◆What A Way To Go ( Energetic Mix & Instrumental )
LIFE FORCEの記念すべき、ファーストシングル。 デビュー作というのは、兎角インパクト重視や、個性的な楽曲を取り入れる等、ある意味ワンポイント・アピールとなる傾向が強い。 後追いにはなるが、セカンドシングル以降の楽曲タイプに比べてファースト「What A Way To Go」も、ちょっと違ったテイストを感じさせる。
ちなみに一度聴いて気付いた人はいるかも知れませんが、この曲には元ネタがある。 それはあまりにも分かりやすいコード進行に対し、当てはめられたボーカルメロ。 これは「70’S-DISCO」を代表する「PEACHES & HERB」の名作、「Shake Your Groove Thing」を元ネタとしたHI-ENERGYバージョン。(PWLではPAT&MICKも92年にカバー)
では何故、このような戦略に出たのか? これは恐らく、HI-ENERGYブーム真っ只中であった84年当時、UK市場で活躍していた 「IAN LEVINE」をはじめ、「SOUL-DISCO」をベースとしたシンセサウンドが流行していた為、 LIFE FORCEもこの流れを意識したものだと思われる。 これも後追いになるが、セカンドシングル以降についてはROB DAVIS自身がメインでソングライティングを行っているのに対し、「What A Way To Go」では4者がソングライターに関わっていることから、恐らくレコード会社である「POLO-RECORDS」としての戦略でもあったようだ。
まあ、そんな戦略があったにせよ、「Shake Your Groove Thing」をサウンド・フィーチャーとしながらも、ROB DAVISならではの絶妙な「UK’S HI-ENERGYサウンド」が見事に発揮されている。 ROB DAVISの魅力はメインバージョンだけでなく、INSTRUMENTALバージョンにも決して手を抜くことなく、素晴らしい「ROB’S DUB-INST」の世界がある。 通常なら、B面にはボーカルとコーラスを削除した「カラオケINST」になるのが主流だが、 ROB DAVISの場合、単なるインストに終わることなく、ノーマルにインストを流しながらも、 キメ細かなGROOVE感あるDUBテイストを織り交ぜてくる。 トラックが進むに連れ、展開するサウンドに思わず最後まで聴き入ってしまう。 「What A Way To Go」の場合、恐らくインストの時点でROB DAVISとしては、完成度に満足していたような気もする。
LIFE FORCEにとって、唯一ヨーロッパ各国でリリースされたディスコヒット・シングルであり、これぞ「UK’S HI-ENERGY」とも言えるパーフェクト感がここにある。 まずはバージョンが2種類存在する為、初回音源と思われる方を「Master-Version」、この後にサウンドメイクアップされた方を「Another-Version」として説明したいと思います。