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PWL音楽論コミュのPWL SOUND Feat.DEE LEWIS

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86〜87年をメインに、PWLサウンドを支えた「BACKING−VOCAL」と言えば、
「DEE LEWIS」。

しかし、正直「BACKING−VOCAL」と言っても、あまり誰が誰の声だか判りづらいというのが本音である。

ただ、彼女に限ってはSAW作品でのメイン・ボーカルから、PWLスタッフによるソロ・デビューまでと、「裏方出身アーティスト」としては幅広い活動が目立った一人である。

SAW作品としては、あの「MONDO KANE」ではお馴染みである
「NEW YORK AFTERNOON」や、「AN EVERLASTING LOVE IN AN EVERCHANGING WORLD」(SAWソングライトによる才能の幅を知る一曲)は、
「LATIN ROMANCE MUSIC」といった非常に珍しいジャンルの挑戦であった。

このユニットは、「CAROL GORDON」とのツイン・ボーカルであったが、楽曲を聴いてみると、
「整ったひとつの声」として伝わってくる。
「NEW YORK AFTERNOON」では、ゲスト・ボーカルにGEOGE FAME
(男性ボーカル)をメイン・ボーカルとして起用しているが、12インチレコードには
「NIP ON−MIX」という、2分36秒と短いバージョンに、「CAROL&DEE」による
女性ボーカル・バージョンも収録されており、60年代特有である、GEOGE FAMEのような低音ボーカルとは違った、むしろこちらの方が80年代らしいイメージのある
グッド・バージョンである。

個人的には、12インチバージョンのボーカル部分をこの「NIP ON−MIX」に切替えた内容に加工してしまう程に、こちらの方が好み。

しかし、SAW作品としてはこれが初めてのワークではなかった。
それは、以前にも紹介した企画アルバム「CHUNKS OF FUNK」という、84年リリース作品である「BLACK−MUSIC」と「HI−ENERGY」をカップリングした、この珍しいアルバムの中にあった。

私が数年前にこのレコードをNETで手に入れた時、中古レコード屋の店長さん達との長い付き合いもあり、この貴重な情報を知らせようと「HI−ENERGY未発表曲」をカセット・テープに録音して渡り歩いたときの事である。

これが、その時の会話であった。

「知ってました?このRIK LEVAYとTHE LEWIS‘S。」
「いや〜、知らなかったこんなの〜。」と更に、
「このTHE LEWIS‘Sって、多分LEWIS・三姉妹じゃない?」
「何です?そのLEWIS・三姉妹って?」
「LINDA LEWIS、SHIRLEY LEWIS、DEE LEWISって、三姉妹なんですよ、
多分この三人じゃないかな〜。」

この時は「スゲーなー、この店長。」という驚きの一言でしかなかったのですが、この後に私もサウンドを聴き続けていくうちに、この話に納得させられました。
(86年に三姉妹は「LEWIS」としてレコード・リリースしていた。)

1984年初期から企画モノとはいえ、既にSAWとの繋がりがあったのです。

「LINDA LEWIS」について詳細は不明ですが、「SHIRLEY LEWIS」は、
「DEE LEWIS」と共にPWLプロダクションにおいて、専属のBACKING−VOCALを務めた。

そして、DEE LEWISは1988年、2年間のPWLワークの功績に対し「PETEの恩返し」という形で、PWLリミキサーによるソロ・デビューを果たした。

ファースト・シングルとなった「BEST OF MY LOVE」は、あの「THE EMOTIONS」の大ヒットカバー。
このバージョンの方は、オリジナルと比べてボーカル・キーが低く、普通はオリジナルよりも低く設定したカバーは失敗するイメージが強いが、このバージョンは低いキーにも関わらず、新たなノリを生み出している。

更にセカンドシングルとなった「STUCK ON LOVE」では、オリジナル12インチバージョンには「PHIL HARDING−MIX」(HARDING & CURNOW)、そしてカップリングには「STICKY−MIX」(DAVE FORD)という、PWL−MIXによる2バージョン。

この2バージョンにはそれぞれタイプがあり、PHILの方はPRINCESSや、MIAMI−SOUND、
HOUSE−MUSICと幅広く手掛けてきた集大成ともいえる、PWLワークとしての技術が凝縮された傑作に仕上げられている。

DAVE FORDの方は、メイン・ミックスのような派手さを少し抑え、「インスト・アレンジ」を混ぜ合わせた「もうひとつのPWL−MIX」として仕上げられた。

これは、あの「COOL NOTES」の12インチと同様なイメージを感じさせる。
実は、こうした細かい「ALTERNATIVE−MIX」を含む2種類のミックス技術についても、
PWLは得意分野としている。

更にこの「STUCK ON LOVE」には、プロモ・オンリーでリミックス・バージョンが存在していた。
ミックスタイトルはそのまま「REMIX」。
このバージョンは「HARDING & CURNOW」によるREMIXを、更に
「JON WILLIAMS」なる人物が「RE−REMIX」として手を加えたモノ。
サウンドとしては、アコースティックなギターを全面に出したライブ・バージョンのタイプと思いきや、シンプルなサウンドの中にも「打ち込み」がしっかり入っている。
これもかなりの魅力的なバージョンである。

しかし、これら2曲のクオリティはPWLプロダクションのみの実力ではなく、プロデューサーはあの「SWING OUT SISTER」の初期ヒットを手掛けたUKソウル・プロデューサー
「PAUL STEVELEY O‘DUFFY」によるものであった。
残念ながら、このプロデューサー無しには完成しなかった、と言われても否定出来ない。

それにしても、DEE LEWISのボーカル技術はスゴイ。
これ程に爽やかなUKソウルを、パワフルに歌えたらどんなに気持ちがいいだろう。

結果として、ファースト・シングルである「BEST OF MY LOVE」のみが、UK「47位」という内容ではあったが、この2曲にはPWLプロダクションの「力強いバックアップ」を感じる。

88年以降には、彼女の「BACKING−VOCAL」クレジットを殆ど目にしなくなるが、
後に「DONNA SUMMER/ANOTHER PLACE AND TIME」(89年リリース)に、
再びクレジットされた。

これはもしかすると、彼女自身がDONNAのBACKING−VOCALを志願したものなのかも知れない。

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