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【セントライト記念】桜花賞馬が参戦！秋も熱〜い“キス”
敢然と牡馬に立ち向かう桜花賞馬キストゥヘヴン。クラシック牝馬の力を見せつける
今年のセントライト記念で話題なのが桜花賞馬キストゥヘヴンの参戦だ。中山は【２・１・０・０】と実績があり、フラワーＣはレースレコードの１分４８秒９で快勝。これは翌日のスプリングＳと同タイムだ。クラシック牝馬のセントライト記念出走は、昭和５８年のオークス馬ダイナカール（２着）以来２３年ぶり。ＧＩウイナーとして貫禄を見せるか注目だ。

セントライト記念出走予定馬へ
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あえて茨の道へと進むのは、自信の表れと受け止めたい。桜花賞馬キストゥへヴンは、秋初戦に牡馬相手のセントライト記念を選択した。異例のローテーショだが、桜花賞は“火曜追い”で栄冠を射止めた実績があり、関東リーディング２位の戸田調教師が講じる策には、一目を置くべきだ。

稽古をつける林調教助手は１２日早朝、「牡馬相手で比較はつきませんが、終いの決め手で頑張ってくれないかと期待しています。切れ味はヒケを取らないと思うので」と、笑顔で抱負を口にした。フラワーＣは上がり３ハロン３５秒５、桜花賞は３４秒９で豪快に差し切った超一流の切れ者。フラワーＣの勝ちタイム１分４８秒９（良）は、前年のシーザリオ（日米オークス制覇）をコンマ１秒上回るレースレコードで、レベルの高さを指摘された翌日のスプリングＳ（メイショウサムソン）と同タイム。時計の裏付けも十分だ。

ここをステップにする最大の理由は、秋華賞（１０月１５日、京都、ＧＩ、芝・内２０００メートル）→エリザベス女王杯（１１月１２日、京都、ＧＩ、芝・外２２００メートル）と先に２回の遠征競馬が控えており、少しでも負担を軽減するためだが、【２・１・０・０】と得意の中山コースも魅力。「終いを生かす脚質なので、オークス（６着）は馬場の重いところを通らざるを得ない展開になってしまった。折り合えれば距離は大丈夫でしょう。今の中山はどこを通っても馬場状態がいいので、切れ味を生かすにはいい」と、林助手もプラス思考だ。

秋を迎えてのパワーアップも、陣営が意を強くする根拠だ。「背が伸びたし、付くべきところに筋肉が付いてきた。４４０キロ（オークスは４２２キロ）ぐらいでの競馬になると思う。落ち着きも出ている」と林助手は心身の成長を口にする。先週６日にＷコースで直線ビッシリと追われて６ハロン６８秒６、３ハロン３９秒４−１３秒３をマーク。「あれで気持ちが前向きになったし、動ける体になった」と臨戦態勢も万全だ。

クラシック牝馬は昭和５８年ダイナカール（オークス）以来の出走だが、同馬は２着。優勝したメジロハイネも牝馬だった。６２年の神戸新聞杯では２冠牝馬マックスビューティが快勝。実績と体調が整ってさえいれば、性別はさほど心配ない。唯一のＧＩ馬キストゥへヴンが、格の違いを見せつける。

（下村静史）

■好調！戸田厩舎＆安藤勝騎手
開業６年目の戸田調教師は現在、ＪＲＡ２８勝で全国リーディングは７位、関東では藤沢和調教師の３５勝に次ぐ２位と躍進中。自己新だった昨年の３０勝を更新するのは確実な情勢だ。また、安藤勝騎手とのコンビでは今年、桜花賞（キストゥへヴン）、新潟２歳Ｓ（ゴールドアグリ）の重賞２勝を含み【５・０・１・６】で勝率４割１分７厘の驚異的な数字。絶大な信頼を寄せていいタッグだ。

★藤沢和勢２騎ワンツーで菊へ！…良血ミレニアム＆状態万全ゲンジ
期待の良血がようやく軌道に乗ってきた。父にサドラーズウェルズを持つミレニアムウイングが３連勝を決めて菊花賞へ名乗りを上げそうだ。「春先は真面目に走っていなかった。ここ２戦はブリンカーの効果もあるかもしれないけど、ひと夏越えて前向きになってきた。けいこからヤル気になってきている」と、葛西調教助手は精神面の成長を強調した。前走の支笏湖特別は古馬を相手に２分３９秒１のレコードＶ。長距離での適性も見せていて、「長い距離が合うから菊花賞が楽しみ」と、前哨戦をクリアして本番の走りを期待している。

藤沢和厩舎からはマチカネゲンジもスタンバイ。「前走はもう少し走ると思ったんだけど…。状態はずっと変わりなくいいから、あとは競馬で結果を出すだけ。レコード（昨秋の東京芝１８００メートル未勝利戦＝１分４７秒６）で走っているから、今の時計の速い馬場は良さそう」と、葛西助手はワンツーでの権利獲りに意欲を見せていた。

★期待の大器、好勝負必至…マツリダゴッホ
休み明けの日高特別を快勝したマツリダゴッホが、更に上昇気配だ。国枝調教師は「前走はいい感じで我慢ができたね。この中間も涼しくなって体調面はいいし、使ったことで気合も乗ってきた」と、良化を感じ取っている様子。春には青葉賞４着など素質の片鱗を見せているだけに、ここで好勝負して本番に楽しみをつなげたいところ。「勝負どころまで折り合って自分の競馬ができればチャンスはあると思うよ」と、厩舎期待のＳＳ産駒の活躍を願っていた。