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萌えるシナリオコミュの戦神!!(朱叉)

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ロット「はぁ……」

長い間歩いていた、もう太陽は真上に来ておりそろそろ休みたいと思っていた。
丘の上の方に木を見つけたのでそこで休もう……

ロット「あそこで少し寝るか。」

朝方に町の宿から金が尽きたので強制的に追い出され、
何か金になるような職を探すために大きな町へと向かっていた。

今までいろんな職についたが、失敗が多くて自分の村を追い出され近くの町に
宿を取りつつ転々と職を変え、ことごとく「もうこないで!」と言われ……

(そんなに俺は不器用だったのか?)

と思いながら小高い丘の大きな木下で、あ〜な〜たとわ〜た〜し〜♪

……

アホなこと考えてないで寝よう。

背負っていた荷物を木の幹に降ろし、それを枕代わりに寝そべった。
木の間から太陽がちらついている、少し見とれながら歌を口ずさんでいた。





青年は木漏れ日の中歌う、昔母に子守唄として聞かされた歌を……

戦神の歌を……





……

………

…………

ワーワー!

……夫……で……か……

(ん?何だ?周りが騒がしいな……)

大……夫で……か?……

(歌っていたらいつの間にか眠っていたのか……)

……

少女「大丈夫ですか?」
ロット「ん?」

ふと見上げるとそこには一人の少女が俺の顔を覗き込んでいた。
顔立ちは整っている、腰まで伸びている金色に輝く髪が太陽の光を反射して輝き。
胸の大きさが際立つ服装が……またなんとも……

……

今気づいたところだが、右手に持っている細身の剣を俺の喉元に当てている。

ロット「……あの?何故剣を?」
少女「えっと……今ここは戦場なのですが、敵・・・ですか?」
ロット「いや、俺はただの旅人だが。その・・・早くその剣をしまって……」
少女「え?あっ、すみません!!」

スッ、と綺麗な円を描きながら左腰にある鞘へと吸い込まれるように剣が収まった。
感心しながらゆっくりと体を起こしたときに彼女の顔を見た。
少し頬に赤みを帯びてもじもじした感じ、何か小動物みたいな仕草が妙にかわいいと思った。

少女「えっと、その、ごめんなさい!!」
ロット「ん?何が?」

ガンッ!

ロット「がっ……、うぅ……」

頭に鈍い痛みが来たと思うと目の前が歪み少しづつ暗くなっていった。

少女「本当にごめんなさい……」
ロット「……」

薄れ行く意識の中で聞こえたのは、澄んだ少女の声だった。


夢を見た、眠れない俺に子守唄を歌っている母親、もう顔はぼやけてしまいよく思い出せない。
でも、歌ってくれた子守唄は覚えている、今でもたまに口ずさむことが多い。
何て名前の歌だったかはよく覚えていないけれど、力強く勇ましく優しい感じ。
本当にいい歌だ……

カタンッ

ロット「ぅん?……ッ!?」

目が覚めると同時に頭に痛みが走った、痛みのところに手を当ててみると
包帯が巻いてあることに気が付いた。

(イツツッ……、一体何が?)

まだ頭がハッキリとしていない、頭に残る鈍痛を我慢しながら周りを見渡した。
暗く、窓などは無いが壁にある松明の明かりで今の状況を確認することが出来た。

どうやら俺は地下の牢屋の中にいるようだ、まぁ窓が無いから地下とは確認できないが……
牢の中には麻の敷物と布の布団のようなもの、後は簡単な用足しの穴があるだけ。
少しひどいような気がしないでもないが……

格子の近くまで行ってさらに見渡すと、周りには同じ様に捕らわれたであろう人が牢の中に入っていた。
しかし、他のところは4〜5人位は一緒に入れられていた、となると俺は何故一人で入れられたんだ?

ガチャン……

声「ごはんのじかんですよ〜早くしょっきを出さないとおあずけですよ〜♪」

雰囲気と不釣合いな明るく元気な声が聞こえた。

囚人B「おう!マーちゃんいつもありがとよ!!ついでにココから出してもらえると有難いんだが……」
マーちゃん?「えへへ〜♪ダメですよ〜出したりしたらマリが怒られちゃいますから〜」
囚人C「おいおい、マーちゃん困ってるだろうが、マーちゃんこいつは飯いらないとよ。」
囚人B「おい!誰もそんなことは言ってないだろうが!」
マリ?「まぁまぁ〜、けんかはよくないですよ〜それにマリは困ってませんから〜」

……ここ、牢獄だよな?何でこんなに和気藹々と囚人と会話しているんだ?

