績と甲子園球場職員や高野連の対応にも「すごいこと」と驚きの二重奏。祖母・良子さんは「土を自分の骨壷に入れて」などと話しており、安房高のセンバツの熱は冷めても、相川さん一家の?甲子園熱?はそう簡単に冷めそうもない。

(よく見たら、写真に写っているのは1つ下の後輩でした)

2007年 秋の関東大会出場から、21世紀枠の選出、甲子園出場まで追いかけてきました。甲子園でまさか初勝利を収めるとは、今でも信じられない気分です。

最後に、安房高校の甲子園入場行進動画で締めくくりたいと思います。見た人の心を掴む、立派な入場行進です。
http://video.mixi.jp/view_video.pl?owner_id=7462384&video_id=3734510

ログインすると、残り12件のコメントが見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

産まれたての仔鹿 更新情報

産まれたての仔鹿のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング