3％の会コミュのＮＨＫ「ハゲタカ」最終回

☆ＬＯＷ－ＴＥＣＨ、４億年の教え―――虫の知らせ

「カンペキって漢字で書けますか」、上海から日本に留学してきて二年になるという華奢な美人は、ニコニコしながら私の講演後に流暢な日本語で聞いてきた。
「そんなの簡単じゃん」と「完壁」とスラスラと書いてみせる。
「やっぱりね、日本人は９割方が間違えるのですよ。壁ではなく、璧ですよ。下は土ではなく玉。玉は宝物で、素晴らしいと言う意味なのです。では、地龍と書いて何か分かりますか、日本では蚯蚓と書きますが」。
う～んと考え込んでいると、「ミミズですよ」とすかさず言う。
　やられっぱなしではメンツが無いので「じゃあ、土も大事だから、ミミズの卵が空を飛ぶことは知っているかい」と聞く。「それ嘘でしょう」
「本当らしいよ。雨トイに溜まった枯葉にも棲んでいるのが説明できないでしょう。ダーウィンが言っているよ」
「ダーウィンって、英国のウェッジウッドの孫で、ガラパゴス探検や進化論の『種の起源』を書いた人？」
「そう、晩年には雌雄同体のミミズ研究に没頭して『ミミズと土』に、もしこの世にミミズがいなくなったらば植物は滅亡に瀕するだろうとね。ミミズがいない畑はオシマイ」。
　してやったりと満足していると、横から国立の医科大学で副学長を勤めた医学博士が口を開いた。
「そのミミズだがね、私はそれで世界２３カ国、国内５個の特許を持っているのだよ。成人は１０万個の脳細胞が毎日死滅しているが、原因は血栓。人の名前が思い出せなくなるのは初期症状。血液は赤血球・白血球、血を固まらせる血小板からなっている。加齢で血管の内壁が古くなって剥れると出血と勘違いして血小板が集結する。それが固まりになって血管に詰まると脳梗塞や心筋梗塞で死んでしまう。治療にはドラム缶数本分の尿から僅かしか採れない線溶酵素プラスミンしか無いから高額になる。ところがミミズからその成分が採れることを私は発見した」
「へえ、じゃあミミズを呑めば血栓が無くなる？」
「いや、皮は固める、内臓は溶かす成分のルンブルキナーゼ、と逆を持っているから効果はない。その内臓だけを分離する方法が特許なのだよ。まだ世の中にはさほど知れ渡っていないし薬局でも扱っていないが、健康ブームも、蜂から始まってキノコ、次はミミズの時代に間違いない！」
「なるほど、健康と長寿に益々大事なのは、ミミズにミズってことですね」
「洒落を言っている場合じゃないが、英語ではミミズのことをＡｎｇｅｌｗｏｒｍ、天使の虫とも言うのだよ」
「先生、それって私の国で販売する権利を譲ってもらえませんか！」、
　２０代のあどけない美女でも、さすが中国人はカンペキである。

☆いよいよ明日２４日（土）は「ハゲタカ」の最終回、先週の終盤で主人公が拳銃で撃たれた・・・その後は、どうなるのか？　我が家のＰＯＯＬＳＩＤＥでの出来事は？
　お楽しみに　(*^_^*)V

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