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ダバダバ屋-スキャット万歳コミュの基本・定番を選曲してみました。

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・・・ようやく秋です^^) なーんかジャズとか
しっとりした音も聴き易い季節になって参りました。

最近滞りがちなので。ちょっと前にお友達に
進呈いたしましたCDR選曲、御好評を頂きましたので
少し披露しようかなーと。甘い部分もあるとは
思うのですが、もし宜しければお試し下さいませ^^)ノ

「History Of Vocalese / V.A.」

1.Twisted (Original Version) / Annie Ross 1952
2.Annie’s Lament / Annie Ross 1952
3.I’m In The Mood For Love
/ King Pleasure & Blossom Dearie 1952
4.Lullaby Of Birdland / Les Blue Stars 1954
5.Toute Ma Joie / Les Blue Stars 1954
6.Four Brothers
/ Jon Hendricks with The Dave Lambert Singers 1955
7.Cloudburst
/ Jon Hendricks with The Dave Lambert Singers 1955
8.Johnny One Note / Blossom Dearie 1956
9.I Hear Music / Blossom Dearie 1956
10.Between The Devil And The Deep Blue Sea
/ Annie Ross 1957
11.Avenue C / Lambert, Hendricks & Ross 1957
12.One’s O’clock Jump / Lambert, Hendricks & Ross 1957
13.Down With Love / Blossom Dearie 1958
14.Doop-Doo-De-Doop (A Doodlin`Song)
/ Blossom Dearie 1958
15.Mmm,Nice / Bob Thompson 1959?
16.Let There Be Love / The John LaSalle Quartet 1960?
17.Just Friends /The Lewis Sisters 1959
18.Gimme That Wine / Lambert, Hendricks & Ross 1959
19.Everybody’s Boppin` / Lambert, Hendricks & Ross 1959
20.Doodlin` / Les Double Six 1960
21.Meet Benny Bailey / Les Double Six 1960
22.Scrapple From The Apple / Les Double Six 1962
23.Oo-Shoo-Be-Doo-Be / Les Double Six 1963
24.Swing Bells - Blow Satchmo – Finale
/ Dave Brubeck, Louis Armstrong, LHR 1962
25.Twisted / Lambert, Hendricks & Ross 1959

これで大体CDR1枚分ぐらいになります^^)

コメント(12)

ちょっと長くなってご迷惑おかけしますが・・・愚文解説など。
※マ漁ヤ師(ミスタ)さんや、ワタシのLHRのトピックも
ご参照下さいませ。

1.Twisted (Original Version) / Annie Ross 1952
2.Annie’s Lament / Annie Ross 1952
3.I’m In The Mood For Love / King Pleasure & Blossom Dearie 1952


50年代に主にジャズの管楽器やギター、ピアノなど楽器で行なうソロやテーマのメロディを、ヴォーカルで、しかも歌詞を付けて表現する手法が登場しました。この手法はヴォーカリーズ(Vocalese)と呼ばれることになるのですが、様々な所で試されていたその手法を世に知らしめた最初期の録音がこの3曲です。

1.は後にランバート、ヘンドリックス&ロス(以下LHR)に加入する英国人ジャズ歌手アニー・ロスの名演。ワーデル・グレイというテナーサックス奏者のオリジナルのソロに忠実に歌詞を付け、歌っているそうです(※オリジナルを聴いたことがないもんで・・・スミマセン)。
2.はヴォーカリーズというよりもヴォーカル・パフォーマンスといった趣ですが、ロスの実力や柔軟さがスキャットでも伝わって来るようです。
そして3.はヴォーカリーズの概念を最初に世の中に広めた当時(SP時代)のヒット・ナンバー。キング・プレジャーは迫力ある声が特徴のシンガーですが、サポートで中盤に現在も根強い人気を誇る才女ブロッサム・ディアリーが可憐な歌声を添えているのがポイントです。ディアリーとロスは、この時点で既に交流があったそうです。またこのセッションの録音には別のトラックにジョン・ヘンドリックスとデイヴ・ランバートも参加しています。しかしプレジャーとロスの録音は時期は近くても全く別の録音なので(プレジャー8曲、ロス4曲というオムニバス形式)、顔を合わせたかどうかは不明です。→6、7
4.Lullaby Of Birdland / Les Blue Stars 1954
5.Toute Ma Joie / Les Blue Stars 1954