マリ?「あ〜、あなたしんいりさんですね〜♪」
ロット「ん?」

どうやら俺の牢屋の前まで来たらしい。

マリー「はじめまして〜♪わたしは、マリー=リグレットといいますっ♪」
ロット「あっ、あぁ初めまして……」

これは、まぁ何と言うか……小さいな……

マリー「えっとぉ、おなまえは何ていうんですか〜?」
ロット「え?あっ俺はロット=アルカント=フェジェマリカ」
マリー「ろっとありゅかんとふぇ……ふぇ?」
ロット「……ロットでいい」

元気なのはいいがどうやら名前を覚えるのは難しいらしい。
いや、覚えられないんじゃなくてただ口が回らないだけだな、
苦笑いをしながら彼女のかをを見るとニコニコ、いや……にへら〜っとした表情で
俺のかをを見ながら楽しそうに

マリー「ロッちゃんは何したの〜?」

と聞いてきた、何したの?ってそれは俺が知りたいのだが……

ロット「いや〜……俺にも良く分からないが……」
マリー「ふえぇ〜よく分からないのに捕まっちゃったんだ〜♪」
ロット「そんなに楽しそうにいわれても……」
マリー「ん〜?でもさっきユーちゃんがしんいりさんしらべるっていってたから、
たぶんロッちゃんこのあとユーちゃんとお話するから〜」

え〜っと?つまりこの後、ユーちゃんなる人物が俺を取り調べる……でいいのかな?

マリー「うんっ♪きっとだいじょうぶだよ〜ユーちゃん優しいし楽しいから♪」

ふむ、このちびっこ曰く俺は牢屋から出られるかもしれないとの事だが。
ユーちゃんと言われる人物は少し興味があるな。
このちびっこが言うのだからそこまで警戒しなくても……

コツッコツッ……

マリー「ふぇ?」
ロット「ん?」

一人の兵士が俺の牢屋の前で止まって、鍵を開けた。

兵士「大人しくついて来い、取調べをする。」
ロット「……あぁ」

(無難についていったほうが身のため、か)

さすがにこんなところで騒ぎを起こし、殺されたら嫌だしな……
兵士の言葉に従い、大人しくついていくことにしよう。

マリー「とりしらべがんばってくださいね〜♪」
ロット「……」

なんと言うか、緊張感のかけらもないちびっこだ
苦笑いを浮かべ、牢屋から出て兵士の後ろについていった。
後ろではちびっこが手をぶんぶん振っている……

ガチャ……

ロット「……」
兵士「……」

特に話すこともなく、寡黙なまま通路を歩き続ける。
ちょっと暇なので前を歩いている兵士を観察しよう。

じ〜……

ふむ、どうやら歩き方と身長からして女のようだ……が
(まったく隙がないな)
と言うか注意して見ないと男として見られるかもしれないな

ロット「……胸は無いのか(ぼそり)」

ザッ!

ロット「っ!?な、なんだ?」

心が読まれた!?いや、口に出していた!!
ゆっくりと振り向いて……

女兵士「?、どうされましたか?」
ロット「へ?、あっ、いや〜あっはっはっは・・・、何でもありませんです、はい……」
女兵士「はぁ……、ではこちらの部屋で取調べを行いますので、お入りください。」

心臓が破裂しそうだったよ、俺のチキンハート……

ガチャ、ギィ〜……

扉が鈍い音を立てて開いている。
……拷問部屋だったらどうしようか?
えぇい!ままよ!!

