ぐわっしゃーん！！
痢煙の鞄の中、携帯電話がコールする･･･
----------------------------------------------Mail †
恐怖手紙
このメールを読むと寿命が10日縮まる。（お祭り価格）
このメールは必ず読んでしまうようになっている。
そして癖になる・・・
●新人恐怖ポストマンの速報レポ
皆もが知っている通り、今夜、彼の地でゴンドラ祭りが盛大に開催されています。
各地の強者達が馳せ参じ、ＤＪ Ｓ嬢 稲妻の開始宣言を封切りに、我先にと、月より出でしゴンドラに乗るため、鬼百合倶楽部のVIP待遇を手にするために、阿鼻叫喚の図、そのような闘いが、あちらこちらで繰り広げられております。わたくしも、何度も攻撃を受けて行く手を阻まれておりますので、なかなかレポが厳しい状況です。
なお、現在もまだ、ゴンドラに近づいたものはおりません。もの凄い接戦となっております。どうやら、この地で、三妖と呼ばれたババアのうちふたり、御伽婆と鉤針婆が闘っているとの情報が、わたくしの耳に入ってきております。めちゃくちゃドキドキです。まじ、彼女らは、スペシャルなゲストなわけですから。このふたりの闘い、存在の影響もあってか、戦場はもの凄く妖気立ってます。え？ 何？ 御伽婆が！？ ええ、今入って来ました情報ですが、『御伽婆が刺された』、『御伽婆が、鉤針婆によって刺された』との事です。わたくしのいる場所からでは、その様子は確認できません。無数のコーンの破片と、先ほどから巨大なコンクリが、上空から落下して来ており、辺りは爆煙が立ちこめて視界はよくありません。少し時間はかかりますが、御伽婆が刺された現場へ移動しようと思います。以上、現場の死悶でした。
●歴史怪道 〜その時、歴史が蠢いた〜 三人の妖婆
大正浪漫、大正デモクラシー、この国が、帝国主義国家として欧米の列強と肩を並べた激動の時代の闇の中を、華々しく跋扈した、“三妖”と呼ばれる妖婆達がいた。
のちの、“夜を支配する女王”鉤針婆（フック婆）と、“湯船の女王”御伽婆（おとぎ婆）、“緑玉（エメラルド）の泡姫“洗濯婆（ウォッシュ婆）である。
三妖達は、争うことなくそれぞれの夜を支配していた。
だが、めまぐるしい時代の変化や環境の変化、人間の心の変化によって、化け物達が存在し続ける“闇”が狭くなった。そのため、自分たちの存在を維持するために、弱者は強者の妖力を求めた。太古より存在し続けた化け物達よりも、ずば抜けて妖気が強かった三妖の庇護を求める者はかなりの数にのぼった。その結果、三妖のパワーバランスにも変化が生じはじめた。
自分を慕う者がいる、守る者がいる事によって、三妖は、この国の闇を支配しようと動き出した。これが『サタデー・ナイト・フィー婆の闘い』である。
個々の力は、ほぼ互角。配下につく化け物の能力が、勝敗の鍵を握った。
どぶおちろを傘下にし、数で優勢の御伽婆軍団、釘女など個々の能力が強烈な個性派鉤針婆軍団、ゾンビアライグマなど野獣系の化け物を従えた、凶暴性ナンバーワン洗濯婆軍団。
永きにわたって、毎夜、化け物の血、同族同士の血が流された。
しかし、どれも、この闘いを終わらせるほどの決定打には至らなかった。
膠着状態が続いた。
そんな中、彼の有名な事件“白粉花炎上（おしろいばなえんじょう）”が起こった。
その時、歴史が蠢いた瞬間である。
湯船を泡だらけにし、長きに渡って御伽婆を苦しめていた洗濯婆だったが、鉤針婆の刺客、釘女が“ゾンビアライグマスター（ゾンビアライグマ使い）”白粉花子（おしろいはなこ）の屋敷に押し入り、釘女の能力“串刺しファイヤー”によって、白粉花子を焼き殺した。ちなみに、白粉花子は闇に棲む人間“死悔人（しくいじん）“である。
※死悔人とは、死を悔やみ死んだものを生き返らせようとゾンビ・パウダーを使用した人間のことを云う。永きに渡りゾンビ・パウダーを使用する事により、使用者自らの身体にも毒がまわり、生者でもなく死者でもない人間になってしまう。つまり命を落とさず人為的に化け物になった人間のことを云う。
