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木と山の仕事コミュの広葉樹人工林

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広葉樹の人工林について,
ご意見を聞かせて下さい。

林野庁のHPの 森林資源の現況
http://www.rinya.maff.go.jp/toukei/genkyou/
という資料から,なんとなく計算してみると,

全国の人工林のうち,広葉樹の占める割合は,2〜3%くらいのようです。

現状では非常に少ないですね。

最近では,広葉樹を植林するという話も
あちこちで聞かれ,
ぼくのいる町でも,昨年の台風で風倒木被害に遭った山で,
広葉樹を主に植えることになっているようです。

また,
http://www.ffpri-kys.affrc.go.jp/kysmr/data/mr68.pdf
「針葉樹人工林に進入してくる広葉樹」を利用して,
針広混交林に誘導する,という試みもあるようです。


近年,木材の加工技術の発達で,
広葉樹の需要も増えているという話も聞きますが,
広葉樹人工林の育成は,まだ技術的にも確立されていない面が多いとか。

ぼくはまだ,広葉樹人工林の現場で作業をしたことはありません。
すでにされている方,これからする計画があるという方,
経験やこう思う,ということを教えていただけないでしょうか。

また,広葉樹人工林について,思うところがあれば,
こちらに書き込んでみて下さい。

コメント(55)

シュレーゲル博士さん

シュレーゲル博士さんは,
林業を,木を売ってなんぼ,というところにこだわるということでしょうか。
その上で,「動植物の多様性保全の観点」から,
針広混交林を勧めるよう,ということでしょうか。

ぼくの漠然とした考え方の中にも,
林業を単に環境の宣伝ばかりに費やすのではなく,
木を売ることで成り立ち得る産業として続けていくことが大事なのでは,と思っています。
そういう意味であれば,シュレーゲル博士さんの考え方に,深く同意します。

ただ,ぼくはまだ考えが漠然とし過ぎていて,
はっきりとこうするべきだ,ということが浮かんでこないので,
踏み込んで意見を言うことはできません。
すみません。
もう少し,よく考えてみたいと思います。

それから,少し気になるところだったのですが,
ボランティアというのは,
それほど重視されているものなのですか?
まだ実感がないのですが。
現状では,ボランティアが林業で担っている労働力の割合は,
良くて全体の1%くらい,という話を聞いたことがあるのですが,
それをもっと引き上げようという方向に向かいつつあるのでしょうか。

とりあえずの質問みたいになってしまいましたが。
mori-shoさん>
林業とは「なりわい」であるので、収入を伴わない労働はありえません。作業出来る人が居るのに、されないのは対価がが得られないからですね。

私の地域では、都市部から近いこともあって、市民ボランティアの方が多くなってますし、行政もイメージアップになるので進めており、今後加速していくと思います。
「ボランティア団体の財政基盤充実」が必要だと言われて、有償作業(通常よりは格段に安い)を始めた団体もあります。
ちょっと外れて行ってると思うのですが・・・

休みの日に、山仕事をしてボランティアされるなら、他のところで普通にアルバイトして、得た収入で木製品を買ってくれる方がどれだけ救いになるか・・・。
takaさん,お答えありがとうございます。

やはり,日本の林業界では,広葉樹の造林は難しいとされているみたいですね。

ぼくも,京都府のグリーンワーカー研修というのに,
最近通っているので,
講師の方に広葉樹人工林の施業の仕方を質問してみたのですが,
樹種によって異なる,ということくらいしか聞き出せませんでした。


シュレーゲル博士さん

> 林業とは「なりわい」であるので、収入を伴わない労働はありえません。

そうですね。
山をどのように使うか,いろいろな意見があるようですが,
経済林としての山を担える人材も,絶対に必要ですし,
意欲のある山主が潰えないことを願います。

これもグリーンワーカーで聞いた話なのですが,
手入れのされていない山は,もう伐るしかないのでは,
という議論も,府のレベルではされているとか。
山主に意欲がなければ,それも仕方がないのですかね。


> 休みの日に、山仕事をしてボランティアされるなら、他のところで普通にアルバイトして、得た収入で木製品を買ってくれる方がどれだけ救いになるか・・・。

そうですねえ。ただ,ぼくもボランティア上がりみたいなところがあるので,ボランティア側の考え方も分からなくもないです。
自然の中で働きたいという欲求はあるのだと思います。