部屋の中に入ると机が1つ、椅子が机を挟み一対ある。
窓は一応あるが、格子で閉ざされている。
……カツ丼は出るのだろうか?
それさえ出れば完璧なのだが……

カタンッ

変なことを考えていてもどうしようもないので、椅子に座ることにした。

大男「すまないな、待たせてしまったか?」
ロット「……」
大男「ん?どうした少年よ?そんなに俺の肉体に見惚れたのか?」

ドアから出てきたのは大男、何故か上半身裸のおっさんだった……

ロット「……何故に裸?」
上半身裸の大男「細かいことは気にするでない、少年よ」
ロット「……そうか」
上半身裸の大男「では、取調べを始めたいと思う。まずは名前を聞かしてはくれないだろうか?」
ロット「俺はロット=アルカント=フェジェマリカ」
上半身裸の大男「ふむ、ではロッアフェ君」
ロット「まて!どうやったらそんな名前が出てくる!!」
上半身裸の大男「愛称と言うのはいいものだぞ?」
ロット「そんなことを言っているのではなくてな―――」
上半身裸の大男「まぁ、気にするな、ではロット君」
ロット「ん……あぁ」
上半身裸の大男「君はどうしてあの戦場に居たんだね?」
ロット「戦場?」

そういえばあの時……あの少女は俺に対して『敵』とそう言っていたな……

ロット「俺はあの時旅の途中で疲れたから眠っていただけだ。」
上半身裸の大男「ふむ、そうかではロット君はあそこが戦場になるとわからずに眠っていたわけだね?」
ロット「あぁ、そうだ」
上半身裸の大男「では何のために旅をしていたのかね?」
ロット「……それは、その……、えっと……」
上半身裸の大男「ん?はっきり言いたまえ、漢だろう?」

……変なポーズしながら言うな!

ロット「金が必要だったからな……」
上半身裸の大男「ほう、君は金が必要なのかね?」
ロット「そこまで大金は必要じゃない、生活できるだけで十分だ」
上半身裸の大男「……まぁ、それはいいとして」
ロット「言えと言ったのはお前だろうが!!!!」
上半身裸の大男「はっはっは!気にするな少年、では続きだ……」
ロット「はぁ……」

深いため息をしながら取調べが行われた。
主に聞かれたことは身の回りの現状、今まで何をしてきたか等。
しかし、時間が経つに連れて話はどんどん脇道に逸れて行くのである。

上半身裸の大男「何故ロッテ君は筋肉を鍛えないんだね?こんなにも美しいと言うのに!!」
ロット「筋肉有る無い以前に名前を間違えるな!!」
上半身裸の大男「見てみなさい!この大胸筋!!美しいと思わないかね!?」
ロット「一体何の話だ!取り調べじゃなかったのか!?」
上半身裸の大男「そんなことは後回しだ!この肉体に惚れ惚れするまで帰さぬぞぉ!!」
ロット「そんなこと扱いか!というかここから出せよ!」
上半身裸の大男「ふははははは!!見よ、この広背筋を大円筋を!美しい曲線を描いているであろう!!」
ロット「いいから!もうここから出せぇぇぇぇ!!!」

分けの分からない筋肉自慢をし始める始末
もう勘弁してくれ……

それから不毛の話を聞きつづけてもう俺の気力と体力は限界に近づき

上半身裸の大男「どうした!?少年、顔色が悪いぞ!」
ロット「近寄ってくるなぁぁぁぁぁ!!!!!」

あのちびっこは、コレが優しくて楽しいと言っていたが……
恐すぎる
どこが優しくて楽しいか聞きたいよ……

それから数刻して取り調べ(?)は終わった。
一応、確認と審議のために俺はもう一日牢屋の中で過ごすことになったのだが

上半身裸の大男「少年よ、一人で寝るのは寂しかろう……ワシが添い寝を−−−」
ロット「お断りします!!」
上半身裸の大男「それは残念だ……」

本当に残念そうな顔をするな!

上半身裸の大男「では、監視のためにこの子を側に就けさせよう。」
ロット「ん?」

そこに居たのは……

マリー「ふぇ?マリですか?」
上半身裸の大男「うむ、おぬしなら問題は無かろうて」
ロット「って、このちびっこが?」
マリー「う〜、マリそんなにちびじゃありませんよぉ!りっぱな『れでぃ』ですぅ!!」
ロット「……」
上半身裸の大男「……」
マリー「な、なんでふたりともだまるんですかぁ〜!?」
上半身裸の大男「まぁ、監視だけだからのう……」
ロット「まぁ、そうですね……構いませんよ?」
マリー「うぅ〜……」
上半身裸の大男「ではロット君、審議会で問題が無ければ明日には結果がでるからの」
ロット「はい、分かりました」
上半身裸の大男「取り調べで疲れただろうからしっかり休みなさい」
ロット「はい(あんたのせいで疲れたんだがな!)」
マリー「じゃぁ、もどりましょうか〜」
上半身裸の大男「あぁ、私の名前を言っておらんかったな」
ロット「え?」
上半身裸の大男「私の名は、グレッド=ロウだ」
ロット「……グレッド?」

