Maco Brasilコミュのブラジル音楽映画－「ヴィニシウス」

新年を迎え、日本ではこの時期『お正月映画』として各映画館で色んな映画が上演されているのでしょうね。　
ということで今年最初のブラジル、リオ・デ・ジャネイロから、年末より大ヒットしているブラジル映画の話題を・・・・。
映画のタイトルは「Vinícius」で、監督Miguel Faria Jr.（ミゲル・ファリア・ジュニオ）の2005年制作のドキュメンタリー映画です。
映画の簡単あらすじは、1913年にリオ・デジャネイロに生まれ、1980年に世を去ったブラジルの偉大なる詩人、Vinícius de Moraes ヴィニシウス・ヂ・モライス〉の思い出を語るドキュメント映画。
　　
Vinícius de Moraes〈ヴィニシウス・ヂ・モライス〉は、リオの最もオシャレな地区?イパネマ?の通りの名前になっているくらいですから、今でもリオの街の一角に姿を残す、20世紀を代表し、ブラジル文化を象徴する名前の一つといえるでしょうね。　
　　
この映画ではそんなVinícius de Moraes〈ヴィニシウス・ヂ・モライス〉の幅広い芸術活動の数々をドキュメンタリーに語っています。

Vinícius de Moraes〈ヴィニシウス・ヂ・モライス〉の人物像は、日本でもBossa Novo〈ボサ・ノヴァ〉音楽ファンの間で最高の詩人として知られていると思います。
彼が最初の相棒として組んだアントニオ・カルロス・ジョビンと、幾つもの曲を書き、日本でもボサ・ノヴァ音楽が大好きな人は知っているという歌手、ボサ・ノヴァの神様、ジョアン・ジルベルトによって、この名コンビ〈ジョビンとヴィニシウス〉の作品がボサ・ノヴァ音楽として世界に羽ばたくことになったことは有名です。
また、Vinícius de Moraes 〈ヴィニシウス・ヂ・モライス〉は、Bossa Novo〈ボサ・ノヴァ〉音楽の創始者、作詞家としての顔を持つと同時に外交官、舞台作家、映画評論家として、あらゆる方面でブラジルを代表する芸術家として功績を残しました。

この映画は、彼の家族・芸術仲間、現在のブラジルを代表するアーティスト達〈Chico Buarque、Caetano Veloso、Maria Bethânia e Toquinho〉らが、彼の生前時代の想い出として、彼のユーモアでユニークな性格を面白く可笑しく語っているところが見所です。
そんな彼の、素顔を見せてくれるエピソードがあります。　彼は実に9回もの結婚を繰り返し、生涯女性に対して情熱的な男性として、詩人として、その情熱的な人生を歩んだのです。　
彼が残した美しい詩の全ては、愛して止まなかったウイスキーを口に、愛した全ての女性への心情を、情熱的な言葉で表現し綴られたものなのです。

彼が世に残した400以上の名曲の中から数曲を、現在を誇る10人のアーティスト達〈Zeca Pagodinho、Adriana Calcanhoto、Mônica Salmasoら〉が、映画の中で美しく歌っているのも、この映画の見所の一つです。

昨年、9月に上演されていたボサ・ノヴァのドキュメンタリー映画“Coisa mais linda” （もっとも美しいもの）に続いて、ボサ・ノヴァのドキュメンタリー映画が放映されているのは、もしかして、リオで近年忘れかけられているボサ・ノヴァ音楽の魅力の新たな発見を見せているのかもしれません。

コメント(2)

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[1] mixiユーザー 01月08日 13:45

とっても興味深い映画の紹介、ありがとうございます。

ボサノバの作詞家としてだけではなく、多彩な活躍をした人だったのですね。そして、9回結婚したのか・・・・　才能豊かな人を好きになると悲しい思いをするのかな・・・・（ってのはよけいは一言で）

Viniciusの映画をリオで見ると、雰囲気も感慨もひとしおでしょうね。見てみたいなあ・・・・この映画。

[2] mixiユーザー 01月09日 12:09

きっと、今年あたり日本でも上演するんじゃないでしょうかね？
なんて適当な事言っていますが、MIXIには映画関係のコミュニティあるのかな？
リクエストしても、効果ないか？？？
いや、きっと、いつか観て下さい。
本当に面白い、というかユーモアのある、可愛らしい人です！

Vinicius　・・・・

Saravá !!!

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