ただ,それを,手入れの行き届いていない山で,
プロと同じ作業をするというのは,
結局,山主にとっても,ボランティアにとっても,
中途半端なままでしかないような気が強くしています。

それなら,里山の再生事業のような方へ,重点的にボランティアを使っていった方が,よっぽど有益な気がします。

ある集落で,昨年の台風で風倒木被害に遭った山を,
集落内の若い人を使って,里山づくりをすることにしているそうです。
彼らは無報酬でやることになるのですが,
日頃肉体労働をしている人が多く,
休日も同様かそれ以上の労働にかり出されるのは,
かなりの負担になっていると思います。
だったら,町に住むボランティアの人たちと一緒に協力してやった方が,よっぽど有益な気がしました。

ほかにも,こういうところでボランティアを活用しては,
と思うところもありますが,
ボランティアの話ばかりというのも,なんですので,これくらいで止めておきます。

このように言うと,ボランティアをいいように使おうとしているだけか,
と,ボランティアの方は思うかも知れませんが,
今の使われ方の方が,よっぽどいいように使われているように思えてならないのです。
それなら,もっともっと公共性のある作業に出向かれた方が,
有意義になると思うというだけです。
初歩的質問&話をまた戻してしまいそうで恐縮なのですが、ボランティアの方は森林での作業はどの程度可能なのでしょう?
間伐とかまでできる技術があるのでしょうかね?
takaさん

ぼくがむかし行っていたところでは,
間伐もしてました。
たいがい,ノコギリを使っていたのですが,
中にはチェーンソーを使う方も何人かおられました。

「森林再生」コミュニティの
「国産材は売れる日が来るのか。」トピックで
12: の書き込みをされていた方は,
ボランティアで架線もするそうです。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?page=1&id=673759
そういう方は,実際にはお見かけしたことありませんが。

ふつうは,下草刈り,枝打ち,間伐くらいではないでしょうか。
架線もできるというのは凄いですね。
しかし普通の方であればやはりそのくらいですよね、(現場で働いたことがないのですが…)本当の山仕事の技術の継承とかはけっこう大変そうな気がします。
はじめまして。
森林関係の仕事をしています。

広葉樹と針葉樹の混色のメリットは生物多様性の面が一番ではないかと思います。
人工林で単一の林にしてしまって、動植物の生息環境が大きく失われたからです。
しかし、単一の林にもメリットはあります。
林業としては効率的施業ができるので、コストを下げることができることがあげられると思います。
今、国有林や各地の公営造林では、この針広混交林を公益的機能の発揮を理由に積極的に進めていますが、木材の生産、という点だけを考えると、伐採時に手間がかかる分、コストもアップすると思います。
国有林を筆頭に赤字経営が続いている公営林では、目先をごまかすいい方法なのかもしれませんが、結局のところ、つけを国民にまわしているだけなのかもしれません。

広葉樹の人工林については、多くの方が書いておられるように、造林技術が確立されていないことが一番大きいと思います。
元々、銘木でもなければ、建築用材としての需要はスギやヒノキに比べて広葉樹は少なかったはずです(クリは除かれるかもしれません)。
戦後の復興期にはとにかく、建築材として多くの需要がありましたから、針葉樹の育林技術が先行して発達したのでしょう。

里山などは薪炭林などとして、利用技術は経験から高度に発達していたはずですが、利用価値がないと判断されて放置されてしまいました。
現在の里山などは、更新能力が劣った高木に成長したところが多いはずで、これを昔のような里山に復元するのも大変な作業になるでしょう。

ところで、ご存知の方も多いと思いますが、地球温暖化防止には広葉樹を植えるよりも、スギ人工林の方が、二酸化炭素吸収量は多いです。
また、針葉樹人工林は根が浅い、といわれますが、スギ自体は深根性に分類されています。
根が浅いのは手入れがされていないこと、植栽に適していないことがあげられます。
はじめまして。

話しは変わりますが、美山の芦生の森では間伐が行われているそうですが。
それはどういったものか…。
どなたか情報をお持ちで無いでしょうか。
経済性を第一に追求するのであれば、一斉単層林が一番です。コストもかからず真直ぐな材が得られます。複層林や混交林は手間がかかる分コストに跳ね返るわけで、経済性を第一に考えれば混交林は普及しないと思います。

