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PWL音楽論コミュのThe Sound Of S.A.W 87’-88’【SIDE.2】

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前回に引き続き、The Sound Of Stock Aitken Waterman 87’-88’B面について。

【SIDE.2】
1.I Don't Believe In Miracles (Extended Club Mix) / SINITTA
2.Too Late To Say Goodbye (12" Mix) / SAMANTHA FOX
3.Love, Truth & Honesty (Dance Hall Version) / BANANARAMA
4.Tell Him I Called (The Master Jam) / SEQUAL
5.Strike It Rich (Full Length Club-Remix) / BANANARAMA
6.Who's Gonna Catch You (When You Fall)? (Extended Version) / PEPSI & SHIRLIE
7.Heartache (Extended Remix & House) / PEPSI & SHIRLIE

B面オープニングは、Maybeと同様「メガヒットを意識しないSAWサウンド」で紹介した三部作中の1曲、
I Don't Believe In Miracles。

よく聴き続けると、気付かされるところがある。
この曲のノリは何処にあるか?
サビメロはどちらかと言うと、ポップアイドルらしいキュートさを感じさせる。
ド派手なチョッパーベースが特徴的ではあるが、やはり哀愁感とR&B特有なグルーブの要はインスト部分を含め、Aメロにある。

仮に、このAメロ部分を70年代の黒人R&Bボーカルに切り替えてみると、その時代を意識したボーカルメロとなっているのが分かる。
やはりR&Bテイストと言えばSINITTAであり、正に彼女の為に作られた楽曲だと言える。

2曲目は、Too Late To Say Goodbye。
この曲は、JASON DONOVANファーストアルバムTen Good Reasonsに収録されましたが、SAMANTHAバージョンの存在によって初めて気付いた点がある。
このアレンジ音色と組み立て方、何処かで聴いた覚えが..?

それはLAURA BRANIGAN / Shattered Glass。(87年リリース)
ソングライターは、Bob Mitchell & Steve Coeなる二者であり、恐らく元アレンジについても彼らによる下地作りがベースとなっていると考えられる。
SAWがLAURA BRANIGANのプロデュースをきっかけに、Shattered Glassのサビ・アレンジをヒントに、
SAW流オリジナルとして生まれ変わったのがこの曲だと推測される。

JASONバージョンとの比較論ではなく、あくまでSAMANTHAバージョン単独としてフィットしたサウンドアレンジが聴きどころ。

綺麗なシンセ使いが魅力で、サビの終わり部分では、SAMANTHAの掛け声(HA!)がノリを引き立てている。
また間奏部分のマンドリンが効果的で、これは恐らくMATTのアイデア。
このバージョンはSONYからリリースされたGREATEST HITS(2009年)よりセレクト。
(You Started Something (12" Mix)も同アルバム収録)

3曲目は、「メガヒットを意識しないSAWソング」三作目としてセレクトしたLove, Truth & Honesty。

オーケストレイションの醍醐味と言えば、やはりこの曲。
Dance Hall Versionの12インチトラックの組み立ての中に、その魅力が上手く表現されている。

まずはオープニング部分、ここではなんとインストが約2分間続く。
これは極めて珍しいケースですが、1音色ずつ重なりながら、ゆっくりと表現していく流れの中に、2分間の意味が伝わってくる。

もうひとつが、2コーラス後サビメロ繰り返しの後部分。
この後はビートリズムのみとなり、ここで誰もが終わるものと思いきや、再びインストが流れ始める。
ラストのサビメロ繰り返しが終わると、あっさりビートリズムに切り替わってエンドとなる。
これには深い意味があって、序盤、中盤のロングインストが充分に効いている為、終盤ではビートリズムのみとすることで、全体バランスが取られている。
このトラックの組み立てには絶妙なセンスを感じる。

更に注目すべきはMATTによるギターの刻み。
Aメロでは1音ずつカットした刻み(トレッ・テッ・テッ・トッ・テッ・トレ..)ですが、サビメロでは3音目で長く弾く刻み(トレッ・テーッ・トレッ・トッ・テッ・トレ..)となっており、この長く弾く刻みに哀愁感が引き立てられている。

こんなにもクオリティ高い作品が当時、中古レコード屋では500円で売っていた。
これはSAWサウンド全盛期に伴って大量生産され、レコードの価値が安くなったものであり、
決して楽曲クオリティを意味するものではない。(切実な訴えです..。)

続く4曲目は、Tell Him I Called。
最近、当コミュでSHEILA FERGUSONの話が出たところですが、88年当時では極めて珍しいCLUB-POP系なSAW作品であり、ファンにとってはレアな世界を感じさせる1曲として今回セレクト。

続くStrike It Richは、A面収録のSome Girls同様、大ヒットアルバムWOW!からの12インチバージョンを
セレクト。
この2曲の存在によって、アルバムWOW!に層の厚みを感じさせた。

メインシングル4曲の後ろ盾となったアルバム12インチバージョンの2作、正に全10曲がパーフェクトを
極めたビッグヒットアルバムを象徴している。
ちなみにこの2曲の12インチが作られた理由は恐らくシングル候補ではなく、単にボリューム感をアピールしたものだと考えられる。

87年当時では、US-CLUB、FREE-STYLEと様々なジャンルがヒットチャートを占めていた時代で、JETSやTKA等、ダンスフロアは実に華やかであった。
正にPETE WATERMANならではのサウンド好みではありますが、当時のジャンルを取り入れた、こちらも
極めてレアなSAWワークであり、やはりMATTのカッティングギターはいい!

