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ありがとう出版舎コミュの帝釈天とビール工場見学?

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                        2008年2月記


20年という年月が過ぎ去ったのだ。



以文会友。


あるがままにしていれば、降ってくる。なすがままならきゅうりはパパだ。


あれから、もう20年の歳月が、降り注いだのだ。

朝、突如、ページが満杯になった三和銀行の通帳を、更新しようと思い立った。

小学校へ通った道、中学校へ通った道を、時空を辿りながら江坂へと歩き。糸田川の堤防で、

アイガモたちに会う。

三和銀行は、UFJ銀行となり、三菱東京UFJ銀行となり、そして笑顔の行員がすっかりいなくなって、フロアには、慇懃無礼なる機械がずらりと並んでいる。



預金金利はゼロとなり、金利無しで預けられた金は、銀行の前で配られているティッシュペーパーに表示された消費者金融名義で、キャッシュディスペンサー機械の前に行列する人たちに、有無を言わさず金利18%〜28%で貸し与えられる。

僕は、230円ほどの1円玉・5年玉を、カードで機械に放り込み、千円札を一枚カードで機械から取り出して、ポケットにしまった。

二度も順番カード引いて待ち、ページの無くなった通帳を、新しくして欲しいと申し出ると、紛失届けと、1050円が必要になりますと言われた。三菱東京UFJ銀行江坂支店・当座860番。通帳は、もう必要ない。

かつては、銀行員が自転車に乗って、黒いかばんを持って、やってきて、銀行の名前の入ったタオルを何枚も持ってきて、
家族全員の通帳やら、貯金箱やらをざくざく配って歩いたものだった。定期預金は年8%の複利で増え、10年で倍になったものだった。時代は、急速に、変貌している。

銀行は、サラ金化し、現金はカード化し、カードは前払いと割引性と、顧客囲い込みのための

イコカ式前払いポイントカードシステムに恐ろしいスピードで移行しつつある。ポイントシステムとは、数値化された価値の交換システムである。


年に100万人生まれる内の25万人が、病院で医者に全身麻酔され、腹を切られた女性体から医者によって取り上げられ、

年に200万人の方が、病院で、切り刻まれたり管に繋がれて死んで行くのだ。

千円札を持って、どぶろくの素を買いに、旭町通り商店街に行かねばならない。

今日は、僕たちが5歳のときに通った、あの山道の清和幼稚園跡を、通って行くしかない。

清和幼稚園跡の隣には、聖徳太子ゆかりの帝釈天のある禅宗の玉林寺があり、産業道路を隔てたその向かいに、アサヒビール吹田工場の正門がある。

工場見学の垂れ幕がかかっており、僕は門に吸い込まれてしまい、受付で訪ねてみると予約券無しで特別に、見学させて貰えることになった。ラッキーだ。3時の組ということ。

予定通り、旭町通り商店街で、無添加・無加糖『甘酒』を買うことが出来た。

この、『米&麹ミクスチャ』を『酒』と呼ぶのは、間違いである。これは、アルコールを含有しないから、酒ではないからである。米と麹と水の混合物であり、麹の持つジアスターゼによって、米でんぷんが糖化された、

『酒』になる前の食物繊維の多い『甘い汁』『米由来糖溶液』でしかない決して酒ではないのである。

かねこみその『あま酒』の場合は、糖分や、増粘材や、“保存料(=殺菌剤=毒)”などの精製添加物は添加されておらず、
0. 1%程度の天然の寒天を加えることによって、水分と固形分の分離を防ぐための粘度を与えている。

この、かねこみその『あま酒』に、何らかのきっかけで酵母菌が着床して生育すると、どぶろくに成り、搾るとにごり酒に成り、清澄させると清酒に成るのである。

『する』『造る』ではなく、『なる』のである。

カネコミソさんに尋ねてみると、要冷蔵で、2カ月の賞味期限。つまり、冷蔵を怠って液温が上がったり、時間が経過すると、目に見えない空気中の酵母菌が進入し、自然に醗酵が始まる恐れがあり、『あま酒』の品質がなくなって、酒になる恐れがあり、品質の保証はできないということであった。