ただ山の持ち主は経済性を第一に考える方ばかりではないと思います。山のこと、生物多様性のことなど複合的な要素を考えている方であれば有用広葉樹との混植もありえると思います。でも普通の持ち主はそこまで考えないでしょうね。

いずれにしても一斉単層林に比べて扱いが難しくなるので、どんどん広がるとは考えにくいと思います。

個人的には条件さえ満たせば広葉樹の一斉植栽より針葉樹との混交植栽のほうが競争が促進されて広葉樹の成長も早くなり、真直ぐな材が得られて結果的にいいような気がするんですけどね。
久しぶりに・・・ここ、最近の思うところを

杉、檜は、自分の枯葉を栄養として吸収できないと言う話を聞きました。
当地では、高齢級の人工林でも下刈りをして「草1本無いきれいな山」と自慢される方が多いです。
わたしは、少なくても下層植生の落ち葉などが、腐食して人工林の肥料になっているのではないか、下刈りをする山主さんに話しています。それゆえ、混交林は、生物多様性のみならず、針葉樹のためにも悪いものではないような気がしています。

Double.ko.co. さん>
針葉樹の方が炭素の固定量が多いというのは初めて聞きました。単純に、炭に炭化させて目方の重い物が固定しているのでは?と思ってましたが^^;

はんぞうさん>
人工林が経済性という時代は終わったと思います。
主伐しても、売上が山主に戻ってこない程になりましたね。
それゆえ、売れる広葉樹があればそちらの方がいいのでは?と思います。
いずれにせよ、林業の終焉がより一層強く感じるこのごろですわい(T_T)
個人的には、やはり外来種を植林すべきではないと思います。
ニセアカシアなど、外来で成長が早いものが優先種になってしまうと、他の樹は苦しいと思います。外来植物は成長が早いというのが大きな特徴になるのでしょうか。

しかし、少し前にTVで養蜂農家が、ミツバチにアカシアの蜜を取らせるというのを見ました。必要な人には重要な樹なんですね。

難しいですが、その土地に昔から根付いているモノを調査し育て植えるのが良いと思われますが、まず20年。そして50年以上の歳月を必要とするので根気と労力が要りますね。
 はじめて書かせていただきます。県の行政のものです。
 混交林と聞いて、ついつい一言書きたくなっちゃいました。
 なにしろわが県は、水源の森林をつくるため、針葉樹林についても間伐や補植により混交林化するという、果敢といえば果敢、無謀といえば無謀な事業をしているのです。
 事業が始まって10年ですが、現時点混交林はいわゆる「不成績造林地」を整理したものぐらいで、10年程度では積極的な樹種転換は図れていません。もちろん技術的にもまだまだ確立されていません。私自身、自然の広葉樹林の中に大きなモミやスギが混じってるイメージしか、健全な混交林のイメージを描けずにいます。
 そしてあくまでこの事業は、経済林としての目的を放棄したものであるということ。皆さんおっしゃるように、針広混交林は経済的に不利ですし、技術的にも確立されていないからです。
 今は山主さんも自分の山がどこにあるかわからない位の人も多く、また最初から経済的に不利な箇所に懸命に植林した箇所も多い。そういうところでは一つの手法として広葉樹林への樹種転換あるいは混交林は今すぐ意義があると思います。そして、それはやはり山主の負担ではなく、公的な目的なのだから公的にすべきだと思っています。

 広葉樹人工林は期待するところですよね。なるべく省力化して70年スパン位でケヤキとかシオジとか育てる林業。やってるという人いらっしゃったらお話をうかがってみたい・・

 長くなっちゃいました・・・生意気にごめんなさい。
「広葉樹の人工林について」こちらの県ではスギ、ヒノキ、クヌギ以外の樹種を2割以上植えないと補助金対象の植林はできません。

 スギ、ヒノキ、クヌギの他の樹種として選ばれるのはケヤキ、ヤマザクラ、ヤマモミジなどが多く、スギ、ヒノキと同じ2m間隔で植林します。植林後の手入れもスギ、ヒノキと同じ5年間下刈りをします。

 スギ、ヒノキの基準で作業計画を立てているので、ヤマザクラ、ケヤキ、ヤマモミジの生長とあわない手入れ方法をしているのが問題の気がします。

 たとえば、ケヤキやヤマモミジなど成長が遅い木々も5年間しか下刈しないので、6年目以降には草の生長に負けてしまうのは目に見えています。またケヤキによく似た草が多いし、草の高さがケヤキより大きいこともあり、下刈時ケヤキを刈り取ってしまうことも珍しくありません。

