サンデーサイレンス革命コミュの金曜発売のレース拡大、一気に３倍増！−ＪＲＡ発表

昨年のジャパンカップ
ＪＲＡ（高橋政行理事長）は６日午後、東京・港区のＪＲＡ六本木事務所で定例理事長記者会見を開き、今年から金曜日発売を実施するＧＩと同じ週に行われる重賞競走についても、ＧＩ同様に金曜日発売を実施すると発表した。さらに現行のＧＩ６競走に加えてジャパンＣ、ジャパンＣダートの金曜日発売も実施する。金曜日発売は合計７週、昨年までの６レースから、一気に１９レースへと拡大される。


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ＪＣ、ＪＣダートの２つのＧＩを含め、今年から金曜日発売のレースがイッキに３倍強の１９レースとなる。

今回の発売拡充について、ＪＲＡでは「ファンの要望が強いこと」を理由にあげる。金曜日発売は平成５年に試験発売され、６年から本格的に導入された。昨年までは皐月賞、天皇賞・春、ダービー、菊花賞、天皇賞・秋、有馬記念の計６レースで実施されてきた。６〜８年には毎年、計１８億円以上を売り上げたが、９年以降は徐々に減少傾向をたどり、１２年には８億７８１７万４３００円と、ピーク時の約４８％と激減。その後も８〜９億円を推移している状態だ。それだけに同じ週の重賞競走を一緒に「前売り」することで、ファンの興味を改めて競馬に引き付け、売り上げアップの起爆剤としたいとの思惑も浮かび上がる。

昨年のジャパンカップダート
実施場所（ウインズ後楽園、新橋、難波、梅田）、時間（午後４時〜７時）については従来どおりだが、金曜日が祝日に当たる場合には、発売時刻を午後２時からに繰り上げる（今年は該当日なし）。なお、マークカードは現在のものを使用する。

ここで注意したいのは、前日発売の“考え方”だ。例えば、１１月２４日の金曜日を例に取ってみよう。２６日の日曜にＪＣ、２５日の土曜にＪＣダートがある。ＪＣの馬券を購入する場合は前日発売にマークし、ＪＣダートは前日発売欄にマークする必要はない。土曜は、金曜の前日のはずだが、土曜の重賞については、発売を金曜日に前倒ししたものと考えるわけだ。

ＪＲＡ報道室では「最初は混乱するファンの方々も多くいらっしゃると思うので、発売まで徹底して周知していきたい」と説明しているが、同一場で土曜と日曜に重賞がある場合はカードを十分にチェックしてから購入するようにしたい。


平成１８年から金曜発売予定のレース
年・月 発　売　対　象　レ　ー　ス
４・１４ 皐月賞（ＧＩ）中山ＧＪ（Ｊ・ＧＩ）マイラーズＣ（ＧＩＩ）
４・２８ 天皇賞・春（ＧＩ）青葉賞（ＧＩＩ）
５・２６ ダービー（ＧＩ）金鯱賞（ＧＩＩ）目黒記念（ＧＩＩ）
１０・２０ 菊花賞（ＧＩ）富士Ｓ（ＧＩＩＩ）
１０・２７ 天皇賞・秋（ＧＩ）武蔵野Ｓ（ＧＩＩＩ）スワンＳ（ＧＩＩ）
１１・２４ ジャパンＣ（ＧＩ）ＪＣダート（ＧＩ）京阪杯（ＧＩＩＩ）
１２・２２ 有馬記念（ＧＩ）中山大障害（Ｊ・ＧＩ）
ラジオＮＩＫＫＥＩ杯２歳Ｓ（ＧＩＩＩ）


★その他の発表
「ＩＰＡＴ携帯アプリ」の開始を発表。Ａ−ＰＡＴ、即ＰＡＴ会員用のサービスで、専用のアプリケーションを携帯電話にダウンロードすることによって利用できる。従来のＩＰＡＴ方式（携帯電話での投票）と異なる点は、オッズを見ながら投票できるオッズ投票が可能、１回の通信で投票できる件数が５０件（従来は最大で１０件）に増えることなど。ＮＴＴドコモのＦＯＭＡ（一部機種を除く）で、２５日からの開始を予定。Ｖｏｄａｆｏｎｅの３Ｇ（一部機種を除く）は４月頃、ａｕは今年中の開始を目指している。

また、今年１月よりＪＲＡ専用場外施設として運用している青森県のウインズ津軽（旧田舎館場外）は、現在、関西エリアはメーンレースのみを発売しているが、リニューアル工事を実施後の４月８日から、全レース発売を実施する。

その他、会見では調教師の馬房の返納（２０馬房から自主的に削減）について、各調教師に問い合わせ、今年３月１日から馬房を返納したい意思があるか確認、２馬房縮小したい意向がある調教師が複数人いたことを明らかにした。この状況下では、メリットシステム（成績上位厩舎の馬房が増えて、下位厩舎の馬房が減る）存続の意義が薄れることは否めず、重要な課題としてＪＲＡは検討中だ。

また、騎手の騎乗依頼を調整するエージェント（ＪＲＡでは騎乗依頼仲介者制度と呼称）について、日本騎手クラブとの調整が終わり次第、今春にも何らかの制度がスタートする可能性があることを示唆した。