これって、『あま酒』としての保証は、出来ないが、酒になる恐れがあるということである。

それは、賞味期限が切れて『劣化』するのではなく、糖液が『酒化』=『優化』するということに他ならない。

いや、恐れではなく、酵母菌が入れば(or入れれば)酒になる。これは、酒を、つくるのではなく『酒になる』のである。

((*注;酵母菌が着床生育する前に、カビや、腐敗菌が生える場合もあり得ます。)


JR吹田駅前のダイエーを通過して、工場敷地をぐるりと回って、アサヒビール吹田工場正門前まで再び辿り着きました。

2月というのに、春の陽気、時代は完全に、新しい激動の時代に突入している。

大阪はすでに亜熱帯化し、瀬戸内海はすでに、地中海化した。

地球世界はいろんな意味で、再編成のまただ中、激動中である。

2000億円の借金を棒引きにして貰った、ダイエーの中内さんも、一昨年2005年秋に亡く

なられた。

即席ラーメンで、世界の食事情を大変換させて、日本の時時の不人気な総理大臣よりも世界史に

名を残した、チキンラーメンの安藤百福さんも逝かれた。

15年前に、僕に手造りビール『3点セット』を教えてくれた、東急ハンズの三井清嗣マネージ

ャーも、中内さんと同時期に亡くなられた。そのまんま東さんが知事になられた。

時代は、超高速で、飛行中である。




3時少し前に、アサヒビール発祥の地吹田工場正門に戻って来ることができた。

試飲テーブルNO.5番のチケットを貰って、工場内に入る。

Oさんという、シックな赤い帽子、シックな赤い制服を着た可愛い女性が、ナビゲーター。

1889年・明治22年にこの地の泉殿宮の湧き水が独逸に送られ、認められて、操業を始めた経緯などなどの、年表に見入っていると、もう、O嬢の、映像による説明が始まってしまっている。