聞いたことのある名前だ……まぁいいか
俺とちびっこは牢屋に戻って結果を待つことにした……




?「どう思う?」
グレッド「ぬ?おぉ、来ておられたか……」

いつの間にか取り調べ室の中に一人入っていた

?「あぁ、それで彼は?」
グレッド「……おそらく自分の力には気づいてはいないでしょうな」
?「そうか」
グレッド「一応、監視としてマリーを就けさせましたが……」
?「お前ではなく?」
グレッド「はは……何故か全力で断られましてな……」
?「そ、そうか……それでこれから彼は?」
グレッド「一応、職を探していたようでしたので、一つの働き口として―――」
?「ほう、なるほど……入れるのか?」
グレッド「ええ、入れますとも……彼のような人材はそうそう居ませんからな」
?「……どのような人物なのだ?」
グレッド「そうですなぁ。一言で表すなら、好青年がもっとも合っていますな、しかし何故その様な事を?」
?「……我々はそのような人物を戦争に使おうと思うと、な」
グレッド「仕方ありますまい。今のご時世戦乱が各地で起っておりますからな、一人でも多くの戦士が―――」
?「分かっている、まだ小規模の戦しか起きてはいないが……その内に……」
グレッド「……」
?「……」
グレッド「……では、某は彼の審議に行って参ります故、この辺りで」
?「すまない、引き止めてしまって」
グレッド「いえ構いませぬ」

そう言うといつの間にか服を着ていた大男はロットの調査書類を持って取調室を出て行った

?「……姉上が気にしている男、か」







カシャン

ロット「はぁ……」
マリー「どうしましたぁ〜?」
ロット「いや、結構しんどい取調べだったな〜・・・と」
マリー「そうだったんですかぁ〜?」
ロット「いや、まさかあの暑苦しいおっさんに迫られるとは・・・」
マリー「せまられた?ですか?」

俺の貞操が危うかったな……

マリー「それはたいへんでしたねぇ……」
ロット「……」
マリー「あれ?どうしたんですか?」
ロット「今、声出してた?」
マリー「ふぇ?」

……まぁ、いいか

マリー「それよりもどうなるんでしょうね?」
ロット「ん?あぁ、俺の処罰か(何もしてないが……)」

そういえば何で俺はつかまったんだ?
ただ戦場区間に居ただけで捕まる……
敵兵に間違われた?
いや、それなら最初に会ったときに殺されているはず……
……そういえば最初に少女が俺に尋ねていたな

(えっと……今ここは戦場なのですが、敵……ですか?、か)

彼女のおかげ……なのか?
まぁ、戦場で寝ている奴は居ないからな
居るとしたら……無理矢理戦わせて戦意喪失した兵士
まさか、俺もそう思われたとか
さすがにそれで肝の小さい男と思われていないだろうか?
少し心配してしまうな……

って何を心配しているんだ!?
別に彼女とは初対面だしもしかしたらもう会わないかもしれないのに……
いやしかし……また会ったときにはどうしたものか……

マリー「あのぉ〜?」

また会える物なのか?あの少女に……それなら嬉しいのだが……

マリー「あのぉ!」

その可能性も捨てきれない物だしなぁ……

マリー「ロッちゃ〜ん!お〜い!」
ロット「うぉ!なんだ!?そんなに接近して!!」
マリー「あ、おきたぁ〜」
ロット「ん?」
マリー「目をあけてねむるなんてぇ、すごいねぇ〜」
ロット「……は?」
マリー「マリはそんなことできないよぉ〜?」
ロット「俺は寝てないぞ?」
マリー「えぇ〜?でもさっきまでなんどもよんでたのにぃ〜きづいてくれなかったよぉ〜?」
ロット「ん、そうだったか?」
マリー「ん〜、まっいいや、そんなことよりほんとうにどうなるんだろねぇ〜?」
ロット「……そうだな〜、まぁなるようになるさ……」

