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1893友の会コミュの大空の新撰組、第三四三海軍航空隊「剣」の戦い。その2。

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まず午前七時五分、鴛淵(おしぶち)隊が伊予灘上空で米空母「ホーネット」(二代目)のF6F二十機と交戦を開始、同じ頃、松山上空では林隊が空母「エセックス」のF6F十六機と戦い始めた。もう少し発進に手間取っていれば、不利な態勢での戦闘を強いられてF6Fの餌食になっていただろうが、編隊発進のおかげで鴛淵隊は敵機より有利な状態で、林隊はほぼ互角の態勢で戦闘に入った。

二機あるいは四機一組の編隊で攻撃し、F6Fが次々と血祭りに上げられていく。乱戦となってもペアによる攻撃パターンを崩さず、戦闘中の運動性能を高めるために採用された自動空戦フラップの利きも良好で、なにより搭載された二十ミリ機銃は頑丈なF6Fを次々に炎上させていった。
しかし「紫電」「紫電改」に共通する弱点であった着陸脚のトラブルが発生、林大尉は飛行中に足が飛び出したため空戦を中断、戦場を離脱して山口県の岩国基地に緊急着陸した。が、林隊は指揮官がいなくなっても取り乱すことなく、F6Fを次々と撃破していったのである。

一方、全機「紫電改」で編成された菅野隊は米艦載機群を見つけた時、高度が低かったのでこのまま戦闘に入ると不利な戦いを強いられると判断、迂回して別の米機編隊を相手にすることにした。そして七時三十分過ぎから、呉攻撃に向かうF4Uコルセア戦闘機群と交戦を開始する。F4Uは低速飛行時の安定性が悪くて実用化が遅れたため、F6Fに主力艦上戦闘機の座を譲ったが、F6Fよりも高速・高性能な戦闘機である。
しかし、ここでも「紫電改」はF4Uにひけをとらない強さを遺憾なく発揮した。激戦の中、空戦で菅野隊長機の補助翼が三分の一ほど吹き飛び、松山基地への帰投途中に遭遇したF6Fとの戦いで撃墜され、菅野大尉はパラシュートで今治郊外に脱出すり一幕もあった。

空戦で「紫電」「紫電改」の燃料・弾薬は尽きかけていたが、米艦載機による空襲が続いていたので、源田大佐は近くの基地に着陸するよう指示した。その合間を縫って岩国基地から林大尉が帰還、「紫電」に乗り換えて再出撃し、一機撃墜を報告している。午前八時三十分過ぎから午後にかけて、出撃した機体が戻り始め、三人の飛行隊長も無事帰還した。

この日、初陣の三四三空では空戦で十五機の「紫電」「紫電改」が失われ、十三名のパイロットが犠牲となったが、敵戦闘機四十八機、爆撃機四機を撃墜、地上砲火によるものを含めて五十七機撃墜と戦果を判定している(当日の米軍機の損害は三十四機、そのうち十四機の戦闘機が撃墜された)。
松山に戻った三四三空のパイロットたちは愛機を絶賛し、とくに二十ミリ機銃の絶大な威力を興奮気味に語ったという。そして、F6FやF4Uと互角以上の戦いをする三四三空の出現は、米軍に強いインパクトを与えずにはおかなかった。

その3(最終章)に続きます。早めにUPする予定です。
でも、本当にすばらしい話ですね。感激しながら書いてます!!

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