よく考えてみると、これほどに奇抜なリミックスワークを取り入れられたのも他アーティストでは見当たらない。
こうしたジャンル特有である、ベースラインのループを描いたサウンドについては、より長く聴く程にグルーブが出てくるものであり、今回もまたFull Length Club-MIXを2枚使って、中盤ブレイクを再度繋げて約8分というロングバージョンとした。

そしてラストを飾るのは、PEPSI & SHIRLIE。
1曲目が、CHRRY-POPより昨年リリースされたレアトラックWho's Gonna Catch Youの12インチバージョン。
この曲、実は2種類のAメロ違いバージョンが存在しており、正規アルバムでリリースされたのは、
MEL & KIM(タイプ1)とSINITTA(タイプ2)。

PEPSI & SHIRLIEバージョンは、SINITTAタイプですが、歌い回しを含め、SINITTAとはイメージはかなり違う。
SINITTAバージョンでは「張り切った歌い回し」で、元気があり過ぎるイメージですが、PEPSI & SHIRLIEではどちらかというと、CLUBテイストなシックな歌い回しとなっている。

これが実に丁度よく、前作Heartacheのサウンド路線をキープしたナイスな仕上がりとなっており、同じ路線の流れからすると、オリジナルプロデューサーTAMBI FERNANDO & PHIL FEARONによるアレンジ要素の流用を感じさせるものも若干あり、以前にも取り上げた「CLUB-MUSICにおけるプロデュース定義?」について改めて考えらされる気もする。
結果的にはお蔵入りとなったバージョンではありますが、個人的にはPEPSI & SHIRLIEがベストバージョンとして評価したい。

2曲目が大ヒットCLUB-POPの定番となった、Heartache。
この曲の元ネタは、MICHAEL JACKSON / BILLY JEAN。
4つ打ちの1と3回目にバスドラム、2と4回目にスネアを打ち込む部分(ドン・タン・ドン・タン)と、特徴的なのがシンセベースライン。
このアレンジイメージを基にPOPなボーカルメロを乗せた、見事なサウンドフィーチャー作。

あくまでオリジナルExtended Remixをじっくりと聴かせるイメージをキープしながら、後半終わり約1分のところで、HOUSEリミックス(Dot & Daisy's Club Remix)のカッコイイBEATSを重ねて、ちょっとした遊びを取り入れてみた。(これ結構カッコイイっすよ!)

と、今回もまた熱くなってしまいました..。

コメント(15)

(何度か書き込み後に修正した関係で、レスの件数が増えてしまいました…)

個人的には、STRIKE IT RICHは、
LP Version 3:27(LPやカセット等に収録)や12" Version 5.58 (1988年リリースのUK盤CD等に収録)よりも、Love, Truth & honestyのシングル・リリースの際にNew Recordingされて、
よりPopに仕上がってるイントロが45秒くらいの7" Version 5.03 (UK盤7"シングルや国内盤2曲入りCDシングル等に収録)の方が、LP Version 3:27(LPに収録)とも12" Versionとも微妙に異なるアレンジで好きですね。

12"シングル等のB面に収録されたFull Length Club Mix 5:17は12" Version 5:58のfade outで、
REMiX盤UK12"のB面に収録されたEdit 2:15はFull Length Club Mix 5:17のfade out(要するに、これも12"のfade out)で、
これはCDシングルの収録時間20分に合わせて無理矢理fade outさせたバージョンですが、こういう中途半端な収録は困りますね。
>>[4]

恐れ入りました。
これは私も知りませんでした。
コレですね

http://www.youtube.com/watch?v=wSSjBvIU_5A

なるほど、Full Lengthの間奏リフをメインに
ストリングスを強調した聴きやすいバージョンになってますね。
コレがいいのは分かりますね。

でもパンチの効いたクラップとベースラインを強調したFull Lengthも
やはり12"としての醍醐味はあると思います。

いやあ、貴重な情報ありがとうございます!