アニー・ロスは英国人ですが(実際は米国でも頻繁に活躍)、ヴォーカリーズやジャズコーラスの歴史を考える時、大きく分けて“アメリカ”と“フランス”の二つの流れがあります。その二つを繋ぐ役割を担ったのが、3.でも登場した才女ブロッサム・ディアリーです。元々は米国籍の女性ですが(父はスコットランド、母はノルウェー人だそうで・・・)54年頃に活動の拠点をパリに置いていた彼女は、フレンチによるジャズコーラスの構想を抱くエディ・バークレイの要請によりブルースターズを編成します。4.5.は当時のフランスのジャズ界屈指のメンバーを集め、最初に録音した4曲のうちの2曲です。女性コーラスには後にこのフランス系の流れの重要人物となるクリスティンヌ・ルグラン(ミッシェル・ルグランの血縁)も参加しています。そしてそのミッシェル・ルグランがアレンジを担当した4.は発表されるとフランスだけでなくジャズの本場アメリカでもヒットし、その可能性を大きく広げていく発火点となりました。ブルースターズはその後ディアリーが帰国してしまった後も活動を続け、2枚のアルバムと数枚のシングルを残しています。英語に無い柔らかさ、そして悩ましさみたいなものを持つのがフレンチ系の大きな特徴です。→8.9.(ブロッサム・ディアリー)、→20.〜(Les Double Six)
6.Four Brothers / Jon Hendricks with The Dave Lambert Singers 1955
7.Cloudburst / Jon Hendricks with The Dave Lambert Singers 1955

 米国でもヴォーカリーズの可能性を信じる人々の動きが始まっていました。ヴォーカリスト/作詞家として活躍していたジョン・ヘンドリックスは、既に3.などのセッションでもソロのメロディに歌詞を付ける作業を行なっていたのですが、自分が考える理想の表現を実現するためにもう1人の才人に声をかけます。自分のシンガーズを率いて既に多くのコーラスの仕事に関わっていたシンガー/編曲家のデイヴ・ランバートです。
ほぼ初対面に近かった彼らは、会ってお互いの意志が限りなく近いことを確認すると意気投合、ものの15分で歌詞と五線譜を同時に仕上げてしまったというエピソードがあります。その時の録音が6.7.です(2曲ともLHRのデビューアルバムのリマスター盤に、ボーナストラックとして収録)。
6.はウディ・ハーマン、7.はヘンドリックス自身のオリジナル楽曲。プレLHRとしては申し分無い出来なのですが、当時ランバートのシンガーズのメンバーも含めて、徐々にモダンに変わりつつあったジャズのフィーリングを表現できる歌い手を何人も獲得することが難しく、それが2人の課題になります。→10,11,12
8.Johnny One Note / Blossom Dearie 1956
9.I Hear Music / Blossom Dearie 1956

 ヴォーカリーズ黎明期に貢献し、フレンチ・コーラスの道筋を作ったディアリーは帰国すると、一応8.のようにその成果を残した楽曲も発表しますが(注:8は写真のアルバムのボーナストラックとして収録)、その後は9.のように自身のピアノ、そして忘れられない歌声、アレンジなどを駆使したコンボスタイルやソロで歌う活動にシフトして行きます。時代が大所帯よりもモダン・ジャズの様な志向に変わりつつあったことを多分見抜いていたのでしょう。それはそれで多くの愛らしい楽曲や名演を残しているので良いのですが・・・コケティッシュという言葉は彼女のためにある?→13,14