釘女の炎は、白粉花子を焼き尽くしてもまだ、その勢いは止まらず、屋敷にまでも燃え移り、まだ幼き少女、ゾンビアライグマスターの継承者であった娘までもが、その呪いの炎の犠牲になった。
洗濯婆軍団の要、ゾンビアライグマ使いを失った洗濯婆、およびゾンビアライグマ達は、御伽婆によって、彼の地に封印された。
二妖となってからの闘いは、ますます激しくなったが、仲間の消滅は増える一方で、決着はつかず、再び膠着状態が続いた。
長引けば長引くほど戦禍の跡は深く、お互いの力、支配力は急激に衰弱していった。
それでもなお、ところどころで闘いは勃発するが、二妖の直接対決は行われないまま、鉤針婆の雲隠れによって、闘いは終結を向かえる。
それから時代も変わり、消滅する化け物がいると同時に、新しく現れる化け物も存在した。
錐女、シミーズの女、濡れ女、マンホールの女、そして生贄牡羊という謎の軍団など、もう、妖婆だけが支配する闇ではなくなった。妖婆たちから妖女へと時代は移り変わろうとしていた。しかし、鉤針婆のお気に入り錐女が赤神に倒された事により、また時代は変わろうとしているのかもしれない。今夜、ふたりの妖婆が、再び相まみえる事になるとは･･･
参照資料 口痔炎の“三大ババア 口内炎１２５４“より
※口痔炎は、妖翁である。能力は、人間の口内炎やイボ痔、ニキビ等に、データ（資料）を保存する事ができる。口内炎が出来た時は、この化け物によって、データを一時保存されていると思ってよい。当局も、この口痔炎の資料をよく参照している。
●痛心販売
魂で必ず払うことになっている。
返品は承りません。
■ついに登場！！高画質 青霊（ブルーレイ） オッケー！？
「え？青霊もってないの？青霊で観なきゃもったいないよね！？」by 矢皮永眠
◇ファイナル・パンティ寝ーション
修学旅行に向かう高校生のアレックスは、飛行機の中で寝小便をしてしまう夢を見てしまい、大騒ぎを起こした。あまりにも騒いだため、警備員に飛行機から摘み出されてしまう。ところが、その飛行機が目の前で爆発し炎上。アレックスは運良く助かったのだが、その惨劇を目の当たりにしたために、小便を漏らしてしまう。そこで、アレックスは目を覚ますのだが・・・火事の夢を見た時は、寝小便に気を付けろという監督の思いが込められている。
◇ポッキー・ザ・ファイナル
両手の指の股にポッキーをそれぞれ挟み込み、相手の鼻の穴に差し込むスポーツを題材にした映画。主人公 ポッキーが、最愛の妻 エイリアンを亡くし、その悲しみを払拭するかのごとく、拳に命をかけ闘う。伝説の孤独のファイターが、今世紀最後のリングに立つのだ。そして大歓声の中、全てが終わる。
◇墓よりパン子 ファイナル
超セレブばかりが集まる永眠霊園に入信してしまった超貧乳なヒロイン“巻脳 突死（まきのう つくし）”は、霊園を牛耳る伝説の肝臓死４人組 通称“Ｈ４（墓の四人組）”と出会う。アル中で乱暴者の大罪罰の肝臓死 “動脈血 ツマル”、“世界のトップ”で洗濯する肝臓死で突死（つくし）の初恋の人、“腹皮 類（はらかわ るい）”、日本一大きい茶壺の家元の跡取りである“肛門総痔瘻(こうもん そうじろう)”、父親が日本の裏筋を取り仕切っているという“与作わきが(よさく わきが)”との霊園生活を描いた恋愛映画。いよいよファイナルです。突死（つくし）の人生卒業の風呂場で、「このオレ様と結合しろ！」とツマルから突死（つくし）への感動的な風呂ポーズが送られる！！ファン必見です！！
◇世界の中心で、鯉をしゃぶる
『あの頃、僕は世界が壊れるくらい鯉をしゃぶった。
あの時の鯉の声 今でも僕は聞くことが出来る。
僕は吸いまくっていた ノミオなんだ。
でも、たとえ今、
この腕に鯉がいなくても
僕は世界の中心で鯉をしゃぶる。』
十数年前。高校時代。錦鯉の死。そして、今。
初鯉のメスを失った青年が抱えてきた「喪失感」を描いた、鬱苦しく「せつない」錦鯉映画の誕生。君は彼のように鯉を愛する事が出来るのか？
よい人生を・・・
----------------------------------------------Mail †