 もちろん、ケヤキ、ヤマモミジ、山桜などを植えると、竹杭などで場所がわかるようにしてありますが、草が伸びすぎているとこの杭を見落としてしまうこともあります。

 植えている間隔がわかっているから下刈をする人が注意をすればよいのだという人がいます。余分な神経を使わず作業をしていただかないと作業効率が落ちるわけで、なるべく余分な注意をしなくても作業ができるようにしたいと思うところであります。

 もともと植えたケヤキが少ないのにさらに、下刈りにより誤って刈り取ってしまっては何のために、ケヤキを植えているのか。

 実際の作業をどのように進めれば効率が良くなるか、皆さんのご意見を伺いたいところではあります。または、コスト削減のため樹種の選び方から植え方まで、工夫しているところがあれば教えていただきたいところです。 
はじめまして。現場の者です。

広葉樹の人工林というよりは、針広混交林について、現場から見た意見を述べてみたいと思います。

まず、樹種転換すべき林分として体験的に思い浮かぶのは、きんさんが述べられているような「不成績造林地」、いわゆる生育不良林分が挙げられます。それから、材の生産を主目的としない各種保安林、またそれらを含んだ奥山。などでしょうか・・・
ただ、真っ先に性格転換すべきリン分としてコリン星からやってきた(小倉)優子リンを思い浮かべるのは私だけでしょうか・・・

マイケルはさておき、じゃなくてぇ、じょーだんはさておき、

混交林化の技術も、確立されてはいませんが、一番有効だと経験上思えるのが、かなり強度の間伐を実施して(ヘクタールあたり100〜300本)、自然に侵入してくる広葉樹を、マーキングして、数年ごとに除伐を実施しながら、マーキングした広葉樹を育てていくやり方をすれば、コストをかけずに混交林にできるのではないかと思っています。

勿論、侵入させる、広葉樹の樹種選択、残存させる針葉樹の樹種によりどの程度強度の間伐をするのかも違ってくるでしょうし、将来広葉樹を材として生産する目的があるのかないのかによって、除伐・間伐のサイクルや、密度管理といった方法にも違いが出てくるとは思うのですが・・・ただ、ここでおそらく一番大切なことは、樹種選択を間違えない事だと思います。

植生を決める条件というのは、いろいろな物があると思いますが、
例えば、土壌条件(地質など・・)、光環境(斜面方位など・・)
給水・排水性、斜面の勾配の程度などなど・・・・・
同じ山の斜面で、同じ斜面方位であってもそこにある条件は様々な違いがあるはずです。混交林にするからと言って単純にこの木を残すといったやり方では、なかなかうまくいかないのではないかと思います。特に、人工林化に失敗した生育不良林分などは、それなりに条件の悪いところが殆どだと思いますので。

まずは、適地適木の理を知る。

針広混交林・広葉樹の人工林技術に限った話でなく、これからの造林の在り方のキーワードだと思います。ちなみに、単に潜在自然植生であればいいという事ではないと思ってます。
はじめまして。
大学で、針広混交林に導く為または針葉樹のなかに広葉樹を誘導する為の研究をテーマにしています。

広葉樹の人工林については勉強不足ですが、私が研究していることの目的は、針葉樹の人工林にどうすれば広葉樹を導くことができるか、生物多様性を望めるのか、です。

木を伐っても赤字になるため手を入れていない、衰退した森林を抱える林家さんに、最後にこれだけはしてから林業を去るように...。山林を持っている責務を果たすこと。
責務を低コストで可能にし、林家さんが実行してくれるように。そんなことを思ってやっています。

針広混交林は大事なことだと思います。ですが、国内の森林100%が針広混交林にすることはよいことではありません。
何%を何林にするか、という目標があればなと思います。


私自身の目標は『木材の国内自給自足』です。
いろんな方向から、同じ目的に向かって頑張りましょう。
主に、>ふなたかさん >piromy- さんへのレスです。

純粋な広葉樹の植林自体は、自分も殆ど経験がないので何とも言えませんが、以前に書き込みをした通り、広葉樹の自然導入は、全ての条件でとまでは言いませんが、殆ど問題なく可能な事なのではないかと思っています。ただ、最近言われている、「有用広葉樹」(あまり好きな言葉ではない)を生産目的でとなると、多少、その山の条件によって違いが出てくるのかな、と思います。

