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PWL音楽論コミュのBANANARAMA’S DELUXE EDITION-PLEASE YOURSELF

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引き続き、BANANARAMAデジタルリマスター盤のラストは第三弾PLEASE YOURSELF。

前作アルバムPOP LIFE(91年)を最後にSAWとの関係が終結し、ここで完全に終わったものと思われましたが、まさか93年に復活を果たす事になるとは誰も予想しなかったでしょう。

しかし86年TRUE CONFESSIONSからの一連の流れをみてみると、なんとなく分かってくる気もする。
いずれにしても一度離れたBANANARAMAとの関係が元に戻った、これだけで分かるのはLONDON
RECORDとの契約終了という危機的状況の中で生き残りを賭けた選択であったこと。
では何故再びPWLを選んだのか?

よくよく考えてみると、そもそも前作POP LIFEで完全にポップアイドル路線を封印していたかと言うと、それほどのサウンド転換ではなかった。
ダンスミュージック主流であった90年代サウンドを取り入れたという意味では、これもBANANARAMAが生き残りを賭けた一つの選択であったと言えるとともに、むしろ徹底してポップミュージックに拘っていた事が言える。

PLEASE YOURSELFがリリースされた93年は、JACQUIE O’SULLIVANの脱退から、
BANANARAMAはSARA & KERENの2人体制となったと同時に、PWLの方もMATTの脱退によって
STOCK & WATERMANによるプロデュースワークでありました。
SARA & KERENはこの時、30代という大人の時期ともあって、今後のサウンドコンセプトに対して模索していたと考えられる。

そんな時、PETE WATERMAN氏が以前から憧れていたのが、美しいメロウなポップミュージックを追及したABBAサウンドスタイル。
その思い入れは、これまでにも様々なシーンがありました。

92年にリリースされたABBACADABRA / DANCING QUEEN (BACK TO YOUR ROOTS-MIX)は
WATERMAN自ら描いたパーフェクト感あるPWL-REMIXを筆頭に、97〜01年におけるポップグループ
STEPSのトータルプロデュース。
更にはその集大成となったトリビュートアルバムの企画を手掛けたABBAMANIA(99年)に至る。
この第一弾に相当するアルバム制作が、ABBA-BANANAなるサウンドコンセプトとした本作
PLEASE YOURSELFとなる。

以前にも語りましたが、アルバムPLEASE YOURSELFのサウンドスタイルは93年当時の流行音楽の流れからすると、どちらかというと逆行した「落ち着き過ぎるポップサウンド」であり、これに違和感を持った方も多かったでしょう。
そうした意味でもPLEASE YOURSELF(好きにしろ)というタイトルだったのかも知れません。

などと、長い前フリとなりましたが、本アルバムの中で注目すべき作品について紹介したいと思います。

◆Movin' On (Original 12-Inch Mix)
最もABBAサウンドをストレートに描いた楽曲ですが、この時代にしてはポップ過ぎるというイメージから、最終的に12インチリリースされたのはアルバムバージョン(Straight No Chaser)というショートバージョンが採用され、2トラック目にGARAGEサウンドを取り入れたBumpin' Mixが付け加えられるあたりにその葛藤がみられる。
そんなWATERMANの気持ちをむきだしにしたのがMovin' On (Original 12-Inch Mix)。

ここでは地味だろうが何だろうが、「美しいポップというものをじっくり堪能してほしい。」
正に7分30秒というロングミックスが全てを物語っている。
味わい深いギターソロを加えながら、好きな人なら何時までも聴いていたいと感じさせる、これぞヒットに捉われないオリジナルサウンド。

◆Only Time Will Tell (Garage Version)
4分30秒というショートなバージョンではありますが、これこそが音楽プロデューサーとしての幅広いセンスを魅せている。
オリジナルとなるアルバムバージョンとは違ってAメロ部分が作り変えられている。
これはJAZZYテイストなGARAGEビートを主体とした大人サウンドを強調する為、あえて作り変えられたのでしょう。
分かり易く言えば、より哀愁ある歌い回しに入れ替えたということ。

サビメロ(Only Time Will Tell〜)繰り返しでコーラスパートが強調される部分もまた、GOODなJAZZYを描いており、同時期のSTOCK & WATERMAN作品で例えるなら、
ERIK / The Devil And The Deep Blue Sea のような世界感もある。

第四弾シングル候補とされていたIs She Good To You?は7インチ・12インチそれぞれが既に制作されており、Movin' On・More, More, Moreは共に全英24位というヒットを記録しましたが、
STOCK & WATERMANオリジナル作品であるIs She Good To You?の場合、シングル候補としてはちょっとインパクトが少ない。
これが当時のLONDON RECORDの判断だったと推測される。

PWLの持ち味である、アルバム曲イメージからシングルテイストに切り替えるテクニックも
Is She Good To You?では発揮されなかった。

Movin' On (Movin' Mix)はタイトル通り、BRASS CONSTRUCTIONの大ヒット曲Movin'の黒人ボーカルサンプリングが加えられたDISCO-MIXに仕上げられていますが、元々のコンセプトであるABBAサウンドという美しいソフトなメインボーカルとのギャップがあり過ぎる為、個人的には魅力が感じられなかった。

他にも、オリジナルから正規バージョンに進化する過程がみられる別バージョンが多々収録されており、STOCK & WATERMANまで追いかけるコアなファンには必須アイテム。
(アルバム本編PLEASE YOURSELFについては、以前にご紹介した「PLEASE YOURSELFに見る拘り」を参照下さい)

話は変わって、個人的に印象深かった日本の音楽シーンについて。

昨年のNHK紅白でのあまちゃん特別ステージには途轍もない感動を貰った。
2コーラス目でキョンキョンが出てきた時には鳥肌が立った。
改めて、クドカン+NHKスタッフによるコラボレーションは見事であり、やはりNHKは音楽に対する取り組みにもずば抜けた拘りを感じさせた。

同様に昨年12月にオンエアーされたPerfume LIVE AT NHKもまた素晴らしかった。
中でもアルバム曲(カップリング)「だいじょばない」をライブ映像でみれた事はラッキー。
この映像をみた時、楽曲のノリに対してアーティスト・振付師・音楽プロデューサー全てのセンスが一体となったという、正にパーフェクト感を極めていた。
これぞアップテンポの最高ダンスグルーブ。 流石は中田ヤスタカ氏。
現代の日本音楽の宝を音楽映像の面においても細心のカメラワークに拘ったNHK。
今最も音楽的な角度に配慮した映像技術を魅せてくれるのはNHKとTV朝日。

先日放送が終了してしまった海外ドラマ「glee3」も素晴らしかった。
Whitney Houston・Michael Jackson特集をはじめ、改めてカバー音楽の難しさと素晴らしさという両面を思い知らされた。
(中でもカートのI HAVE NOTHINGには鳥肌が立ちっぱなし)
正に昨今の安易な邦楽カバーブームに延髄蹴り!カラオケごっこに卍固め!である。
そしてドラマ放送後の「洋楽@glee」も良かった。
番組進行の高橋愛さん・クリスさんの音楽に対する素直な気持ち、やはり大事なのはコレでしょう。

と長くなりましたが...。

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