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PWL音楽論コミュのBritish−TVとの繋がり

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PETE WATERMANの人脈の幅広さは、PWL(SAW)の長きに亘る活動を支えた理由のひとつである。
大手レコード会社、バラエティ溢れるアーティスト群、スポーツ界
(ENGLAND−FOOTBALL)、そして英国テレビ放送業界である「BBC」。
やはりこうした幅広い業界との接点は、STOCK・AITKENのような
「才能ある音楽プロデューサー」というだけでは実現し得ない。

正に「SAとW」とは、密接な相互関係によって成立ったプロデューサーチームであったのだと思う。決して同じ路線ばかりに片寄る事なく、様々な発想の展開を魅せた。

今回は、「幅広い業界との繋がり」のなかでも、「PETEマネージメント戦略」のひとつであった
「British−TV」(BBC)でのワーキングについて。

遡る事、1985年のPWL設立前である「LOOSE−END PRODUCTION」の頃から、既にTV局との繋がりがあったようだ。
代表的なところで、TVタレントの「TRACEY ULLMAN」。(83年)
97年にPWLスタジオに訪問した際、「BREAK AWAY」(UK4位)
「THEY DON‘T KNOW」(UK2位)「MOVE OVER DARLING」(UK8位)
といった、彼女のシルバーディスクが飾られていた。
(しかし、当時の活動はプロデューサー名義ではなく、レコード・マネージメントがメインであった。)

SAWとして初ワークとなったのは86年リリース「ROLAND RAT(SUPER STAR)」。
これについて英国の友人に聞いてみたところ、「子供向けの長寿番組」だったということで、
「可愛らしい人形キャラクターがとても懐かしい」と話していた。

サウンドの方は、「子供騙し」と思いきや、86年当時の「MEL&KIM−HOUSE」という、
SAW色を全面に引き出したダンス・トラックで、シングルカットされた「LIVING LEGEND」をはじめ、アルバム(同タイトル)には他2曲のSAWソングが収録された。

「DRIVIN‘」は、「FUNKY−SOUL」の強いリズムにノリを感じさせる「SAW−FUSION」タイプのサウンド。
「S.W.A.L.K」の方は、「SAW−86‘HOUSE−DUB」といったド派手なノリがいい。
まあ、唯一ボーカル部分が「子供番組向けの声優さん」である為、少しクセがあるようにも感じるが、それを言ったらあの「DIVINE」だって、決して受け入れ易いボーカルとは言い切れない。
こうしたケースは「ド派手なアレンジ一本」で勢いをつけながら、ボーカルを最大な個性として演出するひとつの手法なのだろう。

シングル曲となった「LIVING REGEND」12インチバージョンは、サビメロのコーラス部分のみを残して、他は全て削除されてしまった。
PRINCESS「IN THE HEAT OF〜」同様、「MEL−KIM TYPE」のHOUSE系サウンドによって「DUB−MIX」に近いバージョンに仕上げられたようだ。

しかし、個人的には「7“VERSION」であるFULL−VOCALバージョンが好みであり、12インチバージョンに7インチボーカル部分をカブせて繋ぎ直している。

後の活動としては、PETE自身がMCを務めた「THE HITMAN & HER」というTV番組が
1988年9月〜1992年12月まで放送された。
今でこそ、「YouTube」のような動画サイトの出現によって、簡単に番組を観ることが出来るようになったのは非常に嬉しい限り。

番組内容としては、話題のアーティストやPWL新人アーティストを、ダンスフロアというライブ感ある場所で紹介しながら盛り上がるというモノ。

当時、日本でも深夜にいくつかのダンス番組が放送されていたように、従来型の音楽番組のように、スタジオにアーティストを招いて「ただ歌う」というものとは違い、ダンスフロアで踊る人達によって楽曲に対する反応を見ることが出来る、これ以上の企画は他にないという画期的なモノであった。

ただ、PETEが楽しそうにMCをしながら番組が進行して行く様を見ていると、大抵の人は、
「こんな事ばっかりヤッてないで、少しは本業に専念しろよ。STOCKやAITKENばかりにサウンド作りを任せないで...。」等と感じてしまう。
私も実際に同様な気持ちを持ってしまったこともあった。

しかし、ここでよく考えてみてほしい。
こうしたMCという、わりと「細かい台本」無しでも出来る、週一回単位のTV番組の仕事がどれだけ
本業に影響を与えるのだろう。
むしろ、STOCK,AITKENのように何時間でもスタジオにコモり、息抜きなしで仕事が進むのだろうか?
これは個々のタイプにもよるとは思うが、PETEの場合は単なる「息抜き」に止まらず、
ダンスフロアというリアルな場所で、楽曲の素直な反応を自ら確認することが出来ると同時に、新たなアイデアや工夫にヒントを生む絶好な環境だったのではないだろうか?

私たちが安易に「この人遊んでるんじゃない?」と感じる一方で、PETEは独自のペースによって、
グッドミュージックを発掘し続けていたのです。

この番組のテーマ曲となった、「Cocoon (Theme From The Hitman & Her 91 Remix) --
Timerider」は、TONY KING & ASHA(AKA)による派手なダンスビートが楽曲を盛り上げている。

また93年には、STOCK & WATERMANによる「FAT SLAGS」なる同様な
人形キャラクターが歌う、CLIFF RICHARDの大ヒット曲「SUMMER HOLIDAY」
をリリースした。
素直に「この曲は良い」と感じることが出来、カップリング曲となったS&Wソングライトの
「DANCE OF THE HANDBAGS」は、PETE自身による
「FA..FA..FAT SLAGS!」というボイスサンプルをバックに、「STEVE MAC」
のような「TECHNO−HOUSE」は、また別な一面を見ることが出来る。

しかし、これらの楽曲はヒットすることは無かった。
これとは別に、「LOVE THIS」でリリースされたTVアーティストの方は、
「ROBSON GREEN & JEROME FLYNN」や「JOHN ALFORD」は大ヒットしたようだが、SAWファンからすれば、彼等らしいサウンド作りとはほど遠い内容であり、
むしろ全くヒットには結び付かない結果となりながらも、「SAW」のトレードマーク的な
サウンドが聴ける楽曲の方が、TV局側の意向に合わせただけのモノとは違って、
攻撃的な戦略を強く感じるものとして伝わってくる。

http://www.youtube.com/watch?v=BPsl7RXUDOQ

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