それから、単位面積あたりの成立本数がどうしても、針葉樹の人工林と比べると少ない上に、一本の木から採材出来る量も限られる事が多いので確かに、生産能率がよく、経済的とは言えぬ面があると思います。ただ、広葉樹の大径木を、長伐期で育ててみるのも面白いと思っています。何より、将来的な希少価値を予測しながら、形質の優れた広葉樹を選木するのは興味深いことですし、広葉樹の大径木を、丸太で出すのではなく、製品にして付加価値をつけると立米当たり単価が全然違ったものになるので、そういう戦略で広葉樹林の持つ経済的なデメリットをカバーしてみる。そういった山の設計をするのも面白いかなと思います。

ただし、自分もpiromy-さんと同じように、木材自給率を殆ど将来的に100%にすべきだと考えてますので、効率よく形質の良い針葉樹が生産・搬出可能な所は、積極的に生産目的で人工林化したほうが良い思います。とは言っても、今までのように単純な一斉林にすると言う事でなく、針・針混交林や、単純一斉林、針広混交林、などそれぞれの山の条件にあった人工林を継続的かつ持続的な生産目標、バランスなどを考えながら山造りをしていく。勿論その中に里山として利用・再生すべき場所があればそうしてゆけば良いと思います。(ただ、自分はそれよりも先に真剣に奥山の再生をすべきなのでは?と思いますけど・・・)

 それから、ふなたかさん、広葉樹の造材についてですが、曲がっていて大変だとは自分の場合感じません。広葉樹は一般的に単価が高いのと、機械で造材する事が物理的に不可能な事が多く、そのほとんどが、チェンソーによる手造材で行われます。曲がりは曲がりでも、使える曲がりなのか、そうでないのか、こう挽けば面白そうな杢が出そうだなとか、この枝痕で落とすのか落とさないのか・・・買い手や、使い手の立場になっていろいろな事を予測しながら造材する事は面白いと思う事はあっても、大変だと思う事はありません。

広葉樹の径級の大きな木を目の前に、その木と対話しながら自分の持っている観察力の全てを注ぎ込む事はプロとして木を扱う事の冥利に尽きるのではないかと思います。造材の面白く、そして難しいエッセンスが詰まっています。

それから、実際に意欲のある山林所有者がどれ程いるのか?
自分も、組合の現場で働いているので、一般的な山林所有者の意欲がどれ程あるのかを肌で感じとりながら仕事をしてきたつもりです。

最近よく耳にする 「顔の見える関係(仕事・商品など)」・・・ 自分が一生かかって返済するような借金をしてまで購入するマイホーム。その建前さえ関心を持たない人が多いこの国で、この関係がどこまで浸透してくれるのか? 少し悲観的な気持ちになりつつも、こうした関係が、多くの山主さんたちと築ければどんなに素敵な事なのだろうという思いがあります。

ただし、現実は寂しいもので、殆どの施業の中で、自分の山の様子を見に来られる山主さんは殆どと言っていいくらい居られません。自分の山に対してある程度関心を持ってほしいと思うのは願望に近い事なのかもしれませんが、せめて自分の所有する山林が施業されている時に、少し様子を見に来て文句でも(歓迎!)リクエストでも言って欲しいものだと思うのですが・・・会社(組合)としての努力不足を感じる部分はあるのですが、それを差し引いても、自分の山に対して関心を持たない人が大多数というのが実状です。


それから、piromy-さん、広葉樹を導入するための研究、大変興味深いです。自分は、基本的に植林(植栽)よりも、自然侵入させる方が、植栽にかかるコスト面と(ポット苗だと思うので)、実務的管理の軽減(植栽ではないので、下草狩りがほぼ不要)などなど・・
の理由から、そちらの方が現実的かなと感じています。(奥地笹山を除けば)ただ、樹種選択の場面で樹木の植生に関する充分な勉強が必要になってくるとおもいます。

ただ、冒頭に述べたように、広葉樹を生産目的でとなると、林内の透過光量の調整等、多少の条件を広葉樹が侵入する前に、整えておく必要があるかも知れません。(侵入させた広葉樹を一定期間、なるべく形質良く生長させるため)

