デラの小部屋コミュの 無題（一行文）（「ＤＪデラの春休み自由研究」、3月30日南青山ＶＡＬ、Ａ４コピー用紙、フォント：１０・５）

「一行で完結する物語ばかりを書こうと思ったんだ」「何故」「何故そんな質問を」「何故そんな質問を」（以下、延々と）
肉屋前のバス停で嚥下。物質の告白を嚥下。アンモニア工場を嚥下。我々は涙を流しながら慎ましくも先生の降臨を嚥下。
「ドーナツの穴に指を通そうと画策しやがって」「トイレには流せないんだぜ」「背中に光センサーでもあるんかいな」
金数珠を握った即身仏がハーフマラソンに精を出している。水子供養帰りの婆が手を合わせ昇天。チャンネルはそのまま。
「あんまりしげしげと眺めるなよ」「お前への思いを吹っ切れる訳が無い」「前々世の遺骸は見つかったのかい」「否々」
ナーバスな海女が自動装置に昆布を入れる。日曜午後の濃霧警報。満蒙で左腕が弾け飛んだ夫が無い腕の痛みを訴える刻。
春先の珈琲店があまりの陽気に点滅し爆破５秒前。俺はお前と肩組んでスキップ。…。駅前徒歩１分の閑静な住宅街で爆。
「記憶は全て抹消せよ」「あ」「何」「一個だけ思い出したことがある」「…」「…」「じゃあ死ぬまで大事に取っとけや」
胸から下が崩れ爛れた磨崖佛に扇風機を当て続ける伯母。豚骨の匂いを気にしての事らしい。１Ｆはラーメン屋だものな。
銭湯の湯気の向こう流れるは有線放送の演歌コーヒー牛乳が飲みたくなるね１０数えて上がったら飲もうねお母さんね。
俺は７年間もの間土の中で鬱とした日々を送っていた。日の光が見たくなかった俺の背に昨日、キノコが寄生したらしい。
屑にも五分の魂。宿っているんだぜ。俺の部屋は神様だらけだぜ。あいつもあいつもあいつも。みんなで世界平和を祈念。
宮沢賢治が一生涯童貞を貫いた訳を説明する前に当時の童貞パースペクティブが如何なるものであったのかを説明する。
遣唐使の一人はある凪の夕暮れに北北西の海上に遊ぶ無数の童女を見たと証言している。きちんとカメラに撮っとけや。
血気盛んだって？むしろ貧血気味よ。４００ｃｃも献血したんだぜ。成分じゃねえよ。ってかチューブ通る血って怖え。
ゼンマイと歯車だけで組み立てられた諸器官。某国家の歯車である書記官。パソコンからゼンマイと歯車外して初期化ん。
１９７７年、バハマで山田宗八がグループを結成。ファーストアルバムのタイトルは「ハイ・ヴォルテージ・ＵＳＡ」。
「シネマ・コンプレックス」とは、映画の登場人物に自身を重ね合わせて行為や仕草を真似ようとする精神所作の総称。
燃えないゴミの日の朝に、俺は妻に捨てられた。その日以来、俺は昔の愛人と、燃えるゴミのような生活を送っている。
「首を洗って待ってろ」「うん、首を長くして待ってる」「おととい来やがれ」「その日は二人で一緒に鍋したじゃない」
手のひらを太陽に透かしてみれば真っ赤に流れるぼくの血潮。頸動脈を侍刀に切られれば真っ赤に噴き出すぼくの血潮。
祖父は米寿にして死んだ。あの何事にも飽きやすい助平じじいが生き返らない所を見ると、天国はよっぽどいい所らしい。
入手困難な奴隷根性。罵詈雑言に五言絶句。紆余曲折ぬ民主主義。大変失礼ね親類縁者。閑話休題の家族計画。以下同文。
恋愛至上主義が蔓延る現代世相に在って街路樹脇等で接吻抱擁に耽る老若男女など多々居るが全く以て言語道断である。
ファンキーマシンがボルテージマックス。オレのトゥデイはフィーリンハッピー。ロマンティックもノンストップだぜ。
お客様にお願いです。お財布とバックとお召し物を全てお脱ぎになってお渡しください。お命を頂戴したくはありません。
「元男爵がナンボのもんじゃい」「チェリーボンボンに翻弄されやがって」「抜け殻を焼いてもなあ」「焼かれてもなあ」
業者が春の太陽を解体し始む。発砲スチロールで応戦。茫漠と紫煙たなびき。んじゃあ退却の号令でも君、かけてみるか。
俺の空のみピジョン飛ぶ。勝手知ったる無礼。管理人呼ぶよ。配管工と郵便配達夫も。あと不義兄とか蛸焼き屋なんかも。
花のたとえに嵐もあるよ。これ中国四千年の歴史あるよ。いくよくるよあるよ。ジャジャ丸・ピッコロ・ポロリもあるよ。
内視当未踏　波雨嗚呼有　哀夢不唖隠　千宮宴度夕　相矛不哀途　我知姉猪夢　舞寧霧以頭　降雨晴己寺　是意向流寺
エイプリルフール・イブに群集掻き分けＤＪす。痩せ我慢ダイエットでもしようか。それともぶらり自転車デートでも。
月光を食す蟹。その蟹を食す俺様。その俺様を食す永田町。その永田町を食す煙突掃除夫。その煙突掃除夫を食す月光。
お前を嫁に貰う前に言っておきたい事がある。セーターの手玉をむしれ。公園で鳩を追いかけるな。それ以上近寄るな。
七五三の日、孫に千歳飴で撲殺される。花園から飛び出す毒蛇と特殊ヘリ。役所の地下食堂にメロンソーダあるだろか。
痙攣をマッシュしコーヒー牛乳で染める。繊細な指先で午後の果実を摘みジューサーミキサー。あとは洒落た皿に盛る。
阿修羅乳房と内閣悪魔大臣が大蒜八宝菜を天竺回転軸へ設置作業中に塵芥焼製法の惨劇一張羅は割増料金表提示義務無。
俺はスケベ幽霊だから婦女子に抱擁や接吻を試みたのだが上手くいかんので階段下で出歯亀の自縛霊になることにした。回天装置が起動し、浄瑠璃観覧車の連結部は驟雨に軋み、三日月鎌を手に、犬の静脈を一本一本数え、母の意味を忘れ。
鼻軟骨加工…５千円。真珠彫り…２００円。胆汁愛…３５００円。電源装置探索…２０円。１／４スマイル…０／４百円。
太陽の熱に焼かれるためには黒くあらねばならない。乾杯前のスピーチと女性のスカートはできるだけ短いほうがいい。
義足は全て貝殻に閉じ込めた。海上は雨のようだ。夢に怯える子供たち。排水溝から噴き出す炎。血を塗って乾いた骨。
パーマ屋へ行け！配給を停止しろ！遠景を背負うな！試験管を洗え！蓄えるな！泣け！微塵も無くせ！永遠に待ってろ！
全て忘れてしまえばいい。夜の闇。分断されていた二人が一つに溶け合う。ガラスの靴は俺が割っといたから心配すんな。
「始まりも終わりも。そんなもの最初から無かったんだ。」「じゃあお話はまだまだ続くのね。」「どこか遠いとこでね。」