そう、なるようになる……今までがそうだった
特に気にしていなくても世界は変わらずに動いている
深く考えずに過ごしていれば結構何とかなるものなんだ……

ロット「なぁ、ちびっこ」
マリー「ちびっていうなぁ〜」
ロット「今何刻なんだ?」
マリー「ん〜っと……」

そう言うと右手で円を、左手で線を描いて何やらブツブツと呟いている

マリー「我は時の調べを求む者、この場での星の枠を知り我に時を教えたまえ……」
ロット「え?」
マリー「……もうまよなかと言っていいじかんですね〜」
ロット「……」

何だ?今のは……
まさか魔法……いやアレはもう使える者は居なくなったはずだ……
しかし今のは……

マリー「そろそろねましょうかぁ〜」
ロット「……あ、あぁ……そうだな……」

考えても何も始まらないな……
疑問は明日聞けばいいか

ロット「さて……」

牢屋の中にある質素とも呼べない様な布団の中で暖をとろうと丸くなると

ごそごそ……

ロット「ん?」
マリー「おやすみなさ〜い」
ロット「……なに?」
マリー「ふみゅふみゅ……」

ギュ!

……このちびっこは俺の布団の中に潜り込んで来やがった!
しかも俺を抱き枕代わりにっ!!
背中には暖かな感触が広がり
まだ幼さを残している双丘がクニクニと押し付けられている

ロット「って何俺は分析している!おい!!ちび、離れろ!!」
マリー「ふみゅ?ちびじゃないですよ〜……それにマリは〜ロッちゃんを〜かんし〜……する〜……ため〜……」
ロット「おいおい!寝るな!起きろ!!」
マリー「にゅ〜……にゅ〜……」
ロット「〜〜〜!!!」

まったくこのちびっこは!
とりあえず抱かれているこの手を離すか……

グッ……

ググッ……!

ギギギギギッ!!!

離れやしねぇ〜〜〜!!!
なんて力してやがるんだ……

ロット「はぁ……ま、いいか」

すっかり諦めモードになった俺はこのまま眠ることにした
背中に心地よい温もりを感じながら眼を瞑った……



……

………

…………

髭の長い老人「では、彼をこれからどうするのですかな……准将」

准将と呼ばれた男は、取調べをしていたあの大男
取調べのときとは違い、真面目でいて周りを威圧するような雰囲気をだしていた……

グレッド「はい……彼は、騎士習いとして兵舎に置こうか……と考えております」
髭の長い老人「ほう、まぁ妥当なところですな」

この、ロッテ氏のこれからについての審議会(タイトルは准将が勝手につけた)に居るのは
准将、老人、取調室で准将と話していた人物、少女、寡黙な男
准将はこの集まりで必ずしも来なくて良い人物まで来た事に多少なりと驚きを隠せないで居た……

髭の長い老人「……他の方はそれで良いですかな?」
礼儀正しそうな青年「かまいません」
美しい少女「はい、准将の仰せのままで……」
寡黙な男「……(こくり)」

何の反対も無く彼の行くところは決まった……次は

グレッド「では彼をどの隊に配属するかーーー」
老人「もちろんわしのーーー」
美青年「いえ、僕のところがーーー」
美少女「私の処ならいつでもーーー」
寡黙な男「……!(ぶんぶん)」
グレッド「……」

以外に人気者なのだな……彼は
とりあえずはもう決定しているが

グレッド「まぁ、話は最後まで聞かないか……、とりあえず彼には我の隊に配属してもらいその後の能力等で彼をどこに入れるか決めたいと思う」
全員「「「……」」」

……どうやら不満はあるが納得はした、といったところだろう

グレッド「特に反論はありませんな、では決まりでよろしいですな?」
全員「「「こくり」」」

さて、明日から楽しみだな、フフフ



ゾクッ……

ロット「うぅ……」

なんだ?今寒気がしたような……
背中には離れてくれないちびっこが居る
こいつは温かいな……
っじゃなくて……はぁ、寝よ寝よ






カンッカンッ

ロット「ん?ふぁう……何だ?」
マリー「うみゅ?……うあふぁ〜……おはようごふぁいみゃす……」
ロット「あぁ……おはよ……う?」

性欲をもてあます……
まぁ、アレだ、男の朝は生理現象が発生すると言うやつだ・・・
このちびっこはあろうことかソレを手で握っているではないか!