・・が、尾根、沢、中腹、斜面方位、土壌、地盤、傾斜角、などなど・・・関係無く、同一品種の針葉樹を植え続けてきた今までの造林手法よりは、よっぽど、現実味があり、有効な研究だと思います。何より奥山再生ホエールズの自分から見ると面白そう。是非、がんばってください。アドバイスできるような事は、勿論何も無いのですが、より多くの山を見て観察する事で、何かヒントになるような事が見えてくるかもしれません。

自分はは、山造りに係わらず、物事の本質は全て現場に転がっていると思っています。

すいません長々と書いてしまいました。皆様の幅広いご意見お待ちしております。
初めまして。林業現場にいたものです。

私が夢見ているのは、大阪の指導林家大橋慶三郎さんの高密度作業路網をインフラの基盤とした、針広混交群状復層林施業です。群状複層林ならば、広葉樹であっても、育林・搬出も融通がきくのではないかと思います。

尤も、それ以前の問題として、その地域で、育てる広葉樹種の需要があるかどうかが重要だと思います。九州では、カシが市場で高く取引されると聞いたことがありますが、ここ静岡では、原木市場での需要はないようです。

何を育て、どういう施業方法を取るかは、その地域の木材の需要状況に左右されざるを得ません。マーケットを含めた仕組みを如何にして創り上げるか、非常に頭の痛い所ですね。

因みに、既にある針葉樹人工林の自然林化についてですが、林地判定の基準として、先に触れた大橋式高密度路網の整備の可能・不可能を据えるべきではないかと思います。当高密度路網が造れないような林地は、鋸谷式間伐法で自然林に戻してあげたらどうかな、と。

初めてミクシーに書き込んだので、ぎこちなかったかもしれません。皆さんのご意見を見聞きしながら、自身の取り組みにも活かしていけたらなと思います。
>scotchさん、はじめまして。

高密度作業路網、それから群状複層林、どちらもこれからの施業方法における重要な要素を多分に含んでいると思います。最近よく言われる択伐にしろ、まともには高密度作業路網があって初めて可能なことなのですが、言葉の持つイメージだけが先行してそれがどのような条件下で可能なのか?が いまひとつ理解されていない感じもします。

群状複層林という、比較的小さなブロックごとの施業法というのは、集材・造林作業に於ける集約的作業能率の向上、残存立木への伐採・集材時の損傷率を最小限度に出来る点(この事はとても重要だと思っています)、又林地にできるスペースが比較的小さな規模で済む。(規模にもよる・・・)そして地域での持続的な木材生産を考えた時、その計画が建てやすい。といった事がそのメリットとして浮かんできます。施業方法としてはこれからのベースになっていってほしいと思いますし、理想的ですね。

自分の場合、針葉樹を中心としたの生産林で持続的な計画のもとであれば、およそ1町歩を上限とした小面積ごとの施業方法(小面積皆伐も含む)も有りかなと思っていますが、これは意見が分かれるとこかもしれません。(勿論、地盤・地形等の条件を考慮のうえですが・・・)

また自分は、針広混交林や広葉樹の森林施業計画を考えた時、その基本となるものは、所有区分とかそういったものではなく、地形・地質・光環境・土壌などの特徴をある程度共有した区画のようなものというイメージを持っています。これは植生にとっては基本のような物だと考えるからですが、10年20年先という事ではなく、100年先を考えた時それを考慮にいれているかいないのか、差が出てくるような気がします。

疎に間伐をして広葉樹を侵入させる事は、島崎先生や鋸谷さんをはじめ、多くの方が述べられています。そこから、除・間伐して中間層を持つ複層林にすることは出来る・・・と自分も思います。
ただ、そこから、きちんと高木層に展開していく長い年月をある程度の裏付けを持って説明できるのか、生産も目的とするなら、その長伐期ゆえ、それが100年後にどの様な森になるのか・・をグランド・デザインとしてきちんと描いていくには、まだもうひとつ新たな知見・技術を組み込んでゆく必要があるのではないかと思っています。

さて、>何を育て、どういう施業方法を取るかは、その地域の木材の需要状況に左右されざるを得ません。マーケットを含めた仕組みを如何にして創り上げるか、非常に頭の痛い所ですね。