追記:それにしても彼女のアルバム、良い写真です^^)
10.Between The Devil And The Deep Blue Sea / Annie Ross 1957

 1.で大きな仕事をした後も、アニー・ロスはその方法論に縛られること無くジャズ・シンガーとしての活躍を続けています。これはLDH結成の前後に録音されたソロ作より(その後調べたら、彼女の処女録音集の中でも取り上げていました)。大御所ジェリー・マリガンとの共演でゆったりと歌うこの曲は、何とジョージ・ハリスンの遺作アルバムにもカヴァーが残されているジャズのスタンダードです。リラックスした歌唱が心地良い一曲ですが、この後の活動を考えると余計ノンビリとした風に聴こえます。→11.12
11.Avenue C / Lambert, Hendricks & Ross 1957
12.One’s O’clock Jump / Lambert, Hendricks & Ross 1957

 6.7.から発展させた理想のヴォーカリーズの録音を得るため、ランバートとヘンドリックスは遂にアニー・ロスに接触します。当初はセッション・シンガーを指導してもらうために呼んだのですがその試みは失敗に終わり、会社(ABCパラマウント)にも多大な経費をかけてしまい窮地に立たされます。しかし、当時レーベルのジャズ部門担当であったクリード・テイラー(後にCTIを設立)の力を借りて、当時ジャズの現場では邪道とされていたマルチトラッキング(多重録音)の手法を使い、慎重に(しかも会社本体には内緒で)録音を進めていきます。カウント・ベイシー楽団のゴージャスさを3人で出すためにはそれしか無かったと後に彼らは語っていますが、その方法論は見事に成功。アルバムは売れ、録音後に英国に戻っていたロスを2人は米国に呼び戻し、今度はライヴ演奏にも対応できるアレンジとテクニックを磨き披露していくことになります。→18.19
13.Down With Love / Blossom Dearie 1958
14.Doop-Doo-De-Doop (A Doodlin`Song) / Blossom Dearie 1958

ディアリーの方はと言えば相変らずマイペースながら、ジャズだけに終わらない表現を広げて歌モノの可能性を広げて行きます。13.はスピード感が見事な演奏ですが、14.ではまるでスキャットというよりもチルドレン・ソングのようなノヴェルティな味わい。形に囚われない彼女の表現の幅がとても魅力的なのです。

※この選曲では彼女の作品は以上ですが、もちろん多くの魅力的な作品を残しています。もっと聴きたい!
15.Mmm,Nice / Bob Thompson 1959?
16.Let There Be Love / The John LaSalle Quartet 1960?
17.Just Friends /The Lewis Sisters 1959

 ここで2つの流れだけでなく、当時の他のアメリカの歌モノの流れも紹介を。
15.は後にロジャー・ニコルズ&スモール・サークル・オブ・フレンズの楽曲も手掛けるアレンジャー、ボブ・トンプソンのリーダー・アルバムより。ゴージャスな楽曲アレンジとキュートなコーラスが楽しいイージー・リスニング系の傑作です。モンド系では既に名盤扱い。
16.はレアなジャズ再発モノ(紙ジャケ)で偶然見つけた1枚より。ジャケに写る赤いドレスを着た紅一点マリーン嬢の、可憐な容姿に違わない声。そして少しディズニーみたいなレトロな楽器の配置アレンジが実にドリーミーな1曲。このアルバムは他の曲も良いです。
17.は松平良平さんが監修と解説を手掛けている不思議な姉妹デュオの作品より。この時期は世紀末を感じさせる(冷戦や核問題、キューバ危機など)世相を反映した作品が多いそうですが、この不思議と透明感があるシスターズの歌声はどうでしょう。何なんでしょう?・・・とワンダーな気分になれる3曲でした(笑)
18.Gimme That Wine / Lambert, Hendricks & Ross 1959
19.Everybody’s Boppin` / Lambert, Hendricks & Ross 1959

