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女たるものコミュの花のOL

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■2008/04/01 (火) 花のOL(1)

新社会人が不安を抱く相手は、「同性の先輩」だと
何日か前のニュースで見た。

さんざん書いてきたとおり、私は会社員一年生という
本来なら最も脚光を浴びる時代に、若手の男性社員に
飲み会にすら誘われないという非モテっぷりを発揮し
ていたが、五年ぶりに入ってきた新入社員ということ
で、他の部の部長なんかによく話しかけられた。
「会社には慣れた?」っていうのが多かったけれど、
その次に多かったのが
「怖い先輩いない? ○○さんにいじめられていない?」
だった。私はその当時、○○さんと接点が全くなかった
けれど、あまりにも周りが「○○さんにいじめられてない?」
というものだから、○○さんは怖い人なんだと決め付けて
しまった。○○さんは当時、営業部最年長女性だった。

それから時間が経ち、私は私に植え付けられた
「○○さんは怖い人」という考えが間違いであることが
わかった。確かに気分の上下が激しい部分はあるが、
理不尽に怖い人ではなかった。

その時に思った。世の中は「長く会社にいる独身女は、
意地悪に決まっている」と決め付けたいんだと。
「長く会社にいる独身男性は意地悪」という人は
一人もいないのがミソだ。
男尊女卑企業においては、結婚(や出産)は女の
「一人前検定試験」だ。「しない」のではなく、
「できない」としか見なされない。であるからして、
「選ばれない女が、若い子に嫉妬して後輩をいびる」と考える。

私は人数の多い会社に勤め続けていたので、いろんな人を
見てきたつもりだ。
結論から言うと、当たり前のことだけど、長く会社にいる
独身女性イコール意地悪なんてことはない。けれど、
やっぱり意地悪になってしまっている人「も」いた。
年と共に意地悪になる人の発想には「自分ばかり損をしている」
という共通点があった。

時は流れ、私もいつのまにかどこに行っても、後輩ばかり
という年齢にさしかかってきて、先輩っていうのも難しい
ものだなとつくづく思う。

お稽古事で禁止されているマニキュアをしてくる後輩がいる、
という話を書いたことがある。最初はうっかりしたのかと
思ったんだけど、毎回そうなのだ。彼女の爪はカルジェル
でかなり長く、一種の凶器だ。先生のお宅の高価なお道具に
傷をつけてしまってからでは遅いので、私の同期が彼女に
注意をした。「お稽古ではネイルは禁止だよ」と。

■2008/04/01 (火) 花のOL(2)

私の同期は「先輩に直接注意されたら、やめるでしょ」と
言っていたが、私は彼女の日ごろの行いを見ていて、やめ
ないだろうと思った。というか、彼女のそういう本質に
気づいているのなら、私が注意すべきだった。

ちなみに私が「この子はダメだ」と思った理由とは、
こんな会話から。彼女は新卒で入った会社を辞め、
転職したばかりだ。前の会社を辞めた理由を、彼女
はこう説明した。
「秘書室に入ったんですけどぉ、30歳すぎて独身の先輩が
すっごく怖くて、私のことをいじめるんですね。ちょっと
でもミスをすると、そこまで言わんでもいいだろうくらい
に怒って。長く独身でいるとああなっちゃうんですね」
私も大奥と呼ばれるところにいたから、閉塞感のある職場
を想像することが出来る。ものすごいヒステリーの人に
朝から晩まで怒鳴られる日々を過ごしたから、それが
つらいことであることもわかる。
けれど、彼女の意見に共感できなかった。
たいして親しくもない30女(私のことね)を前に、
年をとった女の悪口を取られかねない発言を平気でする
その無神経さは、彼女の幼さと利己的な思考回路を現して
いたからだ。

いつものようにお稽古に行くと、同期がしぶーい顔をしていた。
「もさ子ちゃんのいうとおりだ。あの子、爪をやってるよ」
見てみると、今までのように長くはないが、透明のカルジェル
をして、先端をフレンチにし、ラインストーンをつけていた。
ネイルが禁止されている理由は、「お道具に傷をつけないため」
なのだが、彼女はまるで理解しておらず、ラインストーン
がついている分、凶器としてのレベルが上がっていた。
おそらく彼女は「これなら自爪に見えるから、文句ないでしょ」
といいたいのだろう。
同期が「もう一回注意しなくちゃ」と言ったので、今度は
私から言うからと立候補した。私は口が悪い自覚があるので、
バランスをとる意味で、日ごろの生活では自己主張をしない
ように心がけている。それを知っている同期は、
「もさ子ちゃんが珍しい」と驚いていたけれど、それは
彼女の本質に気づいているがゆえの立候補だ。私の同期は
独身なので彼女達が注意をすると、独身を哀れむカルジェ
ルの彼女は「三十のオバサンが怖い」としか思わないだろうから。

■2008/04/01 (火) 花のOL(3)

カルジェルの彼女は、他の同期とは口も利かないが、
私にすごくなついている。
お稽古の帰り、ごはんを食べに行きませんかと
誘ってくれたり、おうちに遊びにいってもいいですか?
とも言う。私とフィーリングがあうのであればすごく
嬉しいんだけど、ろくに話したこともない彼女が
私になついてくる理由を私は知っている。

彼女は、私と仲良くなることによって、うちの夫の
「同僚」を紹介してもらおうと思っているのだ。
もさ子さんのご主人ってどちらにお勤めなんですか?と
後輩に聞かれ、私が答えた時の彼女の目の輝きを
私は忘れない。それ以来、彼女は私の顔をみると、
積極的に近づいてきては、褒める。褒めれば
おばちゃんは懐柔できると思ってるのかもしれないけれど、
あいにく私はものすごくひねくれているので、本心で
褒めているのかそうでないのかぐらい、すぐに見抜けるのだ。

もし「女たるもの」を今日から社会人となる人が
読んでいてくださっているとしたら、
声を大にして訴えたい。同性の先輩の注意を
「オバサンの嫉妬」とか「ヒステリー」と決め付ける前に、
一度は素直に耳を傾けて、と。
人間は小さなことの積み重ねで出来ている。
若い頃は華やかだったのに、30代になってコケる人は、
自分に自信がありすぎるがゆえに他人の話をいっさい
聞かないという傾向があると思う。

世の中の人は誤解しているけれど、怒ったり、注意したり
してくれる人は実はものすごく親切な人だ。
社会は不条理に満ちているけれど、まったくの無秩序な
わけではなく、見てる人は見てる。合コンなら、何時間か
猫をかぶっていればいいけれど、会社はそうはいかない。
表面だけ取り繕っても無駄だよ。

怒られているうちが花。
でも、それで自分を振り返ることができる人が
咲かせる花は、強くて美しい。

Mixiの中に「女たるもの」コミュニティができました。お時間ある方は是非いらしてください。

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