石川県の阪神タイガースファンコミュの神の一振り！桧山が代打Ｖ打

★代打桧山が11回死闘にケリ

やっぱり頼りになる！！延長十一回だ。

桧山進次郎外野手が２死一、二塁から右中間を破る２点二塁打を放ち、勝負を決めた。
三回にはクレイグ・ブラゼル内野手が５試合連続となる２３号ソロ。
７試合連続の日本記録を視界にとらえた一撃も見事だったが、神の一打にもしびれたぜ！！

米子の夜空に舞った白球は、右中間を深々と破った。時計の針は午後１０時５分。

今季６度目の延長戦。
４時間１９分の熱戦に決着をつけたのは桧山だった。
米子市民の大歓声をベース上で受けて、代打の神様は静かに笑った。

クライマックスは十一回だった。１死から城島が梵の失策で出塁。
藤川俊がきっちり送りバントで走者を進めて、続く桜井はフルカウントから四球を選んだ。
打順は９番に入った大和。
ここで指揮官は、迷わず切り札の名前を告げた。
「代打・桧山」のアナウンスに、球場のボルテージは最高潮。
２度、３度…。
ルーティンの素振りを繰り返し、打席に向かう。

１ボールからの２球目だった。
梅津が投じたど真ん中の失投を、代打の職人が見逃すはずはない。
１３９キロの直球は、前進守備を敷いた中堅赤松のはるか頭上を越え、右中間を深々と破った。
城島に続いて一走桜井もホームに生還。乱打戦にピリオドを打つ一打に、３年ぶりの阪神戦開催となった米子球場が沸いた。

「最後に目立ってしまったけど、その前にセキが絶体絶命のところで打ってくれたからね。あれが本当に大きかった」

選手バスへと続く通路。
まだ汗の残る殊勲のヒーローは、あくまで控えめに話した。
「きょうはセキですよ、セキ」。
２点ビハインドの八回に、同点打を放った関本を最後までたたえた。
「みんなが作ってくれたチャンスだから」。チーム一丸でつないだチャンスを、無駄にはできなかった。

５月８日。
桧山は浅井らと大阪府立体育館を訪れた。
毎年、グアムで自主トレを共にする名城信男の激励。
ＷＢＡ世界Ｓフライ級で３度目の防衛を狙った王者は、惜しくも判定で負けた。
「悔しい。ずっと一緒に練習して、苦しい思いをしているのを間近で見ているから。ショックは大きい」。
孤独な代打稼業は、四角いリングで戦うボクシングに通ずる。戦友の敗戦を胸に秘め、桧山はバットでエールを送った。

今季６度の延長戦は４勝１敗１分け。
屈強な男がベンチに控えるからこそ、猛虎にはギリギリでの戦いを制する力がある。
「チームとしても力がつくよね。その中できょう貢献できたのは、素直にうれしいよ」と桧山。
六甲おろしを全身に浴びて、神様は優しく笑った。

★城島「中学校まで」場外弾

城島健司捕手が、一時逆転となる場外弾を放った。
１点を追う５回１死一塁の場面。大竹の変化球を左翼はるか後方にはじき飛ばした。
「打ったのは何か変化球。中学校まで飛んで行ったでしょ？」。
米子球場は両翼９２メートルながら、左翼後方に隣接する米子市立東山中学付近まで飛ばした超ド級の一撃。
４試合ぶり１１号は、山陰の虎党に強烈なインパクトを残した。

★ブラゼル５戦連発「ツキもある」

クレイグ・ブラゼル内野手が自身初の５戦連発となる２３号弾をカッ飛ばした。３回２死。
広島先発大竹の真っすぐを低いライナーで右中間芝生席に運んだ。
「弾道が低かったからどうかなと思ったけど。（両翼９２メートルしかない）この球場であの打球を打つってことはツキもあるんだろうね」。
阪神で５試合連続アーチは８６年真弓明信以来４人目。
２４年ぶりの快挙となった。