 LHRの快進撃は続き、ABCパラマウントからはベイシー本人が1枚目を気に入ったこともあって早くもベイシー楽団との共演盤が2枚目に出ます。その後西海岸のジャズ・レーベルで1枚、モダン・ジャズに接近した録音を残した後にその傾向を維持しながらコロムビアに移籍。ここではデューク・エリントン作品集や小コンボとの録音も残しますが、ライヴでの熱狂振りをそのままスタジオに持ち込んだようなCBSでの1枚目から。
18.は後のニューポート・フェスティヴァルでも録音(このときはロスではなくヨランダ・ぺヴァンが参加)しているヘンドリックスの代表曲。
19.は猛烈な勢いで進む彼らのテクニックが全て集約されたかのようなナンバー。ヴォーカリーズ、かくあるべし・・・→24,25
20.Doodlin` / Les Double Six 1960
21.Meet Benny Bailey / Les Double Six 1960
22.Scrapple From The Apple / Les Double Six 1962

 米国勢よりも先んじてコーラスの魅力を伝えたフランス勢も負けてはいません。ブルースターズは発展的な形で、ジャズの変化に合わせたグループへと姿を変えます。ル・ドゥブル・シス(英語名はThe Double Six Of Paris)はブルースターズ後期から参加していたウォード・スウィングル(後にクリステインヌ・ルグランとスウィングル・シンガーズを結成)や、才女ミミ・ペランを擁し、フレンチの良さを残しながらより切れ味が増したような作品を、当時頭角を現していたクインシー・ジョーンズの手を借りて発表します(20と21)。
LDHはロスが居ますが割りと男性二人が前に出てくる印象があるのとは対照的に、こちらは女性が圧倒的に前に出ているのも特徴です。また名前の通り女性2人、全体で6人の編成なのでコーラスのアレンジが細やかな所も良いんですよね。ちょっと声が立ち過ぎて怖い位の瞬間もありますが(笑)それも持ち味かと。
22はセカンドより。チャーリー・パーカーで知られるビバップ期の名曲を、これも見事に料理しております。→23
23.Oo-Shoo-Be-Doo-Be / Les Double Six 1963

 22辺りで見せたジャズの接近は徐々に巨人との共演に繋がります。これは彼らがパーカーと並ぶ大物ディジー・ガレスピーとの共演に挑んだ傑作より。但し、実は録音はアメリカで演奏、歌パートはフランスで基本的に行なわれたそうなんでありますが・・・リスペクトと愛情が交差するなかなかの演奏です。グループは完全にサポートに徹しております。
24.Swing Bells - Blow Satchmo – Finale
/ Dave Brubeck, Louis Armstrong, LHR 1962

LHRも充実していたのですが、もうやるべき事はやり尽くしたのか・・・60年代初頭にアニー・ロスがイギリスへ帰ってしまいます。その前の時期に彼らも、ジャズの巨匠との共演を果たしました。これはTHE REAL AMBASSADORSというジャズ・ミュージカルのサウンドトラックで、サッチモと彼のバンド、デイヴ・ブルーベック、カーメン・マクレェなどという面々とLHRの共演が楽しめるゴージャスな1枚です。メドレー形式ですが、最後をサッチモが渋い喉でシメる以外はほぼ前面に渡ってLHRがフィーチャーされています。22でもそうですが、少なくともジャズの世界の中ではヴォーカリーズが完全に認められていたのだと思わせてくれる、感慨深い録音になっています。

25.Twisted / Lambert, Hendricks & Ross 1959

 冒頭で収めている曲の、LHRヴァージョンです。
その後、デイヴ・ランバートは自動車事故で亡くなってしまい、このミラクルな組み合わせが再び顔を合わせることは無くなってしまいましたが・・・ジョン・ヘンドリックは“ジャズの詩人”などと呼ばれ活動を続けているようです。

以上、長くなってしまいました^^;)
ご拝読ありがとうございます〜。

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