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【セントウルＳ】ネイティヴハート、８歳でも元気一杯！
古豪健在！　ネイティヴハートは勢いのある動きでさらなる上昇をアピール。スプリンターズＳの出走権奪取へ手応え十分だ＝船橋競馬場（撮影・清水嘉代子）
中央で挑戦を続ける南関東・船橋所属のネイティヴハートが船橋競馬場で追い切りを行い、５ハロン６７秒１、終い１２秒１を馬なりでマーク。８歳馬でも元気一杯だ。坂本昇調教師は「体も前走より締まって見えるし、いい動きだった」とデキに自信。大目標のスプリンターズＳに出走するためにも、２着以内で権利をつかむ。

セントウルＳ出走予定馬へ
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地方競馬が誇る古豪ネイティヴハートが、８歳とは思えない躍動感ある動きを見せた。

最終追い切りは、外コースが路盤改修工事中で、前回同様に内回り（左、良）を使用。中井調教専門厩務員を背にしたネイティヴは、調教で装着している耳覆いを外す本番仕様で悠然と馬場入り。じっくりとダクを踏んでからキャンターへ。向正面で鞍上が加速ＯＫの合図を出すと、“待ってました！”とばかりに行き始め、５ハロン６７秒１、３ハロン３７秒２−１２秒１を馬なりでマーク。「ちょっと気合を付けた程度。予定通りのタイムだよ。出そうと思えばもっと時計が出ちゃうから、抑え気味だった。前走時よりも動きが軽かったし、ずっと反応がいい」と中井調教専門厩務員の感触はいい。ゴール前で軽くムチを入れ、レースが近いことを馬に知らせる“最後の味付けムチ”を叩かれ、臨戦態勢はバッチリだ。

「体も前走より締まって見えるし、いい動きだった。タイムは前回より遅いけど、間隔がないし、やりすぎてもしようがないからね」と、坂本昇調教師も納得の仕上げだ。「権利を獲って、もう１回ＧＩへ行きたい」と師が話すように、大目標は今年３月にＪＲＡ重賞初制覇を遂げたオーシャンＳと同じ中山芝１２００メートルで行われるスプリンターズＳ（１０月１日）。高松宮記念では５着だったが、優勝馬オレハマッテルゼとはコンマ３秒差。ＧＩで通用する能力は十分示した。

レースで手綱を取るのは、地方ＮＯ・１の内田博幸騎手＝大井・荒井隆＝。初コンビのオーシャンＳで優勝に導き、その後も持ち味を引き出し上位争いを繰り広げている。「権利を獲るというより、ここは勝ちたい。８歳でこれだけ頑張っているんだし、ぜひＧＩのタイトルを」と腕を撫す。ここで２着以内ならスプリンターズＳの出走権を得るが、内田博騎手もトレーナーも、もっと大きな勲章を望んでいる。ＪＲＡのＧＩを狙えるのはコスモバルクだけではない。ネイティヴハートが果敢に挑戦する。

（清水嘉代子）

★ロードアルティマ合格点
札幌日刊スポーツ杯を快勝したロードアルティマは、僚馬コンゴウリキシオー（朝日ＣＣに出走）と併せ馬。相手が先行していたこともあって遅れはしたが、４ハロン５２秒０−３８秒１−１３秒４と全体的な時計は及第点だ。「札幌から戻ってきた直後は少し疲れがあったが、もう持ち直している。今朝は遅れたけど、動き自体は北海道に行く前と変わりなく、いい感じでしたよ」と、田原調教助手は体調に合格点だ。骨折で、これまでに計３年以上に及ぶ長期休養があったが、今シーズンは素質開花を印象づける活躍。“大器晩成”アルティマが、一気にスターダムへと駆け上がるか。

★コスモフォーチュン折り合いピタリ
北九州記念で重賞初制覇を成し遂げた４歳牝馬のコスモフォーチュンは、角馬場で体をほぐした後、ＤＷコースで単走追い。鞍上との折り合いがピタリとつき、５ハロン６５秒８、３ハロン３８秒７−１２秒８。「馬なりでサッとやった感じだが、動きは良かった」と宮調教師は好調キープに笑顔を見せる。「開幕週のいい馬場は合っているし、左回りも大丈夫。ハナがベストだが、ゴチャつかず自分のペースなら２、３番手でもいい。スプリントシリーズ優勝？　意識はしないが、自分の競馬をすればチャンスはある」とトレーナーはシリーズ初代チャンプへ向けて、目を輝かせていた。

★サチノスイーティー走る気満々
北九州記念では１３着に惨敗したサチノスイーティーは、南Ｄコースで単走馬なりの追い切り。鞍上の手綱は引っ張りきりで、走る気満々だ。５ハロン６７秒５、３８秒３−１２秒６という時計以上に、回転のいい脚さばきが目立った。「前走は疲れが残っていた感じですし、体調も上向きつつあります。アイビスサマーダッシュは逃げ切りでしたが、逃げなくても競馬はできるし、今回は変わってほしい」と林調教厩務員。

★テイクオーバーターゲットは金曜に追い切り
豪州馬テイクオーバーターゲット（ジャニアック、せん７）は、６日、千葉県白井市のＪＲＡ競馬学校から中京競馬場に移動した。輸送時間は約６時間で「輸送時の空調なども快適でよいコンディションを保てている」とジャニアック調教師。現在のところ、金曜に速い追い切りを行う予定。

★ビーナスラインは回避
函館ＳＳを勝ち、前走のキーンランドＣ３着で、サマースプリントシリーズで１４ポイントを獲得して単独トップに立っているビーナスライン（美・堀、牝５）は、登録しているセントウルＳを回避することになった。「使うのであれば、札幌から函館を経由して中１週で中京への輸送競馬になりますから、いい状態で臨めそうにはありません。無理はさせないことにしました」と堀調教師は説明した。今後はスプリンターズＳ（１０月１日、中山、ＧＩ、芝１２００メートル）１本に絞って調整される。