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【神戸新聞杯】骨折明けも不安なし！パスポート臨戦態勢
骨折明けでも臨戦態勢が整いつつあるドリームパスポート。無冠に終わった春の無念を晴らすためにも、秋の好発進を決めたい（撮影・安部光翁）
皐月賞２着、ダービー３着と春２冠は健闘したドリームパスポートが、菊花賞の前哨戦で２冠馬メイショウサムソンと対決する。ダービー後に左前脚の骨折が判明し、今回は４カ月ぶりの実戦。皐月賞以来のコンビとなる高田騎手は「帰ってきて乗った感じでは問題ない」と影響は感じていない。同じ栗東・松田博厩舎で同期のアドマイヤムーン、アドマイヤキッスが始動戦を快勝。パスポートも続きたいところだ。

神戸新聞杯出走予定馬へ
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１０番人気の皐月賞であわやの２着。波乱を演出したコンビが再び戻ってきた。ダービーでも３着に健闘したドリームパスポートが、高田潤騎手とラストの１冠獲りに向けて秋初戦をスタートさせる。

内が有利な馬場状態で、外からひと際目立つ脚で追い上げたダービー。２着のアドマイヤメインに２馬身差をつけられたが、レース後に骨折が判明。もし、まともな状態で走っていたらもっと際どい勝負になっていたはずだった。

「骨折自体はたいしたものではなかったし、骨折してもしなくても放牧に出ていた。帰ってきて乗った感じでは問題ないですよ」と、調教から騎乗している高田は、その影響を否定した。ただ、帰厩してからの日が浅く、乗り込みが足りないのではとの不安はある。「息遣いもあまり良くないし、足りないと言えば足りない」。その点は認めたが、「元々、息遣いとか歩様とか良くない馬なんです。でも、競馬に行くとシャキッとする。見た目と乗った感じが全然違うんですよね。乗った者にしか分からない、伝わってくるものがあるんです」と、松田博厩舎の多くの一流馬の背中を知る高田ならではの分析。今週の追い切りでガラリ一変する可能性は十分にありそうだ。

小回りの中京は初めてで、追い込み脚質のドリームには不利な形態であることは確かだが、「器用な馬だから問題ないでしょ」と高田は気にしていない。２冠馬メイショウサムソンとは５度の対戦で２勝３敗と能力的には互角。菊花賞が行われる京都では、きさらぎ賞でサムソンを差し切っているだけに、完調とはいえない状態で好勝負になれば本番への期待は当然高まってくる。

僚友アドマイヤムーンが札幌記念を快勝して天皇賞に照準を定め、アドマイヤキッスは先週のローズＳをＶ。春クラシックでは結果が出なかったが、秋は好スタートを切っている。「この馬も続きたいですよね」と話す高田とドリームパスポートが、サムソンの３冠阻止に向け、前哨戦から気合の走りを見せる。

（柴田章利）

★石橋守リラックス「菊に最高の形で」…メイショウサムソン
いよいよ２冠馬メイショウサムソンが秋初戦を迎える。夏を順調に過ごして迷いなき出陣だ。「順調なのが一番。背がちょっと伸びている感じで、体重は少しプラスに出るかもしれないが心配はしてないよ。中京も２歳Ｓでレコード（芝１８００メートル・１分４７秒５）勝ちしているからね。ここを使って、菊花賞に最高の形でつなげたい」。石橋守騎手も気負いはなく、リラックスムードだった。

★橋田師「中京合う」逆転へ向け好感触…アドマイヤメイン
小回りの中京。スピードがフルに生かせれば、アドマイヤメインが圧勝の可能性も…。ダービーではメイショウサムソンにクビだけ差されたが、逆転へ向けて好感触だ。「週ごとに仕上がってきている。春よりも馬体に幅が出ているね。相手に合わせず、自分のペースで。中京コースは合うと思う」と橋田調教師。一気の逃げで、サムソンを封じるか。

★福永「楽しみ」休養たっぷりで元気一杯…フサイチリシャール
皐月賞、ＮＨＫマイルＣ、ダービーで５、６、８着。２歳チャンプ・フサイチリシャールの春は、中途半端なものに終わってしまった。「春は厳しいレースが続いて、一杯一杯になっていたからね。でも今は休養をたっぷり取って元気一杯。先週も追い切りで乗っていい感じだったし、楽しみにしているよ」と福永騎手。復活なるか注目だ。

★伊藤伸師「順調」馬なりで併入…トップオブサンデー
神戸新聞杯に出走予定の関東馬２頭が追い切られた。トップオブサンデー＝写真奥＝は坂路１本のあとＷコースでダイヤモンドプラド（牡４、５００万下）と併せ馬。５ハロン６５秒２−５０秒５−３６秒８−１２秒８（馬なり）で併入した。伊藤伸調教師は「順調に調整できているし、調教の動きも良かった。あとは終いを生かすタイプなので中京コースがどうか」とデキに不安はない。

１勝馬のボーマンドは出否未定ながら坂路でマシーン（牡３、５００万下）と併せ、４ハロン５６秒０−３７秒２−１２秒３（一杯に追う）で併入。大久保洋調教師は「先週あたりから動きが良くなってきた。もともとトウショウシロッコくらい期待していた馬だからね」とセントライト記念２着馬同様に高い評価を与えた。

★伸び絶好１１秒８…マイネルファーマ
全休明けの栗東でただ１頭、マイネルファーマが追われた。マイネルスパーダ（牡３、５００万下）とＣＷコースで併せて、６ハロン６８秒５、３ハロン３７秒８から、終い１ハロンは１１秒８と絶好の伸びで１馬身半先着した。ただ前走（新潟１０００万下）で１０着と敗れているだけに、中村調教師は「前走はいきなり神戸新聞杯を使うよりはということでの叩き台。思惑通り上積みがあり、状態は今回の方が当然いい。でも、まだ菊花賞うんぬんの馬ではないからね」と控えめだった。