樋口一葉コミュの新内「十三夜」

新内と講談でしのぶ　
『絶筆三句』創作場面『十三夜』など公演
　台東区ゆかりの正岡子規と樋口一葉をしのぶ「新内のひととき」と題した催しが、二人の命日に近い十五日と十一月二十二日の二回にわたって、台東区浅草一の「東洋館」（浅草演芸ホール四階）で開かれる。岡本派新内の継承者、岡本宮之助さんと、若手女流講談師、神田蘭さんが出演。伝統芸能を通して、二人の文人に思いをはせる。　（丹治早智子）

　この催しは、多彩で粋な下町・台東区の文化と伝統を守り育て、広く発信することで活気ある町づくりを目指そうと、「芸能ＴＡＩＴＯ　子規・一葉祭」と題して、東洋興業会長の松倉久幸さん（７０）が企画、今年で三回目を迎える。

　「糸瓜（へちま）忌記念」と題した十五日の第一弾は、正岡子規の「絶筆三句」の創作場面を詠った、壮絶にしてもの悲しい新内作品「子規・のぼさん」ほかを、岡本さんが、三味線とともに切々と哀調を帯びた新内語りで聞かせる。また、野球好きで知られる子規にちなみ、野球をテーマにした新作講談「野球ぞな、もし」を神田さんが公演する。

　十一月の第二弾は「一葉祭・前夜祭」として、一葉の代表作「十三夜」などの演目が予定されている。

　二公演とも、午後六時－七時半。入場料二千円。申し込み・問い合わせは、東洋興業＝電（３８４１）９６０６＝へ。　
http://www.chunichi.co.jp/00/tko/20060904/lcl_____tko_____000.shtml