マリー「ふぅぅぁぁあ〜〜……」
ロット「むっはぁ!!」

寝ぼけているのか!?思いっきり握り締めやがりましたよ!!
いたたたたた!!!
ちょ、勘弁してくれ!

カンッカンッ

ロット「って、さっきから何の音だ?」
マリー「ふみゅう?ん〜……」

俺の股間からちびっこが手を離し、猫のように体を伸ばしている

マリー「この音は〜起床鐘ですぅ……むにゃ……」
ロット「起床鐘?」
マリー「はい〜、みなさ〜ん起きてくださ〜いって言う合図ですぅ……」
ロット「そ、そうか」
マリー「……おやすみなさ〜ぃ」
ロット「寝るな!」

ガンッ

とりあえず蹴っておこう、起床時間なのに二度寝するのか……

マリー「あう〜、いたぃ〜」
ロット「で、起床時間だがこれからどうするんだ?俺は?」
マリー「うぅ〜、あやまらないんですか〜……」
ロット「何に?」
マリー「マリにけった事ですよ〜」
ロット「二度寝するのが悪い」
マリー「そうですけど〜」
ロット「で?これから俺はどうなるんだ?」
マリー「う〜、まだ時間かかると思いますよ〜?こういうのはいろいろてつづきがひつようで〜」

手続きか、いろいろとやらなければならない事があるのだろう
昨日言っていたの審議とやらが長引けば、俺がここから出られるのも先の話になってしまうのだろうな
もしかたらまだ何もしていないとか
嗚呼、太陽の光が懐かしい……

マリー「とりあえず、朝のご飯のじゅんびしてきますね〜」
ロット「……」

そういえば捕まってからまだ何も食べてないことになるな、そう思うと……

ぐぅぅ〜……

マリー「えへ〜、それじゃあすぐにもってきますねッ♪」
ロット「ん……」

ちびっこは牢屋から出て行き・・・って鍵掛かってなかったのか……
まぁ、逃げる道理も無いし、それにお腹すいてるし、何よりお金ないし(泣)
とりあえず横になって待ってるか

少し目を閉じて料理が運ばれてくるまで待った
何分くらい経っただろうか?目を開けるとすでにちびっこは料理を持って来ていた。

ロット「これが。ここの牢獄での食事か……?」
マリー「はい〜。そうですよ〜?何か嫌いな食べ物が入ってましたか〜?」
ロット「いや。入ってはいないが……」

あまり好き嫌いをしないので、食べられないものは無いが。
よく聞く『臭い飯』ではなく、普通より少し豪華な食事だった。
朝なので、パンとスープ、そしてサラダとチーズのつけ合わせ、飲み物には果実を絞ったジュースのような物。
ここまで良い朝食が食べられるとは、思っても見なかった。

ロット「……いただきます」
マリー「めしあがれ〜♪」

フム、美味いな。
前に住んでいた宿の朝食よりかは、美味い。

マリー「えへへ〜♪」
ロット「?」

何だ?このちびっこいきなり笑い出して……
まさか!?
この食事には、毒が盛られてあって俺を……!?

マリー「あのぉ……なんでそんな顔でこっちを見てるんですか〜」
ロット「……(ガクガクブルブル)」
マリー「顔色がわるいですけど〜?だいじょうぶですか〜?」
ロット「……ハッ!あ、あぁ、大丈夫だ……」

変な妄想をしてしまった、こんなにおいしい朝ごはんなのに何やってんだ俺。
朝ごはんを食べていると、いつの間にか一人の兵士が牢屋の格子の前でこっちをじーっと見ていた。

兵士「……申し訳ありませんが。その食事が済み次第、グレッド様がお呼びですのでついてきてください」
ロット「ん、分かった。もぐもぐ……」
兵士「あ……急いで食べる必要はありませんから。」
ロット「……」

よくみて見れば昨日取調室に案内された女兵士だ。
う〜ん。やっぱり胸が……

女兵士「あ……あの、そんなに見つめてどうなさいました?」
ロット「えっ、あ……」
マリー「あー、もしかして〜」
ロット「な、何だ?」
マリー「クロちゃんが美人さんだからって〜」

