1. Listen To Your Heart (12” Version) / SONIA 2. I Don't Wanna Get Hurt (Extended Edit Mix) / DONNA SUMMER 3. Step Back In Time (Tony & Steve’s Groove Mix) / KYLIE MINOGUE 4. Can't Shake The Feeling (Remix) / BIG FUN 5. Happenin' All Over Again (Italiano House Version) / LONNIE GORDON 6. If I Have To Stand Alone (Phil's Funky Mix) / LONNIE GORDON 7. Better Off Without You (Lickin' Mix) / HAZELL DEAN 8. How Could He Do This To Me? (Extended Version) / LONNIE GORDON 9. Listen To Your Heart (Reprise)
スタートは、SAWが誇るキュート&実力を備え持つ最終兵器SONIA。 4作のSAWオリジナルから第3シングルとなったListen To Your Heart。 本当に何度聴いてもいい曲、そんな不思議な魅力がある。 一番不思議なのは、こんなにもキュートなPOPアイドル曲にも関わらず、当時流行していたACID-HOUSEビートが絶妙にフィットしているということ。 そういう意味では、SAW作品中でもタイプとしては唯一の楽曲だと言える。 12インチでは別バージョンが存在しないのもパーフェクトである証。 2コーラス分を流してI Don't Wanna Get Hurtへカットイン。
続くStep Back In Timeは、Groove感バッチリのTONY KING REMIXと、DMCプロモオンリーとなっていた幻の別バージョンTHE BIG SHOCKを手掛けたゲストリミキサー、 STEVE ANDERSONによる2バージョンを使用。 オープニング1コーラスからアッパーなTONYバージョン、そして2コーラス目からはJAZZYなピアノアレンジが魅力なTHE BIG SHOCKへ切り変えた。
実はこのTHE BIG SHOCK、後にPWLリミキサーによってコレと全く同じアレンジをそのまま流用した別バージョン HARDING & CURNOW REMIXというのが存在する。
これを意味するのは、DMCプロモオンリーとなったTHE BIG SHOCKの基本アレンジをWATERMANが気に入った為、 PWLリミキサーによって再度流用した事が言える。 しかし、GROOVE感あるピアノアレンジ作りはSTEVE ANDERSONの方が遥かに勝っている。
この後のCan't Shake The Feeling (Remix)は、完全にPOP MONSTERJAMの影響そのもの。 Remixの流れは、1コーラスBメロからアレンジが入り込んでくる為、Aメロボーカル部分まで前曲 Step Back In Timeビートと重ね続けてみた。
続くHappenin' All Over Againについては、バージョンには相当拘った。 スタートからアッパーなItaliano House REMIX(DAVE FORD)を2コーラス。 その後の後半ブレイクにオリジナルHIP-HOUSE MIXのカップリングとなったItaliano House MIX(HARDING & CURNOW)を使用。 この後半ブレイクこそが、隠れたWATERMAN’S-GROOVE。 高音域によるピアノの転調と、弾くタイミングを小刻みに一気に盛り上げていく。 この流れが終わると一旦ブレイクダウンし、徐々に盛り上げながらラストサビ&2度目の ピアノ転調という、この流れ。 サウンド元自体は、90年頃に流行した49ersをはじめとするITALO-HOUSEですが、 これを上手くフィーチャーさせるWATERMANのセンスは一般に評価されにくいところもある。 今回はこの2バージョンを組み合わせ、ミックスタイトルをItaliano House Versionとした。
このGROOVE感を更なる盛り上げとしてセレクトしたのは、またもLONNIE GORDONですが、ダウンロードオンリーの未発表音源となったIf I Have To Stand Alone (Phil's Funky Mix)。 このUNRELEASED-MIXESの中でもPhil's Funky MixとPete Hammond Remixは、 SAW全盛時代を担った2大ミックスマスターの集大成を感じさせるベストリミックスと言える、幻のバージョン。
ド派手な流れが終わり、ラスト前はSAW本来のサウンドビューティーの世界で締めくくりとした。 Better Off Without YouはLONNIEアルバムにも収録されましたが、最終的にシングル化されたのは、HAZELL DEAN最終ワークに相応しいSAWポップアレンジ全開な奥深さを感じさせる。 爽やかポップながら、MATTの渋いギターをフィーチャーさせた魅力あるSAWサウンド。 そしてラストはLONNIE GORDONの幻の4弾シングル候補となったと思われる How Could He Do This To Me?(こちらもまたSAWポップの名作中の名作)で実質上のラストとした。
ここで終わってもよかったのですが、テープが少し余ってしまった理由もあり、オープニングの哀愁たっぷりなListen To Your Heart後半ブレイクを使用しRepriseでエンド。