エスカレーターで階上に上がり、工場内をガラス越しに覗ける、長い廊下、60人ほどの見学客

が行く。

ビールの原料である、麦芽=モルトや、ホップの毬花を手にとって見ることが出来る。

副原料の米粉やコーンスターチも見れる。

10ミクロン=百分の一ミリの大きさ、髪の毛の太さほどの酵母菌の、発芽して増殖してゆく様子の映像は、神秘的で引き込まれる。

中学時代のぶどうジュース。大学時代の卒論の実験。

手造りビールを始めたときの、吸い込まれるような感動。

立ち上げた地ビール会社で初仕込みしたときの、泊り込みの夜の、一晩中脳裏が醗酵タンクにな

ってしまった時のあの時の僕自身を含めた、醸造所全建物の時空間映像。

それから、すべての技術を盛り込んだ、薬膳”自”麦酒カスタマイズの醗酵が進んでいって

高野山極楽橋の上空でホバリングするハミングバードに収束したときの感動。

こういった、酵母菌の連綿とした生命活動全体の時空間的躍動に感動を禁じえない。

学生時代に、食品工学科クラスごと、アサヒビールの本社工場に招待されたとき以来、ビール工場の見学は7回目くらいになるが、この回ほど感動したことはない。

麦汁が醗酵する、初期・中期・後期の映像もあり、もう懐かしささえ、自動フラッシュバックしてくる。

100種類に及ぶ品質検査室を行う検査室や、官能検査=味見検査室の部署の活動、意味合いも、その部屋を覗き垣間見ることで実感として感じられる。

アサヒビールの発明で、独逸にも輸出されたこの野外醗酵タンクは、

直径7メートル×高さ23メートルの、円筒形冷蔵庫で、このタンクの中で500トンの麦芽糖・

ホップ汁が、3メートルの泡を頂いて、湧き立ち、醗酵するのである。

一週間の、主醗酵期間で、麦芽糖(グルコースの二糖類)が、酵母菌の、生命活動によって、

エチルアルコールと、二酸化炭素に分解され、25トンのアルコールは、若ビール液体内に

留まり、25トンの炭酸ガスのほとんどは、液外、タンク外に放出される。

炭酸ガスで、地球温暖化するのではないかという、懸念は当たらない。

ここから、放出されている炭酸ガスは、麦の葉の葉緑体の中で、空気中の炭酸ガスが吸収されて、

水分子と結合し、糖分となり、でんぷんにつなぎ合わされて、太陽エネルギーを蓄えてくれてい

る、もともと麦になる前には大気中にあった炭酸ガスであって、化石燃料の一方的燃焼によって放出される炭酸ガスとは、氏素性が違う。


この、一本500トンの野外醗酵タンクが吹田工場には160本ある。

3メートルの泡も消え、一週間の主醗酵を終えて、約25トンのアルコールを内包した

500トンの若ビールは、この醗酵タンク内で低温で(たぶん2℃くらいか)で、

約二ヶ月間熟成(後醗酵)される。

ビールには、数百種類の成分が含まれるが、その内、弁別閾値内で、知覚され得る成分は、

20種類ほどである。そういった成分の数多くの未知のものを解明された先生方の、一人が橋本直樹博士で、

僕は、1978年と1995年の、二度にわたって、その時点での、世界最高峰のビール技術

=世界のビールはすべて、これ以上でもこれ以下でもない、

このものがそれです。という、ビールに関する集中講義を受けて、

前例のない地ビール会社の立ち上げを行ったのである。



主醗酵後、タンクの底に沈殿した酵母菌は、後醗酵期には一旦体外へ放出した、

ディアセチル(ディ汗散る)という、若臭い未熟臭物質を、再度、菌体内に取り込み始める。

僕の実験データの結果に、僕たち、25万人自家醸造家の25年間に渡る、経験談をあわせ考え

ると、未熟臭物質=ディアセチル(ディ汗散る)は、一般的レシピにおいては、

3週間程度経過したある日、突如として弁別閾値を切って、若ビールは初期の熟成を終え、

未熟臭を消して、新鮮さを誇る。

地球世界の自家釀造では、自宅の醗酵タンクは、室内常温で管理するのが普通で、この、状態で

は、この期間が通用する。

(太閤秀吉の刀狩と検地、松下幸之助の水道理論によって、日本全国津々浦々にまで、
エアコン・冷蔵庫が普及しているのは、大国では日本だけである。)

しかし、大手メーカーでは、より低温(恐らく15℃〜2℃程度と、筆者は、憶測する)で、

ゆっくりと、未熟臭物質=ディアセチル(ディ汗散る)吸収と、

成分の熟成、均一化・ホモゲナイズを行っているようである。

ビンの、洗浄、検査体制や、びん詰め、缶詰め、箱詰めまでのベルトコンベアによる流れ作業を

見る。作業といっても、人はいない。

一分間に600本のびん詰め、打栓、3種類のラベル貼り。一分間に1500本の、缶詰め、

缶やビンに充填された、ビールの液面に空気=酸素が触れないように、熟成ビール液面に、白い

もやもやした炭酸ガスの気体をふりかけて覆わせる。

冷やこい炭酸ガスは、空気より五割重いので、載せてやれば、ビール液表面を覆って、酸素を遠

ざけ、酸化を防いでいるのである。


凄い、完璧である。感動する。

では、いったい、どこでどういう風にして、市販のビールはあんな風に不味くなるのだろうか。


僕たちの、自ビールたちは、こんなに厳格な温度管理も、液表面の炭酸ガス皮膜もやっていない

のに、なぜ、この一見完璧に見えるメーカービールより、自ビール達の方が旨いのか。

愛などのせいなのだろうか。氣のせいであろうか。

学生時代から都合7回目くらいになる、工程見学を終え、試飲ルームのNO.5の、席に着き、

『全国8工場から集められた、選りすぐりのおつまみ3品』という、何か変な数が理解できない

おつまみと、鮮度・鮮度・鮮度、フレッシュローテーションと連呼しながら、

『この醸造している工場内でまだ3日しか経っていない?』注ぎたてのビールと、3品を頂きな

がら、ようやく解った答えは、いたって簡単なものだった。真理はやはり単純なものであったのだ。


アサヒスーパードライは、僕の学生実験のパートナーYY君のチームが昭和62年1987年に開発。

僕の、イズミファイブビルが竣工したその、新築時空間に、

YY君から、『僕の開発したビールです』と送られてきたのが、スーパードライであった。

卒業から7年目の春であった。あれから、20年が経ったのである。

20年の時空間意識を費やしてきたわけだ。

続く


時空間創造識生命科学研究家
断醸宣言・88?〜63?
氣施氣の坊主・美味しい醸造家 萬乃釀


コメント(1)


早いもので、それからさらに1年半経過、体重は5?減。

ありがとうございます。

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