ちびっこはそう言いながら肩をバシバシ叩いてくる。

クロちゃん?「な、ななな……!!」
マリー「えへへ〜、そんなにどうようしちゃって〜♪」
クロちゃん?「ん、んん!」

女兵士は咳をしてこう言った。

クロちゃん?「マリーが失礼を、私の名はクロー=ヴェネットと言います。」
クロー「ええっと、その……これからも、よっ……よろしく」

彼女は消え入りそうな声で呟いた。

ロット「ああ、こちらからもよろしく。俺はロット=アルカント=フェジェマリカ」
ロット「それで、食べ終わったけど」
クロー「あっ、はい。では付いて来て下さい!」

クローは顔を赤くしながらスタスタと歩いていった。
俺はとりあえずその後ろについて行くことにした。

マリー「じゃぁね、ロッちゃん、またね〜♪」
ロット「……ああ、またな」

牢獄を後に女兵士のクローについて行く。
クローは、少し早歩きで通路を進んでいた。
幾つもの扉を開け、通路を進み、階段を上って辿り着いた所は。
大きな扉の前だった。

ロット「……ここは?」
クロー「はい。ここであなたのこれからが決定いたします」
ロット「ここで?」

俺には場違いだ、とも言いそうな扉。
それに手にかけ、ゆっくりと開く……
目の前に広がったのは。
到底信じられない光景だった……!
いや、もしかしたらこの光景を予想していたのかもしれない。
この……暑苦しい筋肉の壁を……!!

ロット「って!おっさん何しているんだ!」
グレッド「いや〜っはっは!なかなか来ないのでトレーニングをだな〜」
ロット「し・な・く・て・い・い・っ!」
グレッド「まぁ、落ち着こうではないか!」
ロット「……はぁ」
グレッド「君のとるべき道は二つあるぞ」
ロット「二つ?」
グレット「ああ。二つだ。まず一つ目は……」
グレッド「釈放だ、ただ戦場に迷い込んだ民間人としてそのまま帰すこと」
ロット「えっ……?いいのか?」
グレッド「ああ。君は釈放だ、そう決まった」
ロット(こんなに早く決まるなんて思っても見なかったな……)
グレッド「そして、もう一つ」
ロット「そう言えばもう一つあったんだな」
グレッド「君は、今職を探していると言っていたな?」
ロット「ああ、探している」
グレッド「ならば、ここで……やらないか?」
ロット「は……?」
ロット(今なんつった?)

筋肉を曝け出し、変なポーズを取りながら聞いている。
いろいろと危ない気がする。
このままトイレに連れ込まれるのだろうか?

グレッド「さぁ……、どうする?少年?」
ロット「何を……、するんだ?」
グレッド「うむ。最初は、主に私の下で奉仕でもするか?」
ロット「なっ……!?」
グレッド「大丈夫だ。最初の方から激しい事はしない、なるべく慣れさせる為に……」
ロット「おま、何を……!」
グレッド「だが。最初はやはり肉体関係から始めた方がよいかな」

もうここまで来ると、何が何やら。
ここから逃げることは出来ないかと思い始めていた。

グレッド「どうだね?ここで兵士という職業に着いてみては?」
ロット「へ?」

間の抜けた声が出てしまった。
兵士、か?
今まで何を想像していたんだ、俺は……

ロット「兵士か、まぁ悪くは無いな」

安心してそんな事を呟いてしまった。
その言葉を聴いたグラッドは。

グラッド「そうか!兵士になってくれるか!」

と、言いながら抱きついてきた、力いっぱい。
何かが鈍い音を出して、そこで俺の意識は飛んでしまった。
これから俺は、どうなるかはわからないが。
何となく、やっていけるような気がした。
夢の中で見ているのは、戦神の歌に混じり。
戦場の丘で雄々しく立つ、数人の女神と一人の戦神。
この夢は正夢か、それともただの夢か。
どちらにしろ、忘れてしまう、そんな夢。
起きた時に始まる、新しい生活。
……楽しみだ。

_______________________________________________

某ゲームの会社に提出したシナリオ・・・

なんてやっつけwww

あとこのシナリオ1/22にけします♪

はぁ・・・

誤字脱字多い(´Д`)=3

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