本当にその通りだと思います。自分の理想は国産材の自給率を上げてゆくことなので、そのためにはどうすべきなのか?全体を体系的に考えてみて、自分たちが出来そうな事、面白そうな事、いろいろな青写真を描きながら、単に現場発ということでなく、一つのムーヴメントまで高めていけるような事をしてみたい。書きたい事はたくさんあるのですが・・・トピックの意図と外れてしまうので。ただマーケットについては、まだまだ工夫・改善していく余地があるのでは?と思っています。林業、一部木材関係の業界が持つどこか他力本願的な部分が、今までは厳然とあったのではないかと思っています。各企業・組合・木材市場など・・・それぞれ個々に努力できる事はまだまだあるはずです。勿論、個では成し得ない部分もありますが。

林地判定の基準は、自分には まだいまひとつ判りません。林産に携わり、架線系も車両系もやるのですが、どの程度の立地条件まで作業路網が入れられるか、自分の絶対的な経験がまだまだ不足している事と、架線系、特に間伐材搬出技術に於いては、機械・道具・それに伴う技術・・・いずれもまだ改善の余地を残していると思えるからなのですが・・・ただ、高密度作業路網の整備は必ず必要な事だと思います。以前、大橋さんの本を読んだ時に、生きた学問とは、こういう人の事を言うのかなと感じたことがあります。大橋さんをはじめ、島崎先生、鋸谷さん、皆さん素敵な方だと思います。

さて、これまで、山造りというのは 産・官を中心に(評価としては いま五つくらいだけど・・)、学そして最近は民(森林に対する民意の高まりから・・・)も加わり、どの様な山造りをしていくのかが、盛んに論じられる時代になりました。こういう時だからこそ、普段山造りの実際の施行に係わり、本来なら最も説得力のある事を言えるであろう(?)現場の人が山について語り、声をあげるべきなのではと感じています。産・官・学・民・現(場)くらいのバイタリティーは持っていたいものだと思っています。
欅植林された方々は植林幅どのくらいの間隔で植えているのでしょうか?
後の事考えての植林ですとかなりの間隔で植えないと良い材が出来ないような気がしました。

その他
補助金の対象樹となるのは一体どのくらいあるのでしょうか?


後広葉樹での良い材ではヤマグワの植林なども良いかと思われます。
まだ実際あった事ないのですが、クワで山作りしているお施主さんがいらっしゃるようなので、今度会って実際話など聞いてみようと思っています。
どうも結構採算よいらしいです。

他にも元から日本にある建築材などの樹木色々本を見ているとあります。
だいたいの樹木は実をならします。
それを糧にいろんな生き物がいる山作りを一度でよいので人工林から作ってみたいですね。

人工林ばかり手入れしていると飽きてしまいそうです。
都会からIターンなどで林業に興味もつ方々もこういった感覚が少しでもあるように思います。
実際仕事は山へ入り色んな事を学べる良い仕事ではあります。
が1年仕事通して多くとは言いませんが一現場くらいはそういった仕事も取り入れることにより定着率もあがるのでは?
と思います。
そういった仕事も取り入れている職場の方の声など聞けたらと思っています。

ちなみに私の仕事場ではないのですが、奥山の森林組合などでは春などこの季節 チシマザサ、タラの実、ワラビ、ゼンマイ、などの山菜採りなども行っているようです。

島根県などでは舞茸、しいたけなどの栽培なども森林組合でおこなっているようです。
その後ヤマグワ(キグワ)なのですが、実際苗木屋さんなどで話を聞いてみた所 20年生のヤマグワ直径40?くらい3mなのか4mでなのかはききそびれましたが市で40万円前後で取引あったらしいです。
木の状態なども不明なのですが、確かな実例です。

20年といえば杉や檜などではまだ市に出すほどの出来ではないと思います。
適所に植林すればある程度の下刈りで後は適度に放任でもかまわないということです。
杉などの3,4年生の周りに植えある程度光を作ってあげれば競い合いすぐく伸びるそうです。
最終的にはこちら最低20年でクワが採れのちに杉や檜もとれ
いわいる混交林になるのではと思います。
こういった植林や山作りには補助金はでないのしょうか?
苗木屋さんがおっしゃるうえでは杉の植林までは補助の対象になるようですがのちのクワや広葉樹には補助が出ないとの事。
そのぶん手間かけて育てるのもよいかと思います。

材は建築材など他にはガクに使われるそうです。
葉っぱなどは養蚕に使われるそうですが、こちらは現代にはちょっと不向きそうな気がしますが、個人的にそちらでも使われ
着物ブームにちなんで紬でまわってほしいですね。

