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芸術橋bis.コミュのヴァルター・ベンヤミン

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点と点が繋がり、ちょこっと覚書。

ヴァルター・ベンヤミンはドイツ人の思想家(1892年〜1940年)。
先日、鹿島茂さんの講演「モードと建築−ベンヤミンに倣い(ならい)」を聞きました。
※ベンヤミンは、鉄やガラスといった機能的な新しい技術が近代都市のモードや建築を展開させたことを指南しています。また、有名な『パサージュ論』の中で、「パサージュは、アルカイック(古代的 いつか見たもの)で死(崩壊)を予感させる」と述べています。


ベンヤミンはナチスを逃れてパリを転々しているのですね。へミングウェイ同様、その足跡は興味深いものがあります。


ベンヤミンは、また、「ルーヴルは我家のように心安らぐところ」と言っています。よく見知った絵の前でもその前を通るたびに、あらたな美しさを発見し、絵を見る幸福をかみしめていたとか。


そのベンヤミンの下宿先のひとつに、14区のDenfert Rochereau(ダンフェール・ロシュロー)があります。先日、まさよさまが添付してくださった絵葉書のサイトでみつけたライオンの像(バルトルディ作「ベルフォールのライオン」)があったところです。 こちらはレプリカのようですが。


芸術橋を渡ってルーヴルに通っていたベンヤミンの姿を想像します・・


ps
余談ですが、、
「ベルフォールのライオン」は、あのプジョーの企業ロゴだったのですね。知りませんでした(知らないことだらけですあせあせ(飛び散る汗))。

ベルフォールのライオン
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:France-90-Belfort-Lion-Face.jpg

プジョー
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%BC

そして、ベンヤミンさんは、義兄に何気に似ていたりして・・


コメント(9)

ベンヤミンはユダヤ人でしたから、ナチス政権成立により、いち早くドイツを逃げ出し、パリで「第二帝政期のパリ」の研究にいそしんでいたのでしょう。ところが1940年、ナチス・ドイツの電撃戦によりパリを含む北部フランスがドイツに占領され、南はペタン元帥を首班とするヴィシー政権となったため、南フランスを経てスペインへ逃れようとしました。
しかし、ピレネーの山中(国境のポールボウPortbou付近)の村で、「フランスへ送還する」と脅迫され、自ら命を絶ってしまったのです。
彼の死によって未曾有の大研究『パサージュ論』は、彼の命とともに未完で終わり、永遠に「世界の奇書」となってしまいました。
鹿島茂氏が『「パサージュ論」熟読玩味』(青土社)という著作で、この奇書のユニークな解釈を試みています。


地中海側の国境の駅、ポールボウを通るたびに、ベンヤミンの死と『パサージュ論』のことが思い出されます。
昨年夏もこのトンネルの下をくぐりました。他方、わたしはトランクの中に、ラザール兄弟の『1855年のパリ街路・モニュメント辞典』を忍ばせていましたが。
バルセロネッタさん
いつも、補足をありがとうございますぴかぴか(新しい)助かります。

鹿島先生の『「パサージュ論」熟読玩味』は残念ながらまだ読んでいないのですが、、今橋映子さんの「パリ・貧困と街路の詩学−1930年代外国人芸術家たち」にこんな下りがありました。

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1939年末、ヌヴェールの収容所から釈放され、パリに戻ったベンヤミンは、収容所での「絶えざる喧騒、わずか一時間であれ他人と別れていることができぬ状態」で、すっかり神経が参り、歩き続けることができない状態を書簡に書き潰している。それにもかかわらず彼は、国立図書館が年末に再開されることを喜び、新年になると早速、入館許可証の再申請を申し出ている。ナチスによるパリ侵略が目の前に迫り、友人たちは一致して、社会学研究所のあるアメリカへ発つことを勧めていたにもかかわらず、彼は自分が「どれほどフランスに結びつけられているか」を語り、「ぼくにとってこの世で[パリの]国立図書館に代わり得るものはない」と、なお断言するのであった。こうした過程を後世から見れば、ベンヤミンは、パリに、ことにパリの国立図書館にこだわり続けた結果、「逃げ遅れた」と言うこともできる。七百年近い歴史と、刊本だけても現在一千万冊を超える蔵書を誇るこの図書館が、彼の仕事にとって重大な意味をもっていたことは、ベンヤミンの『パザージュ論』が鮮やかに示している。

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一途ですね。そして、志半ばでの自殺、、無念だったでしょうね。。

