石川県の阪神タイガースファンコミュの甲子園白星締め！

★甲子園白星締め！虎党からマユミコール

最終戦

１２勝１０敗２分、甲子園）今季最後の甲子園。雨も降り出すときをまっていた。
４－２。
逆転勝ちで連敗を３で止め、本拠地ラストを飾った。
真弓監督がマウンドで２度、頭を下げる。ベンチに戻りかけると、ヤジをかき消すようにスタンドから『マ・ユ・ミ』の大合唱。
帽子を持った右手を挙げ、声援に応えた指揮官も驚きを隠せなかった。

「コールが起こった？　なあ…」

にやりと笑って言葉を濁し、会見を終えた。
しっかりと戦い、勝てばファンは認める。
それが虎将の定め。本拠地最終戦でファンの温かさが去りゆく将を包んだ。

序盤に２点リードされたが、積極的に動き、流れを変えた。
四回に新井の犠飛で１点をかえすと、六回一死一、三塁で一走・鳥谷が二盗。
新井の四球を呼び、満塁でマートンが逆転の３点二塁打を放った。
守りでは六回から細かく継投。
２イニングに３投手をつぎ込み、最後は榎田－藤川と盤石のリレー。

「最後に勝ててよかった。特別な感情？　そらあるけどさ。最後にこうやって、甲子園最後の試合を勝ちで締めくくれたんでよかった」

こんな試合運びができていれば結果は違ったはずだが、今更“泣き言”は言わない。
甲子園での最後の采配。
セレモニーではあいさつせず、ファンへのお詫びの言葉はなかった。
全日程終了翌日の２５日に記者会見を行う。
白星をつかみ取り、笑顔の別れ。
涙はない。代わりに空が泣く。
背番号「７２」がロッカーへ消えると、大粒の雨が聖地を濡らした。