さて、LOVE TRUTHの7"買わないとな...。
はい、Strike It Richの7" Versionは、その動画のバージョンです。どうして 12"シングル等 で、12"バージョンやFull Length Club Mixに差し替えられたのか不思議です。

どうせなら12"シングル等にも、この
7"バージョンを収録にすれば良かったですよね…

発売当時に店頭で、このStrike It Richの演奏時間を見て直ぐ試聴させて貰って、イントロを聞いただけで7" Versionが第3のバージョンだと分かり直ぐ買いました…。

聞きやすいのは 7" Versionで、他の曲と一緒にNon Stop Mix等にするなら12" VersionやFull Length Club Mixが使いやすいですね…。

実は I Can't Help Itの US盤7"に収録されてるピタッと終わるエンディングのMr SleazeのUS 7" Version 4: 09も店頭で試聴させて貰って知りました。

ちなみに、Mr SleazeのUK 7" Version 4: 36は再発盤CD等に収録されてますね…

12"シングルをチェックする次いでに
、7"シングルもチェックしますが、Donna SummerのWhen Love Takes Over Youの7" Remixとか、7"シングルでしか聞けない未CD化のバージョンも意外と多く、奥が深いですね…。
>>[6]

いやあ、恐れ入りました!(パート2)

7インチに対する冒険心というか、自分にはそこまでの
気合いがまだ足らないようですね。

>12"バージョンやFull Length Club Mixに差し替えられたのか不思議です。

これまでのSAW作品を聴いてきた個人的な推測ですが、
カップリング7インチVERの音源はWOW!がリリースされたタイミングで
既に作られていたものだと思います。

当時のアルバムWOW!CDの時点でFull Length〜(12")は収録されており、
この12REMIXとカップリング7インチのアレンジはアルバムVERを元に作られた
同一アレンジによるもの。

当然ながら、7インチはRADIO-MIX仕様という観点からメロウで聴きやすい
アレンジまたはMIXバランスを重視します。
一方、12インチVERはダンスフロアがメインということになるので
ビートが強力に進化したり、ベースラインが濃くなってストリングスを
消して、あえてシンプルにアピールするスタイルがあります。

恐らく、87年当時にカップリング7インチと12インチVERが作られた
のですが、CD化が進んでいる最中だった為、ボーナストラックとして
SOME GIRLSとSTRIKE IT RICHを12インチVERとして収録し
CDセールスを狙ったのでしょう。

その後、ワンポイントワークとなったLOVE TRUTHリリースにあたり
7インチVERがカップリング収録となったのだと思います。
結果的には非常に目立たない存在になってしまいましたが..。

これは恐らくSTRIKE IT RICHもまた、シングル候補とされていた
形跡なのかも知れません。(というかその可能性大!)

しかし深いですよね、様々なドラマがあります。

>ピタッと終わるエンディングのMr SleazeのUS 7" Version

こちらもチェックしてみたいと思います。


なるほど、STRIKE IT RICHはシングル候補曲でアルバムWOW!が制作された時点で
7" Versionは作られてた、って事ですね。一理有りそうですね…。

ピタッと終わるエンディングのMr SleazeのUS 7" Versionは3:50くらいまでUK 7" Versionと同じなんですよ。

I Can't Help ItのUS盤12インチのUS 7"と同じエンディングのインストが入ってますね。

Mr SleazeはB面曲なのに、ビデオクリップが有り、ただのB面曲では無いんだろうな、と思ってビデオクリップ集を買いましたね…





>>[8]

STRIKE IT RICHについての補足ですが、メインシングルLOVE TRUTHは
ご存じのとおり、新メンバーJACQUIE加入後の楽曲ですが
STRIKE IT RICHは聴いた限り、旧メンバーSIOBHANの時のままですね。
何よりも音源だとは思いますが..。

>Mr SleazeはB面曲なのに、
 ↑
 SAW+BANANARAMAセッションをコンセプトとしたROAD BLOCKに続く
 ヒットを狙った楽曲でしたからね。

 それにしてもMr Sleaze7インチに拘るとはまた気合いが違いますね。
[8] 誤記が有りました。

誤:US盤12インチのUS 7"と同じエンディング

正:US盤12インチにUS 7"と同じエンディング

です。

Mr Sleazeの7インチに拘るのは、SAW+BANANARAMAの曲ですし、
演奏時間が違うと気になってしまうのも有りますし、
バナナラマは1stアルバムから好きってのも有ります…。
Mr SleazeはDVDではRare Groove Remixを微妙に繋ぎ変えてボーカル部分を繰り返させて7インチっぽくなっていて聞きやすくなってますね…。
今年、発売された3枚組(2CD+DVD)アルバム「WOW!」に入っています。
>>[12]

↓の動画がDVDに収録されてるバージョンです。
http://www.youtube.com/watch?v=G95-31DbtSI
>>[13]

ありがとうございます。

聴き所としてはメインとなるオルガンのノリでしょうかね。
12"Remixの聞き所は、男性のGet Busy等のフレーズで盛り上がってるかな、と自分なりに思います。オルガンも良い味付けですね…

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