他にも適所を熟知すればもっと建築材で使われるような樹木が沢山ありました。
山の調査の仕事を修行中のものです。
山を歩くと、杉も倒れますが、広葉樹も倒れるというのを知りました。
場所によっては、ミズキがなんかが倒れてるガレ場でスギのみが立ってるなんてこともあります。
広葉樹は立派な枝を作り、頭が重くなるように思います。対してスギは頭軽い。
広葉樹と針葉樹では倒れる条件が違うのではないかと?少ない経験ですが推論を立てています。
いかがなものでしょう?
本でもよろしければ、

河原輝彦先生の「多様な森林の育成と管理」や、
谷本丈夫先生の「広葉樹林施業の生態学」、藤森隆郎先生の本などがあります。

天城山の国有林にはスギ(60年生)とケヤキ(100年生)の混交林があるそうです。

戦前から育成されたもののほとんどは失敗したそうですが、
各地にこうした混交林が残っている所もあるそうです。
九州の方にスギ、イチイガシ林とか。

あと、利益が上がるものとして出来るのはケヤキということでした。しかも、地位の1番良い所でないとダメだそうです。
広葉樹は1番養分の多い場所でないと利益のあがるような成長が期待できず、
しかも、種類ごとに癖があって育成するのがかなり難しいそうです。

作業してると気づいたんですが、人工林内にはえる広葉樹で萌芽してないのは割と直通が多く虫も入ってないです。
ケヤキなどあれば、おおっと将来有望なやつがたまにおるので徐伐の時はおいといてやって山主にも伝えてます。
ヤマグワも成長はやいし割と市で売れるので徐伐後に地元でとれた苗植えてます。 これならクワカミキリも杉、桧の林内ではめったにみないから被害の回避になると思ってますが鹿がかなり好むらしく食害で将来に希望はもてません。

後驚いたのは奥山の谷筋なんかでトチノキやオニグルミなどはアレロパシーだして徐々に人工林を浸食してってるのでおどろかされました。
秋田に行った時まだ鹿がいない場所の林床はこんなに多様性あるのか?!とおどろかされました。

うちらではほぼクロモジやシロダモくらいしかなくクロモジでカンジキ作れんかな〜なんて副業かんがえてます。


私もこんかいの補助金でエンドレスつきの林内作業車購入予定です。 引退した林業家には宝が眠っていることが多く今回もその一つです。 これとスナッピング方式で架線はって人工林の皆伐してみようと思ってます。

その後は鹿と戦いながらカゴノキやマテバシイなど近所にある木で少し手をいれてみようと思ってます。
キハダを鹿が食べるかどうかは私には経験が浅いため解りかねません。コメントに僕が食べると書き込みしてたら間違いです。申し訳ありませんでした。以前に私はクロモジを鹿は食べないと思ってましたが、どうも主食としてではなく少しばかり薬草として食べてるような痕跡が何度かありそれ以来実際見てもない野生動物に対して絶対的な考え方はやめました。タラノキなども幹をかじったりおそらく猪がブクリュウを掘り起こし食べた跡もあり、かれらはもしかすると体調管理を行ってるかもしれないと今では思うようになりました。樹木医さんで猟師してるかたもアセビも新芽なら食べてるとも聞いたこともあります。かれらが実際どのような生態をしてるのか、また現在の日本の山にどのように適応してるのか 興味深いです。間違いなくかれらの方が私たちより快適に順応してるのは間違いなさそうですね。          キハダは私の仕事のエリアではあまり群生地みかけないのでまだ食痕は見たことはないのでなんともいえないです。
キハダ確かに樹皮きれいに剥げますね。 籠で編めるならカンジキの縄でも使えますか?初秋キハダを公社の切り捨て間伐材で除伐したのを思い出し剥いどきゃよかったと後悔です。         話がそれてしまい申し訳ありません。



> で〜ちゃんさん
キハダもろいんですね。 以前、飲用しましたが苦いってもんじゃなかったです。
良薬口苦し。まさに言葉通りでした!
> で〜ちゃんさん
失礼アオツヅラフジではありませんか? アオツヅラフジなら今年いくらか種採取して、とりまきをしました。 どちらも山ではよくみかけるので嬉しい情報です。 特に人工林では伐らなければならないつる植物、使い道があるならば使ってやりたいですね。 ヤマフジなどはとんでもないやつに出くわす時あります。以前高値で売買があるとは聞いたことがあるのですが流通の経路や製品基準が未だ分からないままなのが現状です。
情けないかぎりです。

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