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PWL音楽論コミュのPHIL HARDING CLUB MIXES

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昨年、PHIL HARDING氏による著書PWL FROM THE HIT FACTORY FLOORと併せて、CHERRY-POPよりアルバムCD「CLUB MIXES OF THE 80’S」がリリースされました。

アルバムの目玉は、二枚目ラストに収録されたNever Gonna Give You Up (Phil Harding 12" Mix)。
ミックスタイトルから分かるように、オリジナル候補となる別バージョンだと推測はできましたが、改めて気付かされた点がありました。

正直、私はこのアルバムを買うのを迷っていました。
というのも、ひとつはサウンドイメージがついていたのと、もうひとつがリミックスバージョンではなく、単なる「お蔵入りオリジナル」という理由から、イマイチ魅力が感じられなかったのですが、次第に「大ヒット曲の誕生に至るストーリーがこのバージョンに隠されているのではないか?」そんな思いをきっかけに、ついに購入しました。

解説によると、PHILバージョンはオリジナル候補として86年12月に制作され、その7か月後となる
87年7月に再録音(PETE HAMMOND-MIX)されリリースされたらしい。
ではその理由について考えてみたいと思う。

正規バージョンと異なる部分が、メインリフ(メインとなるインスト)。
PHILバージョンでは、サビメロをなぞるように打ち込むシンセ音をメインフレーズとしていますが、
あのインパクトあるストリングスがこの時点ではまだ入っていない。
細かいところでは、HOUSEテイストでシャープに跳ね上がるクラップが使用されていますが、このクラップ音が長目に打たれている。(ターン!)

何気なく聴いてしまえば、あまり違いを感じないのかもしれない。
12インチトラックの流れをはじめ、RICKのボーカルイメージについても特に違いは見当たらない。
それにしてもイメージが違う。
正直、これでは売れない..。
それだけは何となく分かる。

では、Never Gonna Give You Upの魅力とは一体何だろうか?

それはあのインパクトあるストリングスであり、このストリングスによって、PWLラッパがより一層引き立てられる。
更に重要な部分が、シンセベース音。
一見、同じサンプルのようにも感じられますが、PHILバージョンではどちらかというと、インパクトが少ない。
CAKE-MIXの方はPETE HAMMONDらしいソフト音色ながらも、ミックスチューニングレベルはサウンド全体的にもかなりアクセントが効いたイメージがある。

メインリフの要、それはインパクトあるストリングスとシンセベース、この2つがあってはじめてサウンドが完成される。
これがなければNever Gonna 〜ではない、といってもいい。

やはりこれはポップス以外のナニモノでもない。
であるなら、クラップは跳ね上がるHOUSEテイストではなく、手を叩くようなシンプルなクラップ音。
(パッ!)

こんな事を考えていると、ヒット曲を作るのは本当に難しいという事が分かる。
アレンジのちょっとした箇所が異なるだけで売れるかどうかが決まってしまう。

RICK ASTLEYはこのほか、Til The Day That I Die・Stay With Me Tonightの未発表曲2作が収録されていますが、いずれも86年に録音されたもので、当時RICKオリジナルソングがWATERMANに殆ど認められなかった話は、恐らくこれらだったのでしょう。

Stay With Me Tonightはご存じMANDYアルバムに収録されましたが、RICKバージョンではポップらしい地味なアレンジとなっていますが、MANDYの方はHEAVYなROCKテイストに仕上げられており、
これはキュート一色なMANDY(歌の方はちょっと..)に対し、あえてアレンジにギャップを持たせたのでしょう。

HARDING & CURNOWの最高傑作といえば、シングルヒットShe Wants To Dance With Me以外では、やはりThe Love Has Goneでしょう。
よく考えてみると、数ある作品の中でもミディアムテンポなR&Bサウンドと言えばThe Love Has Goneのみであり、これはもしかするとWATERMANによる指示で作られた楽曲なのかもしれない。
ちなみに数年前に行われたデンマークでのライブでは、生演奏で歌うRICKの映像がYOUTUBEでみることができる。

今回リリースとなったCLUB MIXES OF THE 80’S。
RICK ASTLEY以外で最もレアな隠れ音源がある。

それは、BASIA / Until You Come Back To Me (Phil Harding 12" Remix)。

アルバム解説に掲載された12インチシングルはフランス盤ジャケットですが、
実はここに収録されたのは4分という短いバージョンの方で、USプロモオンリー(CD)という幻となっていた音源が今回収められている。
(内容についてはHARDING & CURNOW – BEST REMIXES!を参照)

本作は、PHIL HARDING氏がミックスエンジニアとして手掛けた作品集であり、
あの名作You Spin Me Round (Murder Mix)、Agents Aren't Aeroplanesを作り出した人物ではないことを付け加えておきたい。

では何故、Murder Mixを収録することができたのか?
それは長きに渡ってPWLエンジニアとして活躍したPHIL HARDING氏に対し、
PETE WATERMANがセレクトを認めたものなのです。

コメント(4)

Pete Hammondの作品集の二枚組CDも出ましたね。

Rick AstleyのNever Gonna Give You Up (2015 Extended Version) 7:44が欲しくて買いました。

Pete Hammond ‎– Get Down Here Quick And Mix Yourself A Hit!
https://www.discogs.com/ja/Pete-Hammond-Get-Down-Here-Quick-And-Mix-Yourself-A-Hit/release/6904089
>>[1]

Never Gonna Give You Up (2015 Extended Version) はどうですか?

何となく想像がつくような気もしますが、その想像(PWL-RETROバージョン)とは別モノでしょうか?
動画のリンク貼るの忘れてました。
↓の動画が、そのバージョンです。

Rick Astley - Never Gonna Give You Up (Pete Hammond Mix)
https://youtu.be/7GlMLMmr3zY
>>[3]

改めてSAW作品は本家のテクニックには到底敵わないことが言えます。

リミキサー気質が抜け切れない。 ここがプロデューサーとの大きな違いだと思います。

遥かにFKW(TONY KING)の方がアイデアにセンスを感じさせる気がします。

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