話は反れますが、今日、フランス映画「いのちの戦場 −アルジェリア1959−」(渋谷シアターTSUTAYAにて)をみてきました。裏ベトナム戦争と言われているそうですが、フランスとアルジェリアの戦争の終結は1962年(私が生まれた年)ということですから、そんな昔の話ではないのですよね。。この事実を、映画を、もっとたくさんの人に知って見てほしいと思いました。私は、ちょうど今やっている大河ドラマの直江兼続をふと思いました。ひたすら利のみを求める戦国時代、戦争に、愛を重んじ、義を貫き通す男たち。映画の中尉も最初はそうでした。でも、過酷な戦場で、次第に精神に変調をきたし壊れて行き・・

アルジェリアと聞くとサッカー選手のジダンを思い出しますが、あの現役最後の試合(対イタリア戦)での頭突き問題も、長い歴史の中でいろんな事柄が絡み繋がってきた中でのデリケートな問題だと、この映画をみてあらためて思いました。

そこで、話は最初に戻りますが、今橋映子さんのベンヤミンの下りを読んでいて、ベンヤミンがコロンブ競技場に収容されていたことが書いてありました。ヌヴェールの収容所の前です。コロンブ競技場が建設されたのは1924年。1938年にはワールドカップが行われ、その翌年、ベンヤミンは、フランス政府により、コロンブ競技場(10日後にはヌヴェールの収容所へ移動)に強制収容されています。収容所での様子は、、かなり劣悪にて、ここには書けませんが。。ヨーロッパのワールドカップの異常なまでの盛り上がりは、過去の地霊の仕業なのかと思ったりもしました。。

>ラザール兄弟の『1855年のパリ街路・モニュメント辞典』
メモしますペン


ricoさん、
ベンヤミンはフランスでも最初、収容所に入れられていたのですね。知りませんでした。
今橋映子さんの「パリ・貧困と街路の詩学−1930年代外国人芸術家たち」……じつは持っているのですが、まだ手をつけていないのです。
けっこう詳しく書いてありますね。

>ベンヤミンは、パリに、ことにパリの国立図書館にこだわり続けた結果、「逃げ遅れた」と言うこともできる。

涙が出てきそうになります。

「貧困と街路の詩学」早く読み始めなくては……


ご存知のように『パサージュ論』の特徴は、パリについて書かれた著書からの引用が大半なのですが、雑誌や新聞からの引用がほとんど無いのです。
そのことを大半の日本の研究者たちは不思議がっていたのですが、鹿島茂氏はその点に眼をつけたようです。

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学生時代『アルジェの戦い』という映画を見たり、フランツ・ファノンの本に夢中になったりした時代がありました。
が、その一方で社会人になり、パリへ旅するようになっても、なかなか自分の中でアルジェリア問題とフランスが結びつかなかったりしました。
しかし、ジダンの頭突きは、まさに覚醒の一撃でした。
わたしはローマのホテルであの試合を見ていましたが、素直にイタリアの勝利を喜べませんでした。
ルイ・フィリップ時代からフランスの侵略が始まり、その解放まで殺戮されたアルジェリア人の人口は推定300万人とも言われています。
フランス国家が第三共和制以後も「自由・平等・友愛」の名のもとに植民地支配を続けてきた罪は、ひじょうに重いと思います。

フランスの植民地問題については、平野千果子さんの『フランス植民地主義の歴史〜奴隷制廃止から植民地帝国の崩壊まで』(人文書院)が最適な本です。 


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ラザール兄弟の『1855年のパリ街路・モニュメント辞典』は、「パリ歴史覚書コミュ」の辞書トピックに紹介しました。



すばらしい話題、ありがとうございました。
バルセロネッタさん

「貧困と街路の詩学」は、私も、ブラッサイのところしか読んでいなかったのですがあせあせ(飛び散る汗)
1930年代のパリでの異文化交流は芸術家の作品をみれば伝わってくるものがありますね。

それにても、バルセロネッタさん、対イタリア戦をローマで観戦なさったのですか。
それは複雑なお気持ちでしたでしょう。。

「いのちの戦場」をみて思ったのは、
あきらかに"事件"ではなく"戦争"のなにものでもないということです。
バルセロネッタさんが書いておられるように、その罪は重いと思います。
ひとつの命をもってすると、同じ穴のムジナとは思いますが。。
ん〜、でも、フランス軍は、戦争で禁止されていたナパーム弾を使用して空爆したり、
途中、ヘリで負傷者を救出するシーンが数回あるのですが、
(まるでサバイバルゲームのようにも見え・・)
やはりとても人道的とは思えないと思いました。


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