･･･つづく
終 無断転写・使用禁止 作者 人形首 s嬢
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●新人恐怖ポストマンの速報レポ
皆もが知っている通り、今夜、彼の地でゴンドラ祭りが盛大に開催されています。
各地の強者達が馳せ参じ、ＤＪ Ｓ嬢 稲妻の開始宣言を封切りに、我先にと、月より出でしゴンドラに乗るため、鬼百合倶楽部のVIP待遇を手にするために、阿鼻叫喚の図、そのような闘いが、あちらこちらで繰り広げられております。わたくしも、何度も攻撃を受けて行く手を阻まれておりますので、なかなかレポが厳しい状況です。
なお、現在もまだ、ゴンドラに近づいたものはおりません。もの凄い接戦となっております。どうやら、この地で、三妖と呼ばれたババアのうちふたり、御伽婆と鉤針婆が闘っているとの情報が、わたくしの耳に入ってきております。めちゃくちゃドキドキです。まじ、彼女らは、スペシャルなゲストなわけですから。このふたりの闘い、存在の影響もあってか、戦場はもの凄く妖気立ってます。え？ 何？ 御伽婆が！？ ええ、今入って来ました情報ですが、『御伽婆が刺された』、『御伽婆が、鉤針婆によって刺された』との事です。わたくしのいる場所からでは、その様子は確認できません。無数のコーンの破片と、先ほどから巨大なコンクリが、上空から落下して来ており、辺りは爆煙が立ちこめて視界はよくありません。少し時間はかかりますが、御伽婆が刺された現場へ移動しようと思います。以上、現場の死悶でした。
●歴史怪道 〜その時、歴史が蠢いた〜 三人の妖婆
大正浪漫、大正デモクラシー、この国が、帝国主義国家として欧米の列強と肩を並べた激動の時代の闇の中を、華々しく跋扈した、“三妖”と呼ばれる妖婆達がいた。
のちの、“夜を支配する女王”鉤針婆（フック婆）と、“湯船の女王”御伽婆（おとぎ婆）、“緑玉（エメラルド）の泡姫“洗濯婆（ウォッシュ婆）である。
三妖達は、争うことなくそれぞれの夜を支配していた。
だが、めまぐるしい時代の変化や環境の変化、人間の心の変化によって、化け物達が存在し続ける“闇”が狭くなった。そのため、自分たちの存在を維持するために、弱者は強者の妖力を求めた。太古より存在し続けた化け物達よりも、ずば抜けて妖気が強かった三妖の庇護を求める者はかなりの数にのぼった。その結果、三妖のパワーバランスにも変化が生じはじめた。
自分を慕う者がいる、守る者がいる事によって、三妖は、この国の闇を支配しようと動き出した。これが『サタデー・ナイト・フィー婆の闘い』である。
個々の力は、ほぼ互角。配下につく化け物の能力が、勝敗の鍵を握った。
どぶおちろを傘下にし、数で優勢の御伽婆軍団、釘女など個々の能力が強烈な個性派鉤針婆軍団、ゾンビアライグマなど野獣系の化け物を従えた、凶暴性ナンバーワン洗濯婆軍団。
永きにわたって、毎夜、化け物の血、同族同士の血が流された。
しかし、どれも、この闘いを終わらせるほどの決定打には至らなかった。
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湯船を泡だらけにし、長きに渡って御伽婆を苦しめていた洗濯婆だったが、鉤針婆の刺客、釘女が“ゾンビアライグマスター（ゾンビアライグマ使い）”白粉花子（おしろいはなこ）の屋敷に押し入り、釘女の能力“串刺しファイヤー”によって、白粉花子を焼き殺した。ちなみに、白粉花子は闇に棲む人間“死悔人（しくいじん）“である。
※死悔人とは、死を悔やみ死んだものを生き返らせようとゾンビ・パウダーを使用した人間のことを云う。永きに渡りゾンビ・パウダーを使用する事により、使用者自らの身体にも毒がまわり、生者でもなく死者でもない人間になってしまう。つまり命を落とさず人為的に化け物になった人間のことを云う。
釘女の炎は、白粉花子を焼き尽くしてもまだ、その勢いは止まらず、屋敷にまでも燃え移り、まだ幼き少女、ゾンビアライグマスターの継承者であった娘までもが、その呪いの炎の犠牲になった。
洗濯婆軍団の要、ゾンビアライグマ使いを失った洗濯婆、およびゾンビアライグマ達は、御伽婆によって、彼の地に封印された。
二妖となってからの闘いは、ますます激しくなったが、仲間の消滅は増える一方で、決着はつかず、再び膠着状態が続いた。
長引けば長引くほど戦禍の跡は深く、お互いの力、支配力は急激に衰弱していった。
それでもなお、ところどころで闘いは勃発するが、二妖の直接対決は行われないまま、鉤針婆の雲隠れによって、闘いは終結を向かえる。
それから時代も変わり、消滅する化け物がいると同時に、新しく現れる化け物も存在した。
錐女、シミーズの女、濡れ女、マンホールの女、そして生贄牡羊という謎の軍団など、もう、妖婆だけが支配する闇ではなくなった。妖婆たちから妖女へと時代は移り変わろうとしていた。しかし、鉤針婆のお気に入り錐女が赤神に倒された事により、また時代は変わろうとしているのかもしれない。今夜、ふたりの妖婆が、再び相まみえる事になるとは･･･
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※口痔炎は、妖翁である。能力は、人間の口内炎やイボ痔、ニキビ等に、データ（資料）を保存する事ができる。口内炎が出来た時は、この化け物によって、データを一時保存されていると思ってよい。当局も、この口痔炎の資料をよく参照している。
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修学旅行に向かう高校生のアレックスは、飛行機の中で寝小便をしてしまう夢を見てしまい、大騒ぎを起こした。あまりにも騒いだため、警備員に飛行機から摘み出されてしまう。ところが、その飛行機が目の前で爆発し炎上。アレックスは運良く助かったのだが、その惨劇を目の当たりにしたために、小便を漏らしてしまう。そこで、アレックスは目を覚ますのだが・・・火事の夢を見た時は、寝小便に気を付けろという監督の思いが込められている。
◇ポッキー・ザ・ファイナル
両手の指の股にポッキーをそれぞれ挟み込み、相手の鼻の穴に差し込むスポーツを題材にした映画。主人公 ポッキーが、最愛の妻 エイリアンを亡くし、その悲しみを払拭するかのごとく、拳に命をかけ闘う。伝説の孤独のファイターが、今世紀最後のリングに立つのだ。そして大歓声の中、全てが終わる。
◇墓よりパン子 ファイナル
超セレブばかりが集まる永眠霊園に入信してしまった超貧乳なヒロイン“巻脳 突死（まきのう つくし）”は、霊園を牛耳る伝説の肝臓死４人組 通称“Ｈ４（墓の四人組）”と出会う。アル中で乱暴者の大罪罰の肝臓死 “動脈血 ツマル”、“世界のトップ”で洗濯する肝臓死で突死（つくし）の初恋の人、“腹皮 類（はらかわ るい）”、日本一大きい茶壺の家元の跡取りである“肛門総痔瘻(こうもん そうじろう)”、父親が日本の裏筋を取り仕切っているという“与作わきが(よさく わきが)”との霊園生活を描いた恋愛映画。いよいよファイナルです。突死（つくし）の人生卒業の風呂場で、「このオレ様と結合しろ！」とツマルから突死（つくし）への感動的な風呂ポーズが送られる！！ファン必見です！！
◇世界の中心で、鯉をしゃぶる
『あの頃、僕は世界が壊れるくらい鯉をしゃぶった。
あの時の鯉の声 今でも僕は聞くことが出来る。
僕は吸いまくっていた ノミオなんだ。
でも、たとえ今、
この腕に鯉がいなくても
僕は世界の中心で鯉をしゃぶる。』
十数年前。高校時代。錦鯉の死。そして、今。
初鯉のメスを失った青年が抱えてきた「喪失感」を描いた、鬱苦しく「せつない」錦鯉映画の誕生。君は彼のように鯉を愛する事が出来るのか？
よい人生を・・・
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･･･つづく
終 無断転写・使用禁止 作者 人形首 s嬢
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